DMC×黒執事
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さすがはセバスチャン。
遅刻することなく会場に到着し、今は既にパーティーの最中である。
滞りなくパーティーは進み、軽食を摘んだディーヴァ。
その間に話しかけてきた名も知らぬ人間との会話は、シエルとその家庭教師役に徹したセバスチャンが対応していた。
ただいま絶賛壁の花を決め込み中のディーヴァは、もうすぐ始まるダンスタイムを待って、ダンテとパーティーの様子を眺めていた。
「『美しく青きドナウ』……オーソドックスだね」
「ああ、ウインナワルツか」
シュトラウスの名曲であり、ダンスによく向いている一曲が流れ始めた。
見ていればそのままダンスも始まった。
ボーッとその様子を見ていれば。
「何をしているのです?踊らねばいくら貴女でも子爵に声もかけられないだけでなく、気付かれもしませんよ」
「僕がせっかくこの姿で恥を晒してるんだ。しっかり勤めを果たせ」
「セバスチャンさん……シエルくん……」
セバスチャンとシエルにサボりは許さないとばかりに、言われてしまった。
そのシエルはもう、すでに軽く一曲どっかの貴族と踊ってきたらしい。
ノリノリに感じるのはディーヴァだけだろうか。
「ならオレと踊れるならよかったんじゃないか?今からでも遅くねぇ。セバスチャンの服を貸せよ」
セバスチャンは家庭教師の役割を担っているらしい。
そのためのパーティー用燕尾服、それさえあればダンテはディーヴァと踊れる。
何せダンテの役割は従者つまりはフットマンであり、燕尾服こそ着ていようとも、襟元には細い黒リボン、あとはいたってシンプルな『ザ・フットマン』なのだ。
伝統に則ったハーフパンツにストッキングでないだけまだマシ。
パンッ!
半ば本気で服を交換したいと伸ばされたダンテの手を、セバスチャンは勢いよくはたき落した。
「申し訳ありませんが従者の方と家庭教師の身分には雲泥の差があります従者は大人しくフロイラインの雑用係に徹しなさい」
「くっ……」
にっっっこりとノンブレスで言われ、ダンテは唇を噛みしめるしかない。
まんまとしてやられた気がする。
「さあ踊りますよ」
「え」
「ハァ!?おいセバスチャン!ディーヴァ!」
そう言ってセバスチャンはディーヴァの手を取り引っ張って、ダンスをする男女犇く会場の中央へと躍り出た。
当然、転びたくないディーヴァもその手について行くことに。
ダンテの声は届かない。
「一曲目はセバスチャン、家庭教師と、か。まあ、肩慣らしにはいいんじゃないか?」
「よくねーわ!」
違う、気がするじゃなくてまんまとしてやられたのだ。
「え、あの……ちょっと……」
「もうダンスは始まっておりますよ」
楽しげな音楽が流れ、それに合わせて周りもダンスを楽しんでいる。
会場の真ん中に出てしまったので、このまま動かないでいれば逆に悪目立ちしてしまうだろう。
ディーヴァはセバスチャンの手に自らの手を重ねると、音楽に合わせてゆるくステップを踏み出した。
「そう、私の肩に手を置いて……イイ子ですね」
腰を支えてくる手に力が入り、抱き寄せられる。
近い…………吐息が耳をかすめるほど近くに、悪魔がいる。
さすがにセバスチャンに対しての恐怖は多少薄くなったが、それを埋めるようにかわりにやってくるのは恥ずかしさ。
この悪魔、やたら見目麗しいのだ。
ダンテとは違う魅力の相手とダンスなど、胸はドキドキするし、恥ずかしくてたまらない。
でもダンスで下を向くわけにもいかない。
「……お上手ですよ」
「あぅ……ありがとうございます……」
ターンの際にダンテとシエルのいる方が目に入った。
うわダンテ超見てる。
嫉妬の炎で火事になりそう……こわ。
何度目かのターンの後、ダンスは終わる。
気がつけばセバスチャンはいなくなり、ディーヴァはひとり、壁際で胸に手を当てていた。
ダンスは楽しかったが、一曲踊った後もドキドキがまだ続いている。
