狼とうさぎの1週間
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「ふんふーんふふふーん♪」
リアラは大好きな子守唄のメロディを口ずさみながらバスタイムを楽しんでいた。
「いい気持ち…」
普段はシャワーで済ましてしまうことが多いが、やはり湯船につかるのはいいものだ。
シャワーだけでは解消されない疲れがじんわりと消えていく。
しかも、湯の色はリアラの瞳と同じであり好きな色でもあるきれいな瑠璃色。
香りもリアラの好物のソーダの香りである。
リアラは好きなもの尽くしに包まれてリラックスバスタイムだった。
「ふーっ」
もこもこの泡を手のひらいっぱいに乗せ、息で吹くと薄い水色のシャボンが空中にも飛んでいった。
それを満足げに見届けたリアラはゆったりと湯船に身をゆだねた。
「今日は疲れたな、スケアクロウも多かったし…」
ちなみにリアラの討伐数は70を超えていたと思う。
一体一体ではなく、ひとまとめで相手をしていたため、ダンテ達よりも多く狩れたのだ。
「いつもありがとう、レイザード。お疲れ様…」
バスタイム中もつけるようにしているリアラの武器、レイザード。
リアラは感謝の気持ちを込めて、ゆっくりレイザードを撫でた。
「それにしても、変な呪いだったわ」
今日のことを振り返る。
ディーヴァについたうさ耳と、自分についた狼の耳としっぽ。
実に不可解な呪いだった。
でも撫でられて嬉しかったし、ディーヴァもかわいかったから少しは楽しかった。
「ああいう呪いだったら、少しくらいまたかかってもいいかもね♪」
ふふっと笑いをこぼしてリアラは呟いた。
突然バスルームのドアが開く。
「本当だな?」
開いたドアから髭がこちらを覗いていた。
「え…」
「お、見えそうで見えない。逆にそそるなあ」
「き、きゃあああああ!!」
リアラは真っ赤になって体を腕で覆うと、深く湯船に沈ませた。
泡風呂で良かった。
そして無我夢中で魔力を使い、髭に向かって氷柱を放つ。
そんな状態でも冷静な判断が何とか出来たようで、氷柱は近くの壁には当たらずにすべて的確に髭にのみ命中した。
「さすがリアラ…あ、本当に驚くとなるんだな」
リアラの頭に見覚えのある狼の耳が生えている。
湯船のせいで見えないが、この分だとしっぽも生えているだろう。
「また耳が生えてるぞー」
「何でもいいから出てってください!」
「HA-HA!」
毛を逆立てて怒るリアラに、これ以上攻撃されたらいくら髭でもすぐには回復しない。
髭は大人しく引き下がった。
***
「やー、絶景だったぜ!」
頭にリアラのアイシクルを受けたのだろう、氷柱がざっくり刺さったままの髭がキッチンにやってきた。
でも、刺さっているのも痛くないのか、それかよっぽど痛覚の鈍い阿呆なのか、気にしていないようだ。
まあ、『ダンテ』だからディーヴァも気にしないことにした。
「うわ、痛そうだな」
「ダンテさん、何やってんですか…」
「ちょっとばかし、リアラをな」
「覗いたのか?」
「ああ」
「やっるぅ」
「だから言ったのに。ダンテは自分も、とか考えないの!」
呆れて物も言えない。
だが、邪なことを考えたであろう、若を注意することは忘れない。
「なんでバレた」
ため息をこぼすディーヴァの脇で、髭は頭に刺さった氷柱を引っこ抜こうとしていた。
「ちょっと待って。それ引っこ抜いたら血が吹き出るでしょ、その辺汚したらちゃんと拭いてくださいよ?」
ここはキッチンだ、汚されてはかなわない。
だが、髭は面倒そうに顔を歪めた。
「髭、ディーヴァの言う通りにしといた方がいいぜ。怒るとおっかねぇから」
「何か言いまして?」
「おっと!なーんにも?」
