DMC×黒執事
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各々に行き渡り、そしてアフタヌーンティーが始まる。
茶とスイーツの美味しさに舌鼓を打ちながら、滑らかになった口中で会話も弾む。
「うわぁ、美味しそう……!」
「へぇ、確かにディーヴァが求めてたアフタヌーンティーそのものじゃねぇか。すげぇなアンタ」
「ふむ、悪くない組み合わせだ」
「いただきまーす!……んん!おいしー!」
「どれど……うんまっ!?アンタ…ほんとすげぇな、ここが中世の時代とは思えねぇ出来だぜ。本当に執事か?」
「ありがとうございます。私はあくまで執事ですので」
ディーヴァ達の時代をはるか遡る中世ヨーロッパの時代……菓子はあったがまだそこまでの菓子を作る技術は発達していなかったという。
だが、このファントムハイヴ家の菓子はどうだ。
やたらグレードが高く、現代のケーキショップに出してもいいほどの出来栄えと味である。
「ファントム社社長の家の執事なんだ。これくらいは当然だ」
「んぇ?今ファントム社って言った?」
たっぷりのクロテッドクリーム、ラズベリージャムを乗せた紅茶スコーンをむぐむぐと食みながらディーヴァが問う。
「ああ。もしや、未来人である貴嬢が我がファントム社を知っていると?」
知っているとしたら未来もファントム社は続いていることになる。
イコール未来のシエルは悪魔であるセバスチャンに魂を明け渡していないのか、それとも誰かが後継者となって存続したのか……。
色々と気になることは山積みだ。
「知ってるも何も、玩具とお菓子のメーカーさんでしょ?パパの会社は今でも得意先のはず……。あたしの家にもビターラビットのぬいぐるみとかたくさんあるよ。あれ、ふわふわでかわいいよねぇ~」
「な、なんだと……!?」
お得意先の娘さんだったとは。
まさか未来にまで繋がっていたなんて誰がおもうだろう、世界は広いようで案外狭いものだ。
「セバスチャン、新作予定の試作品ビターラビットをここに持ってこい」
「ええ。既にここに」
「助かる……って仕事はやいな」
セバスチャンから新作になるであろう、ビターラビットを受け取るとシエルは立ち上がり、ディーヴァの元へと歩き……その手の中にぽすんと落とした。
「今回の試作品だが貴嬢の意見を聞きたい。これで売り出していいとおもうなら、そのまま貴嬢に差し上げよう」
「んー?あ!!!これ今はすっごい貴重なやつ!!!!ぇ、新作!?……あ、そうか、こっちでは新作だね!」
「……なるほど、やはりコイツは新作決定か」
未来人のディーヴァの発言は、ささいなものでも貴重な意見となりうる。
ここでは新作のビターラビットも、ディーヴァの世界では骨董品、プレミアものなのだろう、シエルはこのまま売り出すことに決めた。
「ありがとう、シエルくん。大切にするね!ねーダンテ、ぬいぐるみ貰っちゃったー!」
「よかったなディーヴァ」
「うんっ!」
シックな色合いとふわふわな毛並み、そしてつぶらな瞳とそのかわいさ。
それを嬉しそうに抱きしめ、ディーヴァは更にキラキラと嬉しそうに輝いた瞳で聞いた。
「…にしてもシエルくん、ファントム社の社長さんだったんだね!すごい!ホンモノ!!」
綴りが違うからわからなかった。
ファントムハイヴの綴りはPhantomhiveだが、ファントム社の綴りはFUNTOM、ディーヴァが気がつかなかったのも頷ける。
ファントム社の社長といえば、独創的なアイデアから生まれた画期的な商品開発、そして強気の事業展開で有名だ。
それが目の前の小さな男のコだと思うと……ハグして褒めたくなるっ!!
ディーヴァはまず手を取って握手、かーらーのー、ビターラビットを小脇に抱えたままぎゅーとシエルに抱きついてその頭をなでなでしてしまった。
「こらっディーヴァ何してんだ!」
抱きつくならオレにしろ。
そうダンテが言うも、ディーヴァはしゃべるのは口の中のものをちゃんと飲み込んでからにしなさいよ、とシャラップ!!
「っ……ぁ、……あり、がとう……」
ディーヴァの胸に顔を埋める形で潰された表情の奥、口をもごもご動かして小さく感謝を述べるシエル。
その声音は口が潰れて声が出づらいというよりも、恥ずかしがっているような……?
