バレンタインSS
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焼けたガトーショコラを切り分け、シュガーパウダーとイチゴのソースで化粧を施していく。
プレートの上にはバレンタインらしく余ったイチゴのソースでLOVEの文字を描いた。
ダンテ以上に素直になりきれないディーヴァなりの精一杯の愛情表現だ。
「いつ見てもすげー美味そうだな」
ダンテの前にだけ用意しては、次の作業……トリュフの仕上げへと取りかかる。
「お前は食べないのか?」
「あたしはあとで食べる。ダンテは先に食べててよ」
冷蔵庫で冷やし固めた、冷気をまとうピンク色のチョコレート。
ディーヴァは腕捲りすると、トリュフフォークで器用に丸く整えテンパリングしたチョコレートの中をくぐらせては、シュガーパウダーという純白のドレスをその身に纏わせた。
ダンテはその様子をどこか違う世界のように観察しながら、ガトーショコラに舌づつみをうつ。
しかし、もったいない。
何がもったいないって、プレート上のディーヴァのメッセージだ。
「この文字、食べて消すのもったいねぇよな~」
「そうかな?そんなのでよかったら他の物でもやってあげるよ?」
「ピザにも出来るのか!?」
「ピザ?……う、う~ん、考えとく……ね?だからそれはもったいないなんて言わずに食べちゃっていいよ」
なんという無茶ぶり。
ピザの上に具材でダンテの顔でも描いてみるしかなさそうだ。
そうこうしている内にトリュフの方も出来上がりを迎えた。
ほんのりピンク色が見え隠れしているダンテの好きなイチゴ味のトリュフ。
それはレースペーパーの上にポンポンと積まれ、ダンテの前にやってきて食べられる時を今か今かと待っている。
「これもディーヴァは今、食べないのかよ」
「んー、なんだか匂いだけでお腹いっぱいになっちゃったよ」
「……味見したのか?一粒くらい食ってみろよ」
「洗い物終わったらね。それともあたしが失敗するとでも?味見はしてませーん!」
「失敗するとは思ってないけどさ……まあいい、ありがとな」
ぱくっ……もぐもぐ。
イチゴチョコレートのほんのり甘酸っぱい味とまわりについたパウダーシュガーの甘さ。
それが舌の上で合わさるとダンテ好みの甘さとなりほどけてゆき、思わず顔がほころぶ。
こんな美味いもんを味見すらしないなんて……。
あ。
そうだ、いいことを思いついたぜ。
ダンテはトリュフを一粒口に含むと、ディーヴァを呼ぶ。
「ディーヴァ」
「なぁにダン……んっ!?」
振り返れば、唇を押し付けられる。
それはふわりとイチゴの香り漂う口づけだった。
そしてそのまま、口移しでダンテからトリュフを渡された。
ダンテはいきなりのことにびっくりして離れようとするディーヴァの頭を押さえつけ、逃がすまいと舌を追う。
舌だけではなく、熱で半分以上溶けたトリュフが互いの唇間を行き来しては甘い後味を残していった。
「ん……はぁ、」
とろけそうな表情と甘い吐息をもらすディーヴァ。
ディーヴァの唇を味わったダンテが満足しようやくゆるゆる放すまでそれは続いた。
「どんな味がしたんだ?」
「……甘い」
赤い顔のディーヴァが目じりに生理的な涙を浮かべてダンテを見上げてボソリともらす。
元々甘いであろう、イチゴのトリュフ。
ダンテとのキスのせいか、それはよりいっそう甘く甘ーく、感じられたのだった。
プレートの上にはバレンタインらしく余ったイチゴのソースでLOVEの文字を描いた。
ダンテ以上に素直になりきれないディーヴァなりの精一杯の愛情表現だ。
「いつ見てもすげー美味そうだな」
ダンテの前にだけ用意しては、次の作業……トリュフの仕上げへと取りかかる。
「お前は食べないのか?」
「あたしはあとで食べる。ダンテは先に食べててよ」
冷蔵庫で冷やし固めた、冷気をまとうピンク色のチョコレート。
ディーヴァは腕捲りすると、トリュフフォークで器用に丸く整えテンパリングしたチョコレートの中をくぐらせては、シュガーパウダーという純白のドレスをその身に纏わせた。
ダンテはその様子をどこか違う世界のように観察しながら、ガトーショコラに舌づつみをうつ。
しかし、もったいない。
何がもったいないって、プレート上のディーヴァのメッセージだ。
「この文字、食べて消すのもったいねぇよな~」
「そうかな?そんなのでよかったら他の物でもやってあげるよ?」
「ピザにも出来るのか!?」
「ピザ?……う、う~ん、考えとく……ね?だからそれはもったいないなんて言わずに食べちゃっていいよ」
なんという無茶ぶり。
ピザの上に具材でダンテの顔でも描いてみるしかなさそうだ。
そうこうしている内にトリュフの方も出来上がりを迎えた。
ほんのりピンク色が見え隠れしているダンテの好きなイチゴ味のトリュフ。
それはレースペーパーの上にポンポンと積まれ、ダンテの前にやってきて食べられる時を今か今かと待っている。
「これもディーヴァは今、食べないのかよ」
「んー、なんだか匂いだけでお腹いっぱいになっちゃったよ」
「……味見したのか?一粒くらい食ってみろよ」
「洗い物終わったらね。それともあたしが失敗するとでも?味見はしてませーん!」
「失敗するとは思ってないけどさ……まあいい、ありがとな」
ぱくっ……もぐもぐ。
イチゴチョコレートのほんのり甘酸っぱい味とまわりについたパウダーシュガーの甘さ。
それが舌の上で合わさるとダンテ好みの甘さとなりほどけてゆき、思わず顔がほころぶ。
こんな美味いもんを味見すらしないなんて……。
あ。
そうだ、いいことを思いついたぜ。
ダンテはトリュフを一粒口に含むと、ディーヴァを呼ぶ。
「ディーヴァ」
「なぁにダン……んっ!?」
振り返れば、唇を押し付けられる。
それはふわりとイチゴの香り漂う口づけだった。
そしてそのまま、口移しでダンテからトリュフを渡された。
ダンテはいきなりのことにびっくりして離れようとするディーヴァの頭を押さえつけ、逃がすまいと舌を追う。
舌だけではなく、熱で半分以上溶けたトリュフが互いの唇間を行き来しては甘い後味を残していった。
「ん……はぁ、」
とろけそうな表情と甘い吐息をもらすディーヴァ。
ディーヴァの唇を味わったダンテが満足しようやくゆるゆる放すまでそれは続いた。
「どんな味がしたんだ?」
「……甘い」
赤い顔のディーヴァが目じりに生理的な涙を浮かべてダンテを見上げてボソリともらす。
元々甘いであろう、イチゴのトリュフ。
ダンテとのキスのせいか、それはよりいっそう甘く甘ーく、感じられたのだった。