長編
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放課後、生徒会室。
ノックの音が、やけに大きく響いた。
松田里奈「……入って」
扉を開けたのは、森田ひかると藤吉夏鈴。
二人並んで立つ姿に、部屋の空気が一瞬、張りつめる。
松田「呼び出してごめんね」
武元唯衣、遠藤光莉、小田倉麗奈も席についている。
完全に、正式な場だった。
松田「単刀直入に聞くね。最近の噂について」
ひかるは、ぎゅっと手を握った。
夏鈴は、視線を逸らさない。
松田「事実確認がしたいわけじゃない。でも、このままだと全体に影響が出る」
小田倉が、やわらかく続ける。
小田倉「誰かを責めたいわけではありません。ただ……立場がある」
ひかる「……分かってる」
声が、少し震えた。
松田「お願い。今は、“距離を意識して”行動してほしい」
その言葉に、夏鈴の表情が、わずかに硬くなる。
夏鈴「……それって、気持ちもなかったことにしろってことですか」
一瞬、沈黙。
松田は、少し困ったように眉を下げる。
松田「……そう聞こえたなら、ごめん。でも、今は“個人”より“全体”を守りたい」
ひかるの胸に、
重たいものが落ちる。
生徒会室を出たあと。
廊下は、夕暮れの色に染まっていた。
夏鈴「……ごめん」
ひかる「なんで謝るの」
夏鈴「私が、言いすぎた」
ひかるは、立ち止まる。
ひかる「……違う。私が、逃げてた」
夏鈴が、驚いたように見る。
ひかる「好きって気持ちも。守りたい立場も。
どっちも大事で……決めなかった」
風が吹いて、二人の間を通り抜ける。
夏鈴「……私ね曖昧なの、苦手」
ひかる「……うん」
夏鈴「だから距離取るなら、ちゃんと取る。向き合うなら、ちゃんと向き合う」
ひかるの目が、揺れる。
ひかる「……少し、時間ほしい」
夏鈴は、少しだけ笑った。
夏鈴「いいよ。でも待つの得意じゃないから」
その夜。
ひかるは、部屋で一人、天井を見ていた。
ひかる(選ばなきゃいけない。逃げたままじゃ、だめ)
スマホの画面に、
未送信のメッセージ。
「私は――」
そこで、指が止まる。
一方、夏鈴は夜の校舎を歩いていた。
夏鈴(……覚悟、決めるか)
立場が、優しさが、怖さが――
全部、同時に押し寄せる。
選ぶ瞬間は、もうすぐそこまで来ていた。
ノックの音が、やけに大きく響いた。
松田里奈「……入って」
扉を開けたのは、森田ひかると藤吉夏鈴。
二人並んで立つ姿に、部屋の空気が一瞬、張りつめる。
松田「呼び出してごめんね」
武元唯衣、遠藤光莉、小田倉麗奈も席についている。
完全に、正式な場だった。
松田「単刀直入に聞くね。最近の噂について」
ひかるは、ぎゅっと手を握った。
夏鈴は、視線を逸らさない。
松田「事実確認がしたいわけじゃない。でも、このままだと全体に影響が出る」
小田倉が、やわらかく続ける。
小田倉「誰かを責めたいわけではありません。ただ……立場がある」
ひかる「……分かってる」
声が、少し震えた。
松田「お願い。今は、“距離を意識して”行動してほしい」
その言葉に、夏鈴の表情が、わずかに硬くなる。
夏鈴「……それって、気持ちもなかったことにしろってことですか」
一瞬、沈黙。
松田は、少し困ったように眉を下げる。
松田「……そう聞こえたなら、ごめん。でも、今は“個人”より“全体”を守りたい」
ひかるの胸に、
重たいものが落ちる。
生徒会室を出たあと。
廊下は、夕暮れの色に染まっていた。
夏鈴「……ごめん」
ひかる「なんで謝るの」
夏鈴「私が、言いすぎた」
ひかるは、立ち止まる。
ひかる「……違う。私が、逃げてた」
夏鈴が、驚いたように見る。
ひかる「好きって気持ちも。守りたい立場も。
どっちも大事で……決めなかった」
風が吹いて、二人の間を通り抜ける。
夏鈴「……私ね曖昧なの、苦手」
ひかる「……うん」
夏鈴「だから距離取るなら、ちゃんと取る。向き合うなら、ちゃんと向き合う」
ひかるの目が、揺れる。
ひかる「……少し、時間ほしい」
夏鈴は、少しだけ笑った。
夏鈴「いいよ。でも待つの得意じゃないから」
その夜。
ひかるは、部屋で一人、天井を見ていた。
ひかる(選ばなきゃいけない。逃げたままじゃ、だめ)
スマホの画面に、
未送信のメッセージ。
「私は――」
そこで、指が止まる。
一方、夏鈴は夜の校舎を歩いていた。
夏鈴(……覚悟、決めるか)
立場が、優しさが、怖さが――
全部、同時に押し寄せる。
選ぶ瞬間は、もうすぐそこまで来ていた。