恋人?保護者?どちらもあなたを愛しているから。
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ここは悪魔も泣き出すほど凄腕の悪魔狩人・ダンテが天使の血族・ディーヴァと住むDevil May Cry。
悪魔狩人として、そして便利屋として働くための事務所でありながら、長らく連れ添ったディーヴァとの愛の巣であるここは、スラムにほど近い位置にある。
場所が場所だけに、なかなか来ない依頼。
依頼の来ないこんな日は、ダンテは怠惰を極めてみるか、愛銃や愛剣の手入れをすることが多かった。
因みに、怠惰に過ごそうとするとディーヴァからの叱咤が飛んでくるため、ここしばらくはそんな過ごし方をしていない。
というわけで今、ダンテの手の中にはこれまで幾多の戦いを共に生き抜いてきた、大事なエボニーとアイボリー……白と黒の二丁拳銃がある。
日課ともなりつつあるその内部清掃を、黙々と無表情のまま作業するダンテ。
ディーヴァはダンテの手の中で、それが手際よく美しい動きで組み立てられていくその瞬間が好きだった。
「ダンテ、喉乾いたでしょ。あたしお茶淹れてくるね」
「ああ、水分取るのも忘れて没頭してた。ありがとう、ディーヴァ」
「ううん、ちょっと待ってて!」
銀髪に薄青の瞳、トレードマークの赤いコート、それがダンテである。
端正な顔立ちを持つこのイケメンは、様々な経験を積み重ね様々な出来事を乗り越えてきたからか、その分の歴史が表情に刻まれ、年相応でもある。
そして確かに無表情にも見えるのだが、ディーヴァから見たダンテは決してそうではない。
よく見れば感情豊かだったりする。
根をつめたのか、少しだけ眉間にシワを寄せて見えるダンテに小さく笑みをこぼしながら、ディーヴァはキッチンへと向かった。
冷蔵庫にイチゴがまだあれば、若干疲れているように見えるダンテに大好物のストロベリーサンデーを作ってあげる事ができる、そう思って。
「あ、ない」
さあ作るぞ、と息巻いて冷蔵庫を開けてみたものの、そこにイチゴは入っていなかった。
ダンテのためと、冷蔵庫の中にはイチゴを置いておくスペースを常に設けているのだが、そこはがらんどうでイチゴのヘタひとつ、落ちていなかった。
ストロベリーサンデー用にと取っておいたのだがない、ということは、十中八九ダンテが風呂上がりにでも食べてしまったのだろう。
これはいつものこと。
だが、ストロベリーサンデーを作ってあげたいと思ってしまったディーヴァに『作らない』という選択肢はありえない。
イチゴは常備菜と同じ扱い。
なければ買ってくればいいじゃない。
とりあえずお茶を用意し、作業中のダンテに出し終えたディーヴァは、ダンテと一緒にゆるりとお茶を飲み終えてから、買い物に出かけることを告げた。
「今からちょっとお買い物行ってくるね」
「ん?オレも行こう。もうすぐで終わるからな」
「すぐ済むからダイジョーブ!ダンテは依頼の電話番をしてて?ちゃちゃっと買ってちゃちゃっと帰ってくるし」
「……そうか、気をつけるようにな」
電話番などあってないようなものだ。
それを証拠に本日は依頼の電話なぞ来る気配はひとつもない。
しかしそれを指摘すると、ディーヴァが怒るのはよくわかっている事。
下手なことは言わず、当たり障りがない常套句を言って送り出そう。
まぁ……本当は一緒に行きたいのだが、すぐ済むなどと言われてしまえば着いて行きようもないことだし。
「他に買い物ある?あるなら買ってくるよ?」
「ストロベリーサンデーとピザがあればそれでいい」
きっぱり。
「またストロベリーサンデーとピザ?」
「好物だからな」
フッと一瞬こちらに笑うダンテ。
一瞬ののちすぐに銃の手入れに戻り、大きな背中を屈ませて小さなパーツをひとつひとつ磨く作業に戻った。
「はぁ……好物だからってそればっかりなんだから」
ストロベリーサンデーはこれから作る予定であるが、それでも言葉で欲しい旨を聞かされると、いい加減に呆れてしまうディーヴァだった。
「安心しろ。ディーヴァの事は比べ物にならないくらい好きだ」
呆れるディーヴァを目にし、作業を中断したダンテ。
ディーヴァの目線に合わせてしゃがみぽんぽんと頭を撫でたかと思いきや、真正面から見つめて髪をサラリと梳いて流し、その指を滑らせてディーヴァの唇を艶めかしくなぞる。
