DMC×黒執事
名前変換
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「それで、この資料は読まなくていいのですか?」
「え!?あ、はい!ありがとうございます!!今読んじゃいますねっ!」
ようやくセバスチャンとの攻防は終わった……?と思いきや、彼はまだそこにいる。
そして、ディーヴァのためにと棚から取り出したる書物をチラつかせた。
そうだった。
自分がなぜこのようなところにいたのか、ようやく思い出した。
受け取るべく手を差し出すと。
「敬語、ついたままですね」
「ひぇ……!あうぅ、やっぱり恐れ多いというかなんというか……」
敬語が外れなかったのが不服か、ソレの代わりにずいと顔が前面にずいと出てきた。
セバスチャンは距離感が近すぎる。
体が逃げ腰になるのを足を踏ん張って耐える。
ダンテは半分だけが悪魔で恩人で、そして恋人。
その心が何を考えているのかもある程度わかっているし、ダンテ本人もわかりやすい性格、だからこそこうやって一緒に居られるし信頼できる。
だがセバスチャンはどうだ。
何を考えているのかもわからない、表情も読めずいわゆる食えない人物。
加えて完全なる悪魔。
どうやってもセバスチャンとの埋められぬ距離が出来るのは、自分自身の悪魔への恐怖がそうさせるのだ。
……怖いと思ってしまって申し訳ないけれども。
答えの代わりにと射抜くような視線から目を逸らさず見つめ返していれば、わかったのかようやく折れてくれるかのようにため息を吐いていた。
「わかっていますよ。これ以上無理には言いません」
「ほっ……ありがとうございますっ」
パァッと満面の笑みを浮かべるディーヴァ。
厳戒体制未だ続行中である悪魔に、そんな笑顔を吐き出せるなんて。
とは思う。
どんなに警戒していてもディーヴァの性質は根っからのお人好しなのだろう、だからそうやって無防備に笑顔になれるのだ。
なんと弄りがいのある天使だろう。
「本当に貴女は揶揄い甲斐のある天使ですね…」
「え?」
「いえ」
その後手分けして二人で書籍を読み漁る。
それによって得るものは特に何もなかったが、探している間にディーヴァはアンダーテイカーの元で得た情報から思ったことを話した。
「誰かが悪魔を召喚……ですか」
「はい。あたしの世界の悪魔を誰かが呼び出そうとしてるかもしれないんです」
「なるほど」
「もしかしたらその影響で、どこか血の繋がりがある可能性があるあたしが呼ばれたのかも、とも」
「面白いお話ですね。それが事実だとすれば、まだその人達は悪魔召喚の儀をしているでしょう。呼べたのはダンテさんとディーヴァさんですからね」
「はい。あたしもそう思いました」
しかも現れた場所は呼んだ人間のところじゃなくてシエルくんとセバスチャンさんのところ。
儀式は失敗と見なされてまだ呼び続けていてもおかしくない。
「このこと、坊ちゃんにはまだ言ってませんね」
「はい。シエルくんにも言おうとは思ったんですけど、彼……生贄にされてたんですよね。トラウマかなーって、思って……言えませんでした」
「お気遣いありがとうございます。しかしそれを知ったところで坊ちゃんは気分を害したりしませんよ。わが主人は、そんな軟弱な精神はしておりません」
軟弱な精神をしている魂など私は食べようとなどしないし、契約にも応じなかったでしょう。
そう追加されディーヴァは、セバスチャンは悪魔の中でも変わった味覚の持ち主だというのが、今一度よくわかった。
「そ、そうですか……」
いや、甘いものやらピザなどのジャンクフードを好むダンテがおかしいのか。
でもダンテは半分人間だし勘定に入れない方が良さそうだ。
……閑話休題。
しーん。
読んでいる間、会話はない。
セバスチャンがこちらをずっと読み終わりを待って見つめている。
聞こえるのはページを捲る音、自分の呼吸と鼓動のみで、セバスチャンは呼吸しているのかと思うほど静かで、微動だにしない。
はやく読み終わりたい。
ダンテとの静かな時間と違って、この静寂はつらく耐えきれない。
その静寂を破るのは今度はディーヴァ。
「……あの!」
「なんでしょうか。他に読みたい物がありましたか?」
「いえ、セバスチャンさんって、何故その『セバスチャン』って名前なんですか?」
「は?」
にこりと笑みを浮かべていたその顔のまま、固まって聞き直すセバスチャン。
会話のネタとは思ったが、もともと気になっていたことだし……と、これを機にちょっとそこ詳しく!と聞いてしまおう。
悲しいかな、ディーヴァはセバスチャンが固まったことに気がついていなかった。
「セバスチャンという名前と聞くと、なんだか執事の見本そのまま、執事の代名詞のような感じがしますよね。だからセバスチャンって名前をつける時シエルくん、そうとう迷って結局そうなったのかなって……。もちろん深い意味はなんにもありませんよ?……ってあれ?セバスチャンさん??」
なんか怖い。
なんか怖くて真っ黒い笑みがセバスチャンの顔面に張り付いている。
「ん?何でしょう?もう一度お聞きしても?」
にこにこにこにこ……。
ただ笑うだけのセバスチャンだが、やはり怖い、なんか怖い。
なんだろう、もしかしてシエルくん、迷ったとかじゃなくて変な意味でつけたのかな?
