刀剣乱舞夢女子会と清光
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そういえば、他の加州清光ってどうなってるんだろう?
俺の他には三振りの加州清光がいたはず。ということは目の前の以外にも、あと二振はいるはずで…。
「フェイントに見せかけて攻撃!」
いたと思ったら、遡行軍の攻撃が当たるフリをしてからの、トレードマークたる赤いマフラーを遡行軍の首を絞めていた。
俺と比べると随分とかわいく見えたあの加州清光だ。
にっこり笑顔を浮かべるさまはたしかにかわいい。けれど遡行軍の首からするギリギリと絞まる音はとてもじゃないけど比例しない。
絶対そのうち首がもげるやつ。
もう1人の加州清光は、色気を持ったせくしーに見えた加州清光。
彼は、捕まえた遡行軍の鳩尾に足先をめり込ませ、その胸ぐらを掴んで遠くへとぶん投げていた。
ヒィ!鳩尾にヒールの爪先食い込んでた!
あれ絶対痛い。
それに「オラアァァッ!」という声と表情は、色気なんてどこかに捨て置いたもので、その戦闘への本気さが伺えた。
俺も結局は『加州清光』なので、人のこと言えないけど。
「そぅら、目潰しだ!」
デュクシ!
あれ?ここには和泉守兼定っていなかった気がするのに彼の台詞が聞こえた。
それに思わず吹き出しそうになるような擬音も。
「ああ、鶴丸さんが兼さんの真似を!」
「どうだ堀川、驚いたか?
刃生には驚きが必要なのさ。予想し得る出来事だけじゃあ、心が先に死んでいく……」
それを放ったのは鶴丸国永で、兼定を彷彿とさせる台詞に嬉しそうにキラキラした笑顔を浮かべるのは、彼の助手を名乗る堀川国広だ。
そして鶴丸の攻撃方法はというと、その手に持った箸での目潰し攻撃だ。
「やれやれ、もうこの箸は使えないな」
「どうせ割り箸だよね!?」
遡行軍の血がついた箸ではもう料理を取れないと、悲しそうに言う鶴丸。
いや、この状況下で残っていた料理を食べる気でいたのか。
そう鶴丸についツッコミを入れていれば。
「後ろだぜ?遅い遅い!」
と、柔道よろしく背負い投げを軽々と決める他の鶴丸の声がした。
背負い投げの瞬間だろう、風圧で名刺をもらったあの時に香ったいい匂いが飛んできた。
あいかわらず優しくていい香りだ。
「どうだ、俺はこんなこともできるんだぞ。驚いたろう?」
俺に気がついた鶴丸がニッと笑う。
「そんな細っこい体なのに背負い投げ……!」
「予想外だったか?」
「すごく」
驚きを提供できたのが嬉しいのか、更に破顔する鶴丸だったが、すぐに鋭い顔をして俺の背後を睨んだ。
「……それより加州、背後がガラ空きだぜ。気をつけな!」
ブォン!俺の背後に迫っていたらしい遡行軍へ肘鉄を打ち込んだ鶴丸。
また他の刀剣男士に助けられちゃった。
うう……。なんか俺、守られてばっかりな気がするのは気のせいかな?
そんな中、あのものすごくかっこよくて、壁ドンの時から俺が惚れそうになっちゃった御手杵が遡行軍の猛攻をひらりひらりと回避行動に徹しているのが見えた。
「御手杵、大丈夫!?」
「ああ。俺は刺すことしかできないからどうしようかと思っててなー」
そこに壁ドンの時のようなギラリとした雰囲気はなく、どちらかというとのんびりと間延びした返事の彼。
御手杵のためにと、俺がサッと周りを確認すると、ちょうどいい場所にフォーク、そして箸があるのが目に入った。
これなら刺せる。
「はい、フォークとか箸があるよ!」
「あ、ども」
軽く受け取った御手杵が、持ち手を変えてそれらをまるで自らの槍のように構える。
「突く!串刺しだ!」
ズパァァァン!!
本領発揮といったところが、鶴丸の目潰しとは桁違いの勢いで、フォークや箸とは思えない威力を生み出した。
その武器の見た目はともかく。
「……なんかパッとしねぇけどな」
「だね」
彼自身もそう感じたらしい。
いつもの鞘の重さがないのが今は少しだけ寂しく感じる、御手杵なのでした。
でも大丈夫!うちのおてぎねよりすごくかっこいいよ!!
「いたっ!」
その時、俺の髪の毛が引っ張られる感覚がした。
尾のように長くて、あるじの手によって今朝方まとめられた俺の背後の毛。
それを遡行軍に引っ張られ、そして首ごと斬られそうになった。
もちろん、そんなことはさせない。
軽く身を捻って殴りつけたから助かったけど、その代わりに髪が数本抜け、髪型が崩れた。
あるじがまとめてくれた髪型が。
「髪が……乱れた……」
ゴゴゴ……!
ついでに殴りつけた時に掠ったのだろう、爪紅もちょっとだけ剥げている。
「爪紅も……剥がれた……あるじが塗ってくれた、大事な大事な爪紅が……」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!
許さない。
絶対許さない!
