DMC×黒執事
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ものすごい勢いで突っ込んで来るダンテとセバスチャンに恐れたか、爪を大きく振り上げて威嚇する悪魔。
糸を吐き散らしても無駄だ。
当たらなければどうということはないし、吐き出された先からセバスチャンが自身の魔力を纏わせたのか触れただけで糸が霧散するように切れて落ちる。
バッ!
紙一重で迫る爪攻撃を飛び上がって避けたダンテは、セバスチャンが切ってくれた糸の合間を縫って蜘蛛の頭上から真下へ向け弾丸の雨を降らせる。
動きを止めた蜘蛛の体へ着地し、踏みつけてとどめの弾丸。
その間にも襲い来る蝙蝠へ連射。
石化せざるを得なくなった蝙蝠へ、セバスチャンがナイフで破壊を施す。
見事な連携プレー。
「とはいえ、数が多いですね」
ひと息つくセバスチャンにブラッドゴイルの群れが突進していく。
セバスチャンなら避けるか撃墜するか出来るとは思うが、シエルはそれを助太刀した。
自らが隠し持っていたピストルを撃つことで。
「おや、坊っちゃんに助太刀させてしまいましたね」
「……ふん」
少しとはいえ身を守る術はあるのだ、という主張をしたシエルは、再びピストルを仕舞う。
「シエルくん、ピストル持ってたんだね」
「一応な。ディーヴァは持っていないのか?」
「あー。普段は太ももに取り付けて隠し持ってるけど、旅行中だったから持ってない」
一般的には禁止されるトップ10。
そんなものを他の国に持ち込むわけにはいかない。
中世ならいざ知らず、現代社会では当たり前の事である。
それより、シエルは太ももに隠していた発言に顔を赤くしているぞ。
なんと初心な、と思いそうになるがここは中世。
この時代は足を出すのがとても淫らな事であり、痴女扱いをされてしまうのであった。
今では考えられない。
そしてーーー。
ダンテが魔人化を解いた頃には、周りの悪魔はクイーン一匹だけとなってしまった。
魔界の蜘蛛も、減ってしまって援軍は見込めないようだ。
来る気配が皆無。
「はぁ、多かった……ですね。さすがの私も少し疲れましたよ……」
「セバスチャンをここまで追い詰めるとはなー」
ダンテの方が息切れしていない。
魔人化していたから、というのもあろうが、今まで生きてきた中での悪魔総KILL数はダンテの方が上、ということかもしれない。
雑魚悪魔を入れると相当な数を倒してるだろうし。
「体力馬鹿とも言うよね」
「あ゛?」
「ナンデモナイヨー」
いけない、つい口に出ちゃった。
「あとはクイーン、貴女だけですね」
「覚悟して歯ァふんじばれ」
セバスチャンはいい笑顔で、ダンテは悪どい笑みをたたえて指をポキポキと鳴らしている。
ていうかダンテ茨城弁出てるよ、管理人の出身地バレちゃうよ。
その時だった。
キィィィィ!
落ちているレッドオーブの欠片が、赤く光り輝き、そして闇に吸い込まれるように消えた。
闇、つまり魔界につながっている亀裂の向こうへ。
レッドオーブ、悪魔の血を媒介にして現れたのは、もうしばらくは来ないと思っていた更なる悪魔の軍勢。
亀裂は今、ディーヴァの背後だ。
「っ!ディーヴァ、そこから離れろっ!」
「え……、きゃあああ!?」
悪魔の爪が、牙が、攻撃が迫る。
ダンテの手も届かない。
今から助けようと、誰も間に合わない。
ディーヴァの背が、淡く光った。
ぶわあ、光が舞い踊る。
ただただ真っ白なものに包まれる。
ディーヴァの背に輝くように姿を現したのは、見事な5枚の翼。
天使の象徴たる羽根だ。
美しいがそれが出た、ということは。
「お前ら伏せろ!……うわっぷ!!」
「……っ!?」
「うわっ」
ダンテのトリガーバーストととはケタ違いの衝撃波がディーヴァを中心にして吹き荒れる。
間一髪ディーヴァの命を助けるのに間に合った、と言えるディーヴァの危機回避能力のひとつ、天使の翼。
だが、翼が出現すると同時に巻き起こるこれは、悪魔にはひとたまりもない。
セバスチャンのような高位悪魔も、悪魔の血をひくダンテにもそれは当てはまるのだ。
気がつけば更に喚ばれていた増援の悪魔は消えていた。
見ればクイーンも虫の息。
虫だけに。
「く、ぅう、……天使を喰らえばこいつらに負けぬ力が…!」
「ひぃっ……!」
虫の息でも動けるのか、ディーヴァに向かってカサカサと某Gのような動きを見せるクイーン。
だが、それを許すダンテではない。
「させると思うかよ」
常時なら壁に貼り付けない重さのクイーンを、ダンテがその怪力で背負い、投げた。
壁にべちゃり、ぶつかったそこへ、落ちていたセバスチャンのナイフを次から次に投げつける。
「アンタ重い。太り過ぎだ、ぜっ!」
ドスドスドスッ!
