DMC×黒執事
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「おいセバスチャン」
昼食を摂っている間のダンテは、なぜかセバスチャンをこれでもかと睨んでいた。
そして椅子を倒す勢いで立ち上がり、セバスチャンに詰め寄ったのは、食事が終わったその瞬間だ。
「なんでございましょう?」
「……オレのディーヴァに何した?」
罵声を浴びせるような大声こそ出していないが、その声には怒りが滲んでいた。
いつものダンテの声よりドスも利いている。
「ダンテ、セバスチャンがディーヴァに何かするって……いったいなんのことだ?」
「今聞いてるんだろ」
「ディーヴァ、心当たりは?」
「えーと……特には何もしてない……と思うけど」
シエルくんには下手に言えない。
ここはセバスチャンさんとダンテの様子を見ていよう。
「ならセバスチャン、何か心当たりはあるのか?」
「何か、とは一体どんなことでしょう?それにもよりますが、薔薇の剪定の手伝いならばしていただきましたよ」
噛みつきそうな様相でセバスチャンにメンチ切ってるダンテ、超怖い。
不良ですか?不良なんですか??
きっとあの時、セバスチャンがしたことがダンテにはわかっているんだ。
生気をちょっととはいえ与えることになったあの時、キスできそうなほど近くにいたこと、抱き寄せられてしまったことに。
でもなんでわかるんだろう。
おかしいな?態度にも出してないし、セバスチャンは香水なんてつけてないみたいで匂い移りもしてない。
あれ?なんだかこの気持ち浮気したみたいでいやだなあ……似てるけど。
「ちげぇだろ!オレはそういうこと言ってるんじゃねぇ!!」
いきなり声を荒げられてディーヴァはビクリと体を弾ませた。
当のダンテはセバスチャンの胸ぐらを掴んでいる。
「ディーヴァに纏わせといたオレの魔力が消えて、アンタの魔力がベタベタとくっついてやがる。アレはどういうこった?」
なんと、ダンテはいつもそんなものを纏わせていたとは。
……初耳なんですけど。
え、あたしのことそうやって監視……ううん、守ってたの?
「天使であるディーヴァさんにすら見えないというに、ダンテさんには魔力の流れが見えるのですね。素晴らしいです」
「バカにしてるのか?自分の魔力くらい見える。……いいから答えろよ」
じゃねぇと本気でブッ殺すぞ。
チンピラのように言い放ち、掴んだ胸ぐらをキュッと締めるダンテ。
苦しそうだが、セバスチャンは涼しい顔のままダンテの言葉に応対し、胸ぐらを掴むダンテの手をつかみ返した。
その態度が気に入らなかったのか、ダンテの怒りのボルテージはまたもや上がり、その魔力の揺らぎがディーヴァにすら目視できるほどになった。
そしてそれが最高潮に達した時。
バチッと電気のような物がダンテの体から爆ぜ、赤い爬虫類を彷彿とさせる肉体に一瞬だけ変化した。
魔人化、といわれる現象だ。
「!…………やれるものならやってみなさい」
その様子を見、そしてその膨れ上がったダンテの力を目の当たりにしたセバスチャンは、多少驚きはしたもののすぐに後ろの方へ飛びのき、嬉々として好戦的な光を目に宿した。
「なんだアレは。今、ダンテが異形の姿に変身しなかったか」
「あー。ダンテの悪魔としての力を解放した姿なんだよ。ちょっと怖いけど、ダンテはダンテ。危なくないよ」
……シエルはこの通りちょっぴり青ざめていたが。
まあ無理もない、ディーヴァとて最初見た時は震え上がってしまったものだ。
「さて、何をしたか教えて差し上げましょう。ただ単に、ディーヴァさんから生気をいただいただけですよ」
自身の唇をトントンと指で叩いて示すセバスチャン。
生気をもらった、とはいうが悪魔を怖がるディーヴァが進んでやるわけがなく、無理やり奪ったに違いない。
それに加えて唇を指したということは唇から無理やり……つまりキスしたとも取れる。
「!?……ぜってぇゆるさねぇ……」
ダンテがそう勘違いするのは当たり前だった。
頭に血がのぼったダンテの拳がふるふると震える。
