DMC×黒執事
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
だが、ダンテもこの茶番劇をそろそろ終幕へと導く気があったようだ。
双子銃にダンテの魔力がぐんぐんと集まるのが、『魔』の気配に人一倍敏感なディーヴァにはよくわかった。
「語りたいのは山々だ。けどな、ディーヴァの期待にも答えてやらなくちゃなんねぇ。これで終わりにしてやるよ」
「は?終わり?」
急速に銃へと集中している力。
ダンテだけが持つことを許された暖かく優しい『魔』の、膨れ上がったエネルギーの塊。
膨れ上がったのち、銃口に収まるよう高濃度に圧縮されたソレを、ダンテは必殺の『チャージショット』としてブッ放した。
パリンッ!
「ほぁっ!?」
音速を超えるソレの前に、死神の素早いスピードもついていけなかった。
特徴的な赤いフレームの眼鏡が、遠くへ吹っ飛びそして盛大に、木っ端微塵に割れたのだ。
あそこまで壊れてしまっては絶対直せないだろう。
さらに言えば、死神は人間に見えぬ物を見るため代わりに視力が弱く、ド近視だという。
これは詰んでますねぇ。
「チィッ……アタシの素敵眼鏡をよくも!でもネ、眼鏡なんてなくたってアンタの目立つ赤い色を目掛ければ……!」
ぼやけていてもある程度の目標捕捉が出来ればOKなのか。
ダンテが身に纏う赤、身につけた鉄臭い紅の匂いを目指し、迷う事なく死神はチェーンソー毎まっすぐ突進してきた。
ギュル、ブゥン……ぷすっ。
そんな音を立ててチェーンソーが止まったのは、あと一歩でダンテを貫くか、という瞬間だった。
「え゛」
加速が止まり緩やかに、静かに止まってゆくチェーンソーに合わせ、死神の動きも遅くなっていく。
チェーンソーは高速回転してこその切れ味で、その回転が遅くては何も切れない。
刃についた歯はノコギリの歯に似ているようで全く違うものなのだ。
ダンテを切るなんて芸当、出来ないだろう。
「ちょ、どしたのよアタシのデスサイズ!」
とうとう完全に止まったチェーンソー型デスサイズ。
再びエンジンを噴かそうと躍起になるが、壊れたような音がするばかりでうんともすんとも言わなかった。
「この!なんとか!つきなさいヨ!」
焦るが、そんな死神の背後に余裕を見せて立つのは、ダンテその人。
「知ってるか?エンジンの付属する機械ってのは、空気の出入り口付近の装甲が薄くなった場所を突けばイイって」
「ヒッ!」
囁くように言うそれは状況が違えば死神すらときめいたかもしれないが、今は恐怖にしかならない。
「気がつかなかったか?さっきちょっとばかし故障させた」
戦いながらもちゃんと打開策を考えて行動していたとは。
「ダンテったらいつの間にそんな事……」
「さきほどお二方が傍迷惑な友情を育んで攻防を続けていた時ですね。何故あの部分を殴ったのかやっとわかりました」
「ふん……少しは考えて戦っていたというわけか。ただのバカじゃなくて安心した」
「ふふふ。ダンテは現役バリバリの悪魔狩人だからね。戦闘センスだけはバッチリなんだよ」
「カッコいいでしょ?」と惚気話にしか聞こえないソレをBGMに、ダンテが拳を大きく握りしめる。
青筋すら浮かぶそれを。
「一応大事な相棒だろうから完全に壊すのはやめといた……ぜっ!」
メキョッ!
死神の頬に思いきり叩きつけた。
「ぃぎゃあっ!!!」
おお、綺麗に吹っ飛んだ。
さすがはダンテ。
「ゴフッ……!お、女の顔に傷つけるなんてひどい~~~」
「女?だからアンタは男だろ?男なら歯ァ食いしばってこれくらい耐えてみせろって」
「ぎゃっ!ゲブァッ!!」
馬乗りになってまた殴る。
しかも顔を集中的に。
あーあ、アレ絶対しばらくの間顔が腫れたままになる奴だ。
自分が女で、そしてダンテと敵対する立場じゃなくて良かった……ダンテが怒る時は何回かあったが一度も手は挙げられていないし、せいぜい不機嫌に睨まれて壁ドンからの強引なキスくらいか。
まあダンテの力で暴力受けたら一般人なんて死んじゃうけど。
そんなところからも愛されていると感じてしまう。
末期かな?
