長編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
放課後の音楽室は、独特の空気をまとっている。
古い床のきしむ音。
譜面台が並ぶ影。
夕方の光が、窓から斜めに差し込んでいた。
ここが、今年の合同ステージ準備の拠点になる。
一番早く来ていたのは、3年生。
森田ひかるは、黒板に大きく予定を書いていた。
ひかる「今日は顔合わせと方向性確認だけ、無理に決めきらなくていい」
その声は落ち着いていて、場を自然と整える力がある。
藤吉夏鈴は、ピアノの横に腰をかけて腕を組んでいた。
夏鈴「……人、多くない?」
田村保乃が、小さく笑う。
保乃「全学年だからね。でも、こういうの久しぶりでしょ」
夏鈴「……まあ」
そこへ、2年生がぞろぞろと入ってくる。
向井純葉が真っ先に声を上げた。
純葉「うわー!音楽室ひろ!」
的野美青「……静かに」
村山美羽は、壁際に立ち、全体を観察している。
美羽(3年生の空気……やっぱ違う)
少し遅れて、1年生――4期生。
扉の前で、一瞬ためらう。
山川宇衣(入っていいのかな)
目黒陽色が、そっと背中を押す。
陽色「行こ」
全員が揃ったところで、ひかるが前に立つ。
ひかる「今日は来てくれてありがとう。学年も経験もバラバラだけど一緒に、ひとつのステージを作りたい」
1年生たちは、息をのむ。
宇衣(この人が…中心)
大園玲が、軽く手を挙げる。
玲「じゃ、堅くならないために簡単に自己紹介しよっか!」
その一言で、空気が少し和らぐ。
2年生、1年生が順に名乗る。
声が小さかったり、噛んだり、途中で止まったり。
それでも、一人ひとりの名前が、この場に刻まれていく。
最後に、純葉が元気よく言った。
純葉「2年の向井純葉です!盛り上げ役なら任せてください!」
少し笑いが起きる。
その空気を見ていた美羽が、ぽつりと口を開いた。
美羽「……私は、表現をちゃんと作りたいです」
一瞬、静かになる。
純葉が振り返る。
純葉「それって、どういう…」
ひかるが、すぐに間に入る。
ひかる「いいね。どっちも、必要」
その一言で、衝突は未然に止まる。
休憩時間。
3年生が固まって話している。
夏鈴「……2年生、主張してくるね」
保乃「それでいいんじゃない?今年は、引き継ぐ年だし」
ひかるは、少し離れた場所で1年生を見る。
ひかる(ちゃんと、緊張してる)
その視線に気づいた宇衣が、慌てて目を逸らす。
宇衣(見られた…)
一方、2年生側。
美青「純葉、さっきちょっと突っ込みすぎ」
純葉「えー!?」
美羽「でも、ちゃんと伝えたのはよかった」
純葉「……ほんと?」
美羽「うん」
それだけで、純葉は少し照れる。
後半。
ひかるが全体に向かって言う。
ひかる「次からは、混合で動こう。学年、ばらして」
その言葉に、どよめきが起きる。
1年生と2年生、3年生が自然に混ざる。
宇衣は、偶然ひかるの近くになる。
宇衣「……よろしくお願いします」
ひかる「こちらこそ」
優しい声。
宇衣(怖くない…)
夏鈴は、2年生の美羽と視線を交わす。
夏鈴「……表現、気になる」
美羽「……見てくれます?」
夏鈴「うん」
短い会話。
でも、確実に何かが始まっている。
夕方。
片付けの時間。
音楽室の空気は、来た時とは違っていた。
ひかるは、最後に言う。
ひかる「今日、ありがとう。ここから忙しくなるけど一緒に、ちゃんと作ろう」
廊下に出ると、学年ごとに自然と分かれていく。
でも、その足取りは、少しだけ近づいていた。
宇衣は、振り返って音楽室を見る。
宇衣(ここで何か、変わりそう)
放課後の校舎で3つの学年が、確かに交差した。
