Short Story
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「ただいま」
「……おかえり。またずいぶんと忙しかったようだな」
玄関に出迎えた彼は、ずぶ濡れになった私にタオルを手渡した。
雨で濡れた髪と、血に濡れた服が重い。
「少し手こずった。こんなに汚れて帰ってくるつもりなかったのに」
「君が帰ってきてくれただけで俺は幸せだよ」
頬に触れる彼の手に、私は内ポケットにいれた黒い記録媒体を握らせた。
「今回の報酬は何をご希望かな?」
「……シュウ特製のカレー」
「いいのか?そんなので」
私は彼とハグとキスを交わし、彼のズボンのポケットにはいった煙草を一本いただく。仕事終わりにはこの味が欲しくなる。
「ちゃんと美味しく作ってよね」
「そりゃもちろん。腕を振るうさ」
早くこの鬱陶しい服を処分したい。ベランダに歩きながら、赤く染まった薄手の黒いシャツのボタンを外す。
「ところで、FBIの方はきちんと進行してるの?」
ビルの光が夜空の星のように散る。窓の外は濡れた体では少し寒い。
「ああ、君のおかげで順調さ。ジェームズも直々に礼を言いたいと言っていたな」
煙草に火をつけ、汚れたシャツも燃やす。
こんな高層マンション、誰に見られるわけでもない。
破れたズボンも脱ぎすて、同じように火を灯す。
「煙くさ……」
私は煙草の煙を夜空に吐き捨てた。
「そんなに神経質に処理しなくてもいいんじゃないか?」
部屋着を持ってきてくれた彼。この人も潜入捜査などをやっていたが、どうにも私のやり方は過剰だと言う。
「だってどこに機械が付けられてるか分からないじゃない」
盗聴器なんて、さっさと燃やしてしまうのが一番。
だから、私は1度外で着た服は二度と着ない。
録音には私と彼の他愛ない会話くらいしかいれてやらない。
「もし、ここに付けられていたら?」
後ろから抱きついてきた彼の手が、女を証す部位を撫でる。
「やっぱり下着も燃やした方がいいかな」
「ここに手を出した奴は俺がそいつを処分しに行かないとな」
そう言って、耳にキスをして離れる。
「今のところ貴方の出番はないから安心して」
「それは良かった」
彼は今度は唇へキスを落とした。
これが一番の報酬かもしれない。
「……おかえり。またずいぶんと忙しかったようだな」
玄関に出迎えた彼は、ずぶ濡れになった私にタオルを手渡した。
雨で濡れた髪と、血に濡れた服が重い。
「少し手こずった。こんなに汚れて帰ってくるつもりなかったのに」
「君が帰ってきてくれただけで俺は幸せだよ」
頬に触れる彼の手に、私は内ポケットにいれた黒い記録媒体を握らせた。
「今回の報酬は何をご希望かな?」
「……シュウ特製のカレー」
「いいのか?そんなので」
私は彼とハグとキスを交わし、彼のズボンのポケットにはいった煙草を一本いただく。仕事終わりにはこの味が欲しくなる。
「ちゃんと美味しく作ってよね」
「そりゃもちろん。腕を振るうさ」
早くこの鬱陶しい服を処分したい。ベランダに歩きながら、赤く染まった薄手の黒いシャツのボタンを外す。
「ところで、FBIの方はきちんと進行してるの?」
ビルの光が夜空の星のように散る。窓の外は濡れた体では少し寒い。
「ああ、君のおかげで順調さ。ジェームズも直々に礼を言いたいと言っていたな」
煙草に火をつけ、汚れたシャツも燃やす。
こんな高層マンション、誰に見られるわけでもない。
破れたズボンも脱ぎすて、同じように火を灯す。
「煙くさ……」
私は煙草の煙を夜空に吐き捨てた。
「そんなに神経質に処理しなくてもいいんじゃないか?」
部屋着を持ってきてくれた彼。この人も潜入捜査などをやっていたが、どうにも私のやり方は過剰だと言う。
「だってどこに機械が付けられてるか分からないじゃない」
盗聴器なんて、さっさと燃やしてしまうのが一番。
だから、私は1度外で着た服は二度と着ない。
録音には私と彼の他愛ない会話くらいしかいれてやらない。
「もし、ここに付けられていたら?」
後ろから抱きついてきた彼の手が、女を証す部位を撫でる。
「やっぱり下着も燃やした方がいいかな」
「ここに手を出した奴は俺がそいつを処分しに行かないとな」
そう言って、耳にキスをして離れる。
「今のところ貴方の出番はないから安心して」
「それは良かった」
彼は今度は唇へキスを落とした。
これが一番の報酬かもしれない。