クイーンアルケニーの標本の完成である。
まだ生きているそれは、壁でジタバタともがいていて、いつナイフを抜いてこちらに向かって来るか、わかったものではない。
「ナイフを借りるなら言ってください」
「他の悪魔に使ったナイフだろ?いいじゃねぇか」
そんな軽口を言っていると、壁に張り付いたままのクイーンアルケニーが怒号を響かせる。
「貴様らぁァァァーーー!!!」
最後の力を振り絞っての抵抗か、ナイフが壁から離れ、床に再び降り立ってずるり、ずるりと向かって来る。
もう満足に動くこともままならぬ状態のはずなのに、時に限界を超えて力を発揮する怒りのパワー、なんと凄まじい。
もはや執念。
「はあ、この英国においてクイーンは一人でいい」
「そうですね。ついでです、あの亀裂も塞いでしまいましょう」
のんびりとそう会話し、セバスチャンは懐からナイフを……。
「おや、ナイフがもうありませんね」
なかったようだ。
というかどれだけのナイフを持ち歩いていたのか、本当に疑問である。
黒執事七不思議の一つに数えておこう。
糸を吐き散らしても無駄だ。
当たらなければどうということはないし、吐き出された先からセバスチャンが自身の魔力を纏わせたのか触れただけで糸が霧散するように切れて落ちる。
バッ!
紙一重で迫る爪攻撃を飛び上がって避けたダンテは、セバスチャンが切ってくれた糸の合間を縫って蜘蛛の頭上から真下へ向け弾丸の雨を降らせる。
動きを止めた蜘蛛の体へ着地し、踏みつけてとどめの弾丸。
その間にも襲い来る蝙蝠へ連射。
石化せざるを得なくなった蝙蝠へ、セバスチャンがナイフで破壊を施す。
見事な連携プレー。
「とはいえ、数が多いですね」
ひと息つくセバスチャンにブラッドゴイルの群れが突進していく。
セバスチャンなら避けるか撃墜するか出来るとは思うが、シエルはそれを助太刀した。
自らが隠し持っていたピストルを撃つことで。
「おや、坊っちゃんに助太刀させてしまいましたね」
「……ふん」
少しとはいえ身を守る術はあるのだ、という主張をしたシエルは、再びピストルを仕舞う。
「シエルくん、ピストル持ってたんだね」
「一応な。ディーヴァは持っていないのか?」
「あー。普段は太ももに取り付けて隠し持ってるけど、旅行中だったから持ってない」
一般的には禁止されるトップ10。
そんなものを他の国に持ち込むわけにはいかない。
中世ならいざ知らず、現代社会では当たり前の事である。
それより、シエルは太ももに隠していた発言に顔を赤くしているぞ。
なんと初心な、と思いそうになるがここは中世。
この時代は足を出すのがとても淫らな事であり、痴女扱いをされてしまうのであった。
今では考えられない。
そしてーーー。
ダンテが魔人化を解いた頃には、周りの悪魔はクイーン一匹だけとなってしまった。
魔界の蜘蛛も、減ってしまって援軍は見込めないようだ。
来る気配が皆無。
「はぁ、多かった……ですね。さすがの私も少し疲れましたよ……」
「セバスチャンをここまで追い詰めるとはなー」
ダンテの方が息切れしていない。
魔人化していたから、というのもあろうが、今まで生きてきた中での悪魔総KILL数はダンテの方が上、ということかもしれない。
雑魚悪魔を入れると相当な数を倒してるだろうし。
「体力馬鹿とも言うよね」
「あ゛?」
「ナンデモナイヨー」
いけない、つい口に出ちゃった。
「あとはクイーン、貴女だけですね」
「覚悟して歯ァふんじばれ」
セバスチャンはいい笑顔で、ダンテは悪どい笑みをたたえて指をポキポキと鳴らしている。
ていうかダンテ茨城弁出てるよ、管理人の出身地バレちゃうよ。
その時だった。
キィィィィ!
