複数人
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櫻坂46の事務所の一室。
普段は会議や打ち合わせに使われる部屋のドアには、今日に限って予防接種会場という紙が貼り出されていた。
室内には白衣を着た医師と看護師さんが待機しており、2期生メンバーが順番に注射を受けていく。
ほの「は〜い、次れなちゃん終わったよ〜! 全然痛くなかったなぁ?」
れな「うん、ちょっとチクッとしたくらい! ほのちゃんも余裕だったね」
順調に接種が進む中、部屋の隅で異様な空気を放っている一角があった。
椅子に座り、半泣きで首を激しく横に振っている大園玲。
そして、その周りを囲む山崎天、田村保乃、守屋麗奈の3人である。
れい「いや……! 絶対いや……! 今日の注射、ニュースで見たもん、すごく痛いやつなんだよぉ……!」
てん「れいちゃん、ニュースのせいにするのやめて笑。ただのインフルエンザの予防接種だから! ほら、立つよー!」
天はぐずる玲の脇に手を入れまるで大きなぬいぐるみを持ち上げるように、すっぽりと抱き上げた。
れい「やだぁぁぁ! てんちゃん降ろして! 離してぇぇ!」
れな「れいちゃん、暴れたらだめだよ〜? ほら、れながよしよししてあげるから」
麗奈は宙に浮いてジタバタするれいの頭をナデナデしながら、優しく諭す。
だが、玲は天の首元にガチッと抱きつき、コアラのようにしがみついて離れない。
普段の知的な姿は完全に消失し、完全に幼子と化していた。
ほの「あはは、れいちゃん可愛すぎるやろ笑。でもな、受けへんとお仕事行けなくなっちゃうからね〜? ほら、先生のところ行こ!」
保乃は玲の背中をぽんぽんとあやしながら、天と一緒に先生の待つパイプ椅子へと連れて行った。
医師「はーい、大園さんですね。よろしくお願いします〜」
看護師「大園さん大丈夫ですよ〜、すぐ終わりますからね」
先生と看護師さんは、3人に抱えられて連れてこられた玲の様子を見て、思わず苦笑いを浮かべている。
天はそのまま自分の膝の上にれいをドシンと座らせ、後ろからすっぽりと抱っこする体制をとった。
てん「先生、すみません……ちょっとこの子、注射が本当にダメで……」
ほの「ホントすみません〜! 暴れないように押さえてますんで!」
れい「無理無理無理! 先生、顔が注射の顔してる! 怖いよぉぉ……っ!」
れな「注射の顔ってなぁに笑。ほら、れいちゃん、袖まくろうね〜」
麗奈が玲の長袖をめくろうと手を出した瞬間、玲はキュッと自分の両腕を胸の前で交差させ、固くガードした。
れい「出さない! 絶対腕出さないもん!!」
ほの「あかん、ガチガード入った笑。れなちゃん、ちょっと腕引っ張って!」
れな「うん! れいちゃん、ごめんね〜、ちょっと腕貸してね?」
麗奈と保乃が左右から玲の腕を掴み、う〜んと力を込めて引き剥がそうとする。
れい「やだぁぁ! ほのちゃん力強い! れなちゃんもイジワル! てんちゃんたすけてぇぇ!」
てん「いや私、後ろから逃げないように抱っこしてる側だから笑。はい、れいちゃん腕出して! 観念して!」
3人がかりで「すみません、ほんとすみません!」と先生たちに謝りながら、何とかれいの左腕を露出させることに成功した。
看護師「はい〜、消毒しますね。冷たいですよ〜」
れい「ひゃんっ! 冷たい! 痛い! もう痛い気がする!!」
ほの「まだ刺してへんよ笑! ほら、ほのの顔見て? ほのと目合わせとこ?」
保乃は玲の頬を両手で挟み込み、自分の方を無理やり向かせた。
麗奈は玲の右手をぎゅっと握りしめ、優しく声をかける。
れな「れいちゃん、れなの手ギュッてしていいからね? いーち、にーの……」
医師「はい、チクッとしますよ〜」
れい「んんん~~~~〜〜っっっ!!! 痛いぃぃぃ……っ!!」
天は後ろかられいの身体が跳ねないようにしっかりと抱きしめ、お腹のあたりを優しくトントンと叩いてあやす。
てん「はいはい、がんばった! すごいよれいちゃん! あとちょっと!」
医師「はい、終わりです〜。お疲れ様でした」
看護師さんが絆創膏を貼ってくれた瞬間、れいの緊張の糸がプツリと切れた。
れい「うぁぁん……痛かったぁぁ……っ」
天の胸に顔を埋めて、ポロポロと涙をこぼすれい。
ほの「はいはい、すごかったよ〜! エラいエラい! れいちゃんほんまに頑張った!」
保乃はポケットからコソッと取り出したイチゴ味のキャンディーをれいの手に握らせた。
れな「あ、ほのちゃんずるい! れなもジュース買ってあげる約束しようと思ってたのに〜」
てん「ふふ、子供扱いされてるよ、れいちゃん笑。でも本当にえらかったね」
天は胸の中でぐずる玲の頭を撫でながら、抱っこしたまま立ち上がった。
れい「……てんちゃん、まだ降ろさないで。控え室まで抱っこで行く……」
てん「はいはい、分かった分かった。今日は特別ね」
ほの「甘えん坊さんやなぁ笑。よし、みんなで控え室戻って、美味しいもの食べよ!」
れな「私、れいちゃんのお荷物持ってあげるね〜!」
少し真っ赤になった目を手擦りで拭いながら、天に抱っこされたまま甘えるれい。
