遠藤理子
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楽屋のソファ。
りこは、隣に座るゆめをじっと見ていた。
りこ「……ねえ」
ゆめ「んー?」
スマホを見ながら、ゆるい返事。
りこ「りーのこと、どう思ってる?」
ゆめ「え?」
顔を上げて、少し考える仕草。
ゆめ「かわいい後輩?」
りこ「……それだけ?」
ゆめ「うん」
にこっと笑う。
ゆめ「りこって赤ちゃんみたいでさ」
その一言に、ぴくっと眉が動く。
りこ「……またそれ」
ゆめ「え、だってそうじゃん」
りこ「そうじゃない」
ゆめ「えー?」
くすっと笑いながら、ぽんと頭を撫でてくる。
ゆめ「よしよし」
りこ「……やめて」
その手を軽く払う。
りこ「赤ちゃん扱いしないで」
ゆめ「ごめんごめん」
全然悪びれてない声。
ゆめ「でもほんとにかわいいんだもん」
りこ「……だからやだ」
むすっとする。
りこ(かわいいじゃなくて)
言いたいことは、違うのに。
――数時間後。
収録終わりの帰り道。
りことゆめは並んで歩いていた。
ゆめ「今日もおつかれー」
りこ「おつかれ」
少しだけ無言が続く。
りこ(……このままじゃ、ずっと)
勇気を出して、口を開く。
りこ「ねえ」
ゆめ「ん?」
りこ「りー、子どもじゃないよ」
立ち止まる。
ゆめ「……うん?」
りこ「ちゃんと恋愛もするし、好きな人もいるし」
真っ直ぐ見つめる。
りこ「……伝わってる?」
ゆめ「……誰?」
少しだけ、声のトーンが変わる。
りこ「……ほんとに分かんない?」
少しだけ拗ねる。
ゆめ「……まさか」
一歩近づく。
ゆめ「わたし?」
りこ「……うん。ゆめのこと、好き」
はっきり言う。
りこ「ずっと前から」
心臓がうるさい。
でも、逃げない。
ゆめ「……そっか」
ゆめ「ごめん」
その一言に、胸がきゅっとなる。
りこ「……なんで謝るの」
ゆめ「気づいてなかった」
視線を落とす。
ゆめ「りこのこと、ずっと“守る側”って思ってた」
静かな声。
ゆめ「だから……そういうふうに見てなかった」
はっきりした言葉。
でも――
りこ「……そっか」
一歩、距離を取る。
りこ「じゃあ、もういい」
笑おうとするけど、少しだけ震える。
りこ「りー、帰るね」
背を向けた、その瞬間。
――腕を掴まれる。
ゆめ「待って」
少し強い声。
りこ「……なに」
ゆめ「ちゃんと考えさせて」
振り返ると、真剣な顔。
ゆめ「今、初めてそういう目で見たから」
その言葉に、少しだけ息が止まる。
ゆめ「りこが好きって言ってくれたの、ちゃんと向き合いたい」
ゆっくり、言葉を選ぶ。
ゆめ「赤ちゃん扱い、やめる」
その一言が、まっすぐ届く。
りこ「……ほんとに?」
少しだけ不安げに聞く。
ゆめ「うん」
頷く。
ゆめ「代わりに――」
一歩、近づく。
ゆめ「ちゃんとドキドキするかも」
その距離に、心臓が一気に跳ねる。
りこ「……なにそれ」
顔が熱い。
ゆめ「だからさ」
少しだけ照れた顔で。
ゆめ「もう一回、言って?」
真っ直ぐな視線。
りこ「……やだ」
ゆめ「なんで」
りこ「恥ずかしいもん」
さっきまで強気だったのに、急に弱くなる。
ゆめ「ほら、やっぱ赤ちゃん」
りこ「ちがう!!」
思わず声を上げる。
ゆめ「ごめんごめん」
笑いながら、でも――
ゆめ「でも、そういうとこも含めて好きになりそう」
その一言に、時間が止まる。
りこ「……え?」
目を見開く。
ゆめ「だから」
少しだけ優しく笑う。
ゆめ「赤ちゃん扱いじゃなくて、恋人候補として見る」
その言葉に、胸がいっぱいになる。
りこ「……候補?」
ゆめ「今はね」
少し意地悪に笑う。
ゆめ「これからどうなるか、楽しみ」
その言い方が、少しだけずるい。
りこ「……絶対、後悔させないから」
ぎゅっと手を握り返す。
ゆめ「強気だね」
りこ「うん」
まっすぐ見つめる。
りこ「りー、もう赤ちゃんじゃないから」
その言葉に、ゆめは少しだけ目を細めて――
ゆめ「……知ってる」