「いやあ素敵なダンスでしたな」
「なんと、優雅なダンスを踊っていたのはかような少女だったとは」
「え、あの……ありがとうございます……?」
そんなディーヴァに気がつき、群れる貴族達。
しめしめ、作戦通り。
ディーヴァが男に囲まれれば囲まれるほど、子爵の目に留まる確率も高くなる。
ディーヴァを心配しつつも、作戦だからと見守るにとどめるダンテはしかし、セバスチャンに非難がましく詰め寄っているところだった。
「おい、なんでセバスチャンだけそんなイイ役だったんだよ。ずるいぞこの野郎」
「すみません。私もディーヴァさんと踊ってみたかったもので。それに前回も坊ちゃんの家庭教師役でしたしねぇ?」
「踊りたいってなぁ……ちっ……たくよォ……」
いやぁ役得でしたねぇ、などと話すセバスチャン、殴りたい。
「……ディーヴァはやらねぇからな?」
「そんなことわかっております。私には坊ちゃん、貴方にはディーヴァさん。他に手を出すなど悪魔の契約違反と変わりません」
「オレは悪魔の契約なんてしてねぇけどなあ……」
ダンテが嘆息する遠くでは、ディーヴァが貴族の手の早そうな若造や脂ぎった親父達に言い寄られているところだった。
腰に手まで回してダンスする気満々、そのままお持ち帰り……なんてことはオレはもちろんシエルもセバスチャンも良しとしないから心配ないとして。
作戦とはいえ、愛しのディーヴァが他の男達に言い寄られダンスを踊る様を見ることになるとは……。
ダンテは悔しさと嫉妬で歯をギリギリと噛み締めた。
「どこの貴族の方ですかな?」
「なんと美しい……まるで天使ですな」
「綺麗な姫君だ……息子の嫁にぜひ来てほしいよ」
「一曲お相手願えますか?」
そんな声が聞こえてくる。
断り方を教えられているはずなのに、ディーヴァはその性分ゆえか、断りきれずひとりひとりダンスの相手をしていた。
……あのお人好しめ。
はあぁ、またディーヴァが踊り、ダンスが終わってそして壁に体を預けている。
その表情には疲れが滲んでいるのが、遠くからでもわかった。
もうダンスはいいから休んでいてほしい、そう思っていたダンテの目に、またひとり、ディーヴァにきらびやかな金髪の男が近づくのが見えた。
「ああ、やっと彼の目に留まったようですね」
彼がターゲットの子爵か。
遅刻することなく会場に到着し、今は既にパーティーの最中である。
滞りなくパーティーは進み、軽食を摘んだディーヴァ。
その間に話しかけてきた名も知らぬ人間との会話は、シエルとその家庭教師役に徹したセバスチャンが対応していた。
ただいま絶賛壁の花を決め込み中のディーヴァは、もうすぐ始まるダンスタイムを待って、ダンテとパーティーの様子を眺めていた。
「『美しく青きドナウ』……オーソドックスだね」
「ああ、ウインナワルツか」
シュトラウスの名曲であり、ダンスによく向いている一曲が流れ始めた。
見ていればそのままダンスも始まった。
ボーッとその様子を見ていれば。
「何をしているのです?踊らねばいくら貴女でも子爵に声もかけられないだけでなく、気付かれもしませんよ」
「僕がせっかくこの姿で恥を晒してるんだ。しっかり勤めを果たせ」
「セバスチャンさん……シエルくん……」
セバスチャンとシエルにサボりは許さないとばかりに、言われてしまった。
そのシエルはもう、すでに軽く一曲どっかの貴族と踊ってきたらしい。
ノリノリに感じるのはディーヴァだけだろうか。
「ならオレと踊れるならよかったんじゃないか?今からでも遅くねぇ。セバスチャンの服を貸せよ」
セバスチャンは家庭教師の役割を担っているらしい。
そのためのパーティー用燕尾服、それさえあればダンテはディーヴァと踊れる。
何せダンテの役割は従者つまりはフットマンであり、燕尾服こそ着ていようとも、襟元には細い黒リボン、あとはいたってシンプルな『ザ・フットマン』なのだ。
伝統に則ったハーフパンツにストッキングでないだけまだマシ。
パンッ!
