向井純葉
夢小説設定
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部屋の時計は、すでに日付が変わったことを告げている。
テーブルの上には、空になった小さなワインボトルと、記念に買った可愛らしいラベルの果実酒。二十歳の誕生日は、賑やかなパーティーよりも、こうしてゆめと二人で過ごす「静かな時間」を選んだ。
いとは「……ゆめ? ちょっと、大丈夫?」
ゆめ「んー……だいじょうぶ、じゃないかも。なんか、身体がふわふわして、雲の上にいるみたい……」
いつもは櫻坂の活動を誰よりも応援してくれて、プライベートでもお姉さんみたいにクールに私を支えてくれるゆめ。
でも、今日はお酒の力が、彼女の「武装」を綺麗に剥ぎ取っていた。
ゆめ「いとは……こっち、きて?」
いとは「もう、さっきからずっとくっついてるじゃん」
そう言いながらも、私は嬉しくてゆめの腰に腕を回す。
彼女はそのまま私の胸元に顔を埋め、すりすりと甘えるように頬を寄せた。
ゆめ「だって、今日はいとはが大人になった日だもん……。私が、一番にお祝いしたかったんだよぉ……」
舌が回っていない、甘ったるい声。いつもは凛としている彼女の瞳は、今はとろんと潤んで、熱っぽい視線が私を捉える。
その無防備な姿に、心臓が跳ねた。
いとは「……ねぇ、ゆめ。ずっと気になってたんだけど」
ゆめ「なぁに……?」
いとは「ゆめって、大学の友達とか、地元の友達とも飲みに行ったりするでしょ? その時も、そんな風に……ふにゃふにゃになっちゃうの?」
ゆめ「んー……どうかなぁ。みんなでわいわい飲むのは、楽しいよ……?」
いとは「……みんな、って誰。男の人もいるの? その人たちにも、そんなに顔を真っ赤にして、甘えた声出したりしてるの?」
一度口に出すと、止まらなかった。
私が知らない場所で、私が知らないゆめを、誰かが知っているかもしれない。
この「特別」な姿を、他の誰かが「可愛い」と思って眺めていたかもしれない。
そう思うだけで、胸の奥がキリキリと締め付けられる。
ゆめ「……いとは? もしかして、やきもち?」
いとは「……悪い? 私は今日、やっと隣でお酒を飲めるようになったのに。ゆめのこんな姿、世界中で私だけが知ってればいいのにって、本気で思ってるんだよ」
俯き加減にそう言うと、ゆめは少しだけ身体を離し、私の顔を覗き込んできた。熱を持った彼女の手が、私の頬を優しく包む。
ゆめ「……ばかだなぁ、いとはは。……他の人の前では、ちゃんと気をつけてるよ。……こんな風になっちゃうのは、世界で、いとはの前だけ。信じて?」
いとは「……本当に?」
ゆめ「ほんとう。だって、好きだもん……」
その言葉は、どんな高級なワインよりも私を酔わせた。
ゆめの顔がゆっくりと近づいてくる。
重なり合う吐息。
彼女の唇から、甘い果実酒の香りがふわりと届いた。
いとは「……んっ……」
触れるだけのキス。
でも、彼女の唇があまりに柔らかくて、熱くて、私はもっと奥まで知りたくなって、自分から深く重ね直した。
ゆめ「ふぁ……ん……んっ……」
何度も、角度を変えて。お互いの熱を確かめ合うように。
クールなはずのゆめが、私の腕の中で小さく声を漏らし、背中に回された彼女の手が、ぎゅっと私の服を掴む。
いとは「……はぁ。……ねぇ、ゆめ。約束して」
ゆめ「……なぁに……?」
いとは「外でお酒飲むときは、絶対にほどほどにすること。……ゆめをこんなに可愛くしていいのは、私だけなんだからね」
ゆめ「ふふ、……わかったよ。独占欲の強い、お姫様」
そう言って、ゆめはまた私の肩に幸せそうに頭を乗せた。
二十歳になった夜。
