DMC×黒執事
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食後の紅茶が入ったティーカップをカチャと置き、シエルが切り出す。
「さて、昼食の席に二人を呼んだのは他にも理由がある」
「何だよ、急に改まって」
「もしかして実はもう帰る方法が見つかっちゃった……とか?」
「いや。残念ながらそれはない」
きっぱり、否定されてディーヴァはちょっとだけうな垂れた。
そんなディーヴァを慰めるようにダンテは撫でながら、にやりと笑うシエルに先を言うよう視線で促した。
「ただ、オカルトな話や異世界について、もしかしたらわかるかもしれないという人物に心当たりがある」
「オカルト?そういうのならセバスチャンの方が詳しそうだけどな、悪魔だし」
「まあ、私も魔界からこの世界に喚び出されたクチですからね……でも、異世界については知りませんよ」
あら残念!オカルトの集大成みたいな存在のクセに知らないのだそうだ。
って、オカルトな存在ならダンテも半分悪魔、ディーヴァは天使の血族と、当たっているがやっぱり知らないではないか。
え、オカルトじゃなくてファンタジーと言ってくれ?やなこった。
はあ……とため息を吐けば、シエルも同じタイミングで嘆息し、話を続けた。
「だが……心当たりはあると言っても、そいつには色々と込み入った事を突っ込まれるだろうな」
「突っ込み!?バカを言うな!ディーヴァに将来突っ込むのはオレだー!」
「……意味がわからん」
ここに来て話の展開を読まないダンテのHENTAI☆アホの子発言。
突っ込むという言葉の何かがダンテの琴線に触れたようで、ディーヴァを抱きしめながら叫ぶダンテに、わけもわからず白い目のシエルと目を白黒させるディーヴァ。
そして目だけ笑っていないセバスチャンの動きは早かった。
「ふふ、坊ちゃんは知らなくてよろしいことです。ダンテさん、下品な言葉を使わないでくれますか?主人に低俗な考えが移っては困りますので」
「っ……!」
ダンテの後ろに回り、いつの間にか持っていた銀のナイフがダンテの首筋に添えられている。
さすがの半魔と言えど、悪魔の力で首にナイフ……頸動脈をブシュリ★だけでは済まず、おそらく頭と胴体が永遠におさらばすることだろう。
首チョンパされて生きていられる自信はない。
「セ、セバスチャンさん、その辺にしてもらえると助かるんですけど……」
「失礼いたしました」
ダンテが死んだら嫌。
なだけでなく、セバスチャンの放つ殺気が恐ろしかったのだろうディーヴァに止められ、ようやくナイフがダンテの首から離される。
ようやくホッと胸をなでおろしたダンテ。
「死ぬかと思ったー」
「ダンテが変なこと言うからでしょ」
かく言うあたしもダンテが言った意味がわからなかったのだが。
なんだろう突っ込むって。
え?あたしはまだ知らなくていい?……あっそう。
しかし、セバスチャンのあの動き……ダンテよりセバスチャンの方が強いのかもしれないとディーヴァにすら思わせる。
それはそうかもしれない。
セバスチャンは完全なる悪魔で、ダンテは大悪魔の息子とはいえまだ20くらいしか生きていないぺーぺーの半分悪魔。
どっちが格上かなんて……比べるまでもなかった。
「……こほん!坊ちゃん、あの方のところに行くのですね」
「ああ、得体の知れないあいつなら何か知っていないとも限らんからな。ディーヴァ、今から情報を仕入れに行く。色々と突っ込んだことを根掘り葉掘り聞かれるかも知れないが……それでも平気か?」
「うん、大丈夫だよ。セバスチャンさんみたいな悪魔にバレちゃったなら、他の人にバレてももういいかなって思ってるくらいだもの!」
「それはそれは……潔いことで」
悪魔や人間だけを気にすればいいわけではない。
……のだが、ディーヴァはそれを知らない。
この世界には、死神、そしてディーヴァとは異なる種の天使が、人間社会の表にも裏にも溶け込みジワジワと侵食して行く病魔のように蔓延っているのだ。
