石森璃花
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ゆめ「……はぁ」
教室の後ろの黒板に貼り出された、新しい座席表。
それを見た私は、思わず小さくため息をついた。
窓際の一番後ろ。
席自体は居心地が良くて最高なのに、問題はその前だった。
りか「わ、やった! 窓際だ!」
嬉しそうに髪をなびかせてやってきたのは、石森璃花。
可愛いのはもちろん、いつもクラスの中心にいて、いわゆる一軍と呼ばれるグループにいる女の子。
地味で目立たない私とは、住む世界が違う。
これからの席替え期間、気まずいなぁ……なんて思っていた。
だけど。
りか「ねぇねぇ、ゆめちゃん……だよね? よろしくね!」
席につくなり、璃花ちゃんはきらきらした笑顔で私に話しかけてきた。
ゆめ「えっ、あ、うん。よろしく、石森さん」
りか「ふふ、そんなに緊張しないでよ。あ、私のことはりかって呼んで?」
ゆめ「あ……うん、りかちゃん」
それからというもの、なぜか璃花ちゃんは毎日のように私に声をかけてくるようになった。
りか「ゆめちゃん、今日の日直の仕事、一緒にやろ?」
りか「ねぇねぇ、その筆箱のキーホルダー可愛い! どこで買ったの?」
休み時間になるたび、一軍の友達のところに行かずに、私の席の方を向いて楽しそうに話す璃花ちゃん。
クラスの視線がちょっと痛いけれど、それ以上に、近くで見る璃花ちゃんがあまりにも可愛くて、私の心臓はいつもうるさく鼓動を打っていた。
ある日の放課後。夕日が差し込む教室で、ふたりきりで居残りのプリント整理をしていたとき。
思い切って、ずっと気になっていたことを聞いてみた。
ゆめ「ねぇ、りかちゃん。なんで、私なんかにいっつも話しかけてくれるの? ほら、他にも仲良い友達、たくさんいるのに……」
私の問いかけに、璃花ちゃんはプリントを数える手をピタッと止めた。
そして、夕日の光に照らされて、少し赤くなった顔をはにかませながら、私をじっと見つめてきた。
りか「……気づいてなかった?」
ゆめ「え?」
りか「私ね、席替えの前から、ずーっとゆめちゃんのこと見てたんだよ。本を読んでるときの横顔とか、すごく素敵だな、お話ししてみたいなって」
ゆめ「え……っ!?」
りか「だからね、席替えで後ろになったとき、神様に感謝しちゃった。……これ、偶然じゃなくて、私がゆめちゃんの近くにいたくて、引き寄せた運命なんだよ?」
悪戯っぽく微笑む璃花ちゃんの顔が、いつもよりうんと近くにあって。
ドクン、と胸が大きく跳ねた。
一軍のきらきらした女の子だと思っていた彼女の瞳に、いま、私だけが映っている。
りか「ねぇ、ゆめちゃん。これからも、私の隣にいてくれる?」
夕暮れの教室で、ふたりの新しい関係が、静かに始まりを告げていた。
教室の後ろの黒板に貼り出された、新しい座席表。
それを見た私は、思わず小さくため息をついた。
窓際の一番後ろ。
席自体は居心地が良くて最高なのに、問題はその前だった。
りか「わ、やった! 窓際だ!」
嬉しそうに髪をなびかせてやってきたのは、石森璃花。
可愛いのはもちろん、いつもクラスの中心にいて、いわゆる一軍と呼ばれるグループにいる女の子。
地味で目立たない私とは、住む世界が違う。
これからの席替え期間、気まずいなぁ……なんて思っていた。
だけど。
りか「ねぇねぇ、ゆめちゃん……だよね? よろしくね!」
席につくなり、璃花ちゃんはきらきらした笑顔で私に話しかけてきた。
ゆめ「えっ、あ、うん。よろしく、石森さん」
りか「ふふ、そんなに緊張しないでよ。あ、私のことはりかって呼んで?」
ゆめ「あ……うん、りかちゃん」
それからというもの、なぜか璃花ちゃんは毎日のように私に声をかけてくるようになった。
りか「ゆめちゃん、今日の日直の仕事、一緒にやろ?」
りか「ねぇねぇ、その筆箱のキーホルダー可愛い! どこで買ったの?」
休み時間になるたび、一軍の友達のところに行かずに、私の席の方を向いて楽しそうに話す璃花ちゃん。
クラスの視線がちょっと痛いけれど、それ以上に、近くで見る璃花ちゃんがあまりにも可愛くて、私の心臓はいつもうるさく鼓動を打っていた。
ある日の放課後。夕日が差し込む教室で、ふたりきりで居残りのプリント整理をしていたとき。
思い切って、ずっと気になっていたことを聞いてみた。
ゆめ「ねぇ、りかちゃん。なんで、私なんかにいっつも話しかけてくれるの? ほら、他にも仲良い友達、たくさんいるのに……」
私の問いかけに、璃花ちゃんはプリントを数える手をピタッと止めた。
そして、夕日の光に照らされて、少し赤くなった顔をはにかませながら、私をじっと見つめてきた。
りか「……気づいてなかった?」
ゆめ「え?」
りか「私ね、席替えの前から、ずーっとゆめちゃんのこと見てたんだよ。本を読んでるときの横顔とか、すごく素敵だな、お話ししてみたいなって」
ゆめ「え……っ!?」
りか「だからね、席替えで後ろになったとき、神様に感謝しちゃった。……これ、偶然じゃなくて、私がゆめちゃんの近くにいたくて、引き寄せた運命なんだよ?」
悪戯っぽく微笑む璃花ちゃんの顔が、いつもよりうんと近くにあって。
ドクン、と胸が大きく跳ねた。
一軍のきらきらした女の子だと思っていた彼女の瞳に、いま、私だけが映っている。
りか「ねぇ、ゆめちゃん。これからも、私の隣にいてくれる?」
夕暮れの教室で、ふたりの新しい関係が、静かに始まりを告げていた。