ホワイトデーSS
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異空間にヒビが入り、全てが崩壊した先にあったのは元いた世界。
ズドン!
そんな音を立てて、ネロの右腕が瓦礫の中から飛び出し、三人が姿を現した。
「ペッペッペッ!あー、なんつぅ戻り方だよ……最悪だぜ」
「ネロの言ったワープホールは見当たらなかったな」
「悪い……」
三人とも埃まみれのボロボロで、とても汚い状態になってしまっている。
口の中に砂埃あたりが入ったのであろう、ダンテが苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
瓦礫の山に目を向ければ、思い出すものはケーキ。
ダンテは悲しそうに自分のケーキが埋まっているであろう場所を見つめた。
「あぁぁ、オレのケーキ……オレの25ドル……」
今のレートで、およそ三千円ほどか。
ダンテのケーキは、ものの見事にぶっ潰れたが、こちらのケーキは無事。
「間一髪だったな」
「ああ、バージルのコートと、オレの右腕があって助かったぜ」
コートでくるみ、右腕で瓦礫を防いだことにより、いつものバージルとネロからは想像できないほど衣服や髪が汚れているが、ケーキが無事ならば別にいい。
崩れるどころか、白い箱のどこにも汚れはなく、中のドライアイスで未だに冷え冷えだった。
「さてと。悪魔がまた邪魔して来ないとも限らん。早く行くぞ」」
「ああ、戻るか。ディーヴァがバイトから帰る夕方までに急げ!!」
「そうだな、行くぜ野郎共!!」
イチゴのケーキはまた買えばいい。
本日のメインはディーヴァへのプレゼントケーキなのだ……と自身のケーキを諦めて、ダンテはバージルとネロを先導するように駆けた。
***
「ほぇ?三人ともどこ行ってたの?お帰りー」
三人が帰ると、ディーヴァはすでに帰宅しており、仕事終わりのお疲れティーをのんびり飲んでいるところだった。
ハーブの良い香りがしている。
「なんだ、もう帰ってたのか」
「ただいま、そしてお疲れディーヴァ」
「フ……ディーヴァのほうが早かったようだな」
悪魔にさえ邪魔されなければ、ディーヴァより早く帰れただろう。
出来るなら、ディーヴァが帰る前に少しでも部屋を飾り付けたりして、ディーヴァを喜ばせたかった。
「そういえば、帰ってきたらガステーブル周りに白いものがいっぱいこびりついてたし、何かを焦がした鍋が置いてあったんだけどあれはなぁに?」
「白いのって言やぁ、オレの精……」
「「なわけないだろ!」」
二人の拳により地に沈み、そしてすぐに復活するダンテ。
もはやディーヴァも心配ひとつしない。
「なんでもいいけど、料理するなら、後片付けくらいちゃんとしてね。……特にダンテ」
「怒られちった……」
怒られてもどこか嬉しそうなダンテだった。
「って言うか、どうしたの三人とも。服も髪もぼろぼろだよ?」
「ははは」
「フン」
「ちょっとな」
苦笑してはぐらかし、一度はたいた服と髪を手で再びはたき落とす。
三人は改まると、ディーヴァを取り囲むように並んだ。
「それより、ディーヴァ」
「これを受け取ってくれるか?」
ケーキを持っていたバージルが代表として、ディーヴァに隠し持っていた箱を差し出した。
「え?これは……?」
「開けてみろ」
バージルと箱とを見比べ、その言葉に従い箱を静かに開ける。
そこには、ドライアイスのひんやりした空気に包まれた真っ白なケーキが入っていた。
「わあ、おいしそう!この感じ……ホワイトチョコレート?」
「そうだ。嫌いだったか?」
「とっても好きだよ、ありがとう!……でも、なんで?」
いい香りのするそれを嗅ぎながら、不思議そうに聞くディーヴァ。
「忘れたか?今日はホワイトデーだろ」
「「「ハッピーホワイトデー!!」」」
そして、ディーヴァの目の前に移動したダンテ、両隣に移動したバージルとネロ。
「日頃の感謝の気持ちと」
「あー、えっと……バレンタインのお返し、……いつもありがとな」
「愛してるぜdarling!!」
三ヶ所からのキスがディーヴァに贈られた。
ディーヴァは一瞬驚き頬をほんのり朱に染めて
「ありがとう!みんな!!」
と、そうにっこり笑った。
⚫あとがき
三人にバレンタインにチョコレートを贈ったという設定で書いてみました。
ズドン!