「ふ、……奪う気になれば、貴方からなぞいつでも奪えます。彼女の生気はなんとも甘美にございました。貴方もあの甘さに惚れ込んだのでしょう?好きや愛しているという言葉をうわべに貼り付け、その実悪魔としての本能を満たすべく天使を飼っている。最終的に生かすも殺すも悪魔次だ、」
そこからは速かった。
気がつけばダンテの拳がセバスチャンの目の前に迫り、残るのはそこにいたという残像のみ。
「マジで狩るッ!」
「!……グレルさんの時以上にはやいですね」
すれすれで避けたセバスチャン。
ダンテの拳を、そして体の動きを目で追いながら、その隙を探し。
「ただ、動きに無駄がありすぎます」
空いた胴体へ、下段からの後ろ回し蹴りを繰り出す。
「なっ……!」
蹴りは奇しくも逸れて、ダンテの脇腹を掠るだけ。
掠ったといえどその鋭さは半端無いのか、脇腹付近の服は破れ、血が滲んでいた。
この結果を見れば、未だセバスチャンの方に分があるのは誰が見ても明らか。
だが、ダンテの場合、感情やら戦いの最中で強くなることもあるから、今後どう変わるのかはわからないと思った。
「その姿では私には勝てませんよ。先ほど一瞬だけ見えたあの姿の方がいいのでは?」
「……アンタもな。アンタも一端の悪魔なら、そんな猫かぶったイイコでいていいのか?オレに悪魔の本性見せてみろよ」
「いいでしょう。坊ちゃん、少しの間ダンテさんと出かけて来ます」
「どこに行って殺りあう気だ?森か?」
「いいえ、悪魔の領域に行ってきますよ。坊ちゃんや他の使用人に見られたくないので」
ここから先はR指定。
お互い悪魔の姿で対決するようで、人間には見せられない領域だ。
「ではダンテさん。そこでお見せしましょう、無様で醜悪でえげつない真の姿を……」
そう言ったセバスチャンの背後、小さなブラックホールのような穴が展開する。
魔界のようでいてそうではない、どこか違う次元の世界につながっているようで、奥の方では稲光が縦に何本も走っているのが見て取れた。
「ダンテさん、ついてらっしゃい」
「ああ……!」
ダンテの姿はともかく、セバスチャンの無様で醜悪でえげつない真の姿とは一体どんなだろう?
隣のシエルに聞いても見たことないの一点張り。
そんなことを考えている間に、ダンテはセバスチャンに続いて行ってしまった。
昼食を摂っている間のダンテは、なぜかセバスチャンをこれでもかと睨んでいた。
そして椅子を倒す勢いで立ち上がり、セバスチャンに詰め寄ったのは、食事が終わったその瞬間だ。
「なんでございましょう?」
「……オレのディーヴァに何した?」
罵声を浴びせるような大声こそ出していないが、その声には怒りが滲んでいた。
いつものダンテの声よりドスも利いている。
「ダンテ、セバスチャンがディーヴァに何かするって……いったいなんのことだ?」
「今聞いてるんだろ」
「ディーヴァ、心当たりは?」
「えーと……特には何もしてない……と思うけど」
シエルくんには下手に言えない。
ここはセバスチャンさんとダンテの様子を見ていよう。
「ならセバスチャン、何か心当たりはあるのか?」
「何か、とは一体どんなことでしょう?それにもよりますが、薔薇の剪定の手伝いならばしていただきましたよ」
噛みつきそうな様相でセバスチャンにメンチ切ってるダンテ、超怖い。
不良ですか?不良なんですか??
きっとあの時、セバスチャンがしたことがダンテにはわかっているんだ。
生気をちょっととはいえ与えることになったあの時、キスできそうなほど近くにいたこと、抱き寄せられてしまったことに。
でもなんでわかるんだろう。
おかしいな?態度にも出してないし、セバスチャンは香水なんてつけてないみたいで匂い移りもしてない。
あれ?なんだかこの気持ち浮気したみたいでいやだなあ……似てるけど。
「ちげぇだろ!オレはそういうこと言ってるんじゃねぇ!!」
いきなり声を荒げられてディーヴァはビクリと体を弾ませた。
当のダンテはセバスチャンの胸ぐらを掴んでいる。
「ディーヴァに纏わせといたオレの魔力が消えて、アンタの魔力がベタベタとくっついてやがる。アレはどういうこった?」
なんと、ダンテはいつもそんなものを纏わせていたとは。
……初耳なんですけど。
え、あたしのことそうやって監視……ううん、守ってたの?
