めりくり!2016!!
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辿り着いた先は、ビル群が建ち並ぶ一角の中央にある大きな広場。
その中に等間隔に並ぶ樹木が、花壇の草花が、そして建造物が、ライトアップと電飾で光り輝いている。
レンズフレアやハレーションを起こした時のように、目の中いっぱいに映り込んで広がるのは、光で出来た大粒のダイヤモンド。
そのダイヤモンド達は淡い色、鮮やかな色と、単色と、全てがキラキラと輝いていてとても綺麗だ。
中でも、真ん中にそびえ立つ大きなクリスマスツリーがひときわ綺麗に輝き、見る者の視線を釘付けにするのだった。
そしてここにも1人、視線釘付けで綺麗を連呼する者がいた。
「うわー、うわーーー!綺麗っ!すっごく綺麗ーーーっ!!」
「そんなに感動してくれるなんて、連れて来た甲斐があるってもんだ」
「もちろんだよ!感動するぅー!!ありがと、ダンテ!!」
ディーヴァの目の中に映り込んだイルミネーションの輝きこそ、綺麗の最上級だと思いながら、その吐き出すと息が凍りそうなほど真っ白なのに目をやる。
よく見れば、その足元も少しだけ震えて見えた。
「やっぱり少し寒いかもな」
「え、今更?当たり前じゃない、それが冬だもの」
「まぁ、そうなんだが。こちとら寒そうなディーヴァを見てられないんだよ」
そう言ってダンテが差し出し、ディーヴァの体にかけてきたのは自分のロングのチェスターコート。
「ちょっと重いかもしれないけど、羽織っとけ」
ウール素材で丈が長いため暖かくて、少し重みを感じる。
だが、いつもダンテの着ている赤い革製のロングコートよりは明らかに軽いそれ。
「これじゃダンテが寒いよ?」
「オレは寒さに強いから大丈夫だ」
「うーん……じゃあこうしよっ!」
自分の体をすっぽりと覆うダンテのチェスターコートを広げ、ダンテ自身もろともかぶる。
一気に狭くなったコートの中で、ダンテとディーヴァの体がぴとりと当たり狭い。
だが、ぎゅうぎゅうに密着することで暖かさが増した。
「えへへ、ぬくぬく~。冬ってこうしてくっついていられるからいいよね……」
「そうだな」
ディーヴァとくっついていられる季節は最高だ。
ダンテもそう思った。
「ダンテ、好きだよ。だぁいすき」
ディーヴァがコートの中からイルミネーションを見つめたまま、ダンテに気持ちをぶつけた。
その頬は寒さのせいか言葉のせいか、ほんのり赤い。
「今日もね、すごく惚れ直しちゃった。かっこいい格好もそうだし、あんなレストラン……予約取るのも大変だったでしょ?ダンテの頑張る姿、想像するだけで惚れ直しちゃう」
にっこり笑いかけて、言い切るディーヴァ。
笑顔が眩しい。
周りのイルミネーションなんかよりも、もっと眩しい。
「極め付けにこのイルミネーション。すっごく嬉しいな」
手でハートを形作り、ダンテの胸にトンとぶつける。
「ダンテらーぶ!」
コートの中からのディーヴァの精一杯の愛情表現。
嬉しさがムクムク湧いてくるが、ダンテはそれを隠して皮肉っぽく笑った。
「今頃言うのか。随分と時間がかかったんだな」
「ごめんね、……だめだった?」
「いいや、いつ言われても嬉しいさ。でも、かなり待ったぞ?」
「ふふふ。だから、ごめんって」
「待たされた分はあとで体で払ってもらおうか?」
ぎゅー。
コートの中、抱きしめる力を強くしてダンテは待った分の仕返しに入る。
どこまでが本気かわからないダンテの言葉に、ディーヴァはクスクス笑ってコートから逃れると、ダンテの抱擁からとうとう離れた。
「きゃー!今夜は寝れなさそう!