半ば本気で服を交換したいと伸ばされたダンテの手を、セバスチャンは勢いよくはたき落した。
「申し訳ありませんが従者の方と家庭教師の身分には雲泥の差があります従者は大人しくフロイラインの雑用係に徹しなさい」
「くっ……」
にっっっこりとノンブレスで言われ、ダンテは唇を噛みしめるしかない。
まんまとしてやられた気がする。
「さあ踊りますよ」
「え」
「ハァ!?おいセバスチャン!ディーヴァ!」
そう言ってセバスチャンはディーヴァの手を取り引っ張って、ダンスをする男女犇く会場の中央へと躍り出た。
当然、転びたくないディーヴァもその手について行くことに。
ダンテの声は届かない。
「一曲目はセバスチャン、家庭教師と、か。まあ、肩慣らしにはいいんじゃないか?」
「よくねーわ!」
違う、気がするじゃなくてまんまとしてやられたのだ。
「え、あの……ちょっと……」
「もうダンスは始まっておりますよ」
楽しげな音楽が流れ、それに合わせて周りもダンスを楽しんでいる。
会場の真ん中に出てしまったので、このまま動かないでいれば逆に悪目立ちしてしまうだろう。
ディーヴァはセバスチャンの手に自らの手を重ねると、音楽に合わせてゆるくステップを踏み出した。
「そう、私の肩に手を置いて……イイ子ですね」
腰を支えてくる手に力が入り、抱き寄せられる。
近い…………吐息が耳をかすめるほど近くに、悪魔がいる。
さすがにセバスチャンに対しての恐怖は多少薄くなったが、それを埋めるようにかわりにやってくるのは恥ずかしさ。
この悪魔、やたら見目麗しいのだ。
ダンテとは違う魅力の相手とダンスなど、胸はドキドキするし、恥ずかしくてたまらない。
でもダンスで下を向くわけにもいかない。
「……お上手ですよ」
「あぅ……ありがとうございます……」
ターンの際にダンテとシエルのいる方が目に入った。
うわダンテ超見てる。
嫉妬の炎で火事になりそう……こわ。
何度目かのターンの後、ダンスは終わる。
気がつけばセバスチャンはいなくなり、ディーヴァはひとり、壁際で胸に手を当てていた。
ダンスは楽しかったが、一曲踊った後もドキドキがまだ続いている。
「いやあ素敵なダンスでしたな」
「なんと、優雅なダンスを踊っていたのはかような少女だったとは」
「え、あの……ありがとうございます……?」
そんなディーヴァに気がつき、群れる貴族達。
しめしめ、作戦通り。
ディーヴァが男に囲まれれば囲まれるほど、子爵の目に留まる確率も高くなる。
ディーヴァを心配しつつも、作戦だからと見守るにとどめるダンテはしかし、セバスチャンに非難がましく詰め寄っているところだった。
「おい、なんでセバスチャンだけそんなイイ役だったんだよ。ずるいぞこの野郎」
「すみません。私もディーヴァさんと踊ってみたかったもので。それに前回も坊ちゃんの家庭教師役でしたしねぇ?」
「踊りたいってなぁ……ちっ……たくよォ……」
いやぁ役得でしたねぇ、などと話すセバスチャン、殴りたい。
「……ディーヴァはやらねぇからな?」
「そんなことわかっております。私には坊ちゃん、貴方にはディーヴァさん。他に手を出すなど悪魔の契約違反と変わりません」
「オレは悪魔の契約なんてしてねぇけどなあ……」
ダンテが嘆息する遠くでは、ディーヴァが貴族の手の早そうな若造や脂ぎった親父達に言い寄られているところだった。
腰に手まで回してダンスする気満々、そのままお持ち帰り……なんてことはオレはもちろんシエルもセバスチャンも良しとしないから心配ないとして。
作戦とはいえ、愛しのディーヴァが他の男達に言い寄られダンスを踊る様を見ることになるとは……。
ダンテは悔しさと嫉妬で歯をギリギリと噛み締めた。
「どこの貴族の方ですかな?」
「なんと美しい……まるで天使ですな」
「綺麗な姫君だ……息子の嫁にぜひ来てほしいよ」
「一曲お相手願えますか?」
そんな声が聞こえてくる。
断り方を教えられているはずなのに、ディーヴァはその性分ゆえか、断りきれずひとりひとりダンスの相手をしていた。
……あのお人好しめ。
はあぁ、またディーヴァが踊り、ダンスが終わってそして壁に体を預けている。
その表情には疲れが滲んでいるのが、遠くからでもわかった。
もうダンスはいいから休んでいてほしい、そう思っていたダンテの目に、またひとり、ディーヴァにきらびやかな金髪の男が近づくのが見えた。
「ああ、やっと彼の目に留まったようですね」
彼がターゲットの子爵か。
