色々な短編的なお話
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「ぎゃああああ!!」
ダイニングルームからダンテの物凄い叫び声が聞こえてきた。
それと同時に激しく床に倒れたであろう物音も。
「ダンテ!?」
その辺の悪魔なら避けて通るような強いダンテの身に一体何が!?
副食を準備していたディーヴァは、急いでダンテがいるであろうダイニングルームへと駆けた。
「きゃあ!!」
殺人事件発生!
そこにはダンテが白目をむいて倒れていた。
「ダンテが……ダンテが死んじゃった~……うわーんっ!!ダンテのバカーッ!」
ダンテの亡骸?に繕うディーヴァ。
その目に、ダンテが手に持つものが映る。
ダンテが持つのは食べかけのピザ。
あれほど待つように言ったのに焼き立てのピザに我慢が出来ず、準備するディーヴァの目を盗んでダンテがつまみ食いしたのだろう。
「ちゃんと待たないバチが当たったのかしら……」
思い当たるのは一つだけ。
バージルが送ってきたあの小瓶だけだ。
ディーヴァはあろうことか、ピザソースにあれを混ぜ込んだのだ。
ちなみに何度も味見をしたディーヴァは何ともない。
「し、死んでないっつうの……」
「あらら、ダンテ生きてた」
「たりまえだ。お前、ピザに何入れた。あの時のデスソースとかじゃねーだろうな」
「違いますぅー」
あの時、それが詳しく知りたい方はぜひ『夢書きは双六をしつつ、夢が書けるのか?』をお読みくださいませ。
どっかにそういった表現が出てきます。
(宣伝かよ)
「これだよ?」
ディーヴァは使った小瓶を見せた。
半透明の水色の小瓶、透明だった中身はピザソースに使い切ってしまっている。
「こ、これって……」
受け取ったダンテはそのパッケージに簡素に貼られた手書きシールをはがした。
そして「ぎゃっ」と叫ぶとそれを取り落とす。
「っと、危ない危ない。ダンテ、どうしたの?」
珍しくダンテが怯えていた。
「これバージルさんから今日送られてきたただの調味料だよ。無味無臭、毒でもなんでもないよ?だって、あたし試しに舐めたもん」
上手くキャッチしたディーヴァがクスクス笑いながら、ダンテの鼻先に近づける。
「うわあ近づけるなッ!!なんでそんなもんをバージルが……」
「なんで怖がってるの?これ、何だか知ってる?」
若干後退しながらダンテが言いづらそうにぼそりとつぶやいた。
「それは……聖水だ」
「えっ、聖水?」
「言っとくけどお前のおしっこのことじゃないぞ」
「そんなのわかってますっ!!変態っ」
ダンテの変態はいつものことだから放っておこう。
ディーヴァはダンテに同梱されていた手紙を見せることにした。
「こんな感じでバージルから送られてきたの」
「……なるほどな。嫌がらせのつもりか」
はあ、とため息をひとつ。
ダンテは聖水がなんのことだか未だよく理解していないであろうディーヴァに向き直った。
「聖水……確かに天使には毒じゃない。だけど悪魔には毒だ。触るだけで大変なことになるぞ」
「触るだけで!?じゃ、じゃあ、それを食べちゃったダンテは……」
「そう……デスソースなんか目じゃねえほどだ。口の中、胃の中が焼けただれて死にそうだぜ。そしてじわじわとあとから腸もやられるだろう。……胃が死ぬほどいてぇ」
「わあ……半魔が胃潰瘍とか……」
ディーヴァは手の中で輝く凶器(悪魔にとってだけ)に、ごくりと唾をのんだ。
「くそ……バージルめ……魔界に行ってもなお、オレに嫌がらせしてくるとは……」
「へ、へ~……そりゃ災難だったねぇ~」
唸るダンテに苦笑してディーヴァは思った。
これは残りの瓶は隠しておいたほうがよさそう。
何かあった時はダンテに使おう。
ディーヴァは残りの聖水がダンテに見つかって捨てられない内に、こっそりベッドの下へと箱ごと隠すのだった。
●あとがき
3沿いだけでバージルのターンをしばらくお預けにするのはいやだなーとか思ったのです。
それでこんなネタで書いてみました。
ダイニングルームからダンテの物凄い叫び声が聞こえてきた。
それと同時に激しく床に倒れたであろう物音も。
「ダンテ!?」
その辺の悪魔なら避けて通るような強いダンテの身に一体何が!?