「べ、別にそんなこと心配したわけじゃ……」
「そうか?」
ディーヴァがストロベリーサンデーやピザに嫉妬したのだ、と勘違いしたわけではない。
いつまで経っても身長が低いまま若々しいままのディーヴァを子供扱いしているような気がする……と思っているといきなり大人の女として扱ってきて、時折こちらがドキドキするような行動を起こす。
子供として見ているのか、それとも大人の女として見ているのか……ぱっと見判断がつかないが、実はどちらも正解だったりする。
しかも無意識でやっているかと思いきや、計算し狙ってやっているという食えない奴。
「おっと……好きじゃ足りない。愛してる、だったよ」
「か、買い物行ってくる!!」
「フ……、気をつけて行っておいで」
好きどころか愛してるとまで言われ、ディーヴァは頬をほんのり朱に染めて、慌ただしく家を出て行った。
ダンテはそんな彼女の後ろ姿を優しく見送る。
その表情は、近年あまり見なくなった優しい微笑みであり、恋人相手というよりは保護者のそれであったという。
結局、恋人だったり保護者だったり、どちらもディーヴァが愛しいから見せる表情である。
そしてこちらは慌ただしく家を出たディーヴァ。
「危なかった~。ダンテったらあんなコトを昼間から言うんだもんなぁ……」
相変わらずと言えば相変わらず。
だが、昔は押せ押せだったのが、どうしてか今は無理強いこそしなくとも押してダメなら引いてみろ!精神なのか、やたら優しく扱われ、それにほだされ……。
そして気がついたらベッドの中。
まるでダンテの手の上、マリオネットのように踊らされている気分。
マリオネットなぞ、マレット島でダンテが相手した低級悪魔だけでお腹いっぱいだ。
「あ、近道してっちゃおう!」
そうすれば買い物先まで半分の時間で到着する。
早く買い物は終わり、早く家に帰れるし、早くダンテにストロベリーサンデーを作ることができる。
「時は金なり、ってね」
こんな真っ昼間から悪魔が出るわけもないし、ここのところダンテの活躍で悪魔退治の依頼も減ってきていることだし、大丈夫だろう。
悪魔退治の依頼が減っていることについては賛否両論、ダンテは不服で、反対にディーヴァは万々歳。
あんな危ない仕事をやられるくらいなら便利屋の方がマシというものだ。
ディーヴァはスラム街の中を突っ切り、買い物先を目指した。
悪魔狩人として、そして便利屋として働くための事務所でありながら、長らく連れ添ったディーヴァとの愛の巣であるここは、スラムにほど近い位置にある。
場所が場所だけに、なかなか来ない依頼。
依頼の来ないこんな日は、ダンテは怠惰を極めてみるか、愛銃や愛剣の手入れをすることが多かった。
因みに、怠惰に過ごそうとするとディーヴァからの叱咤が飛んでくるため、ここしばらくはそんな過ごし方をしていない。
というわけで今、ダンテの手の中にはこれまで幾多の戦いを共に生き抜いてきた、大事なエボニーとアイボリー……白と黒の二丁拳銃がある。
日課ともなりつつあるその内部清掃を、黙々と無表情のまま作業するダンテ。
ディーヴァはダンテの手の中で、それが手際よく美しい動きで組み立てられていくその瞬間が好きだった。
「ダンテ、喉乾いたでしょ。あたしお茶淹れてくるね」
「ああ、水分取るのも忘れて没頭してた。ありがとう、ディーヴァ」
「ううん、ちょっと待ってて!」
銀髪に薄青の瞳、トレードマークの赤いコート、それがダンテである。
端正な顔立ちを持つこのイケメンは、様々な経験を積み重ね様々な出来事を乗り越えてきたからか、その分の歴史が表情に刻まれ、年相応でもある。
そして確かに無表情にも見えるのだが、ディーヴァから見たダンテは決してそうではない。
よく見れば感情豊かだったりする。
根をつめたのか、少しだけ眉間にシワを寄せて見えるダンテに小さく笑みをこぼしながら、ディーヴァはキッチンへと向かった。
冷蔵庫にイチゴがまだあれば、若干疲れているように見えるダンテに大好物のストロベリーサンデーを作ってあげる事ができる、そう思って。
「あ、ない」
さあ作るぞ、と息巻いて冷蔵庫を開けてみたものの、そこにイチゴは入っていなかった。
ダンテのためと、冷蔵庫の中にはイチゴを置いておくスペースを常に設けているのだが、そこはがらんどうでイチゴのヘタひとつ、落ちていなかった。
ストロベリーサンデー用にと取っておいたのだがない、ということは、十中八九ダンテが風呂上がりにでも食べてしまったのだろう。
