長編
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翌朝。
校門前は、いつも通りのざわめき。
でも、夏鈴の足取りは迷いがなかった。
音楽室。
夏鈴は、ひかるが来る前に一人で立っていた。
譜面台の上には、修正された構成メモ。
夏鈴(……決めた)
扉が開く音。
ひかるが、少し遅れて入ってくる。
ひかる「……おはよ」
夏鈴「おはよう」
いつもより、声が落ち着いている。
夏鈴「先に、会長に話してきた」
ひかるの心臓が、跳ねる。
ひかる「……え?」
夏鈴「噂のこと。私から、“距離を取る”って」
ひかるは、言葉を失う。
ひかる「……なんで」
夏鈴「逃げじゃないよ。選んだだけ」
ひかるの胸に、安堵と痛みが同時に広がる。
ひかる「……私、まだ」
言いかけて、止まる。
夏鈴は、ひかるをまっすぐ見た。
夏鈴「分かってる。だから、今は私が引く」
その“優しさ”が、ひかるを一番追い詰めた。
昼休み。
屋上。
ひかるは、風に吹かれながら考えていた。
ひかる(守るって、何?立場を守る?それとも……)
そこへ、守屋麗奈がやってくる。
麗奈「……顔、曇ってる」
ひかる「……うん」
ひかる「私一番大事なものを後回しにしてる気がする」
麗奈は、少し考えてから言った。
麗奈「大事なものって、“守れる形”にしないと残らないよ」
その言葉が、胸の奥に落ちた。
放課後。
体育館。
全体練習。
ひかると夏鈴は、明らかに距離を取っていた。
目も、合わせない。
向井純葉「……え、なんか今日、変じゃない?」
美羽「……気づくの遅い」
練習が終わる。
拍手のあと、松田里奈が前に出た。
松田「……最後に言いたいことがある人、いる?」
ひかるの足が、前に出た。
自分でも、驚くほど自然に。
ひかる「……あります」
体育館が、静まる。
ひかる「最近、空気を乱してしまってごめんなさい」
夏鈴が、顔を上げる。
ひかる「でも守りたいものを間違えたくない」
ひかるは、息を吸う。
ひかる「私は逃げない」
ざわめき。
でも、誰も遮らない。
松田が、ゆっくりうなずいた。
松田「……続けて」
ひかるは、夏鈴のほうを見る。
ひかる「……ちゃんと、向き合う」
それだけ言って、ひかるは頭を下げた。
練習後。
誰もいない廊下。
夏鈴「……ひかる」
ひかる「……夏鈴」
夏鈴「さっきの……覚悟?」
ひかるは、少し笑った。
ひかる「……形にする覚悟」
夏鈴は、静かに息を吐く。
夏鈴「……じゃあ今度は、私が待つ」
二人の距離は、
まだ触れない。
でも――
もう、離れてはいなかった。
覚悟は、確かにそこにあった。
校門前は、いつも通りのざわめき。
でも、夏鈴の足取りは迷いがなかった。
音楽室。
夏鈴は、ひかるが来る前に一人で立っていた。
譜面台の上には、修正された構成メモ。
夏鈴(……決めた)
扉が開く音。
ひかるが、少し遅れて入ってくる。
ひかる「……おはよ」
夏鈴「おはよう」
いつもより、声が落ち着いている。
夏鈴「先に、会長に話してきた」
ひかるの心臓が、跳ねる。
ひかる「……え?」
夏鈴「噂のこと。私から、“距離を取る”って」
ひかるは、言葉を失う。
ひかる「……なんで」
夏鈴「逃げじゃないよ。選んだだけ」
ひかるの胸に、安堵と痛みが同時に広がる。
ひかる「……私、まだ」
言いかけて、止まる。
夏鈴は、ひかるをまっすぐ見た。
夏鈴「分かってる。だから、今は私が引く」
その“優しさ”が、ひかるを一番追い詰めた。
昼休み。
屋上。
ひかるは、風に吹かれながら考えていた。
ひかる(守るって、何?立場を守る?それとも……)
そこへ、守屋麗奈がやってくる。
麗奈「……顔、曇ってる」
ひかる「……うん」
ひかる「私一番大事なものを後回しにしてる気がする」
麗奈は、少し考えてから言った。
麗奈「大事なものって、“守れる形”にしないと残らないよ」
その言葉が、胸の奥に落ちた。
放課後。
体育館。
全体練習。
ひかると夏鈴は、明らかに距離を取っていた。
目も、合わせない。
向井純葉「……え、なんか今日、変じゃない?」
美羽「……気づくの遅い」
練習が終わる。
拍手のあと、松田里奈が前に出た。
松田「……最後に言いたいことがある人、いる?」
ひかるの足が、前に出た。
自分でも、驚くほど自然に。
ひかる「……あります」
体育館が、静まる。
ひかる「最近、空気を乱してしまってごめんなさい」
夏鈴が、顔を上げる。
ひかる「でも守りたいものを間違えたくない」
ひかるは、息を吸う。
ひかる「私は逃げない」
ざわめき。
でも、誰も遮らない。
松田が、ゆっくりうなずいた。
松田「……続けて」
ひかるは、夏鈴のほうを見る。
ひかる「……ちゃんと、向き合う」
それだけ言って、ひかるは頭を下げた。
練習後。
誰もいない廊下。
夏鈴「……ひかる」
ひかる「……夏鈴」
夏鈴「さっきの……覚悟?」
ひかるは、少し笑った。
ひかる「……形にする覚悟」
夏鈴は、静かに息を吐く。
夏鈴「……じゃあ今度は、私が待つ」
二人の距離は、
まだ触れない。
でも――
もう、離れてはいなかった。
覚悟は、確かにそこにあった。