そう言って若はこれ以上とばっちりが来ない内に部屋をあとにしてしまった。
リアラは大好きな子守唄のメロディを口ずさみながらバスタイムを楽しんでいた。
「いい気持ち…」
普段はシャワーで済ましてしまうことが多いが、やはり湯船につかるのはいいものだ。
シャワーだけでは解消されない疲れがじんわりと消えていく。
しかも、湯の色はリアラの瞳と同じであり好きな色でもあるきれいな瑠璃色。
香りもリアラの好物のソーダの香りである。
リアラは好きなもの尽くしに包まれてリラックスバスタイムだった。
「ふーっ」
もこもこの泡を手のひらいっぱいに乗せ、息で吹くと薄い水色のシャボンが空中にも飛んでいった。
それを満足げに見届けたリアラはゆったりと湯船に身をゆだねた。
「今日は疲れたな、スケアクロウも多かったし…」
ちなみにリアラの討伐数は70を超えていたと思う。
一体一体ではなく、ひとまとめで相手をしていたため、ダンテ達よりも多く狩れたのだ。
「いつもありがとう、レイザード。お疲れ様…」
バスタイム中もつけるようにしているリアラの武器、レイザード。
リアラは感謝の気持ちを込めて、ゆっくりレイザードを撫でた。
「それにしても、変な呪いだったわ」
今日のことを振り返る。
ディーヴァについたうさ耳と、自分についた狼の耳としっぽ。
実に不可解な呪いだった。
でも撫でられて嬉しかったし、ディーヴァもかわいかったから少しは楽しかった。
「ああいう呪いだったら、少しくらいまたかかってもいいかもね♪」
ふふっと笑いをこぼしてリアラは呟いた。
突然バスルームのドアが開く。
「本当だな?」
開いたドアから髭がこちらを覗いていた。
「え…」
「お、見えそうで見えない。逆にそそるなあ」
「き、きゃあああああ!!」
リアラは真っ赤になって体を腕で覆うと、深く湯船に沈ませた。
泡風呂で良かった。
そして無我夢中で魔力を使い、髭に向かって氷柱を放つ。
そんな状態でも冷静な判断が何とか出来たようで、氷柱は近くの壁には当たらずにすべて的確に髭にのみ命中した。
「さすがリアラ…あ、本当に驚くとなるんだな」
リアラの頭に見覚えのある狼の耳が生えている。
湯船のせいで見えないが、この分だとしっぽも生えているだろう。
「また耳が生えてるぞー」
「何でもいいから出てってください!」
「HA-HA!」
毛を逆立てて怒るリアラに、これ以上攻撃されたらいくら髭でもすぐには回復しない。
髭は大人しく引き下がった。
***
「やー、絶景だったぜ!」
頭にリアラのアイシクルを受けたのだろう、氷柱がざっくり刺さったままの髭がキッチンにやってきた。
でも、刺さっているのも痛くないのか、それかよっぽど痛覚の鈍い阿呆なのか、気にしていないようだ。
まあ、『ダンテ』だからディーヴァも気にしないことにした。
「うわ、痛そうだな」
「ダンテさん、何やってんですか…」
「ちょっとばかし、リアラをな」
「覗いたのか?」
「ああ」
「やっるぅ」
「だから言ったのに。ダンテは自分も、とか考えないの!」
呆れて物も言えない。
だが、邪なことを考えたであろう、若を注意することは忘れない。
「なんでバレた」
ため息をこぼすディーヴァの脇で、髭は頭に刺さった氷柱を引っこ抜こうとしていた。
「ちょっと待って。それ引っこ抜いたら血が吹き出るでしょ、その辺汚したらちゃんと拭いてくださいよ?」
ここはキッチンだ、汚されてはかなわない。
だが、髭は面倒そうに顔を歪めた。
「髭、ディーヴァの言う通りにしといた方がいいぜ。怒るとおっかねぇから」
「何か言いまして?」
「おっと!なーんにも?」
そう言って若はこれ以上とばっちりが来ない内に部屋をあとにしてしまった。