そんな彼女を愛おしそうに囲みながら、3人は賑やかに控え室へと戻っていくのだった。
普段は会議や打ち合わせに使われる部屋のドアには、今日に限って予防接種会場という紙が貼り出されていた。
室内には白衣を着た医師と看護師さんが待機しており、2期生メンバーが順番に注射を受けていく。
ほの「は〜い、次れなちゃん終わったよ〜! 全然痛くなかったなぁ?」
れな「うん、ちょっとチクッとしたくらい! ほのちゃんも余裕だったね」
順調に接種が進む中、部屋の隅で異様な空気を放っている一角があった。
椅子に座り、半泣きで首を激しく横に振っている大園玲。
そして、その周りを囲む山崎天、田村保乃、守屋麗奈の3人である。
れい「いや……! 絶対いや……! 今日の注射、ニュースで見たもん、すごく痛いやつなんだよぉ……!」
てん「れいちゃん、ニュースのせいにするのやめて笑。ただのインフルエンザの予防接種だから! ほら、立つよー!」
天はぐずる玲の脇に手を入れまるで大きなぬいぐるみを持ち上げるように、すっぽりと抱き上げた。
れい「やだぁぁぁ! てんちゃん降ろして! 離してぇぇ!」
れな「れいちゃん、暴れたらだめだよ〜? ほら、れながよしよししてあげるから」
麗奈は宙に浮いてジタバタするれいの頭をナデナデしながら、優しく諭す。
だが、玲は天の首元にガチッと抱きつき、コアラのようにしがみついて離れない。
普段の知的な姿は完全に消失し、完全に幼子と化していた。
ほの「あはは、れいちゃん可愛すぎるやろ笑。でもな、受けへんとお仕事行けなくなっちゃうからね〜? ほら、先生のところ行こ!」
保乃は玲の背中をぽんぽんとあやしながら、天と一緒に先生の待つパイプ椅子へと連れて行った。
医師「はーい、大園さんですね。よろしくお願いします〜」
看護師「大園さん大丈夫ですよ〜、すぐ終わりますからね」
先生と看護師さんは、3人に抱えられて連れてこられた玲の様子を見て、思わず苦笑いを浮かべている。
天はそのまま自分の膝の上にれいをドシンと座らせ、後ろからすっぽりと抱っこする体制をとった。
てん「先生、すみません……ちょっとこの子、注射が本当にダメで……」
ほの「ホントすみません〜! 暴れないように押さえてますんで!」
れい「無理無理無理! 先生、顔が注射の顔してる! 怖いよぉぉ……っ!」
れな「注射の顔ってなぁに笑。ほら、れいちゃん、袖まくろうね〜」
麗奈が玲の長袖をめくろうと手を出した瞬間、玲はキュッと自分の両腕を胸の前で交差させ、固くガードした。
れい「出さない! 絶対腕出さないもん!!」
ほの「あかん、ガチガード入った笑。れなちゃん、ちょっと腕引っ張って!」
れな「うん! れいちゃん、ごめんね〜、ちょっと腕貸してね?」
麗奈と保乃が左右から玲の腕を掴み、う〜んと力を込めて引き剥がそうとする。
れい「やだぁぁ! ほのちゃん力強い! れなちゃんもイジワル! てんちゃんたすけてぇぇ!」
てん「いや私、後ろから逃げないように抱っこしてる側だから笑。はい、れいちゃん腕出して! 観念して!」
3人がかりで「すみません、ほんとすみません!」と先生たちに謝りながら、何とかれいの左腕を露出させることに成功した。
看護師「はい〜、消毒しますね。冷たいですよ〜」
れい「ひゃんっ! 冷たい! 痛い! もう痛い気がする!!」
ほの「まだ刺してへんよ笑! ほら、ほのの顔見て? ほのと目合わせとこ?」
保乃は玲の頬を両手で挟み込み、自分の方を無理やり向かせた。
麗奈は玲の右手をぎゅっと握りしめ、優しく声をかける。
れな「れいちゃん、れなの手ギュッてしていいからね? いーち、にーの……」
医師「はい、チクッとしますよ〜」
れい「んんん~~~~〜〜っっっ!!! 痛いぃぃぃ……っ!!」
天は後ろかられいの身体が跳ねないようにしっかりと抱きしめ、お腹のあたりを優しくトントンと叩いてあやす。
てん「はいはい、がんばった! すごいよれいちゃん! あとちょっと!」
医師「はい、終わりです〜。お疲れ様でした」
看護師さんが絆創膏を貼ってくれた瞬間、れいの緊張の糸がプツリと切れた。
れい「うぁぁん……痛かったぁぁ……っ」
天の胸に顔を埋めて、ポロポロと涙をこぼすれい。
ほの「はいはい、すごかったよ〜! エラいエラい! れいちゃんほんまに頑張った!」
保乃はポケットからコソッと取り出したイチゴ味のキャンディーをれいの手に握らせた。
れな「あ、ほのちゃんずるい! れなもジュース買ってあげる約束しようと思ってたのに〜」
てん「ふふ、子供扱いされてるよ、れいちゃん笑。でも本当にえらかったね」
天は胸の中でぐずる玲の頭を撫でながら、抱っこしたまま立ち上がった。
れい「……てんちゃん、まだ降ろさないで。控え室まで抱っこで行く……」
てん「はいはい、分かった分かった。今日は特別ね」
ほの「甘えん坊さんやなぁ笑。よし、みんなで控え室戻って、美味しいもの食べよ!」
れな「私、れいちゃんのお荷物持ってあげるね〜!」
少し真っ赤になった目を手擦りで拭いながら、天に抱っこされたまま甘えるれい。
そんな彼女を愛おしそうに囲みながら、3人は賑やかに控え室へと戻っていくのだった。