DMC×黒執事
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
遅れた分を取り戻さねば。
メイリンにコルセットを締めてもらい、今度こそしっかりとメイド服を着込んでキッチンへとやってきたディーヴァ。
「お待たせしましたっ」
「ふふ、今度はきっちり着こなしているようですね。さて……まずは洗濯と掃除、どちらがよろしいですか?」
初めてだから、と大目に見てくれたのかもしれない。
お咎めなしで最初の仕事を言いつかることとなったが、二つの候補を挙げられた。
洗濯に掃除、どちらもメイドの仕事であろうが、どちらの方がより簡単かというと洗濯だ。
しかし、今の状況を考えてどちらの方がいいのかというと。
「お洗濯は好きですけど、お屋敷の中を覚えたいのでお掃除の方が嬉しい、です」
「いい判断、合格です。そう言うと思ってましたよ」
合格……。
oh,ここでまさかの試験だったとは。
セバスチャンはにこりと笑い、すでに用意しておいたらしい掃除用具一式をディーヴァに手渡す。
なんだあ、元から掃除なんじゃん!……とは思っても口にしない。
「それではお願いしますね。こちらの片付けが終わり次第、私もそちらに向かいます」
「はい、わかりました!」
部屋数は多いため、部屋以外の廊下階段玄関ホールなどの共有される空間の掃除を頼まれた。
とかいいつつ、廊下ひとつとってもかなりの広さと長さである。
……これはやりがいがありそうだ。
ダンテなら絶対うんざりして途中で投げ出すであろう仕事だが、ディーヴァは逆にやる気が出た。
セバスチャンがびっくりするくらい綺麗にしてやろう、そう意気込んで。
ただ掃いてモップをかけ雑巾がけするだけでは綺麗とは言い切れない。
掃除だけでなく、プラスαで何かひとつ、頼まれていないこともオマケで掃除すると相手は喜ぶ。
そんなわけで廊下の一区画を終える度、かかっているガラス窓も拭いてゆくディーヴァ。
時間はかかっているが、窓が綺麗になったことで陽の光の入り方が全く違う。
とても綺麗に見えた。
「どのくらい進みまし……おや、窓まで磨いてくださっているのですね」
「はい、差し出がましいかとも思ったのですけど……」
「助かりますよ、ありがとうございます」
ディーヴァ自身は掃除のスピードが遅いと感じているが、セバスチャンからすれば早い方だった。
元からいる使用人の仕事ぶりと比べてしまえば、失敗しないだけで充分なくらいとのことらしい。
むしろ他の仕事まで進めてしまう仕事ぶり、嬉しい以外の何物でもない。
そのまま二人で手分けして残りの掃除を終わらせてしまえば、屋敷の中は見違えるほど美しくなった。
こんなことはファントムハイヴ家に執事としてやってきてから初めてだし、そもそも天使と共同で何かするというのも未だ嘗てない体験だった。
「素晴らしい……いつもの倍は早く仕事が片付いてしまいましたよ」
「え、えぇ~??」
「ほんとうです」
うそだぁ。
セバスチャンは嬉しそうに言っているが、どうしてもお世辞にしか聞こえないのは仕方ない。
「ふぅ。掃除も終わらせましたし、次は夕食の支度ですね。キッチンへいきましょう」
「執事なのにセバスチャンさんが夕飯まで作るんですか?」
掃除用具を片付けキッチンへ続く廊下を歩きながら、お腹も空いているディーヴァはどんな料理が出てくるのか、どんなものが食べられるのか楽しみだった。
悪魔が作るとはいえ菓子であのレベルなのだし、食事が美味しくないなどと言われているイギリスだとしても夕食も期待できるはず。
「ええ。ですがシェフもいますよ。今頃は彼もキッチンでしょうね……。何も問題を起こしてないといいですけど」
「?そうなんですねー」
なんか聞こえた気がした。
この執事悪魔、何かと小さく毒舌罵詈雑言を吐き出す回数が多い。
「まったく……あのシェフはいてもいないのとそう変わりませんよ」
「???」
いるのにいない……?
まるで謎かけのように意味が全然わからない。
ディーヴァが頭の上に疑問符をいくつも浮かべていたその時だった。
ドカーン!!
