DMC×黒執事
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「っ!」
馬を操るセバスチャンは、その先からやってくる殺気のようなものにいち早く気が付いた。
殺気……いや、ただの殺気ではなく、嬉々とした雰囲気でありながらも気持ち悪く粘つくようなその気配……これはもしかすると。
ああわかってしまう自分がいちばん嫌だ、と眉を寄せながらも、セバスチャンは馬車の中にいる人間達に声かけを忘れない。
「坊ちゃん、ディーヴァさん、ついでにダンテさん、舌を噛まぬようお気をつけ下さい。ちょっと揺れます」
「ああ、わかった。ディーヴァ、手摺にしっかり捕まっていろ」
よくあることなのか驚かないシエル、そして何かを察したディーヴァは無言で頷く。
こういう時は素直に従っておかないと……?
「は……?どうかし、アガッ!!」
ドン!という大きな衝撃が馬車を襲う。
そして舌を噛むというセバスチャンの優しい言葉に従わなかったダンテはというと。
「~~~~っ!ひははんはほ!?(舌噛んだぞ!?)」
……こうなる。
痛いなんてものじゃない。
半分悪魔という半端ない力で噛んだからか、あとちょっとで舌が千切れるところだ。
血がダラダラと口中スプラッタ、ディーヴァの血ならいざ知らず、自分の血は不味い。
ま、咄嗟にディーヴァが転がって頭を打つところを防げたからいいけどな!
「ディーヴァ、大丈夫か?」
「……う、うん……ダンテは…………大丈夫じゃなさそうね」
「いーや、もう治った」
血の色で赤いが、口の中だからか一瞬で舌と舌とが綺麗にくっ付いた。
あんぐり開けた口の中は、悪魔成分で治るようで虫歯すらない。
なんと羨ましい。
「半分悪魔なだけでこれとは……」
「ね。あたしもいつも凄いなって思うよ」
「坊ちゃん、お怪我は?」
「あったらお前は今頃執事失格だ」
憎まれ口を叩くのは通常運転。
二人の主従問題については気にせず、馬車からダンテと降りてぴょこんと顔を前に出す。
「うわ、馬車の前に真っ赤な人がいるぅ……」
「ん?ホントだな」
「あいつか……」
「誰?シエルくん知ってるの??」
「まぁ……な」
横転こそしなかったがそれに近い状態で止まった馬車、その馬のすぐ前に赤い髪赤い服の人が立っていた。
黒だって他の色だって着てくれるダンテと違い全てが赤に彩られ、見ているだけでも目が痛い。
そんなに赤が好きなら赤い全身タイツどうぞ。
むしろフレア団に入るといい……って、ジャンルが違う?それはすみませんね。
シエル君の知り合いでもあるらしいその人は、なぜか足元に大きなチェーンソーをぶっ刺していた。
……危ない人だ。
「セッバスちゃぁ~ん!!」
「あいつは誰だ?セバスチャン、アンタの仲間?」
「仲間だなんてやめてくださいアレはただの変態オカマです」
……HENTAI-OKAMA?
アンダーテイカー以外にもまだ変態がいたとは、変態ばかりでこの世界終わってるね。
というかセバスチャンじゃなくて、聞き間違えでなければ発音がセバスちゃんだったような気が。
「会いに来たワよー!一緒に赤く染まりま……何ヨその女!!」
両手を広げ投げキッスで全身全霊セバスチャンに愛情を猛アピール。
と思ったらそばに立っている唯一の女性であるあたしに目ざとく気がつき、ものすごい勢いで睨んできた。
貴方は嫉妬に狂った女ですか?……いやオカマってことは男か。
「女って言うのがディーヴァのこと言ってるならアンタに忠告しといてやる」
「あ゛?」
「ディーヴァはオレの恋人だからな!!」
「「「…………」」」
どう見てもそういう話の流れじゃないのに、ダンテは高らかに叫ぶ。
周りはシーンとしてるし、やだもう恥ずかしい!
