DMC×黒執事
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
何かがおかしいとは思ったが、タイムスリップしていたとは。
悪魔がいて天使がいて、そんな世界だというのに、タイムスリップとはさすがにダンテもディーヴァも考えない。
だが目の前のシエル達は、至って落ち着いてしれっと言いのける。
「そういうことになるな」
「ええ、私共の時代…こちらは今18××年ですからね」
「1800年代……中世か!」
少し前に中世ヨーロッパについての旅番組を見たからか、ダンテもさすがに中世はわかったようで安心した。
「鼠じゃないならいい。しばしの間、我が屋敷の滞在を許す」
問題は解決した、とばかりに背もたれに寄りかかり、行儀悪く椅子をギコギコと鳴らしているシエル。
ちょっと待て、未来から来た『らしい』というだけで本当に解決したと言えるのだろうか?
滞在を許す、つまりは名前しか明かしていないどこの誰かもわからぬ自分達を信用してくれている……?
「え、そんだけか?」
「信じてくれるの?……あ、いえ、信じてくれるんですか?」
「嘘をついているようには見えん。それと……無理に敬語など使わなくても構わんぞ」
「坊ちゃんが信用するのであれば、私もそれに従うまでですよ」
笑い飛ばすシエルとにこりと微笑むセバスチャンに、困惑気味のダンテとディーヴァ。
「それとも何だ?」
笑っていた顔から一変。
「やはり貴殿らの正体は鼠(密売人)で、我が英国に疫病(ドラッグ)を運んできた招かざる客(刺客)だとでも?」
子供とは思えない大人顔負けの冷たい表情で低く言い放つ。
なぜだか、シエルは普通の子供じゃ考えられないような過酷な中を生きてきている、そんな気がした。
そんなことを言っているが、16歳のディーヴァも十分子供であることをお忘れなく。
「どう見たってディーヴァは、んなもんとは無縁な顔してるだろが!」
「ま、そうだな。これで実は招かざる客だ、とかだったら天性の女優だろうとも」
相変わらず噛み付くダンテ。
そして皮肉ってそう言うシエル。
『天性の女優』というかは『天使の少女』なのだが、まあそれはバレた時でいいだろう。
「ありがとう……シエル」
「礼には及ばん。さて……これでゆっくりとティータイムが出来る。セバスチャン、客人を『普通』にもてなしてやれ」
「御意」
普通?普通じゃないもてなし方ってあるのかな。
ディーヴァとダンテは知らない。
以前この屋敷で恐ろしいもてなしを受けた挙句、足の骨は折るわ、オーブンで焼かれそうになるわのひどい目にあった客がいたことを……。
恭しく一礼をしてからお茶の準備をしに出て行くセバスチャンを見、そしてシエルがダンテ達に席を勧めた。
「今茶を淹れ直させるからそこにかけるといい」
「ええ?でもあたし達がいたらゆっくりティータイムできないんじゃ……」
「せっかくのアフタヌーンティーの時間なんだ、未来について聞きながら楽しく飲みたいだろう?」
「アフタヌーンティー……!!」
「おいこらディーヴァ」
アフタヌーンティーの言葉に、目をキラキラと輝かせるディーヴァ。
「だって、アフタヌーンティーって!アフタヌーンティーだよダンテ!!」
「あーはいはいアフタヌーンティーだな。……まぁ、そういうの柄出来るところに行きたいって言ってたもんなぁ」
3段重ねのケーキスタンドに乗ったプチフール、サンドイッチ、そしてスコーンやヴィクトリアスポンジ。
素敵なティーセットで飲む、本場の美味しい紅茶。
乙女の憧れである。
