山川宇衣
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
文化祭のメインイベント、クラス演劇『眠れる森の美女』。
山川宇衣はお姫様役として、舞台中央のベッドに横たわっていた。
そして、呪いを解く王子様役は、宇衣が密かに想いを寄せるクラスメイトのゆめだ。
宇衣は目を閉じているものの、緊張で心臓がちぎれそうだった。
ステージの照明の熱、客席の静まり返った空気、そして――近づいてくる、ゆめの足音。
台本では「王子がお姫様のおでこにキスをするフリをして、お姫様が目覚める」という手はずになっている。
ゆめの気配がすぐ近くで止まり、そっとベッドに膝をつく音がした
ゆめ「ああ、愛しのプリンセス。どうかその目を覚ましてください……」
ゆめの低くて優しい声が耳元に届く。
宇衣は思わず、シーツを握る手に力が入った。
うい(心臓の音がゆめちゃんに聞こえちゃいそう……。早く、おでこに……)
ゆっくりと、ゆめの息遣いが近づいてくる。
だけど、通り過ぎるはずの気配がなぜかおでこではなく唇のすぐ目の前で止まった
うい(え……? ゆめちゃ――)
驚いて目をあけようとした瞬間、宇衣の唇に、柔らかくてほんのり甘い感触がぴったりと重なった
うい「んむ……っ!?」
フリなんかじゃない、確かな体温。
客席から「キャーーー!?」という割れんばかりの大歓声と悲鳴が上がる
うい(ゆめちゃん……っ!? 完全にちゅーしてる、よね……!?)
パニックになる宇衣の頬に、ゆめの温かい手がそっと添えられる。
数秒の長いキスのあと、ゆっくりと唇が離れた。
宇衣が真っ赤になって目を開けると、すぐ目の前でゆめが意地悪そうにでも少し照れたように微笑んでいた)
ゆめ「……おはよう、わたしの可愛いお姫様」
うい「……っ、〜〜〜〜っ!」
宇衣は顔がはぜるほど赤くなり、セリフを忘れてゆめの胸元に顔をうずめてしまった。
観客はそれを「最高の演技」だと思い込み、ものすごい拍手が鳴り響く
劇は大成功で幕を閉じ、舞台裏の幕が下りた瞬間――。
宇衣はゆめの衣装の袖をぎゅっと引っ張って、ステージ裏の暗がりに連れ込んだ
うい「ゆめちゃん! 今の何!? おでこにフリのはずじゃ……!」
ゆめ「ふふ、ういの顔真っ赤。かわいー」
うい「からかわないでよぉ! 心臓止まるかと思ったんだから……っ。なんで、あんなことしたの……?」
ゆめ「だって、フリだけで終わらせたくなかったんだもん」
うい「え……?」
ゆめ「劇の王子様じゃなくて、本物の王子様になりにきたの。……うい、わたしじゃ、ダメ?」
真剣な目で、じっと見つめてくるゆめ。
舞台裏のざわめきが急に遠くなる
うい「……だめ、じゃない、けど……。心の準備が……」
ゆめ「じゃあ、放課後、もう一回ちゃんと言いに行くね」
ゆめは宇衣の頭を優しく撫でると、王子様の格好のまま楽しそうにクラスメイトの輪に戻っていった。
一人残された宇衣は、まだピリピリと痺れる唇に触れながら恋の魔法に完全にかけられてしまうのだった
文化祭の片付けも終わり、夕暮れ時の教室。
オレンジ色の西日が差し込む中、宇衣は一人自分の席でポツンとゆめを待っていた。
心臓は、あの本番の瞬間からずっとうるさいままだ。
ガラガラ、と教室のドアが開く。
ジャージ姿に着替えたゆめが入ってきた
ゆめ「お待たせ、うい。残らせちゃってごめんね」
うい「ううん、全然大丈夫だけど……」