これはいつものこと。
だが、ストロベリーサンデーを作ってあげたいと思ってしまったディーヴァに『作らない』という選択肢はありえない。
イチゴは常備菜と同じ扱い。
なければ買ってくればいいじゃない。
とりあえずお茶を用意し、作業中のダンテに出し終えたディーヴァは、ダンテと一緒にゆるりとお茶を飲み終えてから、買い物に出かけることを告げた。
「今からちょっとお買い物行ってくるね」
「ん?オレも行こう。もうすぐで終わるからな」
「すぐ済むからダイジョーブ!ダンテは依頼の電話番をしてて?ちゃちゃっと買ってちゃちゃっと帰ってくるし」
「……そうか、気をつけるようにな」
電話番などあってないようなものだ。
それを証拠に本日は依頼の電話なぞ来る気配はひとつもない。
しかしそれを指摘すると、ディーヴァが怒るのはよくわかっている事。
下手なことは言わず、当たり障りがない常套句を言って送り出そう。
まぁ……本当は一緒に行きたいのだが、すぐ済むなどと言われてしまえば着いて行きようもないことだし。
「他に買い物ある?あるなら買ってくるよ?」
「ストロベリーサンデーとピザがあればそれでいい」
きっぱり。
「またストロベリーサンデーとピザ?」
「好物だからな」
フッと一瞬こちらに笑うダンテ。
一瞬ののちすぐに銃の手入れに戻り、大きな背中を屈ませて小さなパーツをひとつひとつ磨く作業に戻った。
「はぁ……好物だからってそればっかりなんだから」
ストロベリーサンデーはこれから作る予定であるが、それでも言葉で欲しい旨を聞かされると、いい加減に呆れてしまうディーヴァだった。
「安心しろ。ディーヴァの事は比べ物にならないくらい好きだ」
呆れるディーヴァを目にし、作業を中断したダンテ。
ディーヴァの目線に合わせてしゃがみぽんぽんと頭を撫でたかと思いきや、真正面から見つめて髪をサラリと梳いて流し、その指を滑らせてディーヴァの唇を艶めかしくなぞる。
「べ、別にそんなこと心配したわけじゃ……」
「そうか?」
ディーヴァがストロベリーサンデーやピザに嫉妬したのだ、と勘違いしたわけではない。
いつまで経っても身長が低いまま若々しいままのディーヴァを子供扱いしているような気がする……と思っているといきなり大人の女として扱ってきて、時折こちらがドキドキするような行動を起こす。
子供として見ているのか、それとも大人の女として見ているのか……ぱっと見判断がつかないが、実はどちらも正解だったりする。
しかも無意識でやっているかと思いきや、計算し狙ってやっているという食えない奴。
「おっと……好きじゃ足りない。愛してる、だったよ」
「か、買い物行ってくる!!」
「フ……、気をつけて行っておいで」
好きどころか愛してるとまで言われ、ディーヴァは頬をほんのり朱に染めて、慌ただしく家を出て行った。
ダンテはそんな彼女の後ろ姿を優しく見送る。
その表情は、近年あまり見なくなった優しい微笑みであり、恋人相手というよりは保護者のそれであったという。
結局、恋人だったり保護者だったり、どちらもディーヴァが愛しいから見せる表情である。
そしてこちらは慌ただしく家を出たディーヴァ。
「危なかった~。ダンテったらあんなコトを昼間から言うんだもんなぁ……」
相変わらずと言えば相変わらず。
だが、昔は押せ押せだったのが、どうしてか今は無理強いこそしなくとも押してダメなら引いてみろ!精神なのか、やたら優しく扱われ、それにほだされ……。
そして気がついたらベッドの中。
まるでダンテの手の上、マリオネットのように踊らされている気分。
マリオネットなぞ、マレット島でダンテが相手した低級悪魔だけでお腹いっぱいだ。
「あ、近道してっちゃおう!」
そうすれば買い物先まで半分の時間で到着する。
早く買い物は終わり、早く家に帰れるし、早くダンテにストロベリーサンデーを作ることができる。
「時は金なり、ってね」
こんな真っ昼間から悪魔が出るわけもないし、ここのところダンテの活躍で悪魔退治の依頼も減ってきていることだし、大丈夫だろう。
悪魔退治の依頼が減っていることについては賛否両論、ダンテは不服で、反対にディーヴァは万々歳。
あんな危ない仕事をやられるくらいなら便利屋の方がマシというものだ。
ディーヴァはスラム街の中を突っ切り、買い物先を目指した。
