長編
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ある日の午後。
その日は珍しく、仕事が早く終わった。
スタジオを出たメンバーたちは、それぞれ帰り支度をしている。
まつり「今日早いね」
いとは「奇跡ですね」
れな「久しぶりかも」
ひかるはバッグを肩にかけながら伸びをする。
ひかる「久しぶりに外の空気吸える」
まつり「ずっとスタジオやったもんね」
ひかる「ちょっと歩こうかな」
まつり「一人で?」
ひかる「うん」
まつりは少しだけ考えてから笑う。
まつり「迷子ならないでよ」
ひかる「子どもじゃない」
ひかるは軽く手を振ってスタジオを出た。
外の空気は少し冷たい。
でも気持ちいい。
ひかるは特に目的もなく歩き始めた。
街の音。
人の声。
車の音。
その中を、ぼんやり歩く。
しばらくすると、ある場所で足が止まった。
小さな公園。
ベンチが二つ。
自販機。
夜になると少し静かになる場所。
ひかる「……」
なぜか、懐かしい感じがした。
ひかる(来たことあったっけ)
記憶を探る。
でも思い出せない。
ひかるはゆっくりベンチに座る。
空を見上げる。
夕方の空。
オレンジ色の光。
その時。
足音が近づいてきた。
ひかる「……」
ひかるは顔を上げる。
そこに立っていたのは、ほのだった。
ほの「……あ」
一瞬、お互い驚く。
ひかる「田村」
ほの「ひーちゃん」
少し気まずい沈黙。
ほのは小さく笑う。
ほの「なんでここに」
ひかる「なんとなく歩いてたら」
ひかる「ここ来た」
ほのは少し目を丸くする。
ほの「そっか」
ひかる「田村は?」
ほのは自販機の前で立ち止まる。
ほの「たまに来る」
ひかる「ここに?」
ほの「うん」
ほのは飲み物を二本買う。
そして一本をひかるに渡す。
ほの「はい」
ひかる「え、いいの?」
ほの「いいよ」
ひかる「ありがと」
ほのは少し離れたベンチに座ろうとする。
その時。
ひかるが言う。
ひかる「隣でいいやん」
ほの「……え」
ひかる「ベンチ広いし」
ほのは一瞬止まる。
そして、ゆっくり隣に座った。
少し距離。
前よりずっと遠い距離。
でも、今の2人にはそれが自然だった。
しばらく静かな時間が流れる。
風が吹く。
ひかるがぽつりと言う。
ひかる「ここさ」
ほの「うん?」
ひかる「なんか懐かしい感じする」
ほのの指が、少しだけ止まる。
ほの「……そう?」
ひかる「うん」
ひかるは周りを見る。
ひかる「来たことあるんかな」
ほのは小さく笑う。
ほの「あるよ」
ひかる「やっぱり?」
ほの「うん」
ひかる「いつ」
ほのは少しだけ空を見る。
夕焼け。
優しい光。
ほの「前」
ひかる「前って」
ほの「結構前」
本当は、付き合っていた頃。
仕事終わりに2人で来た場所。
でも。
今のひかるは覚えていない。
ひかる「ふーん」
ひかるは飲み物を一口飲む。
そして、ほのを見る。
ひかる「田村さ」
ほの「なに?」
ひかる「なんでそんな優しいん」
ほのは少し笑う。
ほの「優しい?」
ひかる「うん」
ひかるは真面目な顔で言う。
ひかる「なんか私にだけ優しい気する」
ほのの胸が小さく揺れる。
ほの「気のせい」
ひかる「そうかな」
ひかるは少し考える。
そしてぽつりと言う。
ひかる「もっと知りたい」
ほの「……え?」
ひかる「田村のこと」
ひかる「なんか」
ひかる「気になる」
その言葉。
ほのの心臓が強く鳴る。
でも。
ほのは少し笑う。
ほの「メンバーやから」
ひかる「それだけ?」
ほの「それだけ」
本当は違う。
でも。
言えない。
その時。
ひかるがぽつりと言う。
ひかる「田村」
ほの「うん?」
ひかる「またここ来よう」
ほのは少し驚く。
ほの「なんで」
ひかる「落ち着く」
ひかるは少し笑う。
ひかる「田村といると」
ほのの胸がまた少し痛くなる。
でも。
同時に、少しだけ温かくなる。
ほの「……うん」
小さく頷いた。
