ちっちゃくなったでびるはんたー☆
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そして夕方。
空が赤と濃紺のグラデーションで彩られた帰り道。
家路へと我先に駆けていくちびっこを見守りながら、リアラとディーヴァはぼそりと呟きあった。
その話題はダンテ達の今後についてだ。
「これ…いつ戻るのかな」
「わかんないよねー」
「うん。
だって当人達は記憶ないんだからもしかしたらこのままなんて可能性も…」
そこまでいいかけて、落ち込むリアラ。
さらにはディーヴァもこの世の終わりのような顔をした。
「そ、そんなあ…。
ちっちゃいダンテも確かにかわいいけど、あたし、いつものダンテがいいよぉ…」
ぽろり。
そのエメラルドからは大きな涙のしずくがこぼれ落ちる。
「そんなこと言ったら私だってダンテさんに会いたいよ…」
ぽろぽろ…。
もらい泣きのような形で、リアラまで涙を流す始末。
静かに涙するお互いの恋人の姿に、ダンテ達は顔を見合わせ頷きあった。
そろそろ、限界だ。
イタズラしたりいじめることはあっても、それも愛ゆえ。
悲しませたいわけでも、ましてや泣かせたいわけではない。
……啼かせたいとは常々思っているが。
「あのな…リアラ、」
「ディーヴァ、実は、」
記憶があること、多分明日には元の姿に戻っているであろうことを言おうと口を開きかけたその時だった。
突然あたりが闇に包まれたかと思うと、高笑いをあげながら数匹の悪魔が現れた。
布袋をまとった案山子のような姿に、手足に鋭い刃を引っ提げた悪魔、スケアクロウだ。
「ひっ!悪魔…!」
「そろそろそういう時間だったわね」
いつものおっとりとした雰囲気はどこへやら。
その身に宿りし氷属性のような冷たくも鋭い気配をまとい、リアラは妖艶に唇をなめた。
その背には非戦闘員であるディーヴァをかばい、静かに戦闘のかまえを取る。
かまえたのはリアラだけではない。
髭と若もいつものノリで、愛銃に手をかけた。
だが、そこにはなにもない。
しまった!
今は事務所に銃だけでなくリベリオンすら置いてきているのだった。
というより、よしんば持っていたとしても今の体では重くて持てやしないだろう。
武器は諦め、パンチやキックを繰り出しながら髭と若は悪魔に突っ込んだ。
「でやぁぁぁあ!」
「うぉりゃーっ!」
自分が小さい時、どのくらい強かっただろうか。
近所の子どもには負けなしだったことだけは覚えている。
しかし、中身がダンテでも今の体は幼い。
雑魚とはいえ悪魔に勝てるわけがなく、そのパンチやキックが通用するわけがなかった。
返り討ちが関の山。
髭と若が攻撃を受けてしまうその前に、とっさにリアラは2人をかばうのだった。
「つっ!!」
悪魔の一閃が腕を切り裂き、リアラは負傷した。
「「リアラ!」」
「リアラお姉ちゃん!」
しかし、雑魚の攻撃だ。
深いと思われた傷もそこまでひどくない。
「大丈夫、かすり傷よ」
チラと怪我の程度を確認し、3人に笑って見せる。
そしてスケアクロウに流し目を向けた。
「でも、ちょっと本気出しちゃおうかな?」
リアラは口角をあげて微笑むと、その細い指を地面につける。
そこからスケアクロウの足元までをビキビキ音を立てて凍らせ、まとめて氷の彫像にした。
そしてムーンサルトのごとく高く飛び上がり、スケアクロウの脳天に強烈な踵落としを繰り出す。
かくして、悪魔達は瞬殺されたのだった。
「はい、もう大丈夫だよ」
冷気をまとわせながら軽やかに降り立ったリアラに駆け寄る3人。
「リアラお姉ちゃん大丈夫?
