喧嘩したって、君が好き!
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そのころの若いダンテは、ディーヴァの予想通りだった。
しばらく温まった部屋で談笑しながら過ごしていたのだが、突然ダンテが呟いたのだ。
「ディーヴァに会いたい…」
「そうね、私もダンテに会いたくなってきたしもう夕食の時間だし、そろそろ帰ろうかしら」
紫乃は時計を確認して立ち上がり、座りっぱなしで凝り固まった筋肉をのばした。
そして自分の世界へと『ゲート』をつないだ。
***
紫乃の物と思わしき『ゲート』が出現し、部屋内を明るく照らした。
「お。うちのお姫様のお帰りのようだな」
「ですねー」
のほほんと構えるダンテとディーヴァの前に『ゲート』の扉が開く。
だが飛び出してきたのは紫乃ではなかった。
紫乃より先に飛び出して来たのは赤い風だった。
ディーヴァの世界の若いダンテだ。
「ディーヴァ、オレが悪かった!!」
「ダンテ!?」
ディーヴァを目に入れるやいなや、ダンテは彼女を強く強く抱きしめた。
その肩越しに自分と同じ赤いコートの男が目に入る。
ああ、これが未来のオレか。
ディーヴァを抱きしめながらそんなことを考える。
「って、ひげの生えたおっさんんん!?」
「よう、元気か。『俺』」
片手をあげてフレンドリーにあいさつするひげを生やした自分を見て、ダンテは今まで紫乃から話を聞いて知っていたにもかかわらず、混乱した。
その後ディーヴァがセーターを脱いで下のTシャツ姿になっているのに気がついて半狂乱になった。
「ディーヴァ、おっさんなオレになんもされてねーか?セーター脱いで何してた?まさかこのおっさんを好きになったり…」
「しないです!服脱いだのは暑いから!」
クスクス。
その時背後から柔らかな笑いが聞こえてきた。
閉じていく『ゲート』をバックに、紫乃とマハも戻ってきたのだ。
「ディーヴァちゃんのところのダンテ、まるで猪みたいだったわ」
「…確かにな」
「紫乃さんとネコさん!?」
ディーヴァが驚いたような声を発し紫乃達と会話しようとすると、ダンテが「オレだけ見てろ」と、言うかのように更にむぎゅむぎゅと抱きしめてきて話せなかった。
紫乃はそれを見て更に笑った。
笑う紫乃のそばに歩みより、こちらの世界のダンテはゆっくりと紫乃の肩に手を置いた。
「おかえり紫乃」
「ただいま、ダンテ」
「…その、すまなかった。癖だからなんとも言えないが、なるべくちゃんとするようにするから許してくれるか」
「うん。私も何度もしつこく言ってごめんなさい、ほんとうあれじゃ母親よね」
「あれは言葉のあやで、母親だとか思ってないからな」
「わかってるわ」
こちらのダンテと紫乃も優しく抱きしめ合った。
マハは興味なさそうに、こちらの世界に戻ったとたん、散歩へ行ってしまった。
しばらく両カップルともそうしていたが、紫乃とダンテが離れても、若いカップル同士は離れなかった。
というより、ダンテが離さないのだ。
「ダンテ苦しい、内臓でちゃう」
ディーヴァがそうもらしてもなんのその。
二度と離すもんかとでも言うようにその腕に閉じ込め続けている。
見かねた紫乃は苦笑して助太刀に介入した。
「そろそろ放してあげたら?」
「いやだ」
「ディーヴァちゃん死んじゃうわよ?」
その言葉にしぶしぶと言った表情でダンテはディーヴァを解放した。
「…悪い、ディーヴァ。今のこともだけど、オレの言ったことも」
「いいの。あたしもちょっと言い過ぎちゃった。あんなこと言ってごめんね」
「若い二人は一件落着ね」
「オレ達もだけどな」
「ええ」
お互いがお互いのパートナーを笑い合う。
ディーヴァとその世界のダンテは紫乃達に向き直り、日本式にペコリと頭を下げた。
「お騒がせしちゃってごめんなさい、ありがとう」
「悪い…」
紫乃とこっちのダンテもそれにならって頭を下げる。
「こっちも同じだったんだからおあいこだ」
「そう。こちらこそごめんね、ありがとう」
ぐーきゅるるる。
そこで盛大に4人の腹の虫が大合唱をした。
「「「「あ」」」」
ダンテ達は隠そうとはしなかったが、あとの2人は女性だ。
少し気恥ずかしそうな表情で目を虚空へ彷徨わせた。
「えへへ、お腹空いちゃった…」
「オレも…さっき紫乃にストサンつくってもらったけど、腹ペコだ」
「俺の方もディーヴァにストサンもらったが、すんごくちっさかったし、腹減ったな」