「天使であるディーヴァさんにすら見えないというに、ダンテさんには魔力の流れが見えるのですね。素晴らしいです」
「バカにしてるのか?自分の魔力くらい見える。……いいから答えろよ」
じゃねぇと本気でブッ殺すぞ。
チンピラのように言い放ち、掴んだ胸ぐらをキュッと締めるダンテ。
苦しそうだが、セバスチャンは涼しい顔のままダンテの言葉に応対し、胸ぐらを掴むダンテの手をつかみ返した。
その態度が気に入らなかったのか、ダンテの怒りのボルテージはまたもや上がり、その魔力の揺らぎがディーヴァにすら目視できるほどになった。
そしてそれが最高潮に達した時。
バチッと電気のような物がダンテの体から爆ぜ、赤い爬虫類を彷彿とさせる肉体に一瞬だけ変化した。
魔人化、といわれる現象だ。
「!…………やれるものならやってみなさい」
その様子を見、そしてその膨れ上がったダンテの力を目の当たりにしたセバスチャンは、多少驚きはしたもののすぐに後ろの方へ飛びのき、嬉々として好戦的な光を目に宿した。
「なんだアレは。今、ダンテが異形の姿に変身しなかったか」
「あー。ダンテの悪魔としての力を解放した姿なんだよ。ちょっと怖いけど、ダンテはダンテ。危なくないよ」
……シエルはこの通りちょっぴり青ざめていたが。
まあ無理もない、ディーヴァとて最初見た時は震え上がってしまったものだ。
「さて、何をしたか教えて差し上げましょう。ただ単に、ディーヴァさんから生気をいただいただけですよ」
自身の唇をトントンと指で叩いて示すセバスチャン。
生気をもらった、とはいうが悪魔を怖がるディーヴァが進んでやるわけがなく、無理やり奪ったに違いない。
それに加えて唇を指したということは唇から無理やり……つまりキスしたとも取れる。
「!?……ぜってぇゆるさねぇ……」
ダンテがそう勘違いするのは当たり前だった。
頭に血がのぼったダンテの拳がふるふると震える。
「ふ、……奪う気になれば、貴方からなぞいつでも奪えます。彼女の生気はなんとも甘美にございました。貴方もあの甘さに惚れ込んだのでしょう?好きや愛しているという言葉をうわべに貼り付け、その実悪魔としての本能を満たすべく天使を飼っている。最終的に生かすも殺すも悪魔次だ、」
そこからは速かった。
気がつけばダンテの拳がセバスチャンの目の前に迫り、残るのはそこにいたという残像のみ。
「マジで狩るッ!」
「!……グレルさんの時以上にはやいですね」
すれすれで避けたセバスチャン。
ダンテの拳を、そして体の動きを目で追いながら、その隙を探し。
「ただ、動きに無駄がありすぎます」
空いた胴体へ、下段からの後ろ回し蹴りを繰り出す。
「なっ……!」
蹴りは奇しくも逸れて、ダンテの脇腹を掠るだけ。
掠ったといえどその鋭さは半端無いのか、脇腹付近の服は破れ、血が滲んでいた。
この結果を見れば、未だセバスチャンの方に分があるのは誰が見ても明らか。
だが、ダンテの場合、感情やら戦いの最中で強くなることもあるから、今後どう変わるのかはわからないと思った。
「その姿では私には勝てませんよ。先ほど一瞬だけ見えたあの姿の方がいいのでは?」
「……アンタもな。アンタも一端の悪魔なら、そんな猫かぶったイイコでいていいのか?オレに悪魔の本性見せてみろよ」
「いいでしょう。坊ちゃん、少しの間ダンテさんと出かけて来ます」
「どこに行って殺りあう気だ?森か?」
「いいえ、悪魔の領域に行ってきますよ。坊ちゃんや他の使用人に見られたくないので」
ここから先はR指定。
お互い悪魔の姿で対決するようで、人間には見せられない領域だ。
「ではダンテさん。そこでお見せしましょう、無様で醜悪でえげつない真の姿を……」
そう言ったセバスチャンの背後、小さなブラックホールのような穴が展開する。
魔界のようでいてそうではない、どこか違う次元の世界につながっているようで、奥の方では稲光が縦に何本も走っているのが見て取れた。
「ダンテさん、ついてらっしゃい」
「ああ……!」
ダンテの姿はともかく、セバスチャンの無様で醜悪でえげつない真の姿とは一体どんなだろう?
隣のシエルに聞いても見たことないの一点張り。
そんなことを考えている間に、ダンテはセバスチャンに続いて行ってしまった。