初めて飲んだお酒の味は正直よくわからなかったけれど、隣にいる彼女が今この瞬間、間違いなく「私だけのもの」であるという事実に私は心地よく酔いしれていた。
テーブルの上には、空になった小さなワインボトルと、記念に買った可愛らしいラベルの果実酒。二十歳の誕生日は、賑やかなパーティーよりも、こうしてゆめと二人で過ごす「静かな時間」を選んだ。
いとは「……ゆめ? ちょっと、大丈夫?」
ゆめ「んー……だいじょうぶ、じゃないかも。なんか、身体がふわふわして、雲の上にいるみたい……」
いつもは櫻坂の活動を誰よりも応援してくれて、プライベートでもお姉さんみたいにクールに私を支えてくれるゆめ。
でも、今日はお酒の力が、彼女の「武装」を綺麗に剥ぎ取っていた。
ゆめ「いとは……こっち、きて?」
いとは「もう、さっきからずっとくっついてるじゃん」
そう言いながらも、私は嬉しくてゆめの腰に腕を回す。
彼女はそのまま私の胸元に顔を埋め、すりすりと甘えるように頬を寄せた。
ゆめ「だって、今日はいとはが大人になった日だもん……。私が、一番にお祝いしたかったんだよぉ……」
舌が回っていない、甘ったるい声。いつもは凛としている彼女の瞳は、今はとろんと潤んで、熱っぽい視線が私を捉える。
その無防備な姿に、心臓が跳ねた。
いとは「……ねぇ、ゆめ。ずっと気になってたんだけど」
ゆめ「なぁに……?」
いとは「ゆめって、大学の友達とか、地元の友達とも飲みに行ったりするでしょ? その時も、そんな風に……ふにゃふにゃになっちゃうの?」
ゆめ「んー……どうかなぁ。みんなでわいわい飲むのは、楽しいよ……?」
いとは「……みんな、って誰。男の人もいるの? その人たちにも、そんなに顔を真っ赤にして、甘えた声出したりしてるの?」
一度口に出すと、止まらなかった。
私が知らない場所で、私が知らないゆめを、誰かが知っているかもしれない。
この「特別」な姿を、他の誰かが「可愛い」と思って眺めていたかもしれない。
そう思うだけで、胸の奥がキリキリと締め付けられる。
ゆめ「……いとは? もしかして、やきもち?」
いとは「……悪い? 私は今日、やっと隣でお酒を飲めるようになったのに。ゆめのこんな姿、世界中で私だけが知ってればいいのにって、本気で思ってるんだよ」
俯き加減にそう言うと、ゆめは少しだけ身体を離し、私の顔を覗き込んできた。熱を持った彼女の手が、私の頬を優しく包む。
ゆめ「……ばかだなぁ、いとはは。……他の人の前では、ちゃんと気をつけてるよ。……こんな風になっちゃうのは、世界で、いとはの前だけ。信じて?」
いとは「……本当に?」
ゆめ「ほんとう。だって、好きだもん……」
その言葉は、どんな高級なワインよりも私を酔わせた。
ゆめの顔がゆっくりと近づいてくる。
重なり合う吐息。
彼女の唇から、甘い果実酒の香りがふわりと届いた。
いとは「……んっ……」
触れるだけのキス。
でも、彼女の唇があまりに柔らかくて、熱くて、私はもっと奥まで知りたくなって、自分から深く重ね直した。
ゆめ「ふぁ……ん……んっ……」
何度も、角度を変えて。お互いの熱を確かめ合うように。
クールなはずのゆめが、私の腕の中で小さく声を漏らし、背中に回された彼女の手が、ぎゅっと私の服を掴む。
いとは「……はぁ。……ねぇ、ゆめ。約束して」
ゆめ「……なぁに……?」
いとは「外でお酒飲むときは、絶対にほどほどにすること。……ゆめをこんなに可愛くしていいのは、私だけなんだからね」
ゆめ「ふふ、……わかったよ。独占欲の強い、お姫様」
そう言って、ゆめはまた私の肩に幸せそうに頭を乗せた。
二十歳になった夜。
初めて飲んだお酒の味は正直よくわからなかったけれど、隣にいる彼女が今この瞬間、間違いなく「私だけのもの」であるという事実に私は心地よく酔いしれていた。