副食を準備していたディーヴァは、急いでダンテがいるであろうダイニングルームへと駆けた。
「きゃあ!!」
殺人事件発生!
そこにはダンテが白目をむいて倒れていた。
「ダンテが……ダンテが死んじゃった~……うわーんっ!!ダンテのバカーッ!」
ダンテの亡骸?に繕うディーヴァ。
その目に、ダンテが手に持つものが映る。
ダンテが持つのは食べかけのピザ。
あれほど待つように言ったのに焼き立てのピザに我慢が出来ず、準備するディーヴァの目を盗んでダンテがつまみ食いしたのだろう。
「ちゃんと待たないバチが当たったのかしら……」
思い当たるのは一つだけ。
バージルが送ってきたあの小瓶だけだ。
ディーヴァはあろうことか、ピザソースにあれを混ぜ込んだのだ。
ちなみに何度も味見をしたディーヴァは何ともない。
「し、死んでないっつうの……」
「あらら、ダンテ生きてた」
「たりまえだ。お前、ピザに何入れた。あの時のデスソースとかじゃねーだろうな」
「違いますぅー」
あの時、それが詳しく知りたい方はぜひ『夢書きは双六をしつつ、夢が書けるのか?』をお読みくださいませ。
どっかにそういった表現が出てきます。
(宣伝かよ)
「これだよ?」
ディーヴァは使った小瓶を見せた。
半透明の水色の小瓶、透明だった中身はピザソースに使い切ってしまっている。
「こ、これって……」
受け取ったダンテはそのパッケージに簡素に貼られた手書きシールをはがした。
そして「ぎゃっ」と叫ぶとそれを取り落とす。
「っと、危ない危ない。ダンテ、どうしたの?」
珍しくダンテが怯えていた。
「これバージルさんから今日送られてきたただの調味料だよ。無味無臭、毒でもなんでもないよ?だって、あたし試しに舐めたもん」
上手くキャッチしたディーヴァがクスクス笑いながら、ダンテの鼻先に近づける。
「うわあ近づけるなッ!!なんでそんなもんをバージルが……」
「なんで怖がってるの?これ、何だか知ってる?」
若干後退しながらダンテが言いづらそうにぼそりとつぶやいた。
「それは……聖水だ」
「えっ、聖水?」
「言っとくけどお前のおしっこのことじゃないぞ」
「そんなのわかってますっ!!変態っ」
ダンテの変態はいつものことだから放っておこう。
ディーヴァはダンテに同梱されていた手紙を見せることにした。
「こんな感じでバージルから送られてきたの」
「……なるほどな。嫌がらせのつもりか」
はあ、とため息をひとつ。
ダンテは聖水がなんのことだか未だよく理解していないであろうディーヴァに向き直った。
「聖水……確かに天使には毒じゃない。だけど悪魔には毒だ。触るだけで大変なことになるぞ」
「触るだけで!?じゃ、じゃあ、それを食べちゃったダンテは……」
「そう……デスソースなんか目じゃねえほどだ。口の中、胃の中が焼けただれて死にそうだぜ。そしてじわじわとあとから腸もやられるだろう。……胃が死ぬほどいてぇ」
「わあ……半魔が胃潰瘍とか……」
ディーヴァは手の中で輝く凶器(悪魔にとってだけ)に、ごくりと唾をのんだ。
「くそ……バージルめ……魔界に行ってもなお、オレに嫌がらせしてくるとは……」
「へ、へ~……そりゃ災難だったねぇ~」
唸るダンテに苦笑してディーヴァは思った。
これは残りの瓶は隠しておいたほうがよさそう。
何かあった時はダンテに使おう。
ディーヴァは残りの聖水がダンテに見つかって捨てられない内に、こっそりベッドの下へと箱ごと隠すのだった。
●あとがき
3沿いだけでバージルのターンをしばらくお預けにするのはいやだなーとか思ったのです。
それでこんなネタで書いてみました。