「さて、今日のアフタヌーンティーも楽しみだ。セバスチャンの菓子より美味い菓子はないというくらい、奴の作る菓子は美味いからな」
「おっと!それは聞き捨てならねぇな」
セバスチャンの菓子が一番、との話題に異議あり!と申し立てるのはこの男。
「ほう?なら貴殿はどういった菓子が美味いと?未来の菓子だからさぞ変わったものがあろう」
「ふふん!それはディーヴァの菓子だ!ディーヴァが作る菓子はめっちゃ美味いんだぜ?」
「一般市民の作る菓子だろう?執事としてもパティシエとしても完璧なセバスチャンに勝てるわけがない」
「なんだと!」
この菓子についての話が徐々にヒートアップしていきダンテがガタンと椅子から立ち上がったところで、ディーヴァがダンテを落ち着かせようと(そしてシエルにこれ以上言わないようにと)なんとか言い含める。
「はいはい、そんなどーーーでもいいことで言い合わないでよね?プロのが美味しいのは当たり前なんだからダンテはムキにならない!シエルもダンテを煽らないでね」
「どーでもよくねぇっての」
「……あとでストロベリーサンデー作るから機嫌なおして?」
結局、ストロベリーサンデーだけでは足りないようで、キスも勘定に入れられてしまったがまあ……キスの1つや2つ別にいいか。
「ふん……ディーヴァ、貴嬢の作る菓子、そんなに美味いというなら食べてみたいものだ」
「うん。機会があれば作るね」
シエルがディーヴァの菓子を所望したところで、広い室内にコンコンと響くノックの音。
屋敷の主であるシエルの「入れ」の言葉と共に入ってきたセバスチャンが運んできた銀のカートの上には、人数分のティーセットに三段重ねのケーキスタンドが。
そして作りたてのスイーツと茶葉からの甘い香りが立ち昇っていた。
「お待たせしました」
「遅い。待ちくたびれたぞセバスチャン」
「申し訳ありません。急にお客様の分も菓子を出せ、と坊ちゃんが仰ったので準備に戸惑ってしまいました」
「…………」
主人が相手だろうと毒舌混じりで言い返す、そこに痺れる憧れるぅ!セバスチャン……好きっ!!
「管理人さんはお黙りください」
「?セバスチャン誰に言っている?」
「いえ」
し、失礼しましたァ……!
「本日のメニューは、ホワイトチョコレートと三種のベリーのプチタルト、四種類のスコーンに各種サンドイッチ……と王道のアフタヌーンティースタイルをとらせていただきます。紅茶の方はダージリンのセカンドフラッシュをご用意いたしました」
明らかにウェッジウッドな、ワイルドストロベリーのティーセットを手に、素早くでも優雅に各々置き、香り高い紅茶を注いで行く。
茶器と共に目の前には焼きたてのスイーツが置かれ、美味しく食べられる時を待っていた。
悪魔がいて天使がいて、そんな世界だというのに、タイムスリップとはさすがにダンテもディーヴァも考えない。
だが目の前のシエル達は、至って落ち着いてしれっと言いのける。
「そういうことになるな」
「ええ、私共の時代…こちらは今18××年ですからね」
「1800年代……中世か!」
少し前に中世ヨーロッパについての旅番組を見たからか、ダンテもさすがに中世はわかったようで安心した。
「鼠じゃないならいい。しばしの間、我が屋敷の滞在を許す」
問題は解決した、とばかりに背もたれに寄りかかり、行儀悪く椅子をギコギコと鳴らしているシエル。
ちょっと待て、未来から来た『らしい』というだけで本当に解決したと言えるのだろうか?
滞在を許す、つまりは名前しか明かしていないどこの誰かもわからぬ自分達を信用してくれている……?