「俺の裸を見る奴は……死ぬぜ……!」
あ、あるじ以外ね。
この後のほんの数秒については覚えていない。
俺の他には三振りの加州清光がいたはず。ということは目の前の以外にも、あと二振はいるはずで…。
「フェイントに見せかけて攻撃!」
いたと思ったら、遡行軍の攻撃が当たるフリをしてからの、トレードマークたる赤いマフラーを遡行軍の首を絞めていた。
俺と比べると随分とかわいく見えたあの加州清光だ。
にっこり笑顔を浮かべるさまはたしかにかわいい。けれど遡行軍の首からするギリギリと絞まる音はとてもじゃないけど比例しない。
絶対そのうち首がもげるやつ。
もう1人の加州清光は、色気を持ったせくしーに見えた加州清光。
彼は、捕まえた遡行軍の鳩尾に足先をめり込ませ、その胸ぐらを掴んで遠くへとぶん投げていた。
ヒィ!鳩尾にヒールの爪先食い込んでた!
あれ絶対痛い。
それに「オラアァァッ!」という声と表情は、色気なんてどこかに捨て置いたもので、その戦闘への本気さが伺えた。
俺も結局は『加州清光』なので、人のこと言えないけど。
「そぅら、目潰しだ!」
デュクシ!
あれ?ここには和泉守兼定っていなかった気がするのに彼の台詞が聞こえた。
それに思わず吹き出しそうになるような擬音も。
「ああ、鶴丸さんが兼さんの真似を!」
「どうだ堀川、驚いたか?
刃生には驚きが必要なのさ。予想し得る出来事だけじゃあ、心が先に死んでいく……」
それを放ったのは鶴丸国永で、兼定を彷彿とさせる台詞に嬉しそうにキラキラした笑顔を浮かべるのは、彼の助手を名乗る堀川国広だ。
そして鶴丸の攻撃方法はというと、その手に持った箸での目潰し攻撃だ。
「やれやれ、もうこの箸は使えないな」
「どうせ割り箸だよね!?」
遡行軍の血がついた箸ではもう料理を取れないと、悲しそうに言う鶴丸。
いや、この状況下で残っていた料理を食べる気でいたのか。
そう鶴丸についツッコミを入れていれば。
「後ろだぜ?遅い遅い!」
と、柔道よろしく背負い投げを軽々と決める他の鶴丸の声がした。
背負い投げの瞬間だろう、風圧で名刺をもらったあの時に香ったいい匂いが飛んできた。
あいかわらず優しくていい香りだ。
「どうだ、俺はこんなこともできるんだぞ。驚いたろう?」
俺に気がついた鶴丸がニッと笑う。
「そんな細っこい体なのに背負い投げ……!」
「予想外だったか?」
「すごく」
驚きを提供できたのが嬉しいのか、更に破顔する鶴丸だったが、すぐに鋭い顔をして俺の背後を睨んだ。
「……それより加州、背後がガラ空きだぜ。気をつけな!」
ブォン!俺の背後に迫っていたらしい遡行軍へ肘鉄を打ち込んだ鶴丸。
また他の刀剣男士に助けられちゃった。
うう……。なんか俺、守られてばっかりな気がするのは気のせいかな?
そんな中、あのものすごくかっこよくて、壁ドンの時から俺が惚れそうになっちゃった御手杵が遡行軍の猛攻をひらりひらりと回避行動に徹しているのが見えた。
「御手杵、大丈夫!?」
「ああ。俺は刺すことしかできないからどうしようかと思っててなー」
そこに壁ドンの時のようなギラリとした雰囲気はなく、どちらかというとのんびりと間延びした返事の彼。
御手杵のためにと、俺がサッと周りを確認すると、ちょうどいい場所にフォーク、そして箸があるのが目に入った。
これなら刺せる。
「はい、フォークとか箸があるよ!」
「あ、ども」
軽く受け取った御手杵が、持ち手を変えてそれらをまるで自らの槍のように構える。
「突く!串刺しだ!」
ズパァァァン!!
本領発揮といったところが、鶴丸の目潰しとは桁違いの勢いで、フォークや箸とは思えない威力を生み出した。
その武器の見た目はともかく。
「……なんかパッとしねぇけどな」
「だね」
彼自身もそう感じたらしい。
いつもの鞘の重さがないのが今は少しだけ寂しく感じる、御手杵なのでした。
でも大丈夫!うちのおてぎねよりすごくかっこいいよ!!
「いたっ!」
その時、俺の髪の毛が引っ張られる感覚がした。
尾のように長くて、あるじの手によって今朝方まとめられた俺の背後の毛。
それを遡行軍に引っ張られ、そして首ごと斬られそうになった。
もちろん、そんなことはさせない。
軽く身を捻って殴りつけたから助かったけど、その代わりに髪が数本抜け、髪型が崩れた。
あるじがまとめてくれた髪型が。
「髪が……乱れた……」
ゴゴゴ……!
ついでに殴りつけた時に掠ったのだろう、爪紅もちょっとだけ剥げている。
「爪紅も……剥がれた……あるじが塗ってくれた、大事な大事な爪紅が……」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!
許さない。
絶対許さない!
「俺の裸を見る奴は……死ぬぜ……!」
あ、あるじ以外ね。
この後のほんの数秒については覚えていない。