「え……いや、その……名前の由来を聞こうかなと思っただけなんですけども」
「ん゛?」
「……いやナンデモアリマセン」
聞かない方が良さそうだ。
本に視線を戻しまた一ページめくれば、ちょうど読みたかった箇所が終わったところだった。
「すみません、読み終わりました。戻してもらえますか?」
「ええ、もちろんですよ。背が低いディーヴァさんには戻すのが大変ですからね。かと言って貴女の力では脚立を持ってくるのも一苦労でしょう。非力ですし」
あれ、なんだか貶されてる……?
もしそうなら余程名前のことは口にしたくないのだろう。
どーーーしても知りたいと思ったら、シエルに聞いた方が良さそうだ。
そこまで嫌がられると逆に知りたいとさえ感じてしまうのを、どうか許してほしい。
「さて、そろそろ食事の支度といたしましょうか」
「はい。手伝いますね!お昼はなんですか?」
「本日はキッシュとサーモンにポワロ葱を包んで焼き上げたものをメインにしております。下処理は終わってますのであまり手伝わなくとも大丈夫ですよ。ゆっくりお茶でも飲んでお待ちなさい」
「わぁ、すご……わかりました!」
周りを片付けたセバスチャンとディーヴァは、ようやく書庫を後にして陽の光の元へと出た。
「あ。ひとつ言い忘れたことが」
「?」
「キッシュにはたっぷりとチーズが載せてありますのでお楽しみに」
「!……ありがとうございます!!」
色々あったが少しは仲良くなれた……と思ってもいいだろう。
「え!?あ、はい!ありがとうございます!!今読んじゃいますねっ!」
ようやくセバスチャンとの攻防は終わった……?と思いきや、彼はまだそこにいる。
そして、ディーヴァのためにと棚から取り出したる書物をチラつかせた。
そうだった。
自分がなぜこのようなところにいたのか、ようやく思い出した。
受け取るべく手を差し出すと。
「敬語、ついたままですね」
「ひぇ……!あうぅ、やっぱり恐れ多いというかなんというか……」
敬語が外れなかったのが不服か、ソレの代わりにずいと顔が前面にずいと出てきた。
セバスチャンは距離感が近すぎる。
体が逃げ腰になるのを足を踏ん張って耐える。
ダンテは半分だけが悪魔で恩人で、そして恋人。
その心が何を考えているのかもある程度わかっているし、ダンテ本人もわかりやすい性格、だからこそこうやって一緒に居られるし信頼できる。
だがセバスチャンはどうだ。
何を考えているのかもわからない、表情も読めずいわゆる食えない人物。
加えて完全なる悪魔。
どうやってもセバスチャンとの埋められぬ距離が出来るのは、自分自身の悪魔への恐怖がそうさせるのだ。
……怖いと思ってしまって申し訳ないけれども。
答えの代わりにと射抜くような視線から目を逸らさず見つめ返していれば、わかったのかようやく折れてくれるかのようにため息を吐いていた。
「わかっていますよ。これ以上無理には言いません」
「ほっ……ありがとうございますっ」
パァッと満面の笑みを浮かべるディーヴァ。
厳戒体制未だ続行中である悪魔に、そんな笑顔を吐き出せるなんて。
とは思う。
どんなに警戒していてもディーヴァの性質は根っからのお人好しなのだろう、だからそうやって無防備に笑顔になれるのだ。
なんと弄りがいのある天使だろう。
「本当に貴女は揶揄い甲斐のある天使ですね…」
「え?」
「いえ」
その後手分けして二人で書籍を読み漁る。
それによって得るものは特に何もなかったが、探している間にディーヴァはアンダーテイカーの元で得た情報から思ったことを話した。
「誰かが悪魔を召喚……ですか」
「はい。あたしの世界の悪魔を誰かが呼び出そうとしてるかもしれないんです」
「なるほど」
「もしかしたらその影響で、どこか血の繋がりがある可能性があるあたしが呼ばれたのかも、とも」
「面白いお話ですね。それが事実だとすれば、まだその人達は悪魔召喚の儀をしているでしょう。呼べたのはダンテさんとディーヴァさんですからね」
「はい。あたしもそう思いました」
