長編
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朝の教室。
いつもと同じはずの空気が、今日は少しだけ違って感じた。
「ね、昨日さ」
「体育館裏で見たんだけど」
声は小さい。
でも、確実に届く距離。
ひかるは、机に向かったまま、
ペンを持つ手を止めた。
「森田先輩と藤吉先輩」
「二人きりだったよね?」
「付き合ってるとかじゃないよね?」
名前が出た瞬間、教室の温度が一段下がる。
ひかる(……聞こえちゃう)
後ろの席では、天が腕を組んで聞いていた。
天(噂、早いな……)
休み時間。
2年生の教室。
向井純葉「え!?ひかるさんと夏鈴さん!?」
村山美羽「……声」
純葉「だって!意外じゃない!?」
美羽「……意外じゃない」
純葉「え?」
美羽「……なんとなく」
的野美青は、少し不安そうだ。
美青「でも……確証ないんだよね?」
璃花「うん。でも、“何もない”って言い切れない感じ」
その“感じ”が、噂を育てていく。
昼休み。
生徒会室。
武元唯衣「最近さ」
武元「ちょっと空気ザワついてない?」
遠藤光莉「……うん」
光莉「主に、あの二人のことで」
松田里奈は、静かに聞いていた。
松田「……噂は放っておくと、勝手に形になる」
小田倉麗奈が、少し考えてから言う。
小田倉「でも、確認するのも……」
松田「難しいよね」
その頃、ひかると夏鈴は別々の場所にいた。
屋上。
夏鈴は、フェンスにもたれて空を見ている。
夏鈴(……来ると思ってた)
そこへ、大園玲がやってきた。
玲「噂、聞いた?」
夏鈴「……うん」
玲「否定しないんだ」
夏鈴「否定するほど、嘘でもないから」
玲は、少し驚いた顔をした。
玲「……本気?」
夏鈴「……たぶん」
一方。
ひかるは、図書室にいた。
守屋麗奈が、隣に座る。
麗奈「……気にしすぎ」
ひかる「……でも、私が曖昧だから」
麗奈「曖昧でいい時もあるよ。全部説明しなきゃいけないわけじゃない」
ひかるは、少しだけ救われた気がした。
放課後。
ペア練習。
二人は、意識的に距離を取っていた。
夏鈴「……目線、合わせない?」
ひかる「……やめとこ」
夏鈴「……そっか」
その一言が、少しだけ、痛かった。
練習後。
誰もいない廊下。
夏鈴「……噂のせい?」
ひかる「……うん。守りたいもの、多すぎて」
夏鈴は、少し黙ってから言った。
夏鈴「じゃあ、私が引くよ」
ひかるが、顔を上げる。
ひかる「……それは、嫌」
声が、震えた。
夏鈴「……じゃあ、どうする?」
ひかるは、答えられなかった。
遠くで、誰かが二人を見ていた。
決定的な場面じゃない。
でも――
輪郭は、もうでき始めていた。
いつもと同じはずの空気が、今日は少しだけ違って感じた。
「ね、昨日さ」
「体育館裏で見たんだけど」
声は小さい。
でも、確実に届く距離。
ひかるは、机に向かったまま、
ペンを持つ手を止めた。
「森田先輩と藤吉先輩」
「二人きりだったよね?」
「付き合ってるとかじゃないよね?」
名前が出た瞬間、教室の温度が一段下がる。
ひかる(……聞こえちゃう)
後ろの席では、天が腕を組んで聞いていた。
天(噂、早いな……)
休み時間。
2年生の教室。
向井純葉「え!?ひかるさんと夏鈴さん!?」
村山美羽「……声」
純葉「だって!意外じゃない!?」
美羽「……意外じゃない」
純葉「え?」
美羽「……なんとなく」
的野美青は、少し不安そうだ。
美青「でも……確証ないんだよね?」
璃花「うん。でも、“何もない”って言い切れない感じ」
その“感じ”が、噂を育てていく。
昼休み。
生徒会室。
武元唯衣「最近さ」
武元「ちょっと空気ザワついてない?」
遠藤光莉「……うん」
光莉「主に、あの二人のことで」
松田里奈は、静かに聞いていた。
松田「……噂は放っておくと、勝手に形になる」
小田倉麗奈が、少し考えてから言う。
小田倉「でも、確認するのも……」
松田「難しいよね」
その頃、ひかると夏鈴は別々の場所にいた。
屋上。
夏鈴は、フェンスにもたれて空を見ている。
夏鈴(……来ると思ってた)
そこへ、大園玲がやってきた。
玲「噂、聞いた?」
夏鈴「……うん」
玲「否定しないんだ」
夏鈴「否定するほど、嘘でもないから」
玲は、少し驚いた顔をした。
玲「……本気?」
夏鈴「……たぶん」
一方。
ひかるは、図書室にいた。
守屋麗奈が、隣に座る。
麗奈「……気にしすぎ」
ひかる「……でも、私が曖昧だから」
麗奈「曖昧でいい時もあるよ。全部説明しなきゃいけないわけじゃない」
ひかるは、少しだけ救われた気がした。
放課後。
ペア練習。
二人は、意識的に距離を取っていた。
夏鈴「……目線、合わせない?」
ひかる「……やめとこ」
夏鈴「……そっか」
その一言が、少しだけ、痛かった。
練習後。
誰もいない廊下。
夏鈴「……噂のせい?」
ひかる「……うん。守りたいもの、多すぎて」
夏鈴は、少し黙ってから言った。
夏鈴「じゃあ、私が引くよ」
ひかるが、顔を上げる。
ひかる「……それは、嫌」
声が、震えた。
夏鈴「……じゃあ、どうする?」
ひかるは、答えられなかった。
遠くで、誰かが二人を見ていた。
決定的な場面じゃない。
でも――
輪郭は、もうでき始めていた。