藤吉夏鈴×小田倉麗奈
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藤吉夏鈴先輩と付き合い始めてから、私の世界は先輩色に染まっていた。
いつもクールで、でも私には時折甘い顔を見せてくれる大好きな人。
なのに、昨日の夜私たちは本当に些細なことで口喧嘩をしてしまった。
言い返せない悔しさと先輩の冷たい視線に耐えきれなくて、私は衝動的に家を飛び出した。
スマホがポケットの中で何度も震える。画面を見れば『かりん先輩』の文字。
普段ならすぐに飛びつく通知を、私はぎゅっと目を瞑って全て無視した。
れいな「……もう、知らない」
寂しさを紛らわせるように、私はサークルの集まりに顔を出した。
普段はほとんど飲まないお酒をその夜は煽るようにして喉に流し込む。
頭がふわふわして、周りの喧騒が遠く聞こえる。
わいわい騒いで楽しそうなフリをしてみるけれど、グラスを見つめるたびに思い出すのは先輩の顔ばかりだった。
結局、初めての朝帰り。
始発の電車に揺られ、すっかり明るくなった街を歩く。
アルコールのせいで頭がズキズキ痛むしなんだか惨めな気持ちでいっぱいだった。
合鍵を使って先輩と暮らす部屋のドアをそっと開ける。
れいな「……ただいま」
小さな声で呟きながらリビングに入ると、ソファの前に夏鈴先輩が座っていた。
テーブルの上には、すっかり氷の溶けたグラス。
先輩は寝ていないのか、少し目の下にくまを作ってじっと私を見つめた。
かりん「……どこ行ってたん」
低くて、少し掠れた声。
怒っているというより、どこか怯えているように聞こえた。
れいな「サークルの、みんなと……。お酒、飲んでた」
かりん「電話、なんで出てくれへんかったん。……心配した」
先輩が立ち上がり、ゆっくりと私に近づいてくる。
私は香水の匂いとお酒の匂いが混ざった自分の身体が急に恥ずかしくなって思わず一歩後ろに下がった。
れいな「……先輩なんて、私のことどうでもいいと思って、帰るの嫌になったの」
強がりを言った瞬間、夏鈴先輩にぐっと腕を引かれた。
気づけば、先輩の細い腕の中にすっぽりと包み込まれていた。
かりん「どうでもよくない。れいながおらん夜、部屋が広すぎて……全然眠れんかった」
れいな「かりん、先輩……」
かりん「喧嘩したからって、置いていかんといて。お酒の匂い、全然れいなっぽくない。……早く私の匂いにして」
先輩の腕の力が強くなる。
不器用だけど、必死に私を引き留めようとしてくれる体温が伝わってきてさっきまでの意地張っていた気持ちが嘘みたいに消えていく。
れいな「……ごめんなさい、先輩。もう朝帰りはしません」
かりん「ん……許す。じゃあ、今からいっぱい甘やかさせて」
夏鈴先輩は私の額に優しくキスを落とすと、少し照れくさそうにでも愛おしそうに目を細めた。
朝焼けの光が差し込む部屋で、私たちは喧嘩の続きではなくお互いの愛を確かめ合うように深く抱きしめ合った。
いつもクールで、でも私には時折甘い顔を見せてくれる大好きな人。
なのに、昨日の夜私たちは本当に些細なことで口喧嘩をしてしまった。
言い返せない悔しさと先輩の冷たい視線に耐えきれなくて、私は衝動的に家を飛び出した。
スマホがポケットの中で何度も震える。画面を見れば『かりん先輩』の文字。
普段ならすぐに飛びつく通知を、私はぎゅっと目を瞑って全て無視した。
れいな「……もう、知らない」
寂しさを紛らわせるように、私はサークルの集まりに顔を出した。
普段はほとんど飲まないお酒をその夜は煽るようにして喉に流し込む。
頭がふわふわして、周りの喧騒が遠く聞こえる。
わいわい騒いで楽しそうなフリをしてみるけれど、グラスを見つめるたびに思い出すのは先輩の顔ばかりだった。
結局、初めての朝帰り。
始発の電車に揺られ、すっかり明るくなった街を歩く。
アルコールのせいで頭がズキズキ痛むしなんだか惨めな気持ちでいっぱいだった。
合鍵を使って先輩と暮らす部屋のドアをそっと開ける。
れいな「……ただいま」
小さな声で呟きながらリビングに入ると、ソファの前に夏鈴先輩が座っていた。
テーブルの上には、すっかり氷の溶けたグラス。
先輩は寝ていないのか、少し目の下にくまを作ってじっと私を見つめた。
かりん「……どこ行ってたん」
低くて、少し掠れた声。
怒っているというより、どこか怯えているように聞こえた。
れいな「サークルの、みんなと……。お酒、飲んでた」
かりん「電話、なんで出てくれへんかったん。……心配した」
先輩が立ち上がり、ゆっくりと私に近づいてくる。
私は香水の匂いとお酒の匂いが混ざった自分の身体が急に恥ずかしくなって思わず一歩後ろに下がった。
れいな「……先輩なんて、私のことどうでもいいと思って、帰るの嫌になったの」
強がりを言った瞬間、夏鈴先輩にぐっと腕を引かれた。
気づけば、先輩の細い腕の中にすっぽりと包み込まれていた。
かりん「どうでもよくない。れいながおらん夜、部屋が広すぎて……全然眠れんかった」
れいな「かりん、先輩……」
かりん「喧嘩したからって、置いていかんといて。お酒の匂い、全然れいなっぽくない。……早く私の匂いにして」
先輩の腕の力が強くなる。
不器用だけど、必死に私を引き留めようとしてくれる体温が伝わってきてさっきまでの意地張っていた気持ちが嘘みたいに消えていく。
れいな「……ごめんなさい、先輩。もう朝帰りはしません」
かりん「ん……許す。じゃあ、今からいっぱい甘やかさせて」
夏鈴先輩は私の額に優しくキスを落とすと、少し照れくさそうにでも愛おしそうに目を細めた。
朝焼けの光が差し込む部屋で、私たちは喧嘩の続きではなくお互いの愛を確かめ合うように深く抱きしめ合った。