「あらそーぉ。ならどーでもいいワ」
「へ?」
「ダンテ、空気読んでよ……そういう感じじゃなかったじゃん……」
この世界に来てからダンテの行動で何度恥ずかしい思いして来たことだろう。
まったく……ダンテったらKYなんだから。
「女なんかにキョーミなーし!アタシがキョーミあるのはセ・バ・ス・ちゃん!ウフ!!」
「ウフ、じゃありませんよ気色悪い」
「ぐふぅっ!!」
オカマさんがチェーンソー片手にスキップしてこっちに来る。
笑顔がキラキラとやたら眩しい。
が、ドスッという鈍い音がしたと思ったら、セバスチャンの長い足がオカマさんのお腹にめり込んだようで唸っていた。
野太くも蛙の潰れるようなその声に「あ、やっぱりこの人男の人なんだ」と理解せざるを得ない。
しかしセバスチャンさんは容赦ないなあ。
そのまま胸ぐら掴んで遠くにぶん投げてるよ。
そのあとすぐに起き上がる方も、ダンテの口癖の真似すると『ガッツあり過ぎ』だけど。
「気持ち悪い奴なのはわかったが、ディーヴァに危害がないならオレだってどうでもいいや」
あ、ここに言ってること容赦なく酷いのいた。
無関心とは時に嫌いという感情よりも、酷い感情だ。
相手は敵なのかもしれないから心配するのはおかしいし、先ほど同じようなこと言われた仕返しとはいえ、いくらなんでも無関心すぎると思う。
「私には危害がありまくりなんですけれども?」
「オレ関係ねぇし」
「………………。……坊ちゃん、いかがいたしますか?」
「ちょうどいいじゃあないか、セバスチャン。ダンテに相手させてみたらいい」
「そうですね。ダンテさん、貴方にお仕事です。あの変態と遊んでいただきます」
「は……?仕事で遊び……??」
出来ることなら逃げたかったようだが、逃がさないとばかりに地の果てまで追いかけて来そうで、結局オカマさんの相手はするらしい。
シエルやディーヴァなど非戦闘員を守りながらというのは、ダンテがいても難しかろう。
相手をするのがセバスチャンでなく、ダンテというのがちょっと気になるが。
「その懐の物は、飾りではないとお見受けいたしましたが?」
懐に仕舞われているものといえば、ダンテの愛銃エボニー&アイボリーだ。
まだ意味が理解していなかったダンテだが、その存在を指摘されてようやっとわかったらしい。
「……そういうことか。なら思う存分暴れさせてもらうぜ」
ニィ……!
いきなり回って来た戦闘の機会に、悪役ばりにあくどく見える不敵な笑みを浮かべるダンテ。
「さて、悪魔狩人としての実力、お手並み拝見です」
目の前の赤を纏う者は一筋縄ではいかぬ強さを持っている。
ダンテがどこまでやれるか見ものだ。
馬を操るセバスチャンは、その先からやってくる殺気のようなものにいち早く気が付いた。
殺気……いや、ただの殺気ではなく、嬉々とした雰囲気でありながらも気持ち悪く粘つくようなその気配……これはもしかすると。
ああわかってしまう自分がいちばん嫌だ、と眉を寄せながらも、セバスチャンは馬車の中にいる人間達に声かけを忘れない。
「坊ちゃん、ディーヴァさん、ついでにダンテさん、舌を噛まぬようお気をつけ下さい。ちょっと揺れます」
「ああ、わかった。ディーヴァ、手摺にしっかり捕まっていろ」
よくあることなのか驚かないシエル、そして何かを察したディーヴァは無言で頷く。
こういう時は素直に従っておかないと……?
「は……?どうかし、アガッ!!」
ドン!という大きな衝撃が馬車を襲う。
そして舌を噛むというセバスチャンの優しい言葉に従わなかったダンテはというと。
「~~~~っ!ひははんはほ!?(舌噛んだぞ!?)」
……こうなる。
痛いなんてものじゃない。
半分悪魔という半端ない力で噛んだからか、あとちょっとで舌が千切れるところだ。
血がダラダラと口中スプラッタ、ディーヴァの血ならいざ知らず、自分の血は不味い。
ま、咄嗟にディーヴァが転がって頭を打つところを防げたからいいけどな!
「ディーヴァ、大丈夫か?」
「……う、うん……ダンテは…………大丈夫じゃなさそうね」
「いーや、もう治った」
血の色で赤いが、口の中だからか一瞬で舌と舌とが綺麗にくっ付いた。
あんぐり開けた口の中は、悪魔成分で治るようで虫歯すらない。
なんと羨ましい。
「半分悪魔なだけでこれとは……」
「ね。あたしもいつも凄いなって思うよ」
「坊ちゃん、お怪我は?」
「あったらお前は今頃執事失格だ」
憎まれ口を叩くのは通常運転。
二人の主従問題については気にせず、馬車からダンテと降りてぴょこんと顔を前に出す。
「うわ、馬車の前に真っ赤な人がいるぅ……」
「ん?ホントだな」
「あいつか……」
「誰?シエルくん知ってるの??」
「まぁ……な」
横転こそしなかったがそれに近い状態で止まった馬車、その馬のすぐ前に赤い髪赤い服の人が立っていた。
黒だって他の色だって着てくれるダンテと違い全てが赤に彩られ、見ているだけでも目が痛い。
そんなに赤が好きなら赤い全身タイツどうぞ。
むしろフレア団に入るといい……って、ジャンルが違う?それはすみませんね。
シエル君の知り合いでもあるらしいその人は、なぜか足元に大きなチェーンソーをぶっ刺していた。
……危ない人だ。
「セッバスちゃぁ~ん!!」
「あいつは誰だ?セバスチャン、アンタの仲間?」
「仲間だなんてやめてくださいアレはただの変態オカマです」
……HENTAI-OKAMA?