急いで治療するから腕を出して!」
「ありがと、ディーヴァちゃん」
素直に腕を差し出す。
もうほとんど治りかけてはいるが、リアラはディーヴァの治療を甘んじて受け入れた。
普段キスやら血の譲渡で怪我を直すディーヴァだが、手をかざすことでも小さな怪我なら治療ができるまでになっていた。
むしろリアラをキスで治していたら、ダンテ達と一部のマニアックな人々が喜んでしまう。
けしからんもっとや(ry
ダンテ達は、その様子を何も言わずただじっと見ているだけだった。
空が赤と濃紺のグラデーションで彩られた帰り道。
家路へと我先に駆けていくちびっこを見守りながら、リアラとディーヴァはぼそりと呟きあった。
その話題はダンテ達の今後についてだ。
「これ…いつ戻るのかな」
「わかんないよねー」
「うん。
だって当人達は記憶ないんだからもしかしたらこのままなんて可能性も…」
そこまでいいかけて、落ち込むリアラ。
さらにはディーヴァもこの世の終わりのような顔をした。
「そ、そんなあ…。
ちっちゃいダンテも確かにかわいいけど、あたし、いつものダンテがいいよぉ…」
ぽろり。
そのエメラルドからは大きな涙のしずくがこぼれ落ちる。
「そんなこと言ったら私だってダンテさんに会いたいよ…」
ぽろぽろ…。
もらい泣きのような形で、リアラまで涙を流す始末。
静かに涙するお互いの恋人の姿に、ダンテ達は顔を見合わせ頷きあった。
そろそろ、限界だ。
イタズラしたりいじめることはあっても、それも愛ゆえ。
悲しませたいわけでも、ましてや泣かせたいわけではない。
……啼かせたいとは常々思っているが。
「あのな…リアラ、」
「ディーヴァ、実は、」
記憶があること、多分明日には元の姿に戻っているであろうことを言おうと口を開きかけたその時だった。
突然あたりが闇に包まれたかと思うと、高笑いをあげながら数匹の悪魔が現れた。
布袋をまとった案山子のような姿に、手足に鋭い刃を引っ提げた悪魔、スケアクロウだ。
「ひっ!悪魔…!」
「そろそろそういう時間だったわね」
いつものおっとりとした雰囲気はどこへやら。
その身に宿りし氷属性のような冷たくも鋭い気配をまとい、リアラは妖艶に唇をなめた。
その背には非戦闘員であるディーヴァをかばい、静かに戦闘のかまえを取る。
かまえたのはリアラだけではない。
髭と若もいつものノリで、愛銃に手をかけた。
だが、そこにはなにもない。
しまった!
今は事務所に銃だけでなくリベリオンすら置いてきているのだった。
というより、よしんば持っていたとしても今の体では重くて持てやしないだろう。
武器は諦め、パンチやキックを繰り出しながら髭と若は悪魔に突っ込んだ。
「でやぁぁぁあ!」
「うぉりゃーっ!」
自分が小さい時、どのくらい強かっただろうか。
近所の子どもには負けなしだったことだけは覚えている。
しかし、中身がダンテでも今の体は幼い。
雑魚とはいえ悪魔に勝てるわけがなく、そのパンチやキックが通用するわけがなかった。
返り討ちが関の山。
髭と若が攻撃を受けてしまうその前に、とっさにリアラは2人をかばうのだった。
「つっ!!」
悪魔の一閃が腕を切り裂き、リアラは負傷した。
「「リアラ!」」
「リアラお姉ちゃん!」
しかし、雑魚の攻撃だ。
深いと思われた傷もそこまでひどくない。
「大丈夫、かすり傷よ」
チラと怪我の程度を確認し、3人に笑って見せる。
そしてスケアクロウに流し目を向けた。
「でも、ちょっと本気出しちゃおうかな?」
リアラは口角をあげて微笑むと、その細い指を地面につける。
そこからスケアクロウの足元までをビキビキ音を立てて凍らせ、まとめて氷の彫像にした。
そしてムーンサルトのごとく高く飛び上がり、スケアクロウの脳天に強烈な踵落としを繰り出す。
かくして、悪魔達は瞬殺されたのだった。
「はい、もう大丈夫だよ」
冷気をまとわせながら軽やかに降り立ったリアラに駆け寄る3人。
「リアラお姉ちゃん大丈夫?
急いで治療するから腕を出して!」
「ありがと、ディーヴァちゃん」
素直に腕を差し出す。
もうほとんど治りかけてはいるが、リアラはディーヴァの治療を甘んじて受け入れた。
普段キスやら血の譲渡で怪我を直すディーヴァだが、手をかざすことでも小さな怪我なら治療ができるまでになっていた。
むしろリアラをキスで治していたら、ダンテ達と一部のマニアックな人々が喜んでしまう。
けしからんもっとや(ry
ダンテ達は、その様子を何も言わずただじっと見ているだけだった。