「今のお二方、イイ顔してますね」
「……サドめ」
悪魔的思考から言えば死神とダンテ、どちらの表情も好ましいようだ。
シエルはダンテに向けて言ったのか、それともセバスチャンに向けて言ったのか……どっちもだろう。
「えー……ダンテは超悪役顔にしか見えない。鬼だよ、悪魔だよ……」
「え、そうか?やめろよディーヴァ照れるからそう褒めんなって!」
「褒めてない……」
というかこれも聞こえてた。
地獄耳か。
もう死神は戦意喪失しているだろうし、呆れながらもダンテの元へと足を一歩踏み出すディーヴァ。
「ディーヴァさん。まだ近づいてはなりませんよ。まだ戦闘は終了しておりませんから」
「え?でも、……わかりました」
「まだ高みの見物だな」
格闘術はダンテの方が絶対優れている。
それに加えてダンテの力はセバスチャンの折り紙つき。
力の強さだけならば、多分セバスチャンよりも上の超怪力持ちだろうそれに、一介の死神である彼が対抗する術はなく、フルボッコにされるだけだ。
セバスチャンがディーヴァを近付かせなかったのは、もしかすると死神が一方的にやられているところを見たかったのでは?と思ってしまう。
「グハッ!アタシが他の奴に傷つけられてるところを見て楽しむなんてッ!ガフッ!セバスちゃんの悪魔ッサドッ!鬼畜ゥ!ヒトデナシ!……好き!!」
あ、散々乏しといてもやっぱり好きに行き着くんだ。
それか痛めつけられて喜んじゃう変態さんか…変態なのは聞いたから知ってるけど。
「あー。切られた分まではまだいかないが殴る場所なくなるくらい殴ったなあ。いい汗かいたぜ」
やな汗のかき方だなあ。
うわ、ダンテったらキラキラと超イイ笑顔。
「そうだセバスチャン、死神って銃くらいじゃ死なねえんだろ?」
「デスサイズでなら確実ですが、仮にも神の端くれですからね、そうそう死なないでしょう」
「ふーん……なら、」
殴るため掴んでいた胸ぐらを離せば、死神は呆気なく地に転がった。
転がった胴に足を乗せると死神は蛙の潰れるような声を漏らしたが、そんなことはお構いなしに二丁拳銃を突きつける。
これは確かダンテの『ワイルドスタンプ』とかいう狩られる悪魔がかわいそうに見えちゃう技だった気がする。
「逝っちまいな」
「ま、ま……待って待って待って!本当に待って!!そんなのされたら顔に穴開いちゃう!!」
ああやだ、悪魔組どっちも本当に悪役顔。
もはやただの弱いものイジメにも見えるし、ちょっとやりすぎな気がしないでもないが、どうなのだろう。
そう思ってシエルの方を確認すれば、好きにさせとけと言った面白がっている顔をしてるのみ……あ、いいんだ。
双子銃にダンテの魔力がぐんぐんと集まるのが、『魔』の気配に人一倍敏感なディーヴァにはよくわかった。
「語りたいのは山々だ。けどな、ディーヴァの期待にも答えてやらなくちゃなんねぇ。これで終わりにしてやるよ」
「は?終わり?」
急速に銃へと集中している力。
ダンテだけが持つことを許された暖かく優しい『魔』の、膨れ上がったエネルギーの塊。
膨れ上がったのち、銃口に収まるよう高濃度に圧縮されたソレを、ダンテは必殺の『チャージショット』としてブッ放した。
パリンッ!
「ほぁっ!?」
音速を超えるソレの前に、死神の素早いスピードもついていけなかった。
特徴的な赤いフレームの眼鏡が、遠くへ吹っ飛びそして盛大に、木っ端微塵に割れたのだ。
あそこまで壊れてしまっては絶対直せないだろう。
さらに言えば、死神は人間に見えぬ物を見るため代わりに視力が弱く、ド近視だという。
これは詰んでますねぇ。
「チィッ……アタシの素敵眼鏡をよくも!でもネ、眼鏡なんてなくたってアンタの目立つ赤い色を目掛ければ……!」
ぼやけていてもある程度の目標捕捉が出来ればOKなのか。
ダンテが身に纏う赤、身につけた鉄臭い紅の匂いを目指し、迷う事なく死神はチェーンソー毎まっすぐ突進してきた。
ギュル、ブゥン……ぷすっ。
そんな音を立ててチェーンソーが止まったのは、あと一歩でダンテを貫くか、という瞬間だった。
「え゛」
加速が止まり緩やかに、静かに止まってゆくチェーンソーに合わせ、死神の動きも遅くなっていく。
チェーンソーは高速回転してこその切れ味で、その回転が遅くては何も切れない。
刃についた歯はノコギリの歯に似ているようで全く違うものなのだ。
ダンテを切るなんて芸当、出来ないだろう。
「ちょ、どしたのよアタシのデスサイズ!」
とうとう完全に止まったチェーンソー型デスサイズ。
再びエンジンを噴かそうと躍起になるが、壊れたような音がするばかりでうんともすんとも言わなかった。
「この!なんとか!つきなさいヨ!」
焦るが、そんな死神の背後に余裕を見せて立つのは、ダンテその人。
「知ってるか?エンジンの付属する機械ってのは、空気の出入り口付近の装甲が薄くなった場所を突けばイイって」
「ヒッ!」
囁くように言うそれは状況が違えば死神すらときめいたかもしれないが、今は恐怖にしかならない。
「気がつかなかったか?さっきちょっとばかし故障させた」
戦いながらもちゃんと打開策を考えて行動していたとは。
「ダンテったらいつの間にそんな事……」
「さきほどお二方が傍迷惑な友情を育んで攻防を続けていた時ですね。何故あの部分を殴ったのかやっとわかりました」
「ふん……少しは考えて戦っていたというわけか。ただのバカじゃなくて安心した」
「ふふふ。ダンテは現役バリバリの悪魔狩人だからね。戦闘センスだけはバッチリなんだよ」
「カッコいいでしょ?」と惚気話にしか聞こえないソレをBGMに、ダンテが拳を大きく握りしめる。
青筋すら浮かぶそれを。
「一応大事な相棒だろうから完全に壊すのはやめといた……ぜっ!」
メキョッ!