「私も…ねぇ、ディーヴァちゃん、提案があるんだけど…」
「紫乃さんも?」
しばらく温まった部屋で談笑しながら過ごしていたのだが、突然ダンテが呟いたのだ。
「ディーヴァに会いたい…」
「そうね、私もダンテに会いたくなってきたしもう夕食の時間だし、そろそろ帰ろうかしら」
紫乃は時計を確認して立ち上がり、座りっぱなしで凝り固まった筋肉をのばした。
そして自分の世界へと『ゲート』をつないだ。
***
紫乃の物と思わしき『ゲート』が出現し、部屋内を明るく照らした。
「お。うちのお姫様のお帰りのようだな」
「ですねー」
のほほんと構えるダンテとディーヴァの前に『ゲート』の扉が開く。
だが飛び出してきたのは紫乃ではなかった。
紫乃より先に飛び出して来たのは赤い風だった。
ディーヴァの世界の若いダンテだ。
「ディーヴァ、オレが悪かった!!」
「ダンテ!?」
ディーヴァを目に入れるやいなや、ダンテは彼女を強く強く抱きしめた。
その肩越しに自分と同じ赤いコートの男が目に入る。
ああ、これが未来のオレか。
ディーヴァを抱きしめながらそんなことを考える。
「って、ひげの生えたおっさんんん!?」
「よう、元気か。『俺』」
片手をあげてフレンドリーにあいさつするひげを生やした自分を見て、ダンテは今まで紫乃から話を聞いて知っていたにもかかわらず、混乱した。
その後ディーヴァがセーターを脱いで下のTシャツ姿になっているのに気がついて半狂乱になった。
「ディーヴァ、おっさんなオレになんもされてねーか?セーター脱いで何してた?まさかこのおっさんを好きになったり…」
「しないです!服脱いだのは暑いから!」
クスクス。
その時背後から柔らかな笑いが聞こえてきた。
閉じていく『ゲート』をバックに、紫乃とマハも戻ってきたのだ。
「ディーヴァちゃんのところのダンテ、まるで猪みたいだったわ」
「…確かにな」
「紫乃さんとネコさん!?」
ディーヴァが驚いたような声を発し紫乃達と会話しようとすると、ダンテが「オレだけ見てろ」と、言うかのように更にむぎゅむぎゅと抱きしめてきて話せなかった。
紫乃はそれを見て更に笑った。
笑う紫乃のそばに歩みより、こちらの世界のダンテはゆっくりと紫乃の肩に手を置いた。
「おかえり紫乃」
「ただいま、ダンテ」
「…その、すまなかった。癖だからなんとも言えないが、なるべくちゃんとするようにするから許してくれるか」
「うん。私も何度もしつこく言ってごめんなさい、ほんとうあれじゃ母親よね」
「あれは言葉のあやで、母親だとか思ってないからな」
「わかってるわ」
こちらのダンテと紫乃も優しく抱きしめ合った。
マハは興味なさそうに、こちらの世界に戻ったとたん、散歩へ行ってしまった。
しばらく両カップルともそうしていたが、紫乃とダンテが離れても、若いカップル同士は離れなかった。
というより、ダンテが離さないのだ。
「ダンテ苦しい、内臓でちゃう」
ディーヴァがそうもらしてもなんのその。
二度と離すもんかとでも言うようにその腕に閉じ込め続けている。
見かねた紫乃は苦笑して助太刀に介入した。
「そろそろ放してあげたら?」
「いやだ」
「ディーヴァちゃん死んじゃうわよ?」
その言葉にしぶしぶと言った表情でダンテはディーヴァを解放した。
「…悪い、ディーヴァ。今のこともだけど、オレの言ったことも」
「いいの。あたしもちょっと言い過ぎちゃった。あんなこと言ってごめんね」
「若い二人は一件落着ね」
「オレ達もだけどな」
「ええ」
お互いがお互いのパートナーを笑い合う。
ディーヴァとその世界のダンテは紫乃達に向き直り、日本式にペコリと頭を下げた。
「お騒がせしちゃってごめんなさい、ありがとう」
「悪い…」
紫乃とこっちのダンテもそれにならって頭を下げる。
「こっちも同じだったんだからおあいこだ」
「そう。こちらこそごめんね、ありがとう」
ぐーきゅるるる。
そこで盛大に4人の腹の虫が大合唱をした。
「「「「あ」」」」
ダンテ達は隠そうとはしなかったが、あとの2人は女性だ。
少し気恥ずかしそうな表情で目を虚空へ彷徨わせた。
「えへへ、お腹空いちゃった…」
「オレも…さっき紫乃にストサンつくってもらったけど、腹ペコだ」
「俺の方もディーヴァにストサンもらったが、すんごくちっさかったし、腹減ったな」
「私も…ねぇ、ディーヴァちゃん、提案があるんだけど…」
「紫乃さんも?」