小さく笑った。
その瞬間、ふたりの距離は少しだけ変わった気がした。
りこは、隣に座るゆめをじっと見ていた。
りこ「……ねえ」
ゆめ「んー?」
スマホを見ながら、ゆるい返事。
りこ「りーのこと、どう思ってる?」
ゆめ「え?」
顔を上げて、少し考える仕草。
ゆめ「かわいい後輩?」
りこ「……それだけ?」
ゆめ「うん」
にこっと笑う。
ゆめ「りこって赤ちゃんみたいでさ」
その一言に、ぴくっと眉が動く。
りこ「……またそれ」
ゆめ「え、だってそうじゃん」
りこ「そうじゃない」
ゆめ「えー?」
くすっと笑いながら、ぽんと頭を撫でてくる。
ゆめ「よしよし」
りこ「……やめて」
その手を軽く払う。
りこ「赤ちゃん扱いしないで」
ゆめ「ごめんごめん」
全然悪びれてない声。
ゆめ「でもほんとにかわいいんだもん」
りこ「……だからやだ」
むすっとする。
りこ(かわいいじゃなくて)
言いたいことは、違うのに。
――数時間後。
収録終わりの帰り道。
りことゆめは並んで歩いていた。
ゆめ「今日もおつかれー」
りこ「おつかれ」
少しだけ無言が続く。
りこ(……このままじゃ、ずっと)
勇気を出して、口を開く。
りこ「ねえ」
ゆめ「ん?」
りこ「りー、子どもじゃないよ」
立ち止まる。
ゆめ「……うん?」
りこ「ちゃんと恋愛もするし、好きな人もいるし」
真っ直ぐ見つめる。
りこ「……伝わってる?」
ゆめ「……誰?」
少しだけ、声のトーンが変わる。
りこ「……ほんとに分かんない?」
少しだけ拗ねる。
ゆめ「……まさか」
一歩近づく。
ゆめ「わたし?」
りこ「……うん。ゆめのこと、好き」
はっきり言う。
りこ「ずっと前から」
心臓がうるさい。
でも、逃げない。
ゆめ「……そっか」
ゆめ「ごめん」
その一言に、胸がきゅっとなる。
りこ「……なんで謝るの」
ゆめ「気づいてなかった」
視線を落とす。
ゆめ「りこのこと、ずっと“守る側”って思ってた」
静かな声。
ゆめ「だから……そういうふうに見てなかった」
はっきりした言葉。
でも――
りこ「……そっか」
一歩、距離を取る。
りこ「じゃあ、もういい」
笑おうとするけど、少しだけ震える。
りこ「りー、帰るね」
背を向けた、その瞬間。
――腕を掴まれる。
ゆめ「待って」
少し強い声。
りこ「……なに」
ゆめ「ちゃんと考えさせて」
振り返ると、真剣な顔。
ゆめ「今、初めてそういう目で見たから」
その言葉に、少しだけ息が止まる。
ゆめ「りこが好きって言ってくれたの、ちゃんと向き合いたい」
ゆっくり、言葉を選ぶ。
ゆめ「赤ちゃん扱い、やめる」
その一言が、まっすぐ届く。
りこ「……ほんとに?」
少しだけ不安げに聞く。
ゆめ「うん」
頷く。
ゆめ「代わりに――」
一歩、近づく。
ゆめ「ちゃんとドキドキするかも」
その距離に、心臓が一気に跳ねる。
りこ「……なにそれ」
顔が熱い。
ゆめ「だからさ」
少しだけ照れた顔で。
ゆめ「もう一回、言って?」
真っ直ぐな視線。
りこ「……やだ」
ゆめ「なんで」
りこ「恥ずかしいもん」
さっきまで強気だったのに、急に弱くなる。
ゆめ「ほら、やっぱ赤ちゃん」
りこ「ちがう!!」
思わず声を上げる。
ゆめ「ごめんごめん」
笑いながら、でも――
ゆめ「でも、そういうとこも含めて好きになりそう」
その一言に、時間が止まる。
りこ「……え?」
目を見開く。
ゆめ「だから」
少しだけ優しく笑う。
ゆめ「赤ちゃん扱いじゃなくて、恋人候補として見る」
その言葉に、胸がいっぱいになる。
りこ「……候補?」
ゆめ「今はね」
少し意地悪に笑う。
ゆめ「これからどうなるか、楽しみ」
その言い方が、少しだけずるい。
りこ「……絶対、後悔させないから」
ぎゅっと手を握り返す。
ゆめ「強気だね」
りこ「うん」
まっすぐ見つめる。
りこ「りー、もう赤ちゃんじゃないから」
その言葉に、ゆめは少しだけ目を細めて――
ゆめ「……知ってる」
小さく笑った。
その瞬間、ふたりの距離は少しだけ変わった気がした。