進行方向であるキッチンへから大きな爆発音が聞こえた。
「な、何今の……キッチン方面から……?」
「はあぁぁ……やはりですか。ディーヴァさん、今の爆発がシェフですよ」
ギョッとして立ち止まるディーヴァとは反対に、どんよりと死んだ魚のような目になってしれっと言うセバスチャン。
「えええ!?やはりってどゆこと!?」
「シェフが何かを爆発させたってことです」
「爆発……って、大変!油でも引火したんじゃ……!?」
はあ~と、幸せが全部逃げていってしまうようなため息を吐くセバスチャンのその言い回しも気になるところではあるが、それよりもキッチンにいるであろうシェフだ。
爆発したということは、熱された油に水でも注いで何かに引火した!……とかではなかろうか。
シェフ、生きてるの!?
救出に向かうべくあわててキッチンの中へと入ろうとするディーヴァを、セバスチャンはやんわりと止めた。
「いつものことですのでおとなしくなさい。……危ないので中には入りませんよう」
代わりに自分が先になりディーヴァを後ろに庇う形で、キッチンの中へと足を踏み入れるセバスチャン。
危ない時はレディーファーストではなく紳士、先に危険へと身を踊らせるってね!
煤と埃が舞い艶々に磨いた革靴が汚れるのに顔をしかめつつ、邪魔な瓦礫を軽く蹴飛ばすセバスチャンの奥、アフロヘアーのまっくろくろすけ……コホン、髪の毛まで爆発させた爆破犯が座っていた。
「バルド、貴方またですか?」
「おう、セバスチャンか」
「食材を無駄にしてはいけないとあれほど……」
この一連の事象が日常茶飯事だとしたらストレスが溜まるのもわかる。
イライラをぶつけるように瓦礫を蹴飛ばし続けながらというのにも、突っ込まないでおこうとディーヴァは決めた……とばっちり受けたらたまったものじゃないし。
「へへ、母国から届いた新しいブツを試したらこうなっちまった!……ん?後ろのお嬢ちゃんは誰でィ?」
「少しの間当屋敷で預かるメイドです。片付けと夕食の支度を坊ちゃんの食事の時間までに終わらせられるのなら今すぐ詳しい御紹介の時間を御作りいたしますが?」
にっこり。
悪魔の微笑を顔に浮かべている。
片付けだけならまだしも、夕食までとなるとその時間までに終わらせるのは到底不可能。
「あ、あとにしとくぜ!またあとでな、嬢ちゃん!!」
「は、はぁ……」
捨て台詞か何かのように言い、シェフはまっくろくろすけのままぴゅーっとセバスチャンとディーヴァの脇を抜けて逃げて行った。
…嵐のような人だなあ。
メイリンにコルセットを締めてもらい、今度こそしっかりとメイド服を着込んでキッチンへとやってきたディーヴァ。
「お待たせしましたっ」
「ふふ、今度はきっちり着こなしているようですね。さて……まずは洗濯と掃除、どちらがよろしいですか?」
初めてだから、と大目に見てくれたのかもしれない。
お咎めなしで最初の仕事を言いつかることとなったが、二つの候補を挙げられた。
洗濯に掃除、どちらもメイドの仕事であろうが、どちらの方がより簡単かというと洗濯だ。
しかし、今の状況を考えてどちらの方がいいのかというと。
「お洗濯は好きですけど、お屋敷の中を覚えたいのでお掃除の方が嬉しい、です」
「いい判断、合格です。そう言うと思ってましたよ」
合格……。
oh,ここでまさかの試験だったとは。
セバスチャンはにこりと笑い、すでに用意しておいたらしい掃除用具一式をディーヴァに手渡す。
なんだあ、元から掃除なんじゃん!……とは思っても口にしない。
「それではお願いしますね。こちらの片付けが終わり次第、私もそちらに向かいます」
「はい、わかりました!」
部屋数は多いため、部屋以外の廊下階段玄関ホールなどの共有される空間の掃除を頼まれた。
とかいいつつ、廊下ひとつとってもかなりの広さと長さである。
……これはやりがいがありそうだ。
ダンテなら絶対うんざりして途中で投げ出すであろう仕事だが、ディーヴァは逆にやる気が出た。
セバスチャンがびっくりするくらい綺麗にしてやろう、そう意気込んで。
ただ掃いてモップをかけ雑巾がけするだけでは綺麗とは言い切れない。
掃除だけでなく、プラスαで何かひとつ、頼まれていないこともオマケで掃除すると相手は喜ぶ。
そんなわけで廊下の一区画を終える度、かかっているガラス窓も拭いてゆくディーヴァ。
時間はかかっているが、窓が綺麗になったことで陽の光の入り方が全く違う。
とても綺麗に見えた。
「どのくらい進みまし……おや、窓まで磨いてくださっているのですね」
