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お茶を楽しんだり、一緒に映画を見たりしてデートを楽しんだ二人。
店を出ようとしたところでそんな二人を、人だかりが邪魔をする。
人だかりをかきわけて外を見上げると晴天はどこへやら……空は暗く、大粒の涙を地面に叩きつけていた。
天気予報がウソをついた。
この人だかりはみな、天気予報を信じこんで傘を忘れた人達だったようだ。
ディーヴァの言う通り、雨によって気温が下がったのか肌寒い。
リアラはぶるりと震え、露出された腕をさすった。
髭はグレーのジャケットを脱ぎ、着るように勧める。
しかし、リアラはそれをやんわりと断った。
「大丈夫です。ちゃんと上着ありますから。ダンテさんこそ、ちゃんと上着を着ててください」
ちょっとかわいすぎますけどね。
と追加するリアラがカバンの紐に巻き付けていたフワフワを取り出す。
フワフワした飾りかと思っていたが、上着だったようだ。
確かにリアラの言う通り、かわいらしい上着だ。
フワフワの綿あめのような薄いピンクの上着で、ザ・女の子、という感じである。
グッジョブ、リアラのルームメイト!こんなかわいいリアラを見せてくれてありがとな!
髭は心の中でリアラのルームメイトたるディーヴァに賞賛の拍手を送った。
しかし、上着は寒さはしのげても、雨をしのぐことは出来ない。
相変わらず空は泣いたまま、土砂降りの雨を降らせていた。
カバンの紐にひっかけるかのようにしていた上着。
その上着をとる時にちらと見えたのはカバンに入れたままのオリタタミ傘。
「……雨か」
「えぇ、雨……ですね」
すぐそこのコンビニでビニール傘でも買ってくるしかないかもな。
そう話そうかと髭が振り返れば、リアラがうつむいていた。
「はぁ」
そしてため息ひとつ。
もしかして……?。
まさかオリタタミ傘を使うことになるなんて思わなかった。
せっかくのデートなのに雨なんて嬉しくない。
それにこのオリタタミ傘だと、一緒に入るとしたってどう考えても小さい。
二人でなんてとうてい無理。
もっと大きいの買えばよかった……。
等と考えていた、そんな時。
「その大きさだとちょっと狭そうだな。しゃーねえ、入ってやるよ」
髭がカラカラと笑う。
「……え、」
「傘、見えたぞ」
一瞬開いたカバンの隙間から、オリタタミ傘の存在を知られてしまったようだ。
なんと目敏い。
リアラは静かにオリタタミ傘を広げた。
そのオリタタミ傘の中に少し窮屈そうに髭が入る。
ディーヴァと若のカップルならまだ入れたかもしれないが、髭は体格がいい。
その肩は雨に晒され出ていた。
「肩出てますよ。それじゃジャケットが……」
「ジャケットは洗えばいい。だがリアラが風邪をひいたら大変だ。大丈夫だからもっとこっち寄れ」
入ってやると言った時の俺の表情はばれなかったようでほっとする。
耳まで赤くなってるのがばれたらちょっと恥ずかしい、それこそ一緒に傘になんて入っていられない。
「相合い傘ですね」
「相合い傘だな」
同じセリフが飛び出て思わず目を丸くしてお互いを見る。
びっくりして固まるが、その一瞬の後、顔からは火が出そうに熱くなって目線を反らしあった。
―――ぽちゃん。
雨音が、まるで恋に落ちる心を表しているかのように周りに響いた。
店を出ようとしたところでそんな二人を、人だかりが邪魔をする。
人だかりをかきわけて外を見上げると晴天はどこへやら……空は暗く、大粒の涙を地面に叩きつけていた。
天気予報がウソをついた。
この人だかりはみな、天気予報を信じこんで傘を忘れた人達だったようだ。
ディーヴァの言う通り、雨によって気温が下がったのか肌寒い。
リアラはぶるりと震え、露出された腕をさすった。
髭はグレーのジャケットを脱ぎ、着るように勧める。
しかし、リアラはそれをやんわりと断った。
「大丈夫です。ちゃんと上着ありますから。ダンテさんこそ、ちゃんと上着を着ててください」
ちょっとかわいすぎますけどね。
と追加するリアラがカバンの紐に巻き付けていたフワフワを取り出す。
フワフワした飾りかと思っていたが、上着だったようだ。
確かにリアラの言う通り、かわいらしい上着だ。
フワフワの綿あめのような薄いピンクの上着で、ザ・女の子、という感じである。
グッジョブ、リアラのルームメイト!こんなかわいいリアラを見せてくれてありがとな!
髭は心の中でリアラのルームメイトたるディーヴァに賞賛の拍手を送った。
しかし、上着は寒さはしのげても、雨をしのぐことは出来ない。
相変わらず空は泣いたまま、土砂降りの雨を降らせていた。
カバンの紐にひっかけるかのようにしていた上着。
その上着をとる時にちらと見えたのはカバンに入れたままのオリタタミ傘。
「……雨か」
「えぇ、雨……ですね」
すぐそこのコンビニでビニール傘でも買ってくるしかないかもな。
そう話そうかと髭が振り返れば、リアラがうつむいていた。
「はぁ」
そしてため息ひとつ。
もしかして……?。
まさかオリタタミ傘を使うことになるなんて思わなかった。
せっかくのデートなのに雨なんて嬉しくない。
それにこのオリタタミ傘だと、一緒に入るとしたってどう考えても小さい。
二人でなんてとうてい無理。
もっと大きいの買えばよかった……。
等と考えていた、そんな時。
「その大きさだとちょっと狭そうだな。しゃーねえ、入ってやるよ」
髭がカラカラと笑う。
「……え、」
「傘、見えたぞ」
一瞬開いたカバンの隙間から、オリタタミ傘の存在を知られてしまったようだ。
なんと目敏い。
リアラは静かにオリタタミ傘を広げた。
そのオリタタミ傘の中に少し窮屈そうに髭が入る。
ディーヴァと若のカップルならまだ入れたかもしれないが、髭は体格がいい。
その肩は雨に晒され出ていた。
「肩出てますよ。それじゃジャケットが……」
「ジャケットは洗えばいい。だがリアラが風邪をひいたら大変だ。大丈夫だからもっとこっち寄れ」
入ってやると言った時の俺の表情はばれなかったようでほっとする。
耳まで赤くなってるのがばれたらちょっと恥ずかしい、それこそ一緒に傘になんて入っていられない。
「相合い傘ですね」
「相合い傘だな」
同じセリフが飛び出て思わず目を丸くしてお互いを見る。
びっくりして固まるが、その一瞬の後、顔からは火が出そうに熱くなって目線を反らしあった。
―――ぽちゃん。
雨音が、まるで恋に落ちる心を表しているかのように周りに響いた。