まだ衝突もある。
まだ未完成。
物語はもう、動き出している。
古い床のきしむ音。
譜面台が並ぶ影。
夕方の光が、窓から斜めに差し込んでいた。
ここが、今年の合同ステージ準備の拠点になる。
一番早く来ていたのは、3年生。
森田ひかるは、黒板に大きく予定を書いていた。
ひかる「今日は顔合わせと方向性確認だけ、無理に決めきらなくていい」
その声は落ち着いていて、場を自然と整える力がある。
藤吉夏鈴は、ピアノの横に腰をかけて腕を組んでいた。
夏鈴「……人、多くない?」
田村保乃が、小さく笑う。
保乃「全学年だからね。でも、こういうの久しぶりでしょ」
夏鈴「……まあ」
そこへ、2年生がぞろぞろと入ってくる。
向井純葉が真っ先に声を上げた。
純葉「うわー!音楽室ひろ!」
的野美青「……静かに」
村山美羽は、壁際に立ち、全体を観察している。
美羽(3年生の空気……やっぱ違う)
少し遅れて、1年生――4期生。
扉の前で、一瞬ためらう。
山川宇衣(入っていいのかな)
目黒陽色が、そっと背中を押す。
陽色「行こ」
全員が揃ったところで、ひかるが前に立つ。
ひかる「今日は来てくれてありがとう。学年も経験もバラバラだけど一緒に、ひとつのステージを作りたい」
1年生たちは、息をのむ。
宇衣(この人が…中心)
大園玲が、軽く手を挙げる。
玲「じゃ、堅くならないために簡単に自己紹介しよっか!」
その一言で、空気が少し和らぐ。
2年生、1年生が順に名乗る。
声が小さかったり、噛んだり、途中で止まったり。
それでも、一人ひとりの名前が、この場に刻まれていく。
最後に、純葉が元気よく言った。
純葉「2年の向井純葉です!盛り上げ役なら任せてください!」
少し笑いが起きる。
その空気を見ていた美羽が、ぽつりと口を開いた。
美羽「……私は、表現をちゃんと作りたいです」
一瞬、静かになる。
純葉が振り返る。
純葉「それって、どういう…」
ひかるが、すぐに間に入る。
ひかる「いいね。どっちも、必要」
その一言で、衝突は未然に止まる。
休憩時間。
3年生が固まって話している。
夏鈴「……2年生、主張してくるね」
保乃「それでいいんじゃない?今年は、引き継ぐ年だし」
ひかるは、少し離れた場所で1年生を見る。
ひかる(ちゃんと、緊張してる)
その視線に気づいた宇衣が、慌てて目を逸らす。
宇衣(見られた…)
一方、2年生側。
美青「純葉、さっきちょっと突っ込みすぎ」
純葉「えー!?」
美羽「でも、ちゃんと伝えたのはよかった」
純葉「……ほんと?」
美羽「うん」
それだけで、純葉は少し照れる。
後半。
ひかるが全体に向かって言う。
ひかる「次からは、混合で動こう。学年、ばらして」
その言葉に、どよめきが起きる。
1年生と2年生、3年生が自然に混ざる。
宇衣は、偶然ひかるの近くになる。
宇衣「……よろしくお願いします」
ひかる「こちらこそ」
優しい声。
宇衣(怖くない…)
夏鈴は、2年生の美羽と視線を交わす。
夏鈴「……表現、気になる」
美羽「……見てくれます?」
夏鈴「うん」
短い会話。
でも、確実に何かが始まっている。
夕方。
片付けの時間。
音楽室の空気は、来た時とは違っていた。
ひかるは、最後に言う。
ひかる「今日、ありがとう。ここから忙しくなるけど一緒に、ちゃんと作ろう」
廊下に出ると、学年ごとに自然と分かれていく。
でも、その足取りは、少しだけ近づいていた。
宇衣は、振り返って音楽室を見る。
宇衣(ここで何か、変わりそう)
放課後の校舎で3つの学年が、確かに交差した。
まだ衝突もある。
まだ未完成。
物語はもう、動き出している。