……ひぇっ!?」
その瞬間、パッとイルミネーションの点灯が全て消えたのは一瞬だけ。
ダンテはびっくりしてよろけたディーヴァを支えると、そのままの姿勢でしばし固まった。
「わっ!?」
「おっと、すまん!……けど、ンなに驚くことないだろ」
再び明かりが灯った時、ダンテとディーヴァの顔の距離は、ほぼゼロ。
キス寸前までに近くなっていた。
ダンテはキス魔だ。
キスするのもされるのも慣れ始めている方ではあるが、やはり至近距離にお互いの顔が見えるというのは恥ずかしいもの。
慌てたように一歩離れたディーヴァを、ダンテは少し寂しく思った。
再び灯ったイルミネーションは、今度はシャンパンゴールド一色で染められたクリスマスツリーを中心として、他のイルミネーションも控えめにシャンパンゴールド一色で彩られている。
様々な色合いも綺麗だが、統一されていることによる完成された美しさがそこにはあった。
「…………綺麗だな」
「……うん、本当に綺麗だね……」
綺麗、としか言葉が出ない。
周りのカップル達もいちゃつくのは一旦中断し、目の前のイルミネーションに見入っていた。
そして、そのクリスマスツリー中央付近に1つだけ赤いハートの明かりが浮かんでいるのが、ダンテから見える。
確かあれは……。
「オレはすぐ見つけちまったけど、あの中に赤いハートの明かりが1つだけ隠れてるんだぜ。見つけたカップルは、ずっと仲良くいられるんだとよ」
「えー。どこどこ?」
なんてロマンチックなジンクスだろう。
聞いた途端、ディーヴァは目を皿のようにしてそのたった1つを探し始めた。
「さーて、ディーヴァは見つけられるかな?」
ディーヴァが上を向いて一生懸命になっている隙に。
ダンテはジッパーで閉じて物を落とさないようにできるポケットの中の物を、ゴソゴソと壊さぬよう慎重に取り出す。
よかった箱も変形してない、これは箱も重要なのだ。
「……うーん、……あ。あった!真ん中の方にちっちゃなハートみーっけ!」
ようやく見つけたらしいディーヴァ。
本当に小さな明かりだというによくぞ見つけられた。
これぞ、愛のなせるわざか。
その中に等間隔に並ぶ樹木が、花壇の草花が、そして建造物が、ライトアップと電飾で光り輝いている。
レンズフレアやハレーションを起こした時のように、目の中いっぱいに映り込んで広がるのは、光で出来た大粒のダイヤモンド。
そのダイヤモンド達は淡い色、鮮やかな色と、単色と、全てがキラキラと輝いていてとても綺麗だ。
中でも、真ん中にそびえ立つ大きなクリスマスツリーがひときわ綺麗に輝き、見る者の視線を釘付けにするのだった。
そしてここにも1人、視線釘付けで綺麗を連呼する者がいた。
「うわー、うわーーー!綺麗っ!すっごく綺麗ーーーっ!!」
「そんなに感動してくれるなんて、連れて来た甲斐があるってもんだ」
「もちろんだよ!感動するぅー!!ありがと、ダンテ!!」
ディーヴァの目の中に映り込んだイルミネーションの輝きこそ、綺麗の最上級だと思いながら、その吐き出すと息が凍りそうなほど真っ白なのに目をやる。
よく見れば、その足元も少しだけ震えて見えた。
「やっぱり少し寒いかもな」
「え、今更?当たり前じゃない、それが冬だもの」
「まぁ、そうなんだが。こちとら寒そうなディーヴァを見てられないんだよ」
そう言ってダンテが差し出し、ディーヴァの体にかけてきたのは自分のロングのチェスターコート。
「ちょっと重いかもしれないけど、羽織っとけ」
ウール素材で丈が長いため暖かくて、少し重みを感じる。
だが、いつもダンテの着ている赤い革製のロングコートよりは明らかに軽いそれ。
「これじゃダンテが寒いよ?」
「オレは寒さに強いから大丈夫だ」
「うーん……じゃあこうしよっ!」
自分の体をすっぽりと覆うダンテのチェスターコートを広げ、ダンテ自身もろともかぶる。
