恋人?保護者?どちらもあなたを愛しているから。
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「まったくもう。中にインナーくらい着てっていつも言ってるのに……」
プンスコという擬音が聞こえてきそうな怒り方をするディーヴァに、仕方ないなと思いつつ返ってきたコートを羽織り、ジッパーを上げるダンテ。
「暑いから中に何も着ないだけだ」
「革のコートやめればいいのに。それ、本当に防具がわりになってるの?」
「全然防具になってないが、トレードマークだからやめる気はない。……なぁディーヴァ、そうやって注意する割には嬉しそうだが?」
ダンテの肉体美を見るのは嫌いじゃない。
それがバレているようで、朱に染まる頬をツンツンと指でつつかれた。
「そ、そんなことないですぅー……」
赤い顔を隠そうとダンテの長いコートをめくり、その端っこに隠れるディーヴァ。
こういう時このコートは便利だ。
「こら、コートを捲るな」
「減るもんじゃないし、いいじゃない」
「ほら、捕まえた」
コートの端ごと抱きしめてしまえば、ディーヴァはどこへも逃げられない。
中でもぞもぞと動き、首だけ出してきたディーヴァの目と目を合わせる。
口元に僅かながら笑みを浮かべたまま、いたって普通に。
……さて、そろそろ本題といこう。
「それで?ディーヴァこそこんなところにいて、悪魔に連れ去られたわけでもないだろうにいったいどうした。買い物行くんじゃなかったか?」
あの雑魚悪魔にそんな力はない。
傷つけられる事はあっても、ディーヴァをこんなところまで引っ張って行けるわけがないのだ。
「うん?買い物はこれから行くところだったの」
「ほう……?なるほどな。それがなんでこんなスラム街の中に?」
にょきり。
ダンテの頭から悪魔の……いや、鬼のツノが生える錯覚が。
あ、これ言ったらやばいやつ。
さっきの会話のノリで、ついサラリと言ってしまったディーヴァ。
これは絶対、スラム街にいた事をこっぴどく叱られるというパターンである。
珍しく大事なディーヴァに対しても、ダンテは激おこプンプン丸状態だろう。
先ほど悪魔を相手していた時と同じ、背後に背負うゴゴゴゴゴ!という魔王のオーラがこわくて、とてもじゃないが誤魔化しは利かないと思った。
こういう時は正直に言った方がいい。
「えっ……と……。ち、近道してこっそりスラムの中通ってたら悪魔が来ちゃって……、ね?」
いつの間にかコートから全身が出てしまっている。
外気に晒された両肩を、▼こわいかおのダンテががしりと掴んだ。(ディーヴァの素早さががくっと下がった!)
「ディーヴァっ!!」
「ひゃいっ!?」
怒鳴りつけられる!
そう思って、目をぎゅっと瞑って堪えたディーヴァに、しかし掛けられた声はひどく優しく、小さなものだった。
「はぁ……ディーヴァ……。いくら近道だとしても、悪魔に襲われたら元も子もないだろう。
ましてやスラムの中は悪魔以外だっているんだぞ?下手したら殺されるより酷いことされてたかもしれない。こっそり通ったって危険な場所に変わりないのは知ってるはずだ。オレが遅かったらどうなってた?」
「ごめんなさい……」
優しい声で厳しい言葉を言われると、頭ごなしに怒られるより心に染みる。
……心から反省する。
そうだ、ディーヴァに叱る時、ダンテはいつだってこんな叱り方をしてきた。
全部ディーヴァのためを思ってのことだ。
「まだ少し震えてる……手当てもあるし、一度帰ろう」
襲われ慣れているとは言ったが、いつまでたってもこの恐怖が薄れる事はないのだ。
どんなに気丈に振る舞っても、どんなに気を紛らわせても、悪魔に襲われる度、体の芯は恐怖に震えて止まらない。
「ん、大丈夫、ダンテが来てくれたから……。でも、落ち着くまで手を握ってて欲しい」
「お望みとあらばいくらでも」
「えへへ、ありがとう。……買い物、行こ?」
きゅっと結ばれた手と手。
ダンテの大きな手にすっぽりと覆われてしまう小さくか弱いディーヴァの手を、心落ち着かせるようにふんわり優しく包み込む。
ディーヴァは手を繋げたまま、ダンテの腕に手を絡ませて笑った。
ということで一緒に買い物に行く事になったが。
皆様は今ダンテの背に、リベリオンが吊られているのを覚えているだろうか?
