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今となっては運命だったとしか思えないが、オレがその少女の悪夢に気がついたのは本当に偶然だった。
出会った時のディーヴァは、この世のつまらなさに嘆いて、その思いを具現化したような悪夢に悩まされていた。
悪夢を喰らい、取り除いてやればすぐに安らかな眠りへと導かれる人間達。
彼女の場合も、それを見届けてそこで終わりのはずだった。
だが、そうはいかなかった。
「あなたは誰?」
目を覚ました彼女が、小さくダンテのコートの端をつまんで引きとめる。
そこで無理やりひきはがして行ってしまえばよかったのに、ダンテはなぜかそうしなかった。
単なる気まぐれ……?
いや、思えばそこから恋は始まっていたかもしれない。
その後は、知っての通り。
毎夜毎夜のように夢の中を案内しながら逢瀬を繰り返してきた。
ディーヴァの元へ通うまでの、熱くて厚い道のり。
それにしたがって重さを増す思いを、今夜はまだ見えぬディーヴァの元へと届くように、祈り捧げる。
「お前にこの気持ちを伝えたいよ……」
***
「ダンテの案内する夢の中は、御伽噺の世界のようでいつも楽しいね!」
ふわふわ揺れる夢の中を二人で旅すれば、目の前に現れたはずみ車。
それは糸を紡ぐための機械であり、ここが御伽噺の世界の模造品であるとすれば、だ。
その針に触れた瞬間、バッドエンドを迎えてしまうかもしれない。
嗚呼。
どうか、その先端に鋭くとがる針に気をつけて。
「この世界で死ぬことがあれば、現実のディーヴァが目を覚ましてしまう。ここでの出来事が、消えてしまうかもしれない。だから、周りには気をつけろ」
そう。
それはまるで、泡沫に消える人魚のように。
「じゃあ、怪我しないよう注意しないとね。楽しい思い出が消えないように……」
にっこりと笑って指を絡めてくるディーヴァ。
これはただ、怪我をしないように、道に迷わないようにだとわかっているが、どうしても意識してしまう。
その肌の柔らかさだとか、なめらかさ、温かさ……。
欲しいと、狼のように吠えたらそこまで行ける(イける/逝ける)の?
思いを伝えたいが、今はその時ではない。
茨の城を抜けて草原を進み、森へと足を踏み入れれば、白雪姫に出てくるような小人達がこっちに手招きして、お茶に誘ってくる。
小人に囲まれたディーヴァはまるで白雪姫そのもの。
楽しそうにはしゃぐディーヴァを見ていたいが、そろそろ今夜はおしまいだ。
空は白み始め、ディーヴァは現実に戻る。
「ディーヴァ、お前の母親が呼んでるぞ。もう朝のようだ」
「え、もう!?まだお茶してる最中なのに……。まだここにいたいよ~」
「そんなことを言ってたら、いつまでも不思議の国を抜けだせなくなるぞ?」
手にしたカップの中身を啜り、つーんとおすまし。
まだまだ起きる気はないようだ。
「いいの。現実には戻りたくないもーん」
「ホラ、今日はもうお開きだ。また夜に来ればいいだろ」
「はぁい……」
差し出されたダンテの手をとり、ディーヴァは残念そうに口をとがらす。
握られた手を引いて、二人はまだ白紙のままの物語のページを帰り道に、現実へと帰ってゆく。
「また夜に迎えに来るからな、ディーヴァ」
「うん。またね、ダンテ」
約束、と指きりをして、二人は別れる。
一人は現実世界の学生生活へ、もう一人は再び夢魔としての夢のセカイへ。
何度も何度も、毎晩のようにこの夢の中の世界へと生まれ落ち、朝になれば消えてと、繰り返しているディーヴァ。
前の晩の記憶がない日もあるが、また手を差し伸べて再び同じ旅をする。
記憶を保持しているためにも、ずっと……永遠に共にいる必要がある。
数々のエピソード達には姫はお前、王子はオレ……1人ずつだけで十分だ。
……そろそろ、ディーヴァを現実から離脱させる時も近いかもな。
出会った時のディーヴァは、この世のつまらなさに嘆いて、その思いを具現化したような悪夢に悩まされていた。
悪夢を喰らい、取り除いてやればすぐに安らかな眠りへと導かれる人間達。
彼女の場合も、それを見届けてそこで終わりのはずだった。
だが、そうはいかなかった。
「あなたは誰?」
目を覚ました彼女が、小さくダンテのコートの端をつまんで引きとめる。
そこで無理やりひきはがして行ってしまえばよかったのに、ダンテはなぜかそうしなかった。
単なる気まぐれ……?