「え、そんだけか?」
「信じてくれるの?……あ、いえ、信じてくれるんですか?」
「嘘をついているようには見えん。それと……無理に敬語など使わなくても構わんぞ」
「坊ちゃんが信用するのであれば、私もそれに従うまでですよ」
笑い飛ばすシエルとにこりと微笑むセバスチャンに、困惑気味のダンテとディーヴァ。
「それとも何だ?」
笑っていた顔から一変。
「やはり貴殿らの正体は鼠(密売人)で、我が英国に疫病(ドラッグ)を運んできた招かざる客(刺客)だとでも?」
子供とは思えない大人顔負けの冷たい表情で低く言い放つ。
なぜだか、シエルは普通の子供じゃ考えられないような過酷な中を生きてきている、そんな気がした。
そんなことを言っているが、16歳のディーヴァも十分子供であることをお忘れなく。
「どう見たってディーヴァは、んなもんとは無縁な顔してるだろが!」
「ま、そうだな。これで実は招かざる客だ、とかだったら天性の女優だろうとも」
相変わらず噛み付くダンテ。
そして皮肉ってそう言うシエル。
『天性の女優』というかは『天使の少女』なのだが、まあそれはバレた時でいいだろう。
「ありがとう……シエル」
「礼には及ばん。さて……これでゆっくりとティータイムが出来る。セバスチャン、客人を『普通』にもてなしてやれ」
「御意」
普通?普通じゃないもてなし方ってあるのかな。
ディーヴァとダンテは知らない。
以前この屋敷で恐ろしいもてなしを受けた挙句、足の骨は折るわ、オーブンで焼かれそうになるわのひどい目にあった客がいたことを……。
恭しく一礼をしてからお茶の準備をしに出て行くセバスチャンを見、そしてシエルがダンテ達に席を勧めた。
「今茶を淹れ直させるからそこにかけるといい」
「ええ?でもあたし達がいたらゆっくりティータイムできないんじゃ……」
「せっかくのアフタヌーンティーの時間なんだ、未来について聞きながら楽しく飲みたいだろう?」
「アフタヌーンティー……!!」
「おいこらディーヴァ」
アフタヌーンティーの言葉に、目をキラキラと輝かせるディーヴァ。
「だって、アフタヌーンティーって!アフタヌーンティーだよダンテ!!」
「あーはいはいアフタヌーンティーだな。……まぁ、そういうの柄出来るところに行きたいって言ってたもんなぁ」
3段重ねのケーキスタンドに乗ったプチフール、サンドイッチ、そしてスコーンやヴィクトリアスポンジ。
素敵なティーセットで飲む、本場の美味しい紅茶。
乙女の憧れである。
「さて、今日のアフタヌーンティーも楽しみだ。セバスチャンの菓子より美味い菓子はないというくらい、奴の作る菓子は美味いからな」
「おっと!それは聞き捨てならねぇな」
セバスチャンの菓子が一番、との話題に異議あり!と申し立てるのはこの男。
「ほう?なら貴殿はどういった菓子が美味いと?未来の菓子だからさぞ変わったものがあろう」
「ふふん!それはディーヴァの菓子だ!ディーヴァが作る菓子はめっちゃ美味いんだぜ?」
「一般市民の作る菓子だろう?執事としてもパティシエとしても完璧なセバスチャンに勝てるわけがない」
「なんだと!」
この菓子についての話が徐々にヒートアップしていきダンテがガタンと椅子から立ち上がったところで、ディーヴァがダンテを落ち着かせようと(そしてシエルにこれ以上言わないようにと)なんとか言い含める。
「はいはい、そんなどーーーでもいいことで言い合わないでよね?プロのが美味しいのは当たり前なんだからダンテはムキにならない!シエルもダンテを煽らないでね」
「どーでもよくねぇっての」
「……あとでストロベリーサンデー作るから機嫌なおして?」
結局、ストロベリーサンデーだけでは足りないようで、キスも勘定に入れられてしまったがまあ……キスの1つや2つ別にいいか。
「ふん……ディーヴァ、貴嬢の作る菓子、そんなに美味いというなら食べてみたいものだ」
「うん。機会があれば作るね」
シエルがディーヴァの菓子を所望したところで、広い室内にコンコンと響くノックの音。
屋敷の主であるシエルの「入れ」の言葉と共に入ってきたセバスチャンが運んできた銀のカートの上には、人数分のティーセットに三段重ねのケーキスタンドが。
そして作りたてのスイーツと茶葉からの甘い香りが立ち昇っていた。
「お待たせしました」
「遅い。待ちくたびれたぞセバスチャン」
「申し訳ありません。急にお客様の分も菓子を出せ、と坊ちゃんが仰ったので準備に戸惑ってしまいました」
「…………」
主人が相手だろうと毒舌混じりで言い返す、そこに痺れる憧れるぅ!セバスチャン……好きっ!!
「管理人さんはお黙りください」
「?セバスチャン誰に言っている?」
「いえ」
し、失礼しましたァ……!
「本日のメニューは、ホワイトチョコレートと三種のベリーのプチタルト、四種類のスコーンに各種サンドイッチ……と王道のアフタヌーンティースタイルをとらせていただきます。紅茶の方はダージリンのセカンドフラッシュをご用意いたしました」
明らかにウェッジウッドな、ワイルドストロベリーのティーセットを手に、素早くでも優雅に各々置き、香り高い紅茶を注いで行く。
茶器と共に目の前には焼きたてのスイーツが置かれ、美味しく食べられる時を待っていた。