DMC×黒執事
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そこへ軽く投げ渡されたダンテの黒い銃、エボニー。
「なんです?」
「最後くらい貸してやる」
「それはそれは……ありがとうございます」
スッ……ダンテとセバスチャンが並んでエボニーとアイボリーを構える。
そして、体液を撒き散らしながら最後の力を振り絞ってこちらに突進して来るクイーンに、しっかりと照準を合わせた。
魔界への亀裂をバックに、クイーンが大きく飛び上がる。
照準がカチリ、上手い具合に合った。
ダダダダーン、ダンッ!……ズドン!
その眉間、そしてぶくぶくと膨れた腹目掛け、何発も撃ち込んだ。
「ーーーッ!!」
その勢いに負け、レッドオーブの欠片へと変わりつつある血を撒き散らしながら、亀裂へ一直線に吹っ飛ぶ大きなクイーンの体。
「ジャックポットッッ!!」
「これで終いです」
亀裂へと落ちたその時、ダンテとセバスチャンの放つ弾丸がクイーンの生命を貫いた。
腹の中から蜘蛛糸を形成するであろう白い物体が飛び散り、亀裂の周りにねちょり、張り付いて入り口を閉ざす。
周りにはクイーンの成れの果てが、キラキラとレッドオーブと化していく。
「えーと……なんなのですかそのセリフは?」
ダンテにエボニーを返却しながら、セバスチャンが不思議そうに聞く。
ダンテは盛大に落ち込んだ。
「えーーーー!?オレが聞きたいぞ、なんだよこれで終いって!こういう時はジャックポット、だぞ!?普通そこで叫ぶだろJK!オレのおきまりの決めゼリフゥゥゥーーーーー!!」
「ダンテ……それは何も知らないセバスチャンさんには酷ってもんだよ……」
ディーヴァはショックで落ち込むダンテの肩をポン、と叩いた。
「まあこれで応急処置、完了ですね」
「上手いこといったよな。でも、そのままにするわけにはいかねぇぞ」
今はいいが、しばらくすれば亀裂からこちら側へ来ようとして悪魔が集まり出す。
もしも更に強力な悪魔が、それも魔帝級の悪魔にでも亀裂の存在に気付かれればセバスチャンとて無事では済まない。
「あとできちんと塞いでおきますのでご安心を」
「え?どうやって!?」
「企業秘密ですよ。ファントムハイヴ家の執事たる者、これくらいの事が出来なくてどうしますか」
「は、はあ……」
またセバスチャンの名ゼリフ。
企業秘密とは言うが、確実に悪魔パワーでなんとかする気だろう。
ここは突っ込まないでおいた方が良さそうだ。
「はー……疲れた」
ダンテがディーヴァにぐったりと抱きつく。
甘えるようなそれではなく、単純に疲れた体を預けるようなもので、ディーヴァはおとなしくされるがままだ。
「ダンテ、お疲れ様。セバスチャンさんも、シエルくんも」
「お前もな、ディーヴァ。お前の翼の力もあったから倒せたんだぞ。お手柄だ」
「だといいんだけど!」
ぶるり、翼が揺れる。
その翼を見惚れるように見つめていたシエルが、ふらり、ディーヴァに近づいた。
「ディーヴァ……本当に天使だったんだな」
この姿を見るまでは天使の血筋だということを、信じていなかったのかもしれない。
まあ、それはそうか。
人は目に見えぬ物をそうそう信じられない生き物だ。
「飛べないけどな、……いて」
むぎゅ、ダンテの手の甲を抓っておいた。
一言多いのだ。
「触ってみてもいいか……?」
「えっ」
「ダメならいい」
驚いてしまったのは、ダメとかそんなことではない。
「や、違うの。そんな事今まで言われたことないから……」
「そういや、オレも特に気にして触った事なかったなー」
「あたしのコレでよかったらどうぞ?」
背を向けて翼を差し出す。
普通ではお目にかかれないであろう、5枚もの見事な天使の翼を。
「じゃあ、失礼する」
そっと手を触れるシエル。
本物の鳥の華奢な骨と、どこか鋭利で、飛ぶために特化した羽毛の感触とは違う。
本当に羽根なのか、と疑いたくなるような、洗いたてのシーツ……ううん、もっとなめらかであたたかくて、でもやわらかくて、ふわふわした綿毛のような感触。
例え飛ぶことが出来る物だとしても、これは絶対に飛ぶためのものではないとわかる。
神聖な生き物の象徴。
ふと、ダンテがシエルの手元をジッと見つめるのに気がついた。
「……ダンテも触る?」
「いや、オレはいい。次に機会があったら触らせてもらうから」
「そーお?」
ダンテがノッて来ないなんて珍しいこともあるものだ。
この時、ダンテは予想通り『その時が来たらついでに体のあーんなトコロやこーんなトコロも触っちまおうぜ!』とヘンタイな考えをしていたとのこと。
ブレてない。
因みにセバスチャンに聞いたら坊っちゃんさえ触れればそれで結構です、と返ってきた。
んんん!あらやだ謙虚!
「よし、今度のファントム社のぬいぐるみはこの触感を目指すぞセバスチャン」
「御意」
翼を堪能したシエルが手を離し、そう言う。
……って、さすがシエル、そういう方面に生かしているとは……やるねー。
「ああ、もういい。ディーヴァ、助かった。もう仕舞って構わない」
「いいえー。と言っても、その内勝手に消えるだろうけどね」
「自分の意志で仕舞えないのか?」
「練習中なの。今はまだ、ちょっとだけ動かせるくらいでさ」
集中して力を込めると、ファサ……小さく震わすことが出来ただけだ。
カラン……。
「「「ん?」」」
「おや…」
その動いた翼の隙間、何か固くて輝くものが落ちた。
絨毯の上、ぽとりと落ちるそれは。
「なんです?」
「最後くらい貸してやる」
「それはそれは……ありがとうございます」
スッ……ダンテとセバスチャンが並んでエボニーとアイボリーを構える。
そして、体液を撒き散らしながら最後の力を振り絞ってこちらに突進して来るクイーンに、しっかりと照準を合わせた。
魔界への亀裂をバックに、クイーンが大きく飛び上がる。
照準がカチリ、上手い具合に合った。
ダダダダーン、ダンッ!……ズドン!