一気に狭くなったコートの中で、ダンテとディーヴァの体がぴとりと当たり狭い。
だが、ぎゅうぎゅうに密着することで暖かさが増した。
「えへへ、ぬくぬく~。冬ってこうしてくっついていられるからいいよね……」
「そうだな」
ディーヴァとくっついていられる季節は最高だ。
ダンテもそう思った。
「ダンテ、好きだよ。だぁいすき」
ディーヴァがコートの中からイルミネーションを見つめたまま、ダンテに気持ちをぶつけた。
その頬は寒さのせいか言葉のせいか、ほんのり赤い。
「今日もね、すごく惚れ直しちゃった。かっこいい格好もそうだし、あんなレストラン……予約取るのも大変だったでしょ?ダンテの頑張る姿、想像するだけで惚れ直しちゃう」
にっこり笑いかけて、言い切るディーヴァ。
笑顔が眩しい。
周りのイルミネーションなんかよりも、もっと眩しい。
「極め付けにこのイルミネーション。すっごく嬉しいな」
手でハートを形作り、ダンテの胸にトンとぶつける。
「ダンテらーぶ!」
コートの中からのディーヴァの精一杯の愛情表現。
嬉しさがムクムク湧いてくるが、ダンテはそれを隠して皮肉っぽく笑った。
「今頃言うのか。随分と時間がかかったんだな」
「ごめんね、……だめだった?」
「いいや、いつ言われても嬉しいさ。でも、かなり待ったぞ?」
「ふふふ。だから、ごめんって」
「待たされた分はあとで体で払ってもらおうか?」
ぎゅー。
コートの中、抱きしめる力を強くしてダンテは待った分の仕返しに入る。
どこまでが本気かわからないダンテの言葉に、ディーヴァはクスクス笑ってコートから逃れると、ダンテの抱擁からとうとう離れた。
「きゃー!今夜は寝れなさそう!
……ひぇっ!?」
その瞬間、パッとイルミネーションの点灯が全て消えたのは一瞬だけ。
ダンテはびっくりしてよろけたディーヴァを支えると、そのままの姿勢でしばし固まった。
「わっ!?」
「おっと、すまん!……けど、ンなに驚くことないだろ」
再び明かりが灯った時、ダンテとディーヴァの顔の距離は、ほぼゼロ。
キス寸前までに近くなっていた。
ダンテはキス魔だ。
キスするのもされるのも慣れ始めている方ではあるが、やはり至近距離にお互いの顔が見えるというのは恥ずかしいもの。
慌てたように一歩離れたディーヴァを、ダンテは少し寂しく思った。
再び灯ったイルミネーションは、今度はシャンパンゴールド一色で染められたクリスマスツリーを中心として、他のイルミネーションも控えめにシャンパンゴールド一色で彩られている。
様々な色合いも綺麗だが、統一されていることによる完成された美しさがそこにはあった。
「…………綺麗だな」
「……うん、本当に綺麗だね……」
綺麗、としか言葉が出ない。
周りのカップル達もいちゃつくのは一旦中断し、目の前のイルミネーションに見入っていた。
そして、そのクリスマスツリー中央付近に1つだけ赤いハートの明かりが浮かんでいるのが、ダンテから見える。
確かあれは……。
「オレはすぐ見つけちまったけど、あの中に赤いハートの明かりが1つだけ隠れてるんだぜ。見つけたカップルは、ずっと仲良くいられるんだとよ」
「えー。どこどこ?」
なんてロマンチックなジンクスだろう。
聞いた途端、ディーヴァは目を皿のようにしてそのたった1つを探し始めた。
「さーて、ディーヴァは見つけられるかな?」
ディーヴァが上を向いて一生懸命になっている隙に。
ダンテはジッパーで閉じて物を落とさないようにできるポケットの中の物を、ゴソゴソと壊さぬよう慎重に取り出す。
よかった箱も変形してない、これは箱も重要なのだ。
「……うーん、……あ。あった!真ん中の方にちっちゃなハートみーっけ!」
ようやく見つけたらしいディーヴァ。
本当に小さな明かりだというによくぞ見つけられた。
これぞ、愛のなせるわざか。