しかも現れた場所は呼んだ人間のところじゃなくてシエルくんとセバスチャンさんのところ。
儀式は失敗と見なされてまだ呼び続けていてもおかしくない。
「このこと、坊ちゃんにはまだ言ってませんね」
「はい。シエルくんにも言おうとは思ったんですけど、彼……生贄にされてたんですよね。トラウマかなーって、思って……言えませんでした」
「お気遣いありがとうございます。しかしそれを知ったところで坊ちゃんは気分を害したりしませんよ。わが主人は、そんな軟弱な精神はしておりません」
軟弱な精神をしている魂など私は食べようとなどしないし、契約にも応じなかったでしょう。
そう追加されディーヴァは、セバスチャンは悪魔の中でも変わった味覚の持ち主だというのが、今一度よくわかった。
「そ、そうですか……」
いや、甘いものやらピザなどのジャンクフードを好むダンテがおかしいのか。
でもダンテは半分人間だし勘定に入れない方が良さそうだ。
……閑話休題。
しーん。
読んでいる間、会話はない。
セバスチャンがこちらをずっと読み終わりを待って見つめている。
聞こえるのはページを捲る音、自分の呼吸と鼓動のみで、セバスチャンは呼吸しているのかと思うほど静かで、微動だにしない。
はやく読み終わりたい。
ダンテとの静かな時間と違って、この静寂はつらく耐えきれない。
その静寂を破るのは今度はディーヴァ。
「……あの!」
「なんでしょうか。他に読みたい物がありましたか?」
「いえ、セバスチャンさんって、何故その『セバスチャン』って名前なんですか?」
「は?」
にこりと笑みを浮かべていたその顔のまま、固まって聞き直すセバスチャン。
会話のネタとは思ったが、もともと気になっていたことだし……と、これを機にちょっとそこ詳しく!と聞いてしまおう。
悲しいかな、ディーヴァはセバスチャンが固まったことに気がついていなかった。
「セバスチャンという名前と聞くと、なんだか執事の見本そのまま、執事の代名詞のような感じがしますよね。だからセバスチャンって名前をつける時シエルくん、そうとう迷って結局そうなったのかなって……。もちろん深い意味はなんにもありませんよ?……ってあれ?セバスチャンさん??」
なんか怖い。
なんか怖くて真っ黒い笑みがセバスチャンの顔面に張り付いている。
「ん?何でしょう?もう一度お聞きしても?」
にこにこにこにこ……。
ただ笑うだけのセバスチャンだが、やはり怖い、なんか怖い。
なんだろう、もしかしてシエルくん、迷ったとかじゃなくて変な意味でつけたのかな?
「え……いや、その……名前の由来を聞こうかなと思っただけなんですけども」
「ん゛?」
「……いやナンデモアリマセン」
聞かない方が良さそうだ。
本に視線を戻しまた一ページめくれば、ちょうど読みたかった箇所が終わったところだった。
「すみません、読み終わりました。戻してもらえますか?」
「ええ、もちろんですよ。背が低いディーヴァさんには戻すのが大変ですからね。かと言って貴女の力では脚立を持ってくるのも一苦労でしょう。非力ですし」
あれ、なんだか貶されてる……?
もしそうなら余程名前のことは口にしたくないのだろう。
どーーーしても知りたいと思ったら、シエルに聞いた方が良さそうだ。
そこまで嫌がられると逆に知りたいとさえ感じてしまうのを、どうか許してほしい。
「さて、そろそろ食事の支度といたしましょうか」
「はい。手伝いますね!お昼はなんですか?」
「本日はキッシュとサーモンにポワロ葱を包んで焼き上げたものをメインにしております。下処理は終わってますのであまり手伝わなくとも大丈夫ですよ。ゆっくりお茶でも飲んでお待ちなさい」
「わぁ、すご……わかりました!」
周りを片付けたセバスチャンとディーヴァは、ようやく書庫を後にして陽の光の元へと出た。
「あ。ひとつ言い忘れたことが」
「?」
「キッシュにはたっぷりとチーズが載せてありますのでお楽しみに」
「!……ありがとうございます!!」
色々あったが少しは仲良くなれた……と思ってもいいだろう。