「すみません、レディ・ディーヴァ。坊ちゃんは女性に対する免疫があまりない方でして……目のやり場にも困っているのではないかと」
「ご、ごめんなさいっ」
得意のポーカーフェイスや口調が乱され困惑する主人を見ているのも楽しいが、それでは先に進まないだろう。
それに女性の胸に顔を埋めるなど、英国紳士として羨まし……こほん、あってはならない恥辱。
ましてやディーヴァのそのサイズはまぁ、大きな方だし、坊ちゃんは目のやり場に彷徨うだろう。
セバスチャンはシエルを離さないディーヴァの腕をやんわりと掴み、自身の主人をその天国から解放させる。
案の定、解放されたシエルは顔を真っ赤にして、今にも鼻血を噴きそうな状態だった。
「おや……?」
いそいそと席へ戻るシエルを横目に、セバスチャンが何かを感づく。
ディーヴァに触れた手袋の下、皮膚に印された契約の証ー……逆ペンタクルが反応した。
熱い。
熱く、ジリジリと指先から喉元、体が乾き、焼け付く。
悪魔としての本能がざわつき、そして激しく飢えを訴える。
ーーなぜそんな事が起こるーー?
不思議そうに真っ白な手袋、そして次に元凶となりうるディーヴァを観察する。
まるで、その内に秘める本質、そして全てを透視するかのようにじっと見つめる。
同時にディーヴァが持つ、固有の『人間』の香りを嗅いでみた。
ソレは人間でありながら、人間には持ち得ぬ、誘うような甘い花と蜜の香りだった。
その香りを持つのは悪魔と相反する種族……天使。
「ディーヴァさん」
「?なんですか?」
今一度ディーヴァの腕に触れ、そして掴む。
ダンテに負けず劣らずイケメンであるセバスチャンに至近距離で見つめられ、不覚にもときめいてしまいそうだ。
「ディーヴァさん、貴女……天使だったんですね」
「何?天使……!?本当なのかセバスチャン!」
「ええ。……ですよね?レディ・ディーヴァ」
「……えっ!?……えっと、あの…………」
天使の血族である事がいとも簡単にバレた。
否定する?それとも肯定する?
どうしたものかとダンテの方を見ても、自分と同じように困惑してばかりのようだった。
……どうしよう。
茶とスイーツの美味しさに舌鼓を打ちながら、滑らかになった口中で会話も弾む。
「うわぁ、美味しそう……!」
「へぇ、確かにディーヴァが求めてたアフタヌーンティーそのものじゃねぇか。すげぇなアンタ」
「ふむ、悪くない組み合わせだ」
「いただきまーす!……んん!おいしー!」
「どれど……うんまっ!?アンタ…ほんとすげぇな、ここが中世の時代とは思えねぇ出来だぜ。本当に執事か?」
「ありがとうございます。私はあくまで執事ですので」
ディーヴァ達の時代をはるか遡る中世ヨーロッパの時代……菓子はあったがまだそこまでの菓子を作る技術は発達していなかったという。
だが、このファントムハイヴ家の菓子はどうだ。
やたらグレードが高く、現代のケーキショップに出してもいいほどの出来栄えと味である。
「ファントム社社長の家の執事なんだ。これくらいは当然だ」
「んぇ?今ファントム社って言った?」
たっぷりのクロテッドクリーム、ラズベリージャムを乗せた紅茶スコーンをむぐむぐと食みながらディーヴァが問う。
「ああ。もしや、未来人である貴嬢が我がファントム社を知っていると?」
知っているとしたら未来もファントム社は続いていることになる。
イコール未来のシエルは悪魔であるセバスチャンに魂を明け渡していないのか、それとも誰かが後継者となって存続したのか……。
色々と気になることは山積みだ。
「知ってるも何も、玩具とお菓子のメーカーさんでしょ?パパの会社は今でも得意先のはず……。あたしの家にもビターラビットのぬいぐるみとかたくさんあるよ。あれ、ふわふわでかわいいよねぇ~」
「な、なんだと……!?」
お得意先の娘さんだったとは。
まさか未来にまで繋がっていたなんて誰がおもうだろう、世界は広いようで案外狭いものだ。
「セバスチャン、新作予定の試作品ビターラビットをここに持ってこい」
「ええ。既にここに」
「助かる……って仕事はやいな」
セバスチャンから新作になるであろう、ビターラビットを受け取るとシエルは立ち上がり、ディーヴァの元へと歩き……その手の中にぽすんと落とした。
