めりくり!2016!!
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「そ、の、前、に!」
しかし、繋いでいた手を離し、ディーヴァがダンテのまえでくるりと回る。
「どーぉ?」
子犬が飼い主に見て見て!アピールしている様子そっくりのそれは、自分の格好を見て欲しいのだとわかった。
こんな寒い場所でなく、もう少ししてからその可愛い格好を褒めてやろうと思ったが、まあディーヴァが嬉しそうに聞いてくるのでいいか。
どれどれ、その可愛さを全身くまなく堪能してやりますか。
きょとり、と首を傾げて見上げてくるディーヴァの格好は、本当にかわいかった。
ショート丈のふわふわモヘアニットに、柔らかカラーの花柄スカートを揺らしていた。
モヘアニットは淡い色合いのグレーをチョイスしているからかただ甘すぎず、フェミニンというよりオトナガーリー、と言えば良さそうだ。
上に着たコートはスカートがちょっぴり見える、長すぎず短すぎないキャメルのチェスターコート。
これまた可愛らしい。
スカートから伸びる足は艶アリの薄め黒ストッキングで、足元をベルベットのブーティが覆い隠していた。
耳と首に揺れるのは垂れ下がるタイプの赤いリボンのアクセサリーでまとまっており、持っているカバンも同じ赤。
赤好きなダンテのことを考えているようだった。
「……うん、惚れ直した。すげぇかわいい」
ニコニコと笑って頭を撫でてやると、嬉しそうにそれに甘んじた。
格好と相成って本当に子犬のようだ。
「よかったぁ!なるべくダンテが好きそうな格好目指してみたんだよ。ダンテのこと思いながら買ったり、お化粧してみたり……。相手のこと考えながら選ぶのってすごく幸せな気分になるんだね」
「オレのこと考えながらか……ありがとな」
チークでほんのりピンク色に色づいた頬を更に染め終え、今度はダンテの格好を見てみる。
ダンテの格好は、白地のストライプシャツにベージュのカーディガンが覗き、そこへダークグレーのジャケット。
足元は黒のスキニーと、コインローファーでかっちりしすぎず、程よいラフさを演出している。
あら、ワインレッドのネクタイが少し覗くのがワンポイントでダンテらしい色合い。
手に軽く畳んで抱えているのは、ディーヴァと同じくチェスターコートか、こちらはロング丈で真っ黒なウール素材の物のようで、暑がりなダンテにしては珍しく防寒対策もばっちりだ。
「ふふ、ダンテもすごくかっこいいよ!」
「惚れ直すか?」
「さぁ?どうでしょ!」
「おいおい、そこは惚れ直した、だろ?」
捕まえようと手を伸ばすが、その手をするりとすり抜けて、ディーヴァはダンテの数歩先で笑った。
「ここじゃ言わなーい」
「ったく。じゃあこれから行くレストランで乾杯の時にでも、愛の言葉と共に言ってもらうとしようか」
「わー、難易度アップしたー!」
そんなディーヴァを追って隣に並ぶと、自然に指を絡め手を繋いだダンテは、彼女の歩幅に合わせゆっくりと歩く。
目指すはここからそう遠くない、高層ビルの上の方の階、そこにある少しお高いレストラン。
景色にか、料理にか、それともその後のイベントにか。
はてさて、ディーヴァは驚き、喜び、そして楽しんでくれるだろうか?
高層ビル軍の一角、一際高いビルのエレベーターに乗って上がった先は、豪奢でしかし落ち着いた雰囲気の漂う高級レストラン。
店内はクリスマスを祝うカップルが多く、スーツにドレスが目立つ。
ダンテがドアマンに入り口で何かを伝えると、小さくお辞儀をしたボーイが近づいてきて、席まで案内した。
綺麗な夜景の見える窓際のテーブル席には、予約席と名前の刻印された札が。
引かれた椅子にちょこんと座り、ボーイが一旦いなくなったところで、不安に思っていた事をひっそりとダンテに聞く。
微妙に気後れしているディーヴァと反対に、ダンテは慣れた風にどっしりと座っていた。
「ねぇダンテ……こんな素敵な場所連れてきてくれたのは嬉しいけど、ドレスコードだいじょぶなの?」
「ん?ああ、その格好で大丈夫だぜ。周りをよく見ろ、フォーマルな格好してる奴も言うほどはいないだろ?」
「うーん、半分はフォーマルぽい格好してるような……」
その率は半々、といったところか。
こっちを見てドレッシーでかっちり目の格好をした者がいる傍ら、あっちを向けばラフまではいかなくともカジュアルな部類に入る格好の者もいる。
自分は……えーと、うーん……フォーマルというかはカジュアルに近い……かもしれない、わからないけど、多分。
悩み始めたディーヴァをダンテは苦笑し、そしてその顔をじいっと熱のこもった視線で見つめた。
「まあ気にするな。ディーヴァの服、けっこう落ち着いた色合いだから平気だっての。……よく似合ってるぜ」
「あ……り、がとう……」
テーブルの上で指を組み、その上に顎を乗せてそんな風に見られると、恥ずかしいというよりなんだか緊張する。
視線から逃れるように窓の外へ目を向ければ、飛び込んでくるのは様々な色、様々な大きさの光が明滅するキラキラした夜景。