ゆめは宇衣の前の席に、椅子をくるりと反対向きにして座った。
まっすぐに見つめられて、宇衣は思わず視線を泳がせる
ゆめ「さっきは舞台裏で、意地悪な言い方しちゃってごめんね。驚かせちゃった?」
うい「びっくりしたよ、本当に……。だって、クラスのみんなも、全校生徒も見てたんだよ?」
ゆめ「あはは、そうだよね。でもね、そうでもしないと、わたし、ういに一生踏み出せない気がしたの」
うい「え……?」
ゆめ「劇の練習中、ずっとういの寝顔を近くで見ててさ。……フリだけで終わらせるなんて、もう無理って思っちゃったんだよね」
うい「……ゆめちゃん……」
ゆめ「舞台の上で言ったこと、覚えてる? わたしじゃ、ダメ?って聞いたやつ」
うい「うん……。ダメじゃない、って答えた、けど……」
ゆめ「あれ、劇のセリフじゃないからね。わたしの本気。……うい、わたしと付き合ってくれませんか?」
真剣な、少し不安そうな表情で手を差し出してくるゆめ。宇衣の胸に、甘い感情がじゅわっと広がっていく
うい「……ずるいよ。あんな大勢の前でファーストキス奪っておいて、断れるわけないじゃん……」
ゆめ「えっ、あ、やっぱり怒ってる……?」
うい「怒ってない! 怒ってないけど……、わたしも、ゆめちゃんのこと、ずっとかっこいいなって、特別だなって思ってたから……」
宇衣はシーツを握るみたいに、自分のスカートをぎゅっと握りしめて、小さな声で絞り出した
うい「……だから、わたしでよければ、よろしくおねがいします……」
ゆめ「……うい……っ!」
ゆめの顔が一気にパッと輝く。
嬉しそうに宇衣の手を両手で包み込んだ
ゆめ「よかった……! 嫌われてたらどうしようって、本当はバクバクだったんだから」
うい「嘘だぁ、あんなに堂々とちゅーしてきたくせに……」
ゆめ「それは、ういが可愛すぎるのが悪いんです。……ねぇ、うい」
うい「なぁに?」
ゆめ「今度は舞台の上じゃなくて、誰も見てないところで、もう一回していい?」
うい「っ、〜〜〜〜〜っ!!」
オレンジ色の夕日に染まる教室で、今度はフリでも演技でもない、二人だけの本当のキスが重なった
山川宇衣はお姫様役として、舞台中央のベッドに横たわっていた。
そして、呪いを解く王子様役は、宇衣が密かに想いを寄せるクラスメイトのゆめだ。
宇衣は目を閉じているものの、緊張で心臓がちぎれそうだった。
ステージの照明の熱、客席の静まり返った空気、そして――近づいてくる、ゆめの足音。
台本では「王子がお姫様のおでこにキスをするフリをして、お姫様が目覚める」という手はずになっている。
ゆめの気配がすぐ近くで止まり、そっとベッドに膝をつく音がした
ゆめ「ああ、愛しのプリンセス。どうかその目を覚ましてください……」
ゆめの低くて優しい声が耳元に届く。
宇衣は思わず、シーツを握る手に力が入った。
うい(心臓の音がゆめちゃんに聞こえちゃいそう……。早く、おでこに……)
ゆっくりと、ゆめの息遣いが近づいてくる。
だけど、通り過ぎるはずの気配がなぜかおでこではなく唇のすぐ目の前で止まった
うい(え……? ゆめちゃ――)
驚いて目をあけようとした瞬間、宇衣の唇に、柔らかくてほんのり甘い感触がぴったりと重なった
うい「んむ……っ!?」
フリなんかじゃない、確かな体温。
客席から「キャーーー!?」という割れんばかりの大歓声と悲鳴が上がる
うい(ゆめちゃん……っ!? 完全にちゅーしてる、よね……!?)
