DMC×黒執事
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ドレスについては片付いた。
やれやれ、と椅子に背を預けるシエルに、自分の方がやれやれな気分なディーヴァ。
「ドレスは頼んでおくとして、ダンスの経験はあるのか?」
「うーん、社交ダンスとチアダンスならしたことあるよ。パパの会社のパーティーや体育の授業、プロムでもやったし……」
父の会社のパーティーなどは今となってはいい思い出だが、その際の社交ダンスなど幼い頃の話で、やった内に入るかどうかわからない。
でも、一応、やったことにしておいてほしい。
けど、そんな感じに見栄をはれば。
「なら、ちょっと踊ってみろ」
ほら来たー。
やっぱりそう言われるとは思った。
文句はない。
代わりに、お相手方を頼むダンテに無言で手を差し出す。
ダンテも何も言わず、ディーヴァの手を取った。
ディーヴァの腰に手を回し、ディーヴァもダンテの肩にそっと手を置く。
そこからは音楽もないままでも、気の向くまま流れるまま、互いの目を見つめながらくるくるり、踊る二人。
ダンテと踊るのは幸せで楽しい。
ここでは恥ずかしくて言葉にしないけど、大好きだよダンテ。
そんな気持ちがダンスにも表れる。
高校のプロムナードでダンテと踊ったのは良き思い出だ。
最後のターンが終わると、名残り惜しくも離れるダンテの手。
少し寂しいなと思いながらも今は試しに踊ってみせただけだからと、その手を離してシエルとセバスチャンに顔を向ける。
「ほぅ……?どう思う、セバスチャン」
「経験があるというのは偽りではないようですね。坊ちゃんより遥かにお上手です。及第点をあげましょう」
そう言われて少しホッとする。
「良かったな、ディーヴァ」
試しにでもディーヴァと久しぶりに踊れてオレも嬉しい。
ディーヴァを撫でながらのダンテからも嬉しい言葉をもらい、ディーヴァは大きく頷いた。
「まあ、失敗したとして、女性のステップは最悪でも男性に合わせられればいいのですから大丈夫でしょうね」
小さめにシエルに伝えられたセバスチャンの言葉は聞かなかったことにしよう。
失敗のことは考えたくない。
ダンス、立ち居振る舞い、マナー。
ディーヴァはそのどれもが基礎が出来ていたが、中世には中世の基礎がある。
それに合わせて多少のレッスンを受け、見れる程度にはマスターしたディーヴァは夜会当日を迎え、たった今ドレスを着込んだところだった。
階段からふわりふわりと、ドレスの裾を揺らすように降りてくるディーヴァ。
その身にまとうのはシエルおすすめのスミレ色、ローブ・デコルテで胸元の開いたベルラインドレス。
下から軽く見え隠れするレースのパニエには、スミレ色を更に淡くした薄紫が覗き、オパールのオーガンジーレースで出来たリボンが腰の細さを強調していた。
「おお……なんて綺麗なんだオレのディーヴァ!!」
「天使というよりも妖精のようですね。よくお似合いです」
「お待たせしました。ありがとうございます。ダンテもありがとうね」
にっこり微笑むその顔には、薄く化粧もなされており、どこかの令嬢さながら。
髪の毛もただ流すだけでなく、編み込みハーフアップで少しいつもと違うかわいさだ。
夜会巻き、などという名前の髪型があるくらいだからそれにすると勝手に思い込んでいたのは内緒。
「オレの大事なフロイラインにキスしていいか?」
「ふふふ、だーめ♡」
当たり前のように断られたダンテ。
でも顔がデレデレである。
「んんんんんん!その語尾のハートがまたイイ!愛を!叫びたい!!好きだディーヴァ!好きすぎてェェェェ!狂っちまいそうだぜ!!!」
「はいはい。狂うのはいいけど、あたしのドレスは踏まないでね。着てる燕尾服も汚しちゃだめよ」
壊れたダンテは無視しよう。
ディーヴァはこんなドレスを着せてくれた主人であるシエルに、お礼すべく向き直った。
「シエルくん。このドレスすっごく軽くてすっごく綺麗!こんな素敵なドレスが着れるなんて夢みたいだよ……!」
「あ、ああ……」
「シエルくん?おーい」
反応が薄い。
心ここに在らず、といったところか…どうしたんだろう?