落ちているレッドオーブの欠片が、赤く光り輝き、そして闇に吸い込まれるように消えた。
闇、つまり魔界につながっている亀裂の向こうへ。
レッドオーブ、悪魔の血を媒介にして現れたのは、もうしばらくは来ないと思っていた更なる悪魔の軍勢。
亀裂は今、ディーヴァの背後だ。
「っ!ディーヴァ、そこから離れろっ!」
「え……、きゃあああ!?」
悪魔の爪が、牙が、攻撃が迫る。
ダンテの手も届かない。
今から助けようと、誰も間に合わない。
ディーヴァの背が、淡く光った。
ぶわあ、光が舞い踊る。
ただただ真っ白なものに包まれる。
ディーヴァの背に輝くように姿を現したのは、見事な5枚の翼。
天使の象徴たる羽根だ。
美しいがそれが出た、ということは。
「お前ら伏せろ!……うわっぷ!!」
「……っ!?」
「うわっ」
ダンテのトリガーバーストととはケタ違いの衝撃波がディーヴァを中心にして吹き荒れる。
間一髪ディーヴァの命を助けるのに間に合った、と言えるディーヴァの危機回避能力のひとつ、天使の翼。
だが、翼が出現すると同時に巻き起こるこれは、悪魔にはひとたまりもない。
セバスチャンのような高位悪魔も、悪魔の血をひくダンテにもそれは当てはまるのだ。
気がつけば更に喚ばれていた増援の悪魔は消えていた。
見ればクイーンも虫の息。
虫だけに。
「く、ぅう、……天使を喰らえばこいつらに負けぬ力が…!」
「ひぃっ……!」
虫の息でも動けるのか、ディーヴァに向かってカサカサと某Gのような動きを見せるクイーン。
だが、それを許すダンテではない。
「させると思うかよ」
常時なら壁に貼り付けない重さのクイーンを、ダンテがその怪力で背負い、投げた。
壁にべちゃり、ぶつかったそこへ、落ちていたセバスチャンのナイフを次から次に投げつける。
「アンタ重い。太り過ぎだ、ぜっ!」
ドスドスドスッ!
クイーンアルケニーの標本の完成である。
まだ生きているそれは、壁でジタバタともがいていて、いつナイフを抜いてこちらに向かって来るか、わかったものではない。
「ナイフを借りるなら言ってください」
「他の悪魔に使ったナイフだろ?いいじゃねぇか」
そんな軽口を言っていると、壁に張り付いたままのクイーンアルケニーが怒号を響かせる。
「貴様らぁァァァーーー!!!」
最後の力を振り絞っての抵抗か、ナイフが壁から離れ、床に再び降り立ってずるり、ずるりと向かって来る。
もう満足に動くこともままならぬ状態のはずなのに、時に限界を超えて力を発揮する怒りのパワー、なんと凄まじい。
もはや執念。
「はあ、この英国においてクイーンは一人でいい」
「そうですね。ついでです、あの亀裂も塞いでしまいましょう」
のんびりとそう会話し、セバスチャンは懐からナイフを……。
「おや、ナイフがもうありませんね」
なかったようだ。
というかどれだけのナイフを持ち歩いていたのか、本当に疑問である。
黒執事七不思議の一つに数えておこう。