刀剣乱舞夢女子会と清光
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ヒュン、ヒュン、ヒュン!
赤くて黒い小柄な風が、頭上を飛び跳ねている。
それとともにグシャッ!グオッ!っていう何かがつぶれた音とにぶい呻き声も聞こえた。
って、赤くて黒いのの代表は俺だからね?
そこは間違えちゃ困る。
「倒す、壊す、」
グシャッ
「侵略す……!」
メギョッ
「そして踏み潰す……!」
グチャッ
その風は小烏丸だった。
俺たちの父。
俺は敬愛を込めて『ぱぱ上』なんて呼んじゃう時もあるけど。
そんな彼が、刀を持って敵に斬りかかる時と寸分違わずに視線で殺せそうな眼孔を遡行軍へと向けている。
でもさすがに踏むだけでは決定打を与えることはできなかったんだろうね。そこへ不動行光が来てとどめの一撃を放っていた。
「ダメ刀だからってなめんな!」
バリーン!!ガシャーン!!
オラァ!と傍にあった空き瓶で遡行軍に兜割りしているのだ。
その様子はいつもと同じで、甘酒は手にしていないのに顔がどことなく朱に染まっている。
あれ?まさか酔ってない……よね?
この会場、お酒の提供なかったはずなんだけど。
てかその瓶、ビール瓶だよね。どこから持って来たの!?それは壊して大丈夫??
「っずえぇりゃあ!」
「わあ!びっくりした!」
頭がカチ割られた遡行軍の横では、薬研藤四郎の無駄に良いおっとこまえ!な声が響く。
すぐ隣みたいなものだからほんとびっくりしたよ。
薬研はそのすばしっこい動きで天井付近に伸びていた、たぶん水道管か何かだと思う太いパイプに手を伸ばした。
掴んだそれから体を伸ばし、遡行軍の無防備な頭を太ももで挟む。
ぐりんっ!体をひねった瞬間、遡行軍の首からゴキリッて嫌な音がし、骨が折れたのか動かなくなった。
あっこの戦い方あるじが現世から借りてきた映画で見たことある。
動く死体がたくさん出てきて、主人公の女の人が倒すシリーズのやつ。
ゲームが元になってるとか言ってたけどこわいよね。
え?神様がこわがるなって?神様だってこわいものはこわい。
ていうか薬研の太ももに挟まれるとかご褒美なんじゃないかな。主に審神者には。
うちのあるじが夢中になるのもわかるような気がした。
「危ねぇ!……柄まで通ったぞ!」
「いやいや、柄どころか刃もないでしょーが!?」
「あ。そうだったな」
薬研に見惚れていて、相手にしていた遡行軍が目の前に来たのに気がつかなかった。
気づけば薬研が遡行軍を足払いしていて、俺が出来たのはツッコミだけ。
「それより加州の旦那、気ィつけろよ。遡行軍に首刎ねられるところだぜ?」
「あり、がと……」
薬研に助けられたんだった……トゥンク……!
胸の鼓動が早い。やばい、惚れそう。
うちの薬研もじゅうぶん男前なんだけどさ、やっぱり他の本丸の薬研ってのはなんでこんなにかっこいいの。
いや、薬研ってみんなかっこいい。本当に短刀かな。
「さて、と……貫かせてもらうぜ……!」
アイエーッ!遡行軍の太刀を奪った!?
足払いして派手に転んだ遡行軍・太刀。
そいつが持っていたスラリと長い太刀を奪い、薬研が構える。
短刀が駆使する遡行軍の太刀。
太刀だからその身の丈には少し合わず、大きくて重そうだが、それを物ともせずに薬研は持ち主たる遡行軍へと突き立てた。
「ん……これって……」
驚く俺の鼻にふんわり、いい匂いが届く。
確かこの匂い、練り香水を名刺につけて、おっとりしてた歌仙兼定だ。
慌ててそちらへ顔を向ければ、そこにいたのは有名なボクシング漫画に出てくるショットガンという技並みの連続打撃を遡行軍の顔に叩き込む歌仙の姿。
うわぁ、今何ヒットした?速すぎて俺には見えなかったよ。
「雅を解さぬ罰だ……!」
もうすでに虫の息。いや、ライフゼロにしか見えない遡行軍へ、歌仙渾身のトドメのアッパーが決まる。
その真後ろにももう1人の歌仙がいて、遡行軍を相手取っていた。
あの歌仙は審神者に自分の羽織を貸していたとても優しくスマートでかっこいい歌仙だったはず。
だが、その優しさやスマートさが遡行軍にも与えられるかといったらそんなことは絶対にありえない。まー、敵だし当たり前か。
「首を……差し出せ!」
彼もいい匂い歌仙と同じで、腕っ節は強かったようだ。
肉弾戦に物を言わせ、ジャーマン・スープレックスからのコブラツイストをお見舞いしている。
なんでこんな技を俺が知ってるかっていうと、うちの歌仙も前に和泉守兼定にやってたからだ。
歌仙は怒らせるとこわい。
「おっと、僕の一張羅が埃にまみれてしまった……!貴様らの罪は重いぞ!」
「ああ、せめて雅に散れ!」
埃にまみれたのって、コブラツイストとかやったからだよね。言いたいけど命が惜しいから言わない。
そして現れるのはジャンピング・ボディープレスで動けなくした遡行軍へ卍固めする歌仙と、レフリーがわりにカウントを取りはじめる歌仙。
なんだろう、すごく……プロレスです……。
やっぱり歌仙の本質って文系ゴ……ンッンー!なんでもない。お口チャック。
赤くて黒い小柄な風が、頭上を飛び跳ねている。
それとともにグシャッ!グオッ!っていう何かがつぶれた音とにぶい呻き声も聞こえた。
って、赤くて黒いのの代表は俺だからね?