「夜景……綺麗だろ?」
「え?あ、うん……綺麗…………」
夜景に見とれていればやってきたボーイによって、テーブルに置かれていたシャンパングラスに薄い黄色のしゅわしゅわが注がれた。
「さて、乾杯するか」
「うん……って。お酒……?」
グラスを手に取ると、ふわりと香ってきたのはアルコール特有の香り。
てっきりお酒に弱めのディーヴァのためにと、ジンジャエールあたりが注がれているかと思っていた。
だが、さすがにクリスマスディナーの席でそれはなかったよう。
「まぁ、せめて最初の一杯くらい付き合えよ。そんな度数も高くねぇからさ」
定石どおりに注がれていたそれを手に取り、ダンテが持ち上げる。
ディーヴァにもグラスを持たせると、まっすぐにディーヴァを見つめ、小さくグラスの端を合わせた。
「綺麗なディーヴァに乾杯。メリークリスマス、ディーヴァ」
「綺麗だなんて……。ダンテはあたしにもったいないくらいかっこいいよ?でも……ありがと。あたしはかっこいいダンテに乾杯、かな。メリークリスマス、ダンテ」
お互い照れ臭く笑ったあとは、ダンテがまず一口。
そしてダンテにならい、クイと小さくグラスを傾けて飲んでみるディーヴァ。
「ふむ、鼻に抜けるナッツのようで色んな果実のようなフルーティーな香りと味わい……けっこう良いシャンパンだな」
「わかるの?」
「ああ。まずいのはこんなにフルーティーじゃない」
「ごめん、あたしはそういうのよくわかんないや……でも、美味しいよ」
本当のことだ。
シャンパンを飲んだことがないので、比較のしようがないだけ。
シャルドネやピノノアールなどのブドウしか使わないはずなのに、白い柑橘系と赤いベリー系の果実味が感じられた気がした。
「美味いならそれでいいだろ。飲み過ぎ注意だけどな?」
「あはは、わかってる」
くすくす笑って談笑していれば、とうとう料理が運ばれてきた。
しかし、繋いでいた手を離し、ディーヴァがダンテのまえでくるりと回る。
「どーぉ?」
子犬が飼い主に見て見て!アピールしている様子そっくりのそれは、自分の格好を見て欲しいのだとわかった。
こんな寒い場所でなく、もう少ししてからその可愛い格好を褒めてやろうと思ったが、まあディーヴァが嬉しそうに聞いてくるのでいいか。
どれどれ、その可愛さを全身くまなく堪能してやりますか。
きょとり、と首を傾げて見上げてくるディーヴァの格好は、本当にかわいかった。
ショート丈のふわふわモヘアニットに、柔らかカラーの花柄スカートを揺らしていた。
モヘアニットは淡い色合いのグレーをチョイスしているからかただ甘すぎず、フェミニンというよりオトナガーリー、と言えば良さそうだ。
上に着たコートはスカートがちょっぴり見える、長すぎず短すぎないキャメルのチェスターコート。
これまた可愛らしい。
スカートから伸びる足は艶アリの薄め黒ストッキングで、足元をベルベットのブーティが覆い隠していた。
耳と首に揺れるのは垂れ下がるタイプの赤いリボンのアクセサリーでまとまっており、持っているカバンも同じ赤。
赤好きなダンテのことを考えているようだった。
「……うん、惚れ直した。すげぇかわいい」
ニコニコと笑って頭を撫でてやると、嬉しそうにそれに甘んじた。
格好と相成って本当に子犬のようだ。
「よかったぁ!なるべくダンテが好きそうな格好目指してみたんだよ。ダンテのこと思いながら買ったり、お化粧してみたり……。相手のこと考えながら選ぶのってすごく幸せな気分になるんだね」
「オレのこと考えながらか……ありがとな」
チークでほんのりピンク色に色づいた頬を更に染め終え、今度はダンテの格好を見てみる。
ダンテの格好は、白地のストライプシャツにベージュのカーディガンが覗き、そこへダークグレーのジャケット。
足元は黒のスキニーと、コインローファーでかっちりしすぎず、程よいラフさを演出している。
あら、ワインレッドのネクタイが少し覗くのがワンポイントでダンテらしい色合い。
手に軽く畳んで抱えているのは、ディーヴァと同じくチェスターコートか、こちらはロング丈で真っ黒なウール素材の物のようで、暑がりなダンテにしては珍しく防寒対策もばっちりだ。
「ふふ、ダンテもすごくかっこいいよ!」
「惚れ直すか?」
「さぁ?どうでしょ!」
「おいおい、そこは惚れ直した、だろ?」
捕まえようと手を伸ばすが、その手をするりとすり抜けて、ディーヴァはダンテの数歩先で笑った。
「ここじゃ言わなーい」
「ったく。じゃあこれから行くレストランで乾杯の時にでも、愛の言葉と共に言ってもらうとしようか」
「わー、難易度アップしたー!」
そんなディーヴァを追って隣に並ぶと、自然に指を絡め手を繋いだダンテは、彼女の歩幅に合わせゆっくりと歩く。
目指すはここからそう遠くない、高層ビルの上の方の階、そこにある少しお高いレストラン。
景色にか、料理にか、それともその後のイベントにか。
はてさて、ディーヴァは驚き、喜び、そして楽しんでくれるだろうか?