「はい、差し出がましいかとも思ったのですけど……」
「助かりますよ、ありがとうございます」
ディーヴァ自身は掃除のスピードが遅いと感じているが、セバスチャンからすれば早い方だった。
元からいる使用人の仕事ぶりと比べてしまえば、失敗しないだけで充分なくらいとのことらしい。
むしろ他の仕事まで進めてしまう仕事ぶり、嬉しい以外の何物でもない。
そのまま二人で手分けして残りの掃除を終わらせてしまえば、屋敷の中は見違えるほど美しくなった。
こんなことはファントムハイヴ家に執事としてやってきてから初めてだし、そもそも天使と共同で何かするというのも未だ嘗てない体験だった。
「素晴らしい……いつもの倍は早く仕事が片付いてしまいましたよ」
「え、えぇ~??」
「ほんとうです」
うそだぁ。
セバスチャンは嬉しそうに言っているが、どうしてもお世辞にしか聞こえないのは仕方ない。
「ふぅ。掃除も終わらせましたし、次は夕食の支度ですね。キッチンへいきましょう」
「執事なのにセバスチャンさんが夕飯まで作るんですか?」
掃除用具を片付けキッチンへ続く廊下を歩きながら、お腹も空いているディーヴァはどんな料理が出てくるのか、どんなものが食べられるのか楽しみだった。
悪魔が作るとはいえ菓子であのレベルなのだし、食事が美味しくないなどと言われているイギリスだとしても夕食も期待できるはず。
「ええ。ですがシェフもいますよ。今頃は彼もキッチンでしょうね……。何も問題を起こしてないといいですけど」
「?そうなんですねー」
なんか聞こえた気がした。
この執事悪魔、何かと小さく毒舌罵詈雑言を吐き出す回数が多い。
「まったく……あのシェフはいてもいないのとそう変わりませんよ」
「???」
いるのにいない……?
まるで謎かけのように意味が全然わからない。
ディーヴァが頭の上に疑問符をいくつも浮かべていたその時だった。
ドカーン!!
進行方向であるキッチンへから大きな爆発音が聞こえた。
「な、何今の……キッチン方面から……?」
「はあぁぁ……やはりですか。ディーヴァさん、今の爆発がシェフですよ」
ギョッとして立ち止まるディーヴァとは反対に、どんよりと死んだ魚のような目になってしれっと言うセバスチャン。
「えええ!?やはりってどゆこと!?」
「シェフが何かを爆発させたってことです」
「爆発……って、大変!油でも引火したんじゃ……!?」
はあ~と、幸せが全部逃げていってしまうようなため息を吐くセバスチャンのその言い回しも気になるところではあるが、それよりもキッチンにいるであろうシェフだ。
爆発したということは、熱された油に水でも注いで何かに引火した!……とかではなかろうか。
シェフ、生きてるの!?
救出に向かうべくあわててキッチンの中へと入ろうとするディーヴァを、セバスチャンはやんわりと止めた。
「いつものことですのでおとなしくなさい。……危ないので中には入りませんよう」
代わりに自分が先になりディーヴァを後ろに庇う形で、キッチンの中へと足を踏み入れるセバスチャン。
危ない時はレディーファーストではなく紳士、先に危険へと身を踊らせるってね!
煤と埃が舞い艶々に磨いた革靴が汚れるのに顔をしかめつつ、邪魔な瓦礫を軽く蹴飛ばすセバスチャンの奥、アフロヘアーのまっくろくろすけ……コホン、髪の毛まで爆発させた爆破犯が座っていた。
「バルド、貴方またですか?」
「おう、セバスチャンか」
「食材を無駄にしてはいけないとあれほど……」
この一連の事象が日常茶飯事だとしたらストレスが溜まるのもわかる。
イライラをぶつけるように瓦礫を蹴飛ばし続けながらというのにも、突っ込まないでおこうとディーヴァは決めた……とばっちり受けたらたまったものじゃないし。
「へへ、母国から届いた新しいブツを試したらこうなっちまった!……ん?後ろのお嬢ちゃんは誰でィ?」
「少しの間当屋敷で預かるメイドです。片付けと夕食の支度を坊ちゃんの食事の時間までに終わらせられるのなら今すぐ詳しい御紹介の時間を御作りいたしますが?」
にっこり。
悪魔の微笑を顔に浮かべている。
片付けだけならまだしも、夕食までとなるとその時間までに終わらせるのは到底不可能。
「あ、あとにしとくぜ!またあとでな、嬢ちゃん!!」
「は、はぁ……」
捨て台詞か何かのように言い、シェフはまっくろくろすけのままぴゅーっとセバスチャンとディーヴァの脇を抜けて逃げて行った。
…嵐のような人だなあ。
