バレンタインSS
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
2014年
『君は太陽、僕は月』
ダンテとディーヴァの場合。
「ダンテ、もう一回バレンタインやらせて?」
前回、バレンタインと知らずディーヴァの用意したトリュフとガトーショコラを食べたダンテ。
ディーヴァはそれが非常に気に入らなかったもよう。
と、言うわけで。
もう一度ダンテのためにトリュフとガトーショコラを作ることになった。
出来上がりをお楽しみに!くれぐれも邪魔はしないでね?
そう言うディーヴァが、てきぱきとトリュフとガトーショコラを作っていく横で、ダンテは物珍しそうにその様子を見ていた。
初めて見る道具や材料が見ていて飽きない。
まあ、もともとディーヴァの一挙一動は愛故か、見ていても全く飽きないものではあるが。
ミルクチョコレートやイチゴの香るチョコレートを細かく刻んだり、卵の白身と砂糖を勢いよく混ぜて生クリームのような物…メレンゲという物に変化させる。
その小さな手のなかで魔法のように形を変えていく材料達。
ダンテは感嘆のため息を吐き出しては見続けていた。
「さあて、ガトーショコラについてはあとは焼くだけ!」
オーブンのスイッチを入れて振り返りにっこりと笑顔を浮かべる。
トリュフの方も今は冷やし固めている最中であり、ガトーショコラが出来上がってから仕上げが出来るくらいらしい。
「今の内に使ったボウルとか洗っちゃおっと。ダンテ、そこのチョコ生地が入ってたボウルとって」
すぐ脇に置いてあるボウルをとってほしいとのこと。
だが、ダンテは手にしたそれをじっと見つめてニヤ、と笑っただけ。
「……ダンテ?」
手渡すことはせず、ダンテは自分ごと近づく。
そしてディーヴァの目の前に立つとボウルについたチョコ生地を指にとり……。
「ひゃっ、冷たっ!」
ディーヴァの首筋から胸元にかけてのなだらかな曲線にとろん、とつけた。
ゴトン。
ボウルが床に落ちる音がする。
ダンテはそのままチョコ生地でできた道筋を、下からなぞるように舐め上げた。
「は、ぁ……ん……、」
そして仕上げに、ディーヴァの唇に音をたててバードキスを送る。
唇を放したダンテは苦い顔をしていた。
「……あんま美味くねぇな」
「そりゃあね。だってチョコソースじゃなくて生地だもの。焼かないと美味しくないよ」
クスクスと笑ってボウルを拾う。
ダンテはそのボウルをディーヴァから奪うと、もう一度指で残り生地を掬い上げた。
「不味くてもいい、もう一回……」
「お腹壊しても知らないよ?」
「大丈夫だ」
再び首やら頬やらにチョコ生地を、ツツーと垂らし、ダンテは噛みつくように舌を這わせて舐めとった。
「たまにはそのまま噛み付いてみても?」
「だーめ」
ガトーショコラが焼けるその時まで、ダンテの戯れは続いた。
『君は太陽、僕は月』
ダンテとディーヴァの場合。
「ダンテ、もう一回バレンタインやらせて?」
前回、バレンタインと知らずディーヴァの用意したトリュフとガトーショコラを食べたダンテ。
ディーヴァはそれが非常に気に入らなかったもよう。
と、言うわけで。
もう一度ダンテのためにトリュフとガトーショコラを作ることになった。
出来上がりをお楽しみに!くれぐれも邪魔はしないでね?
そう言うディーヴァが、てきぱきとトリュフとガトーショコラを作っていく横で、ダンテは物珍しそうにその様子を見ていた。
初めて見る道具や材料が見ていて飽きない。
まあ、もともとディーヴァの一挙一動は愛故か、見ていても全く飽きないものではあるが。
ミルクチョコレートやイチゴの香るチョコレートを細かく刻んだり、卵の白身と砂糖を勢いよく混ぜて生クリームのような物…メレンゲという物に変化させる。
その小さな手のなかで魔法のように形を変えていく材料達。
ダンテは感嘆のため息を吐き出しては見続けていた。
「さあて、ガトーショコラについてはあとは焼くだけ!」
オーブンのスイッチを入れて振り返りにっこりと笑顔を浮かべる。
トリュフの方も今は冷やし固めている最中であり、ガトーショコラが出来上がってから仕上げが出来るくらいらしい。
「今の内に使ったボウルとか洗っちゃおっと。ダンテ、そこのチョコ生地が入ってたボウルとって」
すぐ脇に置いてあるボウルをとってほしいとのこと。
だが、ダンテは手にしたそれをじっと見つめてニヤ、と笑っただけ。
「……ダンテ?」
手渡すことはせず、ダンテは自分ごと近づく。
そしてディーヴァの目の前に立つとボウルについたチョコ生地を指にとり……。
「ひゃっ、冷たっ!」
ディーヴァの首筋から胸元にかけてのなだらかな曲線にとろん、とつけた。
ゴトン。
ボウルが床に落ちる音がする。
ダンテはそのままチョコ生地でできた道筋を、下からなぞるように舐め上げた。
「は、ぁ……ん……、」
そして仕上げに、ディーヴァの唇に音をたててバードキスを送る。
唇を放したダンテは苦い顔をしていた。
「……あんま美味くねぇな」
「そりゃあね。だってチョコソースじゃなくて生地だもの。焼かないと美味しくないよ」
クスクスと笑ってボウルを拾う。
ダンテはそのボウルをディーヴァから奪うと、もう一度指で残り生地を掬い上げた。
「不味くてもいい、もう一回……」
「お腹壊しても知らないよ?」
「大丈夫だ」
再び首やら頬やらにチョコ生地を、ツツーと垂らし、ダンテは噛みつくように舌を這わせて舐めとった。
「たまにはそのまま噛み付いてみても?」
「だーめ」
ガトーショコラが焼けるその時まで、ダンテの戯れは続いた。