パニックになる宇衣の頬に、ゆめの温かい手がそっと添えられる。
数秒の長いキスのあと、ゆっくりと唇が離れた。
宇衣が真っ赤になって目を開けると、すぐ目の前でゆめが意地悪そうにでも少し照れたように微笑んでいた)
ゆめ「……おはよう、わたしの可愛いお姫様」
うい「……っ、〜〜〜〜っ!」
宇衣は顔がはぜるほど赤くなり、セリフを忘れてゆめの胸元に顔をうずめてしまった。
観客はそれを「最高の演技」だと思い込み、ものすごい拍手が鳴り響く
劇は大成功で幕を閉じ、舞台裏の幕が下りた瞬間――。
宇衣はゆめの衣装の袖をぎゅっと引っ張って、ステージ裏の暗がりに連れ込んだ
うい「ゆめちゃん! 今の何!? おでこにフリのはずじゃ……!」
ゆめ「ふふ、ういの顔真っ赤。かわいー」
うい「からかわないでよぉ! 心臓止まるかと思ったんだから……っ。なんで、あんなことしたの……?」
ゆめ「だって、フリだけで終わらせたくなかったんだもん」
うい「え……?」
ゆめ「劇の王子様じゃなくて、本物の王子様になりにきたの。……うい、わたしじゃ、ダメ?」
真剣な目で、じっと見つめてくるゆめ。
舞台裏のざわめきが急に遠くなる
うい「……だめ、じゃない、けど……。心の準備が……」
ゆめ「じゃあ、放課後、もう一回ちゃんと言いに行くね」
ゆめは宇衣の頭を優しく撫でると、王子様の格好のまま楽しそうにクラスメイトの輪に戻っていった。
一人残された宇衣は、まだピリピリと痺れる唇に触れながら恋の魔法に完全にかけられてしまうのだった
文化祭の片付けも終わり、夕暮れ時の教室。
オレンジ色の西日が差し込む中、宇衣は一人自分の席でポツンとゆめを待っていた。
心臓は、あの本番の瞬間からずっとうるさいままだ。
ガラガラ、と教室のドアが開く。
ジャージ姿に着替えたゆめが入ってきた
ゆめ「お待たせ、うい。残らせちゃってごめんね」
うい「ううん、全然大丈夫だけど……」
ゆめは宇衣の前の席に、椅子をくるりと反対向きにして座った。
まっすぐに見つめられて、宇衣は思わず視線を泳がせる
ゆめ「さっきは舞台裏で、意地悪な言い方しちゃってごめんね。驚かせちゃった?」
うい「びっくりしたよ、本当に……。だって、クラスのみんなも、全校生徒も見てたんだよ?」
ゆめ「あはは、そうだよね。でもね、そうでもしないと、わたし、ういに一生踏み出せない気がしたの」
うい「え……?」
ゆめ「劇の練習中、ずっとういの寝顔を近くで見ててさ。……フリだけで終わらせるなんて、もう無理って思っちゃったんだよね」
うい「……ゆめちゃん……」
ゆめ「舞台の上で言ったこと、覚えてる? わたしじゃ、ダメ?って聞いたやつ」
うい「うん……。ダメじゃない、って答えた、けど……」
ゆめ「あれ、劇のセリフじゃないからね。わたしの本気。……うい、わたしと付き合ってくれませんか?」
真剣な、少し不安そうな表情で手を差し出してくるゆめ。宇衣の胸に、甘い感情がじゅわっと広がっていく
うい「……ずるいよ。あんな大勢の前でファーストキス奪っておいて、断れるわけないじゃん……」
ゆめ「えっ、あ、やっぱり怒ってる……?」
うい「怒ってない! 怒ってないけど……、わたしも、ゆめちゃんのこと、ずっとかっこいいなって、特別だなって思ってたから……」
宇衣はシーツを握るみたいに、自分のスカートをぎゅっと握りしめて、小さな声で絞り出した
うい「……だから、わたしでよければ、よろしくおねがいします……」
ゆめ「……うい……っ!」
ゆめの顔が一気にパッと輝く。
嬉しそうに宇衣の手を両手で包み込んだ
ゆめ「よかった……! 嫌われてたらどうしようって、本当はバクバクだったんだから」
うい「嘘だぁ、あんなに堂々とちゅーしてきたくせに……」
ゆめ「それは、ういが可愛すぎるのが悪いんです。……ねぇ、うい」
うい「なぁに?」
ゆめ「今度は舞台の上じゃなくて、誰も見てないところで、もう一回していい?」
うい「っ、〜〜〜〜〜っ!!」
オレンジ色の夕日に染まる教室で、今度はフリでも演技でもない、二人だけの本当のキスが重なった