高層ビル軍の一角、一際高いビルのエレベーターに乗って上がった先は、豪奢でしかし落ち着いた雰囲気の漂う高級レストラン。
店内はクリスマスを祝うカップルが多く、スーツにドレスが目立つ。
ダンテがドアマンに入り口で何かを伝えると、小さくお辞儀をしたボーイが近づいてきて、席まで案内した。
綺麗な夜景の見える窓際のテーブル席には、予約席と名前の刻印された札が。
引かれた椅子にちょこんと座り、ボーイが一旦いなくなったところで、不安に思っていた事をひっそりとダンテに聞く。
微妙に気後れしているディーヴァと反対に、ダンテは慣れた風にどっしりと座っていた。
「ねぇダンテ……こんな素敵な場所連れてきてくれたのは嬉しいけど、ドレスコードだいじょぶなの?」
「ん?ああ、その格好で大丈夫だぜ。周りをよく見ろ、フォーマルな格好してる奴も言うほどはいないだろ?」
「うーん、半分はフォーマルぽい格好してるような……」
その率は半々、といったところか。
こっちを見てドレッシーでかっちり目の格好をした者がいる傍ら、あっちを向けばラフまではいかなくともカジュアルな部類に入る格好の者もいる。
自分は……えーと、うーん……フォーマルというかはカジュアルに近い……かもしれない、わからないけど、多分。
悩み始めたディーヴァをダンテは苦笑し、そしてその顔をじいっと熱のこもった視線で見つめた。
「まあ気にするな。ディーヴァの服、けっこう落ち着いた色合いだから平気だっての。……よく似合ってるぜ」
「あ……り、がとう……」
テーブルの上で指を組み、その上に顎を乗せてそんな風に見られると、恥ずかしいというよりなんだか緊張する。
視線から逃れるように窓の外へ目を向ければ、飛び込んでくるのは様々な色、様々な大きさの光が明滅するキラキラした夜景。
「夜景……綺麗だろ?」
「え?あ、うん……綺麗…………」
夜景に見とれていればやってきたボーイによって、テーブルに置かれていたシャンパングラスに薄い黄色のしゅわしゅわが注がれた。
「さて、乾杯するか」
「うん……って。お酒……?」
グラスを手に取ると、ふわりと香ってきたのはアルコール特有の香り。
てっきりお酒に弱めのディーヴァのためにと、ジンジャエールあたりが注がれているかと思っていた。
だが、さすがにクリスマスディナーの席でそれはなかったよう。
「まぁ、せめて最初の一杯くらい付き合えよ。そんな度数も高くねぇからさ」
定石どおりに注がれていたそれを手に取り、ダンテが持ち上げる。
ディーヴァにもグラスを持たせると、まっすぐにディーヴァを見つめ、小さくグラスの端を合わせた。
「綺麗なディーヴァに乾杯。メリークリスマス、ディーヴァ」
「綺麗だなんて……。ダンテはあたしにもったいないくらいかっこいいよ?でも……ありがと。あたしはかっこいいダンテに乾杯、かな。メリークリスマス、ダンテ」
お互い照れ臭く笑ったあとは、ダンテがまず一口。
そしてダンテにならい、クイと小さくグラスを傾けて飲んでみるディーヴァ。
「ふむ、鼻に抜けるナッツのようで色んな果実のようなフルーティーな香りと味わい……けっこう良いシャンパンだな」
「わかるの?」
「ああ。まずいのはこんなにフルーティーじゃない」
「ごめん、あたしはそういうのよくわかんないや……でも、美味しいよ」
本当のことだ。
シャンパンを飲んだことがないので、比較のしようがないだけ。
シャルドネやピノノアールなどのブドウしか使わないはずなのに、白い柑橘系と赤いベリー系の果実味が感じられた気がした。
「美味いならそれでいいだろ。飲み過ぎ注意だけどな?」
「あはは、わかってる」
くすくす笑って談笑していれば、とうとう料理が運ばれてきた。