いや、思えばそこから恋は始まっていたかもしれない。
その後は、知っての通り。
毎夜毎夜のように夢の中を案内しながら逢瀬を繰り返してきた。
ディーヴァの元へ通うまでの、熱くて厚い道のり。
それにしたがって重さを増す思いを、今夜はまだ見えぬディーヴァの元へと届くように、祈り捧げる。
「お前にこの気持ちを伝えたいよ……」
***
「ダンテの案内する夢の中は、御伽噺の世界のようでいつも楽しいね!」
ふわふわ揺れる夢の中を二人で旅すれば、目の前に現れたはずみ車。
それは糸を紡ぐための機械であり、ここが御伽噺の世界の模造品であるとすれば、だ。
その針に触れた瞬間、バッドエンドを迎えてしまうかもしれない。
嗚呼。
どうか、その先端に鋭くとがる針に気をつけて。
「この世界で死ぬことがあれば、現実のディーヴァが目を覚ましてしまう。ここでの出来事が、消えてしまうかもしれない。だから、周りには気をつけろ」
そう。
それはまるで、泡沫に消える人魚のように。
「じゃあ、怪我しないよう注意しないとね。楽しい思い出が消えないように……」
にっこりと笑って指を絡めてくるディーヴァ。
これはただ、怪我をしないように、道に迷わないようにだとわかっているが、どうしても意識してしまう。
その肌の柔らかさだとか、なめらかさ、温かさ……。
欲しいと、狼のように吠えたらそこまで行ける(イける/逝ける)の?
思いを伝えたいが、今はその時ではない。
茨の城を抜けて草原を進み、森へと足を踏み入れれば、白雪姫に出てくるような小人達がこっちに手招きして、お茶に誘ってくる。
小人に囲まれたディーヴァはまるで白雪姫そのもの。
楽しそうにはしゃぐディーヴァを見ていたいが、そろそろ今夜はおしまいだ。
空は白み始め、ディーヴァは現実に戻る。
「ディーヴァ、お前の母親が呼んでるぞ。もう朝のようだ」
「え、もう!?まだお茶してる最中なのに……。まだここにいたいよ~」
「そんなことを言ってたら、いつまでも不思議の国を抜けだせなくなるぞ?」
手にしたカップの中身を啜り、つーんとおすまし。
まだまだ起きる気はないようだ。
「いいの。現実には戻りたくないもーん」
「ホラ、今日はもうお開きだ。また夜に来ればいいだろ」
「はぁい……」
差し出されたダンテの手をとり、ディーヴァは残念そうに口をとがらす。
握られた手を引いて、二人はまだ白紙のままの物語のページを帰り道に、現実へと帰ってゆく。
「また夜に迎えに来るからな、ディーヴァ」
「うん。またね、ダンテ」
約束、と指きりをして、二人は別れる。
一人は現実世界の学生生活へ、もう一人は再び夢魔としての夢のセカイへ。
何度も何度も、毎晩のようにこの夢の中の世界へと生まれ落ち、朝になれば消えてと、繰り返しているディーヴァ。
前の晩の記憶がない日もあるが、また手を差し伸べて再び同じ旅をする。
記憶を保持しているためにも、ずっと……永遠に共にいる必要がある。
数々のエピソード達には姫はお前、王子はオレ……1人ずつだけで十分だ。
……そろそろ、ディーヴァを現実から離脱させる時も近いかもな。
