刀剣乱舞夢女子会と清光
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「こら、暴走しない」
それを止めたのは、どこかの審神者だった。
ハッとして目の前の大切なあるじを見ると、真っ青な顔で今にも昇天しそう。
「あ、あるじ!ひどい!誰がこんなことを!!」
「加州清光、お前だよ!」
べちん!
「アイタッ」
その審神者の近侍だろう、俺とは対照的な色を持つ大和守安定が、俺の頭を小突いた。痛くないけど、俺の意識を目の前の現実へ戻すにはじゅうぶんなソレ。
「安定……」
「ほら。自分の審神者に謝る」
「うん。あるじごめん……痛かった?」
「し、死んでないから大丈夫……」
死んだら大丈夫もなにもないじゃんか。
それに死んじゃったら神域どころじゃないし。そんなこと考えてる俺は、あるじを神域に連れて行くのを諦めてないんだなって、自分のことなのにどこか他人事のように思った。
また審神者同士であるじ達が挨拶する横で、先ほどの安定がこっちをチラチラ見てるのがわかった。つまり俺も見てるわけで。
多分、お互いの本丸の加州清光と大和守安定と比べてるんだろうな。
「うちの大和守安定と違って、アンタかわいいね」
「な、何を言ってるんだよ加州清光!」
殴り方も可愛かったし。
うちのはべちん!どころか、バシーン!!ってこっちをぶっ飛ばす勢いで殴ってくる。いや、さっきの俺のした事を考えると抜刀物かな?
あー、ほんとかわいくないうちの安定。
「うちの安定、ブスだもんね。ねー、あるじー?」
「え?確かにこの大和守安定はかわいいけど……うちの安定だってブスじゃない。かわいいでしょ?」
「ほんともう、うちの清光ったら、素直じゃないんだから」とか俺が安定に対してはつんでれ?なことを語るあるじ。
まあ、5割くらいはうちの安定も、かわいいとこ……あるかもね。
5割……結構多いかな。
「はい、ちゅーもく!」
パンパンと手を叩く音が響いて、会場のありとあらゆる視線が音の発生場所、主催の審神者に集まった。
相変わらず胸が大きいな。それによく見たら、衣装に大きくスリットが入ってて細く長い足が出てる。……なんかグッとくる。
「加州清光、あつまれー」
俺……?
「え?」
「んあ?」
「なーに?」
会場には俺含めた加州清光が四振。
ここに連れてもらってきてる近侍では、加州清光が一番多かったらしい。
それぞれがそれぞれのあるじに構ってもらい、構い返して、と幸せな時間を過ごしていたところのようで、全員が間の抜けた声を出して主催の審神者に注目してた。
「加州清光はたくさんいるようなので、ここで集合写真撮ってもらいまーす」
集合……写真?
「「「「じゃあ、あるじ真ん中の俺が隣キープで!」」」」
考えることはみんな一緒。
そこは加州清光としてブレないってのわかるよ。うんうん。あるじ命だもんねー。
でも、あるじを思う気持ちだけは他の加州清光にも負けないし、絶対に俺があるじと隣り合わせで写真撮るんだからね!
いくらそっちの加州清光がすっごいキリッとした美形でかっこよくても。あっちの加州清光が女顔負けにかわいらしくても。もう一人の加州清光が色気ムンムンだしててせくしーでも。
あるじに関してだけは負けないしー!?
……うう、言っててちょっとだけ切なくなったよ。ほんとうらやましすぎるよ。なんなんだよかっこいいとかかわいいとかせくしーとか。
「あるじ。俺……もっとかっこよくてかわいくて色気たっぷりのせくしー加州清光になれるよう頑張るよ。だから内番も遠征も頑張るね!」
「え?いきなり何言ってるの?まったく……大丈夫よ。清光は今のままでもじゅうぶんに素敵だから」
うちの清光が一番かわいい!!
なぁんて言って、頭ぐりぐりなでこなでこしてくれるあるじ。
へへ、それだけでなんか元気出たよ。
さすがあるじ、わかってるよね。
その言葉、俺があるじの口から聞きたい言葉ベスト10の上位キープしてるのだもん。
他の加州清光も、自分達のあるじに同じような事言ってるのが見える。
ほーんと、そういうところは似てるんだから!
みんなで大事なあるじを囲んでの写真も撮り終えたあと、卓上には大きな記念のケーキが届いた。
食パンをまるごとくり抜いて生クリームやフルーツで飾られたそれには、プレートでこの集まりの名前がバーン!と載っていて、各々の審神者と近侍の刀剣男士で、取り分けたそれを「はい♡あーん」「あるじ、あーん♡です」などと食べさせあいっこしているところ。
人のこと言えたぎりじゃないけど、いちゃいちゃしすぎだよね。
ほんと、甘~~~い!!空気がね!!!!
ケーキも甘いけど、これ絶対、空気が甘いからもっと甘く感じてるんだよね。
もっとこの素敵な時間、続いてもいいと思うよ。
他の刀剣男士もいても、あるじの刀剣はここでは俺だけだもん。
結局、ここでのあるじは俺のものってね。なんだ、あんまり病む必要なかったじゃん?
「なんか、素敵な時間だったね」
「うん、すごく楽しかったわ」
「あるじも他の刀剣男士にチヤホヤされたんだって?」
「……嫉妬した?」
「ちょっとね。でも、俺も他の審神者さんや刀剣男士と楽しんだからおあいこだよ」
「ふふ。そうね、おあいこね」
にこにこ。
笑いあい、再びあーんした時だった。
それを止めたのは、どこかの審神者だった。
ハッとして目の前の大切なあるじを見ると、真っ青な顔で今にも昇天しそう。
「あ、あるじ!ひどい!誰がこんなことを!!」
「加州清光、お前だよ!」
べちん!