知らないからこその言葉だが、いささか無防備というかなんというか……軽いディーヴァ。
むしろこの格好……特にダンテの私服は外を歩いて大丈夫なのか、ディーヴァはそっちの方が心配だが、セバスチャンもシエルも何も言わないので別にいいと思うことにした。
して。
人生初の馬車に興奮すること小一時間、四人はなんともおどろおどろしい雰囲気漂う建物の前にいた。
ハロウィンの時期か何かのようにドクロが飾られ、蜘蛛の巣が張った看板には『アンダーテイカー』と表記されている。
「アンダーテイカーってことは葬儀屋かよ。不吉だなァ……」
ダンテは、ディーヴァと出会う前、構えたばかりの自分の店を葬儀屋と勘違いされたことを思い出してじっと見つめた。
「そ、葬儀屋……あたし達異世界から来たって言っても死んで転生トリップしてこっちきたわけじゃないよ?死人じゃないよ!?」
「ああ知ってる」
転生トリップとかなんかメタっぽい発言しちゃダメダメ。
だいたいこんなに元気な死人がいるものか。
ディーヴァに力一杯肩を揺らされながら、シエルはしれっと答える。
が、ダンテはシエル達がここに連れて来た本当の意味を正しく理解した。
「なるほど……表じゃ葬儀屋、裏では情報屋ってとこか」
「そうですよ。よくわかりましたね」
「変わった職業の奴ってのは、それ故変わった情報を持ってる奴も多いからな」
「アンダーテイカー、いるか?」
シエルがドアを開けて中に入りながら呼びかける。
ドアが開く時の音すら薄気味悪い。
中は……おおう、もっとひどかった。
不気味を絵に描いたようなインテリアと装飾。
棺桶がその辺に立てかけてあり、椅子か何かのように設置されてあったり……壁には何かのホルマリン漬けやら人体模型。
ここはお化け屋敷ではなかろうか、と青ざめるディーヴァ。
そんなディーヴァを支え、苦笑しているだけのダンテを見るに、外観がアレなら内装もこうだと確信していたようだ。
特に困惑もせず、セバスチャンやシエルの動向を目で追うだけだ。
立てかけてあった棺桶から物音がしたのは、店主はいないのだろうかと一行が思い始めた時だった。
「さて、昼食の席に二人を呼んだのは他にも理由がある」
「何だよ、急に改まって」
「もしかして実はもう帰る方法が見つかっちゃった……とか?」
「いや。残念ながらそれはない」
きっぱり、否定されてディーヴァはちょっとだけうな垂れた。
そんなディーヴァを慰めるようにダンテは撫でながら、にやりと笑うシエルに先を言うよう視線で促した。
「ただ、オカルトな話や異世界について、もしかしたらわかるかもしれないという人物に心当たりがある」
「オカルト?そういうのならセバスチャンの方が詳しそうだけどな、悪魔だし」
「まあ、私も魔界からこの世界に喚び出されたクチですからね……でも、異世界については知りませんよ」
あら残念!オカルトの集大成みたいな存在のクセに知らないのだそうだ。
って、オカルトな存在ならダンテも半分悪魔、ディーヴァは天使の血族と、当たっているがやっぱり知らないではないか。
え、オカルトじゃなくてファンタジーと言ってくれ?やなこった。
はあ……とため息を吐けば、シエルも同じタイミングで嘆息し、話を続けた。
「だが……心当たりはあると言っても、そいつには色々と込み入った事を突っ込まれるだろうな」
「突っ込み!?バカを言うな!ディーヴァに将来突っ込むのはオレだー!」
「……意味がわからん」
ここに来て話の展開を読まないダンテのHENTAI☆アホの子発言。
突っ込むという言葉の何かがダンテの琴線に触れたようで、ディーヴァを抱きしめながら叫ぶダンテに、わけもわからず白い目のシエルと目を白黒させるディーヴァ。
そして目だけ笑っていないセバスチャンの動きは早かった。
「ふふ、坊ちゃんは知らなくてよろしいことです。ダンテさん、下品な言葉を使わないでくれますか?主人に低俗な考えが移っては困りますので」
「っ……!」
ダンテの後ろに回り、いつの間にか持っていた銀のナイフがダンテの首筋に添えられている。