「今回の試作品だが貴嬢の意見を聞きたい。これで売り出していいとおもうなら、そのまま貴嬢に差し上げよう」
「んー?あ!!!これ今はすっごい貴重なやつ!!!!ぇ、新作!?……あ、そうか、こっちでは新作だね!」
「……なるほど、やはりコイツは新作決定か」
未来人のディーヴァの発言は、ささいなものでも貴重な意見となりうる。
ここでは新作のビターラビットも、ディーヴァの世界では骨董品、プレミアものなのだろう、シエルはこのまま売り出すことに決めた。
「ありがとう、シエルくん。大切にするね!ねーダンテ、ぬいぐるみ貰っちゃったー!」
「よかったなディーヴァ」
「うんっ!」
シックな色合いとふわふわな毛並み、そしてつぶらな瞳とそのかわいさ。
それを嬉しそうに抱きしめ、ディーヴァは更にキラキラと嬉しそうに輝いた瞳で聞いた。
「…にしてもシエルくん、ファントム社の社長さんだったんだね!すごい!ホンモノ!!」
綴りが違うからわからなかった。
ファントムハイヴの綴りはPhantomhiveだが、ファントム社の綴りはFUNTOM、ディーヴァが気がつかなかったのも頷ける。
ファントム社の社長といえば、独創的なアイデアから生まれた画期的な商品開発、そして強気の事業展開で有名だ。
それが目の前の小さな男のコだと思うと……ハグして褒めたくなるっ!!
ディーヴァはまず手を取って握手、かーらーのー、ビターラビットを小脇に抱えたままぎゅーとシエルに抱きついてその頭をなでなでしてしまった。
「こらっディーヴァ何してんだ!」
抱きつくならオレにしろ。
そうダンテが言うも、ディーヴァはしゃべるのは口の中のものをちゃんと飲み込んでからにしなさいよ、とシャラップ!!
「っ……ぁ、……あり、がとう……」
ディーヴァの胸に顔を埋める形で潰された表情の奥、口をもごもご動かして小さく感謝を述べるシエル。
その声音は口が潰れて声が出づらいというよりも、恥ずかしがっているような……?
「すみません、レディ・ディーヴァ。坊ちゃんは女性に対する免疫があまりない方でして……目のやり場にも困っているのではないかと」
「ご、ごめんなさいっ」
得意のポーカーフェイスや口調が乱され困惑する主人を見ているのも楽しいが、それでは先に進まないだろう。
それに女性の胸に顔を埋めるなど、英国紳士として羨まし……こほん、あってはならない恥辱。
ましてやディーヴァのそのサイズはまぁ、大きな方だし、坊ちゃんは目のやり場に彷徨うだろう。
セバスチャンはシエルを離さないディーヴァの腕をやんわりと掴み、自身の主人をその天国から解放させる。
案の定、解放されたシエルは顔を真っ赤にして、今にも鼻血を噴きそうな状態だった。
「おや……?」
いそいそと席へ戻るシエルを横目に、セバスチャンが何かを感づく。
ディーヴァに触れた手袋の下、皮膚に印された契約の証ー……逆ペンタクルが反応した。
熱い。
熱く、ジリジリと指先から喉元、体が乾き、焼け付く。
悪魔としての本能がざわつき、そして激しく飢えを訴える。
ーーなぜそんな事が起こるーー?
不思議そうに真っ白な手袋、そして次に元凶となりうるディーヴァを観察する。
まるで、その内に秘める本質、そして全てを透視するかのようにじっと見つめる。
同時にディーヴァが持つ、固有の『人間』の香りを嗅いでみた。
ソレは人間でありながら、人間には持ち得ぬ、誘うような甘い花と蜜の香りだった。
その香りを持つのは悪魔と相反する種族……天使。
「ディーヴァさん」
「?なんですか?」
今一度ディーヴァの腕に触れ、そして掴む。
ダンテに負けず劣らずイケメンであるセバスチャンに至近距離で見つめられ、不覚にもときめいてしまいそうだ。
「ディーヴァさん、貴女……天使だったんですね」
「何?天使……!?本当なのかセバスチャン!」
「ええ。……ですよね?レディ・ディーヴァ」
「……えっ!?……えっと、あの…………」
天使の血族である事がいとも簡単にバレた。
否定する?それとも肯定する?
どうしたものかとダンテの方を見ても、自分と同じように困惑してばかりのようだった。
……どうしよう。