DMC×黒執事
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
向かってくる悪魔を一時的にセバスチャンに押しつけ、ダンテはディーヴァに子爵を任せるべく、壁に身を寄せる。
それを悪魔を攻撃するセバスチャンの腕の中より見たシエルがぼそり、呟いた。
「子爵はヤードにでも渡しておくか……」
「おや、こんなにも危険な目にあっておきながらそれでいいのですか?」
「あんなでも貴族仲間だからな」
「お人好しなことで」
子爵をズルズルと引きずって安全な部屋の外へ運ぶディーヴァを手伝うように、シエルが手を添える。
戦いの邪魔になるだろうし、そのままシエル共々この部屋から退場してしまってもいいが、まだ子爵以外が残っている。
謎の貴婦人だ。
あの人もこっちに移動させたいが、悪魔のさらに奥、部屋の最奥にいるので声もかけられず。
というか、何故に悪魔達は彼女を襲わないのかちょっと気になるのだが、機をみるしかないし、シエルはシエルでセバスチャンへの命令があるしでディーヴァは部屋の中へ戻った。
「さて……とりあえず、こいつらをどうにかしねぇとな」
「ええ、そのようで」
ダンテとセバスチャンはディーヴァ達を降ろしたことで空いた両手を、次の戦いに備えるべくポキポキと鳴らす。
目の前にはズラリと並ぶ悪魔。
それも、いつの間にやら増えているという……。
第一陣がやられたのを見て警戒したか、蜘蛛は奇声をあげて威嚇している。
どちらかが仕掛けた瞬間が、合戦開始の合図か。
両者にらみ合ったまま、ジリジリと時間が過ぎる。
……と思ったが、動きがあるまでの実際の時間はほとんどたっていなかったことを、先にここへ記しておこう。
ふと、視界の端に白く光るものが映った。
端、というか天井だ!
気がついた時には遅い。
ダンテとセバスチャンの体に巻きつく白い糸。
「蜘蛛の糸、ですか」
「くそ、そうだった。こいつらには糸があった……!」
見上げれば天井に一匹、蜘蛛の悪魔が張り付いていた。
蜘蛛が戦いを挑む場合、その個体が大きくても小さくても、正面から挑んでの勝機は少ない。
蜘蛛の戦いで大事なのは、相手に悟られないように隠密に動き、相手をまんまと罠にかける事。
蜘蛛の罠といえば、それすなわち、糸。
悪魔の糸だろうが蜘蛛糸は蜘蛛糸。
束なら違ったかもしれないが、強度は通常と変わらず。
そう、束なら。
蜘蛛にとっては、一瞬でも相手の隙が出来ればそれで十分。
そこからは糸の一斉掃射。
束と化した糸が網の形をとって迫り、二人は糸で雁字搦めにされてしまった。
「おやおや、これでは身動きが取れないですね。服も汚れてしまうではないですか」
「心配するとこそこか?……くっ、動けねぇ……!」
普段の糸量ならすぐに逃れられたが、これだけの束があると千切るにも時間がかかるだろう。
この隙に攻撃を受け続けたらやばい。
というのに、次のセバスチャンの言葉に、ダンテは顔をしかめざるを得ない。
「ふむ、まるで『彼女』の温もりのようですね。この糸の寝具は暖かいです」
「げぇっ!そういうこと言えるのオメーだけだからな!?」
さすが生粋の悪魔は言うことが違う。
こんな糸で出来た寝苦しい布団が気持ちいいとは、魔界の寝具事情がどれだけ酷いのか気になる。
納豆の糸か!と問いたくなる気色悪い感触と、ギチギチの苦しさを感じるダンテと反対。
というかディーヴァ的には彼女発言にビックリなのだが。
セバスチャン、悪魔なのに彼女いるのか。
って、それは半分悪魔のダンテにも言える事だ。
ちなみにこの『彼女』というのは屋敷にたまーに餌を食べに来る黒猫の事である。
そんなこと言ってる間に、悪魔よりは美味しそうなシエルとディーヴァを、獲物に見定めた蜘蛛悪魔軍。
こっちの二人を捕まえてから、時間のかかりそうなダンテとセバスチャンをゆっくり仕留めるとでも言いたげだ。
まあ、数匹はダンテ達への糸攻撃を続けているが。
うむ、確かにセバスチャンやダンテよりは美味しいかもしれない。
人間だし、年齢も若めだし、片方は性別女で天使の血入っている事だし……自分で言うのもアレだがお肉柔らかそう。
でま、それもダンテ達が糸を引き千切るスピードの方が断然速いから、悪魔軍には攻略無理ゲーだから。
あの糸はダンテ達の力を使えば持って一分くらいでぶっちぎれる。
……とは言っても、一分もかからないとはいえこの数から逃げるのはちと辛そうだ。
カサカサと前脚をこちらに向け、蜘蛛悪魔が向かって来る。
真っ白な顔の一番大きなパーツ、大顎をカパリと開けて長い牙を見せつけながら。
ちなみにその長い牙の奥には、虫特有の横向きに生えた細かい歯があり、それぞれバラバラに動いている……きもっ!
