山下瞳月
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
楽屋のソファの端っこで、私はじーっと一点を見つめていた。
視線の先にいるのは、私の大好きな恋人のゆめと、二期生の森田ひかるさん。
二人はなんだか楽しそうに、ひかるさんの小さな手に、ゆめがハンドクリームを塗ってあげている。
しづき(……近い。距離感が、おかしい気がする……)
三期生として加入してから、ずっと感じていた違和感。同期にしては、二人の空気はどこか「熟年夫婦」みたいに落ち着きすぎている。
そんな時、隣に座っていた保乃さんが、お菓子を食べながらポロッとこぼした。
ほの「あ〜、あの二人な〜。まぁ、昔付き合ってたんよね〜。……あ、今の内緒やで!」
しづき「……えっ」
……え、今なんて?
「付き合ってた」? 私が加入するよりもずっと前、二人はそんな関係だったの……?
その日の帰り道。ゆめと二人きりで歩いている間も、私の頭の中はその言葉でいっぱいだった。
ゆめ「しづき? さっきから一言も喋ってないけど、お腹空いた?」
しづき「……空いてない」
ゆめ「えー、じゃあ眠いの?」
しづき「……そうじゃない」
ゆめの家に着いて、玄関のドアが閉まった瞬間。私は靴を脱ぐのも忘れて、ゆめの服の裾をぎゅっと掴んだ。
しづき「……ひかるさんのこと、好き?」
ゆめ「えっ? 急にどうしたの。大好きだよ、尊敬してるし」
しづき「……そういうのじゃなくて。……昔、付き合ってたんでしょ?」
ゆめが「えっ」と目を見開いて固まる。その反応が、保乃さんの言葉が本当だったことを物語っていた。
ゆめ「……どこで聞いたの? いや、それは……三期生のみんなが入ってくるより、ずっと前の話で……」
しづき「……ズルい」
ゆめ「しづき?」
しづき「ズルいよ。私より先にゆめの隣にいたなんて。私が見たことない、昔のゆめを知ってるなんて……。……すごく、嫌」
私はゆめの胸に顔を押し付けた。
怖いことを言いたいわけじゃない。
ただ、胸の奥がキュンとして、なんだか泣きそうなくらい、彼女を独り占めしたい気持ちが溢れてくる。
しづき「ひかるさんの手に、ハンドクリーム塗ってあげてたでしょ。……あんなの、私にだけしてればいいのに。……ひかるさんの手、柔らかかった?」
ゆめ「しづき……。そんなことないよ。あれは、ひかるが手が荒れてるって言ってたから、つい……」
しづき「……つい、って何? 私の時もついでやってるの?」
ゆめ「違うよ! しづきの時は、可愛いから自分からしたくなっちゃうの」
しづき「……ほんと?」
私は顔を上げて、ゆめをじっと見つめた。
彼女は困ったように、でも愛おしそうに笑って、私の頭をポンポンとなでてくれる。
ゆめ「本当。ひかるとは、もう本当にただの戦友。今の私が一番大切で、大好きで、守りたいのは、しづきだけだよ」
しづき「……じゃあ、証明して」
ゆめ「えっ……?」
しづき「……ちゅーして。……ひかるさんの時よりも、いっぱい。……上書きしてくれないと、私、ずっとこんな顔してるからね」
そう言って、私は精一杯の「おこ」な表情で唇を突き出した。
ゆめは一瞬驚いた後、「……もう、可愛すぎる」と呟いて、私の唇を優しく、でも何度も食むように塞いでくれた。
しづき「んっ……。……あと、もう一つ約束」
ゆめ「なぁに?」
しづき「これからは、私の前でひかるさんと仲良くしすぎないこと。……私が知らないところで仲良くされるのはもっと嫌だけど、目の前でされるのは……心が痛いから」
ゆめ「わかった。気を付けるね。……しづきって、意外とヤキモチ焼きなんだね?」
しづき「……誰のせいだと思ってるの」
私は、恥ずかしさを隠すように、またゆめの胸の中に潜り込んだ。
過去のことは変えられないけれど、これからのゆめの時間は、全部私が一番乗りで予約しておくんだから。
そう心に誓いながら、私は彼女の心臓の音を独り占めして、幸せな気分に浸るのだった。
視線の先にいるのは、私の大好きな恋人のゆめと、二期生の森田ひかるさん。
二人はなんだか楽しそうに、ひかるさんの小さな手に、ゆめがハンドクリームを塗ってあげている。
しづき(……近い。距離感が、おかしい気がする……)
三期生として加入してから、ずっと感じていた違和感。同期にしては、二人の空気はどこか「熟年夫婦」みたいに落ち着きすぎている。
そんな時、隣に座っていた保乃さんが、お菓子を食べながらポロッとこぼした。
ほの「あ〜、あの二人な〜。まぁ、昔付き合ってたんよね〜。……あ、今の内緒やで!」
しづき「……えっ」
……え、今なんて?