そこは間違えちゃ困る。
「倒す、壊す、」
グシャッ
「侵略す……!」
メギョッ
「そして踏み潰す……!」
グチャッ
その風は小烏丸だった。
俺たちの父。
俺は敬愛を込めて『ぱぱ上』なんて呼んじゃう時もあるけど。
そんな彼が、刀を持って敵に斬りかかる時と寸分違わずに視線で殺せそうな眼孔を遡行軍へと向けている。
でもさすがに踏むだけでは決定打を与えることはできなかったんだろうね。そこへ不動行光が来てとどめの一撃を放っていた。
「ダメ刀だからってなめんな!」
バリーン!!ガシャーン!!
オラァ!と傍にあった空き瓶で遡行軍に兜割りしているのだ。
その様子はいつもと同じで、甘酒は手にしていないのに顔がどことなく朱に染まっている。
あれ?まさか酔ってない……よね?
この会場、お酒の提供なかったはずなんだけど。
てかその瓶、ビール瓶だよね。どこから持って来たの!?それは壊して大丈夫??
「っずえぇりゃあ!」
「わあ!びっくりした!」
頭がカチ割られた遡行軍の横では、薬研藤四郎の無駄に良いおっとこまえ!な声が響く。
すぐ隣みたいなものだからほんとびっくりしたよ。
薬研はそのすばしっこい動きで天井付近に伸びていた、たぶん水道管か何かだと思う太いパイプに手を伸ばした。
掴んだそれから体を伸ばし、遡行軍の無防備な頭を太ももで挟む。
ぐりんっ!体をひねった瞬間、遡行軍の首からゴキリッて嫌な音がし、骨が折れたのか動かなくなった。
あっこの戦い方あるじが現世から借りてきた映画で見たことある。
動く死体がたくさん出てきて、主人公の女の人が倒すシリーズのやつ。
ゲームが元になってるとか言ってたけどこわいよね。
え?神様がこわがるなって?神様だってこわいものはこわい。
ていうか薬研の太ももに挟まれるとかご褒美なんじゃないかな。主に審神者には。
うちのあるじが夢中になるのもわかるような気がした。
「危ねぇ!……柄まで通ったぞ!」
「いやいや、柄どころか刃もないでしょーが!?」
「あ。そうだったな」
薬研に見惚れていて、相手にしていた遡行軍が目の前に来たのに気がつかなかった。
気づけば薬研が遡行軍を足払いしていて、俺が出来たのはツッコミだけ。
「それより加州の旦那、気ィつけろよ。遡行軍に首刎ねられるところだぜ?」
「あり、がと……」
薬研に助けられたんだった……トゥンク……!
胸の鼓動が早い。やばい、惚れそう。
うちの薬研もじゅうぶん男前なんだけどさ、やっぱり他の本丸の薬研ってのはなんでこんなにかっこいいの。
いや、薬研ってみんなかっこいい。本当に短刀かな。
「さて、と……貫かせてもらうぜ……!」
アイエーッ!遡行軍の太刀を奪った!?
足払いして派手に転んだ遡行軍・太刀。
そいつが持っていたスラリと長い太刀を奪い、薬研が構える。
短刀が駆使する遡行軍の太刀。
太刀だからその身の丈には少し合わず、大きくて重そうだが、それを物ともせずに薬研は持ち主たる遡行軍へと突き立てた。
「ん……これって……」
驚く俺の鼻にふんわり、いい匂いが届く。
確かこの匂い、練り香水を名刺につけて、おっとりしてた歌仙兼定だ。
慌ててそちらへ顔を向ければ、そこにいたのは有名なボクシング漫画に出てくるショットガンという技並みの連続打撃を遡行軍の顔に叩き込む歌仙の姿。
うわぁ、今何ヒットした?速すぎて俺には見えなかったよ。
「雅を解さぬ罰だ……!」
もうすでに虫の息。いや、ライフゼロにしか見えない遡行軍へ、歌仙渾身のトドメのアッパーが決まる。
その真後ろにももう1人の歌仙がいて、遡行軍を相手取っていた。
あの歌仙は審神者に自分の羽織を貸していたとても優しくスマートでかっこいい歌仙だったはず。
だが、その優しさやスマートさが遡行軍にも与えられるかといったらそんなことは絶対にありえない。まー、敵だし当たり前か。
「首を……差し出せ!」
彼もいい匂い歌仙と同じで、腕っ節は強かったようだ。
肉弾戦に物を言わせ、ジャーマン・スープレックスからのコブラツイストをお見舞いしている。
なんでこんな技を俺が知ってるかっていうと、うちの歌仙も前に和泉守兼定にやってたからだ。
歌仙は怒らせるとこわい。
「おっと、僕の一張羅が埃にまみれてしまった……!貴様らの罪は重いぞ!」
「ああ、せめて雅に散れ!」
埃にまみれたのって、コブラツイストとかやったからだよね。言いたいけど命が惜しいから言わない。
そして現れるのはジャンピング・ボディープレスで動けなくした遡行軍へ卍固めする歌仙と、レフリーがわりにカウントを取りはじめる歌仙。
なんだろう、すごく……プロレスです……。
やっぱり歌仙の本質って文系ゴ……ンッンー!なんでもない。お口チャック。