「逃げろ、ディーヴァ!シエル!」
「いっ、言われなくても逃げるよっ!」
「ああ……!あんなのに食べられるのはごめんだ!」
ディーヴァはシエルの手をひいて、韋駄天の如く駆け抜けた。
でも蜘蛛だってスピード、速い。
速い上に、蜘蛛糸ぴゅーぴゅー。
逃げ足だけが取り柄のディーヴァでも、この軍勢の攻撃をかいくぐって逃げ続けると言うのは……。
「きつい」
「え?」
「ああ、走りづらくてきつい……!だからドレスなんか嫌なんだ!僕は男だぞ!?」
今シエルはずっと駒鳥スタイルで、ピンク色のフリッフリドレス&ツインテールのウィッグをつけた状態。
足元こそブーツだが男子にそれで走れ、というのは酷だ。
そもそもシエルは体が弱いのだと、メイドの仕事をしている際にセバスチャンに聞いた。
余計辛かろう。
その内、ずべっ!と足を縺れさせ、シエルは転けた。
「うぁっ!?」
「シエルくんっ!」
そうなると自然に、手を繋いでいたディーヴァも転けるわけで、二人揃って床を転がる。
絶体絶命のピンチになんだが、血だまり肉だまりの中でなくて良かった……などと未だにドレスの心配をしてしまうのは許してほしい。
その二人に悪魔の鋭い爪が迫る。
転がったシエルをかばうようにディーヴァは覆いかぶさり、そのまま一緒にゴロゴロと横に転がる。
その際にちょっと背中を打ったが、命があっただけマシ。
「イタタ……あっぶなー」
「た、すかった……すまない、ディーヴァ」
急いで立ち上がって先ほどまでいた場所を見れば、わあ怖い!
床にさっくりと悪魔の脚が刺さっているのが見えた。
もしあそこにいたらと思うと……シエルとディーヴァ、そしてモタモタしているダンテはゾッとした。
「ディーヴァ、大丈夫か!この糸なんとかしたらすぐ行くからな!」
「なんとかだいじょぶ……!でも早くしてね!!」
じゃないとさすがに死んじゃうから。
うん、ほんとそれである。
それを悪魔を攻撃するセバスチャンの腕の中より見たシエルがぼそり、呟いた。
「子爵はヤードにでも渡しておくか……」
「おや、こんなにも危険な目にあっておきながらそれでいいのですか?」
「あんなでも貴族仲間だからな」
「お人好しなことで」
子爵をズルズルと引きずって安全な部屋の外へ運ぶディーヴァを手伝うように、シエルが手を添える。
戦いの邪魔になるだろうし、そのままシエル共々この部屋から退場してしまってもいいが、まだ子爵以外が残っている。
謎の貴婦人だ。
あの人もこっちに移動させたいが、悪魔のさらに奥、部屋の最奥にいるので声もかけられず。
というか、何故に悪魔達は彼女を襲わないのかちょっと気になるのだが、機をみるしかないし、シエルはシエルでセバスチャンへの命令があるしでディーヴァは部屋の中へ戻った。
「さて……とりあえず、こいつらをどうにかしねぇとな」
「ええ、そのようで」
ダンテとセバスチャンはディーヴァ達を降ろしたことで空いた両手を、次の戦いに備えるべくポキポキと鳴らす。
目の前にはズラリと並ぶ悪魔。
それも、いつの間にやら増えているという……。
第一陣がやられたのを見て警戒したか、蜘蛛は奇声をあげて威嚇している。
どちらかが仕掛けた瞬間が、合戦開始の合図か。
両者にらみ合ったまま、ジリジリと時間が過ぎる。
……と思ったが、動きがあるまでの実際の時間はほとんどたっていなかったことを、先にここへ記しておこう。
ふと、視界の端に白く光るものが映った。
端、というか天井だ!