その夕焼けの下で、2人の距離は
ほんの少しだけ近づいた。
その日は珍しく、仕事が早く終わった。
スタジオを出たメンバーたちは、それぞれ帰り支度をしている。
まつり「今日早いね」
いとは「奇跡ですね」
れな「久しぶりかも」
ひかるはバッグを肩にかけながら伸びをする。
ひかる「久しぶりに外の空気吸える」
まつり「ずっとスタジオやったもんね」
ひかる「ちょっと歩こうかな」
まつり「一人で?」
ひかる「うん」
まつりは少しだけ考えてから笑う。
まつり「迷子ならないでよ」
ひかる「子どもじゃない」
ひかるは軽く手を振ってスタジオを出た。
外の空気は少し冷たい。
でも気持ちいい。
ひかるは特に目的もなく歩き始めた。
街の音。
人の声。
車の音。
その中を、ぼんやり歩く。
しばらくすると、ある場所で足が止まった。
小さな公園。
ベンチが二つ。
自販機。
夜になると少し静かになる場所。
ひかる「……」
なぜか、懐かしい感じがした。
ひかる(来たことあったっけ)
記憶を探る。
でも思い出せない。
ひかるはゆっくりベンチに座る。
空を見上げる。
夕方の空。
オレンジ色の光。
その時。
足音が近づいてきた。
ひかる「……」
ひかるは顔を上げる。
そこに立っていたのは、ほのだった。
ほの「……あ」
一瞬、お互い驚く。
ひかる「田村」
ほの「ひーちゃん」
少し気まずい沈黙。
ほのは小さく笑う。
ほの「なんでここに」
ひかる「なんとなく歩いてたら」
ひかる「ここ来た」
ほのは少し目を丸くする。
ほの「そっか」
ひかる「田村は?」
ほのは自販機の前で立ち止まる。
ほの「たまに来る」
ひかる「ここに?」
ほの「うん」
ほのは飲み物を二本買う。
そして一本をひかるに渡す。
ほの「はい」
ひかる「え、いいの?」
ほの「いいよ」
ひかる「ありがと」
ほのは少し離れたベンチに座ろうとする。
その時。
ひかるが言う。
ひかる「隣でいいやん」
ほの「……え」
ひかる「ベンチ広いし」
ほのは一瞬止まる。
そして、ゆっくり隣に座った。
少し距離。
前よりずっと遠い距離。
でも、今の2人にはそれが自然だった。
しばらく静かな時間が流れる。
風が吹く。
ひかるがぽつりと言う。
ひかる「ここさ」
ほの「うん?」
ひかる「なんか懐かしい感じする」
ほのの指が、少しだけ止まる。
ほの「……そう?」
ひかる「うん」
ひかるは周りを見る。
ひかる「来たことあるんかな」
ほのは小さく笑う。
ほの「あるよ」
ひかる「やっぱり?」
ほの「うん」
ひかる「いつ」
ほのは少しだけ空を見る。
夕焼け。
優しい光。
ほの「前」
ひかる「前って」
ほの「結構前」
本当は、付き合っていた頃。
仕事終わりに2人で来た場所。
でも。
今のひかるは覚えていない。
ひかる「ふーん」
ひかるは飲み物を一口飲む。
そして、ほのを見る。
ひかる「田村さ」
ほの「なに?」
ひかる「なんでそんな優しいん」
ほのは少し笑う。
ほの「優しい?」
ひかる「うん」
ひかるは真面目な顔で言う。
ひかる「なんか私にだけ優しい気する」
ほのの胸が小さく揺れる。
ほの「気のせい」
ひかる「そうかな」
ひかるは少し考える。
そしてぽつりと言う。
ひかる「もっと知りたい」
ほの「……え?」
ひかる「田村のこと」
ひかる「なんか」
ひかる「気になる」
その言葉。
ほのの心臓が強く鳴る。
でも。
ほのは少し笑う。
ほの「メンバーやから」
ひかる「それだけ?」
ほの「それだけ」
本当は違う。
でも。
言えない。
その時。
ひかるがぽつりと言う。
ひかる「田村」
ほの「うん?」
ひかる「またここ来よう」
ほのは少し驚く。
ほの「なんで」
ひかる「落ち着く」
ひかるは少し笑う。
ひかる「田村といると」
ほのの胸がまた少し痛くなる。
でも。
同時に、少しだけ温かくなる。
ほの「……うん」
小さく頷いた。
その夕焼けの下で、2人の距離は
ほんの少しだけ近づいた。