「あ……いや……その…………似合っている」
「えへへ、本当にありがとう」
シエルにはエリザベスという許嫁がいるが、彼女はどちらかというと少女趣味なドレスを好む。
ディーヴァへのドレス、最初はエリザベスが着ないような物を選んでみただけだったが、着た姿を見て言葉を失った。
ディーヴァもエリザベスとそんなには変わらぬ少女のはずだが、雰囲気のせいか大人の女の魅力に溢れていたからだ。
あとどう目を逸らそうとしてもその胸元に目が行く。
で か い 。
そこから目を逸らし、そして話を変えることにした。
「あー……ところで、セバスチャンのレッスンはどうだった?」
「ん?言うほど厳しくなかったよ?コルセットもいつもと変わらないし……。むしろ楽しかった。今後のためにもなりそうだったから万々歳!」
「そ、そうか……」
「喜んでいただけて何よりです」
コルセットは慣れただけだろう、それに元から細い腰のようだしな。
そう思ったシエルだが、相手はレディ……セクハラになりそうなので言うのはやめておいた。
「お前……僕の時はあんなに厳しく教えてきたくせに……」
「ああ、そうですね。坊ちゃんの場合はダンスも壊滅的、立ち居振る舞いも優雅ではなく、しいて言えばマナーがある程度出来ていたくらいですから。直すところがたくさんございまして、それはもう苦労しました……」
「僕は男だぞ、当たり前だろうが」
前にシエルが女装した時のことを言っているのだが、ディーヴァはその事実をよく知らぬまま、そのやりとりをくすくす笑うのみ。
その様子を目にしたシエルとセバスチャンは、何かふと思いついたみたいだった。
「……おや。笑う時には扇子があった方がよろしいですね」
「セバスチャン、アレを」
「御意」
アレ?そう疑問に思う間に、セバスチャンが消えて、そしてまたすぐに戻ってきた。
手には扇子を携えて。
「ほら、サマになったぞ」
「ええ。見違えるほどに美しいですよ」
「そ、そうかな……?ね、ダンテどう思う?」
ご丁寧にも開いてから渡されたそれを手に、ようやく我に返ってきた?気がするダンテの方を向く。
振り返った際に起こる空気の流れで、扇子に移してあるらしい、甘い香りが鼻腔をくすぐる。
スミレ色のドレスに合わせた、薄紫の扇子……その香りも紫の花のもの。
ラベンダーではなく、これは藤の花?
小さい頃家族で出かけた時嗅いだことがあるものだった。
レースフリルが綺麗に身を彩る扇子の上、そっと目を覗かせて赤い顔を隠すようにするディーヴァ。
身長の差からどうやっても上目遣いになってしまうそれ。
ダンテには破壊力抜群だった。
「オレのディーヴァが可愛すぎて死ぬ」
「えっ」
親指をグッとサムズアップしたダンテは、超イイ笑顔を残してその場に倒れた。
おーい、戻ってこーい。
やれやれ、と椅子に背を預けるシエルに、自分の方がやれやれな気分なディーヴァ。
「ドレスは頼んでおくとして、ダンスの経験はあるのか?」
「うーん、社交ダンスとチアダンスならしたことあるよ。パパの会社のパーティーや体育の授業、プロムでもやったし……」
父の会社のパーティーなどは今となってはいい思い出だが、その際の社交ダンスなど幼い頃の話で、やった内に入るかどうかわからない。
でも、一応、やったことにしておいてほしい。
けど、そんな感じに見栄をはれば。
「なら、ちょっと踊ってみろ」
ほら来たー。
やっぱりそう言われるとは思った。
文句はない。
代わりに、お相手方を頼むダンテに無言で手を差し出す。
ダンテも何も言わず、ディーヴァの手を取った。
ディーヴァの腰に手を回し、ディーヴァもダンテの肩にそっと手を置く。
そこからは音楽もないままでも、気の向くまま流れるまま、互いの目を見つめながらくるくるり、踊る二人。
ダンテと踊るのは幸せで楽しい。
ここでは恥ずかしくて言葉にしないけど、大好きだよダンテ。
そんな気持ちがダンスにも表れる。
高校のプロムナードでダンテと踊ったのは良き思い出だ。
最後のターンが終わると、名残り惜しくも離れるダンテの手。
少し寂しいなと思いながらも今は試しに踊ってみせただけだからと、その手を離してシエルとセバスチャンに顔を向ける。
「ほぅ……?どう思う、セバスチャン」
「経験があるというのは偽りではないようですね。坊ちゃんより遥かにお上手です。及第点をあげましょう」
そう言われて少しホッとする。
「良かったな、ディーヴァ」
試しにでもディーヴァと久しぶりに踊れてオレも嬉しい。
ディーヴァを撫でながらのダンテからも嬉しい言葉をもらい、ディーヴァは大きく頷いた。
「まあ、失敗したとして、女性のステップは最悪でも男性に合わせられればいいのですから大丈夫でしょうね」
小さめにシエルに伝えられたセバスチャンの言葉は聞かなかったことにしよう。