気がついた時には遅い。
ダンテとセバスチャンの体に巻きつく白い糸。
「蜘蛛の糸、ですか」
「くそ、そうだった。こいつらには糸があった……!」
見上げれば天井に一匹、蜘蛛の悪魔が張り付いていた。
蜘蛛が戦いを挑む場合、その個体が大きくても小さくても、正面から挑んでの勝機は少ない。
蜘蛛の戦いで大事なのは、相手に悟られないように隠密に動き、相手をまんまと罠にかける事。
蜘蛛の罠といえば、それすなわち、糸。
悪魔の糸だろうが蜘蛛糸は蜘蛛糸。
束なら違ったかもしれないが、強度は通常と変わらず。
そう、束なら。
蜘蛛にとっては、一瞬でも相手の隙が出来ればそれで十分。
そこからは糸の一斉掃射。
束と化した糸が網の形をとって迫り、二人は糸で雁字搦めにされてしまった。
「おやおや、これでは身動きが取れないですね。服も汚れてしまうではないですか」
「心配するとこそこか?……くっ、動けねぇ……!」
普段の糸量ならすぐに逃れられたが、これだけの束があると千切るにも時間がかかるだろう。
この隙に攻撃を受け続けたらやばい。
というのに、次のセバスチャンの言葉に、ダンテは顔をしかめざるを得ない。
「ふむ、まるで『彼女』の温もりのようですね。この糸の寝具は暖かいです」
「げぇっ!そういうこと言えるのオメーだけだからな!?」
さすが生粋の悪魔は言うことが違う。
こんな糸で出来た寝苦しい布団が気持ちいいとは、魔界の寝具事情がどれだけ酷いのか気になる。
納豆の糸か!と問いたくなる気色悪い感触と、ギチギチの苦しさを感じるダンテと反対。
というかディーヴァ的には彼女発言にビックリなのだが。
セバスチャン、悪魔なのに彼女いるのか。
って、それは半分悪魔のダンテにも言える事だ。
ちなみにこの『彼女』というのは屋敷にたまーに餌を食べに来る黒猫の事である。
そんなこと言ってる間に、悪魔よりは美味しそうなシエルとディーヴァを、獲物に見定めた蜘蛛悪魔軍。
こっちの二人を捕まえてから、時間のかかりそうなダンテとセバスチャンをゆっくり仕留めるとでも言いたげだ。
まあ、数匹はダンテ達への糸攻撃を続けているが。
うむ、確かにセバスチャンやダンテよりは美味しいかもしれない。
人間だし、年齢も若めだし、片方は性別女で天使の血入っている事だし……自分で言うのもアレだがお肉柔らかそう。
でま、それもダンテ達が糸を引き千切るスピードの方が断然速いから、悪魔軍には攻略無理ゲーだから。
あの糸はダンテ達の力を使えば持って一分くらいでぶっちぎれる。
……とは言っても、一分もかからないとはいえこの数から逃げるのはちと辛そうだ。
カサカサと前脚をこちらに向け、蜘蛛悪魔が向かって来る。
真っ白な顔の一番大きなパーツ、大顎をカパリと開けて長い牙を見せつけながら。
ちなみにその長い牙の奥には、虫特有の横向きに生えた細かい歯があり、それぞれバラバラに動いている……きもっ!
「逃げろ、ディーヴァ!シエル!」
「いっ、言われなくても逃げるよっ!」
「ああ……!あんなのに食べられるのはごめんだ!」
ディーヴァはシエルの手をひいて、韋駄天の如く駆け抜けた。
でも蜘蛛だってスピード、速い。
速い上に、蜘蛛糸ぴゅーぴゅー。
逃げ足だけが取り柄のディーヴァでも、この軍勢の攻撃をかいくぐって逃げ続けると言うのは……。
「きつい」
「え?」
「ああ、走りづらくてきつい……!だからドレスなんか嫌なんだ!僕は男だぞ!?」
今シエルはずっと駒鳥スタイルで、ピンク色のフリッフリドレス&ツインテールのウィッグをつけた状態。
足元こそブーツだが男子にそれで走れ、というのは酷だ。
そもそもシエルは体が弱いのだと、メイドの仕事をしている際にセバスチャンに聞いた。
余計辛かろう。
その内、ずべっ!と足を縺れさせ、シエルは転けた。
「うぁっ!?」
「シエルくんっ!」
そうなると自然に、手を繋いでいたディーヴァも転けるわけで、二人揃って床を転がる。
絶体絶命のピンチになんだが、血だまり肉だまりの中でなくて良かった……などと未だにドレスの心配をしてしまうのは許してほしい。
その二人に悪魔の鋭い爪が迫る。
転がったシエルをかばうようにディーヴァは覆いかぶさり、そのまま一緒にゴロゴロと横に転がる。
その際にちょっと背中を打ったが、命があっただけマシ。
「イタタ……あっぶなー」
「た、すかった……すまない、ディーヴァ」
急いで立ち上がって先ほどまでいた場所を見れば、わあ怖い!
床にさっくりと悪魔の脚が刺さっているのが見えた。
もしあそこにいたらと思うと……シエルとディーヴァ、そしてモタモタしているダンテはゾッとした。
「ディーヴァ、大丈夫か!この糸なんとかしたらすぐ行くからな!」
「なんとかだいじょぶ……!でも早くしてね!!」
じゃないとさすがに死んじゃうから。
うん、ほんとそれである。