そのままだと通報されてしまうかもしれない可能性を、この時のディーヴァはついうっかり失念していた。
『大剣を吊り下げた危ない男』として店員や客に認識されてしまったダンテ。
だが彼は弁解するでも説明するでもなく、そのまま買い物カゴを手に、スルースキル発動。
鼻歌なんて歌いながら、イチゴやらピザの材料やら自分の好きな物を物色しはじめたではないか。
通報こそなんとか食い止めたが、ディーヴァはひたすら謝り説明して回る役目を負ったという……。
それに気がつかず無表情でイチゴを見続けるダンテ……大物というか肝が座っているというか……。
って、なんであたしが謝らなくちゃいけないの!?
そう思って、ダンテを外に連れ出すディーヴァ。
というわけで、ディーヴァが買い物を済ませる間、ダンテは1人大人しく店の外で待機する事となった。
銃社会といえど、さすがに大剣はアメリカンジョークにもブラックジョークにもならなかったという。
「なんでオレはここに立たされているんだ?」
そしてダンテは、最後まで意味を理解していなかった……天然!
はてさて、そんなこんなでやっと帰ってこれましたダンテの事務所・Devil May Cry。
ダンテ愛用のマホガニーで出来た机の上には、組み上げ途中で止まったままのエボニーとアイボリーの銃身。
それを見るに、ダンテは大事な作業を放るほど急いで助けに来てくれたのだ、と理解する。
「ダンテ……ありがとう」
あらためて感謝を伝えたくなった。
「ディーヴァ、ここはただいまを言うところだ」
「そうだね。ダンテ……ただいま」
「おかえり」
ディーヴァは小さく背伸びして、ダンテは少し膝を曲げて、お互い小さくただいまのキスしてから軽くハグし合う。
一体いつから続く習慣だったのか、今では思い出せないほどだ。
「さ、ダンテは組み上げの残りしてるんでしょ?あたしは夕飯の支度してるね」
小さく頷き、ダンテは定位置へ。
銃の残りの組み上げを早く終わらせて、早くディーヴァの美味い飯を食べたいところだ。
プンスコという擬音が聞こえてきそうな怒り方をするディーヴァに、仕方ないなと思いつつ返ってきたコートを羽織り、ジッパーを上げるダンテ。
「暑いから中に何も着ないだけだ」
「革のコートやめればいいのに。それ、本当に防具がわりになってるの?」
「全然防具になってないが、トレードマークだからやめる気はない。……なぁディーヴァ、そうやって注意する割には嬉しそうだが?」
ダンテの肉体美を見るのは嫌いじゃない。
それがバレているようで、朱に染まる頬をツンツンと指でつつかれた。
「そ、そんなことないですぅー……」
赤い顔を隠そうとダンテの長いコートをめくり、その端っこに隠れるディーヴァ。
こういう時このコートは便利だ。
「こら、コートを捲るな」
「減るもんじゃないし、いいじゃない」
「ほら、捕まえた」
コートの端ごと抱きしめてしまえば、ディーヴァはどこへも逃げられない。
中でもぞもぞと動き、首だけ出してきたディーヴァの目と目を合わせる。
口元に僅かながら笑みを浮かべたまま、いたって普通に。
……さて、そろそろ本題といこう。
「それで?ディーヴァこそこんなところにいて、悪魔に連れ去られたわけでもないだろうにいったいどうした。買い物行くんじゃなかったか?」
あの雑魚悪魔にそんな力はない。
傷つけられる事はあっても、ディーヴァをこんなところまで引っ張って行けるわけがないのだ。
「うん?買い物はこれから行くところだったの」
「ほう……?なるほどな。それがなんでこんなスラム街の中に?」
にょきり。
ダンテの頭から悪魔の……いや、鬼のツノが生える錯覚が。
あ、これ言ったらやばいやつ。
さっきの会話のノリで、ついサラリと言ってしまったディーヴァ。
これは絶対、スラム街にいた事をこっぴどく叱られるというパターンである。
珍しく大事なディーヴァに対しても、ダンテは激おこプンプン丸状態だろう。
先ほど悪魔を相手していた時と同じ、背後に背負うゴゴゴゴゴ!という魔王のオーラがこわくて、とてもじゃないが誤魔化しは利かないと思った。
こういう時は正直に言った方がいい。
「えっ……と……。ち、近道してこっそりスラムの中通ってたら悪魔が来ちゃって……、ね?」
いつの間にかコートから全身が出てしまっている。
外気に晒された両肩を、▼こわいかおのダンテががしりと掴んだ。(ディーヴァの素早さががくっと下がった!)