そんな音を立てて、ネロの右腕が瓦礫の中から飛び出し、三人が姿を現した。
「ペッペッペッ!あー、なんつぅ戻り方だよ……最悪だぜ」
「ネロの言ったワープホールは見当たらなかったな」
「悪い……」
三人とも埃まみれのボロボロで、とても汚い状態になってしまっている。
口の中に砂埃あたりが入ったのであろう、ダンテが苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
瓦礫の山に目を向ければ、思い出すものはケーキ。
ダンテは悲しそうに自分のケーキが埋まっているであろう場所を見つめた。
「あぁぁ、オレのケーキ……オレの25ドル……」
今のレートで、およそ三千円ほどか。
ダンテのケーキは、ものの見事にぶっ潰れたが、こちらのケーキは無事。
「間一髪だったな」
「ああ、バージルのコートと、オレの右腕があって助かったぜ」
コートでくるみ、右腕で瓦礫を防いだことにより、いつものバージルとネロからは想像できないほど衣服や髪が汚れているが、ケーキが無事ならば別にいい。
崩れるどころか、白い箱のどこにも汚れはなく、中のドライアイスで未だに冷え冷えだった。
「さてと。悪魔がまた邪魔して来ないとも限らん。早く行くぞ」」
「ああ、戻るか。ディーヴァがバイトから帰る夕方までに急げ!!」
「そうだな、行くぜ野郎共!!」
イチゴのケーキはまた買えばいい。
本日のメインはディーヴァへのプレゼントケーキなのだ……と自身のケーキを諦めて、ダンテはバージルとネロを先導するように駆けた。
***
「ほぇ?三人ともどこ行ってたの?お帰りー」
三人が帰ると、ディーヴァはすでに帰宅しており、仕事終わりのお疲れティーをのんびり飲んでいるところだった。
ハーブの良い香りがしている。
「なんだ、もう帰ってたのか」
「ただいま、そしてお疲れディーヴァ」
「フ……ディーヴァのほうが早かったようだな」
悪魔にさえ邪魔されなければ、ディーヴァより早く帰れただろう。
出来るなら、ディーヴァが帰る前に少しでも部屋を飾り付けたりして、ディーヴァを喜ばせたかった。
「そういえば、帰ってきたらガステーブル周りに白いものがいっぱいこびりついてたし、何かを焦がした鍋が置いてあったんだけどあれはなぁに?」
「白いのって言やぁ、オレの精……」
「「なわけないだろ!」」
二人の拳により地に沈み、そしてすぐに復活するダンテ。
もはやディーヴァも心配ひとつしない。
「なんでもいいけど、料理するなら、後片付けくらいちゃんとしてね。……特にダンテ」
「怒られちった……」
怒られてもどこか嬉しそうなダンテだった。
「って言うか、どうしたの三人とも。服も髪もぼろぼろだよ?」
「ははは」
「フン」
「ちょっとな」
苦笑してはぐらかし、一度はたいた服と髪を手で再びはたき落とす。
三人は改まると、ディーヴァを取り囲むように並んだ。
「それより、ディーヴァ」
「これを受け取ってくれるか?」
ケーキを持っていたバージルが代表として、ディーヴァに隠し持っていた箱を差し出した。
「え?これは……?」
「開けてみろ」
バージルと箱とを見比べ、その言葉に従い箱を静かに開ける。
そこには、ドライアイスのひんやりした空気に包まれた真っ白なケーキが入っていた。
「わあ、おいしそう!この感じ……ホワイトチョコレート?」
「そうだ。嫌いだったか?」
「とっても好きだよ、ありがとう!……でも、なんで?」
いい香りのするそれを嗅ぎながら、不思議そうに聞くディーヴァ。
「忘れたか?今日はホワイトデーだろ」
「「「ハッピーホワイトデー!!」」」
そして、ディーヴァの目の前に移動したダンテ、両隣に移動したバージルとネロ。
「日頃の感謝の気持ちと」
「あー、えっと……バレンタインのお返し、……いつもありがとな」
「愛してるぜdarling!!」
三ヶ所からのキスがディーヴァに贈られた。
ディーヴァは一瞬驚き頬をほんのり朱に染めて
「ありがとう!みんな!!」
と、そうにっこり笑った。
⚫あとがき
三人にバレンタインにチョコレートを贈ったという設定で書いてみました。