死神の頬に思いきり叩きつけた。
「ぃぎゃあっ!!!」
おお、綺麗に吹っ飛んだ。
さすがはダンテ。
「ゴフッ……!お、女の顔に傷つけるなんてひどい~~~」
「女?だからアンタは男だろ?男なら歯ァ食いしばってこれくらい耐えてみせろって」
「ぎゃっ!ゲブァッ!!」
馬乗りになってまた殴る。
しかも顔を集中的に。
あーあ、アレ絶対しばらくの間顔が腫れたままになる奴だ。
自分が女で、そしてダンテと敵対する立場じゃなくて良かった……ダンテが怒る時は何回かあったが一度も手は挙げられていないし、せいぜい不機嫌に睨まれて壁ドンからの強引なキスくらいか。
まあダンテの力で暴力受けたら一般人なんて死んじゃうけど。
そんなところからも愛されていると感じてしまう。
末期かな?
「今のお二方、イイ顔してますね」
「……サドめ」
悪魔的思考から言えば死神とダンテ、どちらの表情も好ましいようだ。
シエルはダンテに向けて言ったのか、それともセバスチャンに向けて言ったのか……どっちもだろう。
「えー……ダンテは超悪役顔にしか見えない。鬼だよ、悪魔だよ……」
「え、そうか?やめろよディーヴァ照れるからそう褒めんなって!」
「褒めてない……」
というかこれも聞こえてた。
地獄耳か。
もう死神は戦意喪失しているだろうし、呆れながらもダンテの元へと足を一歩踏み出すディーヴァ。
「ディーヴァさん。まだ近づいてはなりませんよ。まだ戦闘は終了しておりませんから」
「え?でも、……わかりました」
「まだ高みの見物だな」
格闘術はダンテの方が絶対優れている。
それに加えてダンテの力はセバスチャンの折り紙つき。
力の強さだけならば、多分セバスチャンよりも上の超怪力持ちだろうそれに、一介の死神である彼が対抗する術はなく、フルボッコにされるだけだ。
セバスチャンがディーヴァを近付かせなかったのは、もしかすると死神が一方的にやられているところを見たかったのでは?と思ってしまう。
「グハッ!アタシが他の奴に傷つけられてるところを見て楽しむなんてッ!ガフッ!セバスちゃんの悪魔ッサドッ!鬼畜ゥ!ヒトデナシ!……好き!!」
あ、散々乏しといてもやっぱり好きに行き着くんだ。
それか痛めつけられて喜んじゃう変態さんか…変態なのは聞いたから知ってるけど。
「あー。切られた分まではまだいかないが殴る場所なくなるくらい殴ったなあ。いい汗かいたぜ」
やな汗のかき方だなあ。
うわ、ダンテったらキラキラと超イイ笑顔。
「そうだセバスチャン、死神って銃くらいじゃ死なねえんだろ?」
「デスサイズでなら確実ですが、仮にも神の端くれですからね、そうそう死なないでしょう」
「ふーん……なら、」
殴るため掴んでいた胸ぐらを離せば、死神は呆気なく地に転がった。
転がった胴に足を乗せると死神は蛙の潰れるような声を漏らしたが、そんなことはお構いなしに二丁拳銃を突きつける。
これは確かダンテの『ワイルドスタンプ』とかいう狩られる悪魔がかわいそうに見えちゃう技だった気がする。
「逝っちまいな」
「ま、ま……待って待って待って!本当に待って!!そんなのされたら顔に穴開いちゃう!!」
ああやだ、悪魔組どっちも本当に悪役顔。
もはやただの弱いものイジメにも見えるし、ちょっとやりすぎな気がしないでもないが、どうなのだろう。
そう思ってシエルの方を確認すれば、好きにさせとけと言った面白がっている顔をしてるのみ……あ、いいんだ。