さすがの半魔と言えど、悪魔の力で首にナイフ……頸動脈をブシュリ★だけでは済まず、おそらく頭と胴体が永遠におさらばすることだろう。
首チョンパされて生きていられる自信はない。
「セ、セバスチャンさん、その辺にしてもらえると助かるんですけど……」
「失礼いたしました」
ダンテが死んだら嫌。
なだけでなく、セバスチャンの放つ殺気が恐ろしかったのだろうディーヴァに止められ、ようやくナイフがダンテの首から離される。
ようやくホッと胸をなでおろしたダンテ。
「死ぬかと思ったー」
「ダンテが変なこと言うからでしょ」
かく言うあたしもダンテが言った意味がわからなかったのだが。
なんだろう突っ込むって。
え?あたしはまだ知らなくていい?……あっそう。
しかし、セバスチャンのあの動き……ダンテよりセバスチャンの方が強いのかもしれないとディーヴァにすら思わせる。
それはそうかもしれない。
セバスチャンは完全なる悪魔で、ダンテは大悪魔の息子とはいえまだ20くらいしか生きていないぺーぺーの半分悪魔。
どっちが格上かなんて……比べるまでもなかった。
「……こほん!坊ちゃん、あの方のところに行くのですね」
「ああ、得体の知れないあいつなら何か知っていないとも限らんからな。ディーヴァ、今から情報を仕入れに行く。色々と突っ込んだことを根掘り葉掘り聞かれるかも知れないが……それでも平気か?」
「うん、大丈夫だよ。セバスチャンさんみたいな悪魔にバレちゃったなら、他の人にバレてももういいかなって思ってるくらいだもの!」
「それはそれは……潔いことで」
悪魔や人間だけを気にすればいいわけではない。
……のだが、ディーヴァはそれを知らない。
この世界には、死神、そしてディーヴァとは異なる種の天使が、人間社会の表にも裏にも溶け込みジワジワと侵食して行く病魔のように蔓延っているのだ。
知らないからこその言葉だが、いささか無防備というかなんというか……軽いディーヴァ。
むしろこの格好……特にダンテの私服は外を歩いて大丈夫なのか、ディーヴァはそっちの方が心配だが、セバスチャンもシエルも何も言わないので別にいいと思うことにした。
して。
人生初の馬車に興奮すること小一時間、四人はなんともおどろおどろしい雰囲気漂う建物の前にいた。
ハロウィンの時期か何かのようにドクロが飾られ、蜘蛛の巣が張った看板には『アンダーテイカー』と表記されている。
「アンダーテイカーってことは葬儀屋かよ。不吉だなァ……」
ダンテは、ディーヴァと出会う前、構えたばかりの自分の店を葬儀屋と勘違いされたことを思い出してじっと見つめた。
「そ、葬儀屋……あたし達異世界から来たって言っても死んで転生トリップしてこっちきたわけじゃないよ?死人じゃないよ!?」
「ああ知ってる」
転生トリップとかなんかメタっぽい発言しちゃダメダメ。
だいたいこんなに元気な死人がいるものか。
ディーヴァに力一杯肩を揺らされながら、シエルはしれっと答える。
が、ダンテはシエル達がここに連れて来た本当の意味を正しく理解した。
「なるほど……表じゃ葬儀屋、裏では情報屋ってとこか」
「そうですよ。よくわかりましたね」
「変わった職業の奴ってのは、それ故変わった情報を持ってる奴も多いからな」
「アンダーテイカー、いるか?」
シエルがドアを開けて中に入りながら呼びかける。
ドアが開く時の音すら薄気味悪い。
中は……おおう、もっとひどかった。
不気味を絵に描いたようなインテリアと装飾。
棺桶がその辺に立てかけてあり、椅子か何かのように設置されてあったり……壁には何かのホルマリン漬けやら人体模型。
ここはお化け屋敷ではなかろうか、と青ざめるディーヴァ。
そんなディーヴァを支え、苦笑しているだけのダンテを見るに、外観がアレなら内装もこうだと確信していたようだ。
特に困惑もせず、セバスチャンやシエルの動向を目で追うだけだ。
立てかけてあった棺桶から物音がしたのは、店主はいないのだろうかと一行が思い始めた時だった。