「ディーヴァっ!!」
「ひゃいっ!?」
怒鳴りつけられる!
そう思って、目をぎゅっと瞑って堪えたディーヴァに、しかし掛けられた声はひどく優しく、小さなものだった。
「はぁ……ディーヴァ……。いくら近道だとしても、悪魔に襲われたら元も子もないだろう。
ましてやスラムの中は悪魔以外だっているんだぞ?下手したら殺されるより酷いことされてたかもしれない。こっそり通ったって危険な場所に変わりないのは知ってるはずだ。オレが遅かったらどうなってた?」
「ごめんなさい……」
優しい声で厳しい言葉を言われると、頭ごなしに怒られるより心に染みる。
……心から反省する。
そうだ、ディーヴァに叱る時、ダンテはいつだってこんな叱り方をしてきた。
全部ディーヴァのためを思ってのことだ。
「まだ少し震えてる……手当てもあるし、一度帰ろう」
襲われ慣れているとは言ったが、いつまでたってもこの恐怖が薄れる事はないのだ。
どんなに気丈に振る舞っても、どんなに気を紛らわせても、悪魔に襲われる度、体の芯は恐怖に震えて止まらない。
「ん、大丈夫、ダンテが来てくれたから……。でも、落ち着くまで手を握ってて欲しい」
「お望みとあらばいくらでも」
「えへへ、ありがとう。……買い物、行こ?」
きゅっと結ばれた手と手。
ダンテの大きな手にすっぽりと覆われてしまう小さくか弱いディーヴァの手を、心落ち着かせるようにふんわり優しく包み込む。
ディーヴァは手を繋げたまま、ダンテの腕に手を絡ませて笑った。
ということで一緒に買い物に行く事になったが。
皆様は今ダンテの背に、リベリオンが吊られているのを覚えているだろうか?
そのままだと通報されてしまうかもしれない可能性を、この時のディーヴァはついうっかり失念していた。
『大剣を吊り下げた危ない男』として店員や客に認識されてしまったダンテ。
だが彼は弁解するでも説明するでもなく、そのまま買い物カゴを手に、スルースキル発動。
鼻歌なんて歌いながら、イチゴやらピザの材料やら自分の好きな物を物色しはじめたではないか。
通報こそなんとか食い止めたが、ディーヴァはひたすら謝り説明して回る役目を負ったという……。
それに気がつかず無表情でイチゴを見続けるダンテ……大物というか肝が座っているというか……。
って、なんであたしが謝らなくちゃいけないの!?
そう思って、ダンテを外に連れ出すディーヴァ。
というわけで、ディーヴァが買い物を済ませる間、ダンテは1人大人しく店の外で待機する事となった。
銃社会といえど、さすがに大剣はアメリカンジョークにもブラックジョークにもならなかったという。
「なんでオレはここに立たされているんだ?」
そしてダンテは、最後まで意味を理解していなかった……天然!
はてさて、そんなこんなでやっと帰ってこれましたダンテの事務所・Devil May Cry。
ダンテ愛用のマホガニーで出来た机の上には、組み上げ途中で止まったままのエボニーとアイボリーの銃身。
それを見るに、ダンテは大事な作業を放るほど急いで助けに来てくれたのだ、と理解する。
「ダンテ……ありがとう」
あらためて感謝を伝えたくなった。
「ディーヴァ、ここはただいまを言うところだ」
「そうだね。ダンテ……ただいま」
「おかえり」
ディーヴァは小さく背伸びして、ダンテは少し膝を曲げて、お互い小さくただいまのキスしてから軽くハグし合う。
一体いつから続く習慣だったのか、今では思い出せないほどだ。
「さ、ダンテは組み上げの残りしてるんでしょ?あたしは夕飯の支度してるね」
小さく頷き、ダンテは定位置へ。
銃の残りの組み上げを早く終わらせて、早くディーヴァの美味い飯を食べたいところだ。