その眉間、そしてぶくぶくと膨れた腹目掛け、何発も撃ち込んだ。
「ーーーッ!!」
その勢いに負け、レッドオーブの欠片へと変わりつつある血を撒き散らしながら、亀裂へ一直線に吹っ飛ぶ大きなクイーンの体。
「ジャックポットッッ!!」
「これで終いです」
亀裂へと落ちたその時、ダンテとセバスチャンの放つ弾丸がクイーンの生命を貫いた。
腹の中から蜘蛛糸を形成するであろう白い物体が飛び散り、亀裂の周りにねちょり、張り付いて入り口を閉ざす。
周りにはクイーンの成れの果てが、キラキラとレッドオーブと化していく。
「えーと……なんなのですかそのセリフは?」
ダンテにエボニーを返却しながら、セバスチャンが不思議そうに聞く。
ダンテは盛大に落ち込んだ。
「えーーーー!?オレが聞きたいぞ、なんだよこれで終いって!こういう時はジャックポット、だぞ!?普通そこで叫ぶだろJK!オレのおきまりの決めゼリフゥゥゥーーーーー!!」
「ダンテ……それは何も知らないセバスチャンさんには酷ってもんだよ……」
ディーヴァはショックで落ち込むダンテの肩をポン、と叩いた。
「まあこれで応急処置、完了ですね」
「上手いこといったよな。でも、そのままにするわけにはいかねぇぞ」
今はいいが、しばらくすれば亀裂からこちら側へ来ようとして悪魔が集まり出す。
もしも更に強力な悪魔が、それも魔帝級の悪魔にでも亀裂の存在に気付かれればセバスチャンとて無事では済まない。
「あとできちんと塞いでおきますのでご安心を」
「え?どうやって!?」
「企業秘密ですよ。ファントムハイヴ家の執事たる者、これくらいの事が出来なくてどうしますか」
「は、はあ……」
またセバスチャンの名ゼリフ。
企業秘密とは言うが、確実に悪魔パワーでなんとかする気だろう。
ここは突っ込まないでおいた方が良さそうだ。
「はー……疲れた」
ダンテがディーヴァにぐったりと抱きつく。
甘えるようなそれではなく、単純に疲れた体を預けるようなもので、ディーヴァはおとなしくされるがままだ。
「ダンテ、お疲れ様。セバスチャンさんも、シエルくんも」
「お前もな、ディーヴァ。お前の翼の力もあったから倒せたんだぞ。お手柄だ」
「だといいんだけど!」
ぶるり、翼が揺れる。
その翼を見惚れるように見つめていたシエルが、ふらり、ディーヴァに近づいた。
「ディーヴァ……本当に天使だったんだな」
この姿を見るまでは天使の血筋だということを、信じていなかったのかもしれない。
まあ、それはそうか。
人は目に見えぬ物をそうそう信じられない生き物だ。
「飛べないけどな、……いて」
むぎゅ、ダンテの手の甲を抓っておいた。
一言多いのだ。
「触ってみてもいいか……?」
「えっ」
「ダメならいい」
驚いてしまったのは、ダメとかそんなことではない。
「や、違うの。そんな事今まで言われたことないから……」
「そういや、オレも特に気にして触った事なかったなー」
「あたしのコレでよかったらどうぞ?」
背を向けて翼を差し出す。
普通ではお目にかかれないであろう、5枚もの見事な天使の翼を。
「じゃあ、失礼する」
そっと手を触れるシエル。
本物の鳥の華奢な骨と、どこか鋭利で、飛ぶために特化した羽毛の感触とは違う。
本当に羽根なのか、と疑いたくなるような、洗いたてのシーツ……ううん、もっとなめらかであたたかくて、でもやわらかくて、ふわふわした綿毛のような感触。
例え飛ぶことが出来る物だとしても、これは絶対に飛ぶためのものではないとわかる。
神聖な生き物の象徴。
ふと、ダンテがシエルの手元をジッと見つめるのに気がついた。
「……ダンテも触る?」
「いや、オレはいい。次に機会があったら触らせてもらうから」
「そーお?」
ダンテがノッて来ないなんて珍しいこともあるものだ。
この時、ダンテは予想通り『その時が来たらついでに体のあーんなトコロやこーんなトコロも触っちまおうぜ!』とヘンタイな考えをしていたとのこと。
ブレてない。
因みにセバスチャンに聞いたら坊っちゃんさえ触れればそれで結構です、と返ってきた。
んんん!あらやだ謙虚!
「よし、今度のファントム社のぬいぐるみはこの触感を目指すぞセバスチャン」
「御意」
翼を堪能したシエルが手を離し、そう言う。
……って、さすがシエル、そういう方面に生かしているとは……やるねー。
「ああ、もういい。ディーヴァ、助かった。もう仕舞って構わない」
「いいえー。と言っても、その内勝手に消えるだろうけどね」
「自分の意志で仕舞えないのか?」
「練習中なの。今はまだ、ちょっとだけ動かせるくらいでさ」
集中して力を込めると、ファサ……小さく震わすことが出来ただけだ。
カラン……。
「「「ん?」」」
「おや…」
その動いた翼の隙間、何か固くて輝くものが落ちた。
絨毯の上、ぽとりと落ちるそれは。