「アイタッ」
その審神者の近侍だろう、俺とは対照的な色を持つ大和守安定が、俺の頭を小突いた。痛くないけど、俺の意識を目の前の現実へ戻すにはじゅうぶんなソレ。
「安定……」
「ほら。自分の審神者に謝る」
「うん。あるじごめん……痛かった?」
「し、死んでないから大丈夫……」
死んだら大丈夫もなにもないじゃんか。
それに死んじゃったら神域どころじゃないし。そんなこと考えてる俺は、あるじを神域に連れて行くのを諦めてないんだなって、自分のことなのにどこか他人事のように思った。
また審神者同士であるじ達が挨拶する横で、先ほどの安定がこっちをチラチラ見てるのがわかった。つまり俺も見てるわけで。
多分、お互いの本丸の加州清光と大和守安定と比べてるんだろうな。
「うちの大和守安定と違って、アンタかわいいね」
「な、何を言ってるんだよ加州清光!」
殴り方も可愛かったし。
うちのはべちん!どころか、バシーン!!ってこっちをぶっ飛ばす勢いで殴ってくる。いや、さっきの俺のした事を考えると抜刀物かな?
あー、ほんとかわいくないうちの安定。
「うちの安定、ブスだもんね。ねー、あるじー?」
「え?確かにこの大和守安定はかわいいけど……うちの安定だってブスじゃない。かわいいでしょ?」
「ほんともう、うちの清光ったら、素直じゃないんだから」とか俺が安定に対してはつんでれ?なことを語るあるじ。
まあ、5割くらいはうちの安定も、かわいいとこ……あるかもね。
5割……結構多いかな。
「はい、ちゅーもく!」
パンパンと手を叩く音が響いて、会場のありとあらゆる視線が音の発生場所、主催の審神者に集まった。
相変わらず胸が大きいな。それによく見たら、衣装に大きくスリットが入ってて細く長い足が出てる。……なんかグッとくる。
「加州清光、あつまれー」
俺……?
「え?」
「んあ?」
「なーに?」
会場には俺含めた加州清光が四振。
ここに連れてもらってきてる近侍では、加州清光が一番多かったらしい。
それぞれがそれぞれのあるじに構ってもらい、構い返して、と幸せな時間を過ごしていたところのようで、全員が間の抜けた声を出して主催の審神者に注目してた。
「加州清光はたくさんいるようなので、ここで集合写真撮ってもらいまーす」
集合……写真?
「「「「じゃあ、あるじ真ん中の俺が隣キープで!」」」」
考えることはみんな一緒。
そこは加州清光としてブレないってのわかるよ。うんうん。あるじ命だもんねー。
でも、あるじを思う気持ちだけは他の加州清光にも負けないし、絶対に俺があるじと隣り合わせで写真撮るんだからね!
いくらそっちの加州清光がすっごいキリッとした美形でかっこよくても。あっちの加州清光が女顔負けにかわいらしくても。もう一人の加州清光が色気ムンムンだしててせくしーでも。
あるじに関してだけは負けないしー!?
……うう、言っててちょっとだけ切なくなったよ。ほんとうらやましすぎるよ。なんなんだよかっこいいとかかわいいとかせくしーとか。
「あるじ。俺……もっとかっこよくてかわいくて色気たっぷりのせくしー加州清光になれるよう頑張るよ。だから内番も遠征も頑張るね!」
「え?いきなり何言ってるの?まったく……大丈夫よ。清光は今のままでもじゅうぶんに素敵だから」
うちの清光が一番かわいい!!
なぁんて言って、頭ぐりぐりなでこなでこしてくれるあるじ。
へへ、それだけでなんか元気出たよ。
さすがあるじ、わかってるよね。
その言葉、俺があるじの口から聞きたい言葉ベスト10の上位キープしてるのだもん。
他の加州清光も、自分達のあるじに同じような事言ってるのが見える。
ほーんと、そういうところは似てるんだから!
みんなで大事なあるじを囲んでの写真も撮り終えたあと、卓上には大きな記念のケーキが届いた。
食パンをまるごとくり抜いて生クリームやフルーツで飾られたそれには、プレートでこの集まりの名前がバーン!と載っていて、各々の審神者と近侍の刀剣男士で、取り分けたそれを「はい♡あーん」「あるじ、あーん♡です」などと食べさせあいっこしているところ。
人のこと言えたぎりじゃないけど、いちゃいちゃしすぎだよね。
ほんと、甘~~~い!!空気がね!!!!
ケーキも甘いけど、これ絶対、空気が甘いからもっと甘く感じてるんだよね。
もっとこの素敵な時間、続いてもいいと思うよ。
他の刀剣男士もいても、あるじの刀剣はここでは俺だけだもん。
結局、ここでのあるじは俺のものってね。なんだ、あんまり病む必要なかったじゃん?
「なんか、素敵な時間だったね」
「うん、すごく楽しかったわ」
「あるじも他の刀剣男士にチヤホヤされたんだって?」
「……嫉妬した?」
「ちょっとね。でも、俺も他の審神者さんや刀剣男士と楽しんだからおあいこだよ」
「ふふ。そうね、おあいこね」
にこにこ。
笑いあい、再びあーんした時だった。