失敗のことは考えたくない。
ダンス、立ち居振る舞い、マナー。
ディーヴァはそのどれもが基礎が出来ていたが、中世には中世の基礎がある。
それに合わせて多少のレッスンを受け、見れる程度にはマスターしたディーヴァは夜会当日を迎え、たった今ドレスを着込んだところだった。
階段からふわりふわりと、ドレスの裾を揺らすように降りてくるディーヴァ。
その身にまとうのはシエルおすすめのスミレ色、ローブ・デコルテで胸元の開いたベルラインドレス。
下から軽く見え隠れするレースのパニエには、スミレ色を更に淡くした薄紫が覗き、オパールのオーガンジーレースで出来たリボンが腰の細さを強調していた。
「おお……なんて綺麗なんだオレのディーヴァ!!」
「天使というよりも妖精のようですね。よくお似合いです」
「お待たせしました。ありがとうございます。ダンテもありがとうね」
にっこり微笑むその顔には、薄く化粧もなされており、どこかの令嬢さながら。
髪の毛もただ流すだけでなく、編み込みハーフアップで少しいつもと違うかわいさだ。
夜会巻き、などという名前の髪型があるくらいだからそれにすると勝手に思い込んでいたのは内緒。
「オレの大事なフロイラインにキスしていいか?」
「ふふふ、だーめ♡」
当たり前のように断られたダンテ。
でも顔がデレデレである。
「んんんんんん!その語尾のハートがまたイイ!愛を!叫びたい!!好きだディーヴァ!好きすぎてェェェェ!狂っちまいそうだぜ!!!」
「はいはい。狂うのはいいけど、あたしのドレスは踏まないでね。着てる燕尾服も汚しちゃだめよ」
壊れたダンテは無視しよう。
ディーヴァはこんなドレスを着せてくれた主人であるシエルに、お礼すべく向き直った。
「シエルくん。このドレスすっごく軽くてすっごく綺麗!こんな素敵なドレスが着れるなんて夢みたいだよ……!」
「あ、ああ……」
「シエルくん?おーい」
反応が薄い。
心ここに在らず、といったところか…どうしたんだろう?
「あ……いや……その…………似合っている」
「えへへ、本当にありがとう」
シエルにはエリザベスという許嫁がいるが、彼女はどちらかというと少女趣味なドレスを好む。
ディーヴァへのドレス、最初はエリザベスが着ないような物を選んでみただけだったが、着た姿を見て言葉を失った。
ディーヴァもエリザベスとそんなには変わらぬ少女のはずだが、雰囲気のせいか大人の女の魅力に溢れていたからだ。
あとどう目を逸らそうとしてもその胸元に目が行く。
で か い 。
そこから目を逸らし、そして話を変えることにした。
「あー……ところで、セバスチャンのレッスンはどうだった?」
「ん?言うほど厳しくなかったよ?コルセットもいつもと変わらないし……。むしろ楽しかった。今後のためにもなりそうだったから万々歳!」
「そ、そうか……」
「喜んでいただけて何よりです」
コルセットは慣れただけだろう、それに元から細い腰のようだしな。
そう思ったシエルだが、相手はレディ……セクハラになりそうなので言うのはやめておいた。
「お前……僕の時はあんなに厳しく教えてきたくせに……」
「ああ、そうですね。坊ちゃんの場合はダンスも壊滅的、立ち居振る舞いも優雅ではなく、しいて言えばマナーがある程度出来ていたくらいですから。直すところがたくさんございまして、それはもう苦労しました……」
「僕は男だぞ、当たり前だろうが」
前にシエルが女装した時のことを言っているのだが、ディーヴァはその事実をよく知らぬまま、そのやりとりをくすくす笑うのみ。
その様子を目にしたシエルとセバスチャンは、何かふと思いついたみたいだった。
「……おや。笑う時には扇子があった方がよろしいですね」
「セバスチャン、アレを」
「御意」
アレ?そう疑問に思う間に、セバスチャンが消えて、そしてまたすぐに戻ってきた。
手には扇子を携えて。
「ほら、サマになったぞ」
「ええ。見違えるほどに美しいですよ」
「そ、そうかな……?ね、ダンテどう思う?」
ご丁寧にも開いてから渡されたそれを手に、ようやく我に返ってきた?気がするダンテの方を向く。
振り返った際に起こる空気の流れで、扇子に移してあるらしい、甘い香りが鼻腔をくすぐる。
スミレ色のドレスに合わせた、薄紫の扇子……その香りも紫の花のもの。
ラベンダーではなく、これは藤の花?
小さい頃家族で出かけた時嗅いだことがあるものだった。
レースフリルが綺麗に身を彩る扇子の上、そっと目を覗かせて赤い顔を隠すようにするディーヴァ。
身長の差からどうやっても上目遣いになってしまうそれ。
ダンテには破壊力抜群だった。
「オレのディーヴァが可愛すぎて死ぬ」
「えっ」
親指をグッとサムズアップしたダンテは、超イイ笑顔を残してその場に倒れた。
おーい、戻ってこーい。