「付き合ってた」? 私が加入するよりもずっと前、二人はそんな関係だったの……?
その日の帰り道。ゆめと二人きりで歩いている間も、私の頭の中はその言葉でいっぱいだった。
ゆめ「しづき? さっきから一言も喋ってないけど、お腹空いた?」
しづき「……空いてない」
ゆめ「えー、じゃあ眠いの?」
しづき「……そうじゃない」
ゆめの家に着いて、玄関のドアが閉まった瞬間。私は靴を脱ぐのも忘れて、ゆめの服の裾をぎゅっと掴んだ。
しづき「……ひかるさんのこと、好き?」
ゆめ「えっ? 急にどうしたの。大好きだよ、尊敬してるし」
しづき「……そういうのじゃなくて。……昔、付き合ってたんでしょ?」
ゆめが「えっ」と目を見開いて固まる。その反応が、保乃さんの言葉が本当だったことを物語っていた。
ゆめ「……どこで聞いたの? いや、それは……三期生のみんなが入ってくるより、ずっと前の話で……」
しづき「……ズルい」
ゆめ「しづき?」
しづき「ズルいよ。私より先にゆめの隣にいたなんて。私が見たことない、昔のゆめを知ってるなんて……。……すごく、嫌」
私はゆめの胸に顔を押し付けた。
怖いことを言いたいわけじゃない。
ただ、胸の奥がキュンとして、なんだか泣きそうなくらい、彼女を独り占めしたい気持ちが溢れてくる。
しづき「ひかるさんの手に、ハンドクリーム塗ってあげてたでしょ。……あんなの、私にだけしてればいいのに。……ひかるさんの手、柔らかかった?」
ゆめ「しづき……。そんなことないよ。あれは、ひかるが手が荒れてるって言ってたから、つい……」
しづき「……つい、って何? 私の時もついでやってるの?」
ゆめ「違うよ! しづきの時は、可愛いから自分からしたくなっちゃうの」
しづき「……ほんと?」
私は顔を上げて、ゆめをじっと見つめた。
彼女は困ったように、でも愛おしそうに笑って、私の頭をポンポンとなでてくれる。
ゆめ「本当。ひかるとは、もう本当にただの戦友。今の私が一番大切で、大好きで、守りたいのは、しづきだけだよ」
しづき「……じゃあ、証明して」
ゆめ「えっ……?」
しづき「……ちゅーして。……ひかるさんの時よりも、いっぱい。……上書きしてくれないと、私、ずっとこんな顔してるからね」
そう言って、私は精一杯の「おこ」な表情で唇を突き出した。
ゆめは一瞬驚いた後、「……もう、可愛すぎる」と呟いて、私の唇を優しく、でも何度も食むように塞いでくれた。
しづき「んっ……。……あと、もう一つ約束」
ゆめ「なぁに?」
しづき「これからは、私の前でひかるさんと仲良くしすぎないこと。……私が知らないところで仲良くされるのはもっと嫌だけど、目の前でされるのは……心が痛いから」
ゆめ「わかった。気を付けるね。……しづきって、意外とヤキモチ焼きなんだね?」
しづき「……誰のせいだと思ってるの」
私は、恥ずかしさを隠すように、またゆめの胸の中に潜り込んだ。
過去のことは変えられないけれど、これからのゆめの時間は、全部私が一番乗りで予約しておくんだから。
そう心に誓いながら、私は彼女の心臓の音を独り占めして、幸せな気分に浸るのだった。