アンダーテイカー以外にもまだ変態がいたとは、変態ばかりでこの世界終わってるね。
というかセバスチャンじゃなくて、聞き間違えでなければ発音がセバスちゃんだったような気が。
「会いに来たワよー!一緒に赤く染まりま……何ヨその女!!」
両手を広げ投げキッスで全身全霊セバスチャンに愛情を猛アピール。
と思ったらそばに立っている唯一の女性であるあたしに目ざとく気がつき、ものすごい勢いで睨んできた。
貴方は嫉妬に狂った女ですか?……いやオカマってことは男か。
「女って言うのがディーヴァのこと言ってるならアンタに忠告しといてやる」
「あ゛?」
「ディーヴァはオレの恋人だからな!!」
「「「…………」」」
どう見てもそういう話の流れじゃないのに、ダンテは高らかに叫ぶ。
周りはシーンとしてるし、やだもう恥ずかしい!
「あらそーぉ。ならどーでもいいワ」
「へ?」
「ダンテ、空気読んでよ……そういう感じじゃなかったじゃん……」
この世界に来てからダンテの行動で何度恥ずかしい思いして来たことだろう。
まったく……ダンテったらKYなんだから。
「女なんかにキョーミなーし!アタシがキョーミあるのはセ・バ・ス・ちゃん!ウフ!!」
「ウフ、じゃありませんよ気色悪い」
「ぐふぅっ!!」
オカマさんがチェーンソー片手にスキップしてこっちに来る。
笑顔がキラキラとやたら眩しい。
が、ドスッという鈍い音がしたと思ったら、セバスチャンの長い足がオカマさんのお腹にめり込んだようで唸っていた。
野太くも蛙の潰れるようなその声に「あ、やっぱりこの人男の人なんだ」と理解せざるを得ない。
しかしセバスチャンさんは容赦ないなあ。
そのまま胸ぐら掴んで遠くにぶん投げてるよ。
そのあとすぐに起き上がる方も、ダンテの口癖の真似すると『ガッツあり過ぎ』だけど。
「気持ち悪い奴なのはわかったが、ディーヴァに危害がないならオレだってどうでもいいや」
あ、ここに言ってること容赦なく酷いのいた。
無関心とは時に嫌いという感情よりも、酷い感情だ。
相手は敵なのかもしれないから心配するのはおかしいし、先ほど同じようなこと言われた仕返しとはいえ、いくらなんでも無関心すぎると思う。
「私には危害がありまくりなんですけれども?」
「オレ関係ねぇし」
「………………。……坊ちゃん、いかがいたしますか?」
「ちょうどいいじゃあないか、セバスチャン。ダンテに相手させてみたらいい」
「そうですね。ダンテさん、貴方にお仕事です。あの変態と遊んでいただきます」
「は……?仕事で遊び……??」
出来ることなら逃げたかったようだが、逃がさないとばかりに地の果てまで追いかけて来そうで、結局オカマさんの相手はするらしい。
シエルやディーヴァなど非戦闘員を守りながらというのは、ダンテがいても難しかろう。
相手をするのがセバスチャンでなく、ダンテというのがちょっと気になるが。
「その懐の物は、飾りではないとお見受けいたしましたが?」
懐に仕舞われているものといえば、ダンテの愛銃エボニー&アイボリーだ。
まだ意味が理解していなかったダンテだが、その存在を指摘されてようやっとわかったらしい。
「……そういうことか。なら思う存分暴れさせてもらうぜ」
ニィ……!
いきなり回って来た戦闘の機会に、悪役ばりにあくどく見える不敵な笑みを浮かべるダンテ。
「さて、悪魔狩人としての実力、お手並み拝見です」
目の前の赤を纏う者は一筋縄ではいかぬ強さを持っている。
ダンテがどこまでやれるか見ものだ。