的野美青
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夜。
リビングには、ゲームの音だけが響いている。
みお「……あ、やば」
コントローラーを握ったまま、画面に集中するみお。
その隣で。
ゆめ「……ねえ」
返事はない。
ゆめ「みおってば」
みお「んー、ちょっと待って」
目も合わせないまま。
ゆめ「……それ、何回目?」
少しだけ拗ねた声。
みお「あと10分」
それも、何回目だろう。
ゆめ「さっきも言ってた」
みお「ほんとにあと10分」
でも――
その“10分”は、終わらない。
カチ、カチ、とボタンを押す音。
楽しそうな声。
ゆめ(……わたし、いらないのかな)
胸が、じわっと苦しくなる。
ゆめ「……もういい」
小さく呟いて、立ち上がる。
みお「え、どこ行くの」
ゆめ「コンビニ」
短く返す。
みお「すぐ戻る?」
ゆめ「……さあ」
それでも、みおは気づかない。
画面に戻るだけ。
ゆめ(ほんとに、気づかないんだ)
玄関で靴を履きながら、少しだけ迷う。
でも――
ゆめ(……いいや)
そのまま、ドアを開けた。
――夜の空気は、少し冷たかった。
スマホを取り出して、適当に時間を潰す。
通知は、来ない。
ゆめ(……追いかけてくるとか、ないんだ)
分かってたけど、やっぱり少し寂しい。
そのまま、近くの公園のベンチに座る。
ゆめ(……このまま帰らなかったら、どうするんだろ)
そんなことを考えていたとき。
――電話が鳴る。
画面には、“みお”。
ゆめ「……もしもし」
少しだけ間を置いて出る。
みお『……どこ』
いつもより、少し低い声。
ゆめ「コンビニって言ったじゃん」
みお『……いない』
短い言葉。
みお『家、いないじゃん』
その声が、少しだけ焦っているのが分かる。
ゆめ「……帰らないかも」
みお『は?』
明らかに、動揺した声。
みお『なんで』
その一言に、溜まってたものがこぼれる。
ゆめ「だって、みおずっとゲームしてるし」
ゆめ「かまってって言っても、あと10分ばっかだし」
ゆめ「……わたし、いなくてもいいじゃん」
電話の向こうで、何かが落ちる音がする。
みお『……ごめん』
すぐに、そう言った。
みお『今どこ』
ゆめ「……公園」
みお『待ってて』
それだけ言って、電話が切れる。
――数分後。
走ってくる足音。
みお「……はぁ、はぁ……」
息を切らしながら、目の前に立つ。
みお「……見つけた」
その顔は、いつもより少し必死で。
ゆめ「……なにその顔」
みお「……焦った」
素直な一言。
みお「いないから、ほんとに」
少しだけ、視線を落とす。
みお「……ごめん」
そのまま、隣に座る。
みお「ゲーム、すぐやめればよかった」
ぽつりと呟く。
ゆめ「……ほんとだよ」
少しだけ、意地を張る。
ゆめ「何回も言ったのに」
みお「うん」
ちゃんと聞いてる。
みお「……もうしない」
その言葉が、ちゃんと届く。
少しだけ、間。
みお「……帰ろ」
そっと、手を差し出す。
ゆめ「……いいの?ゲーム」
みお「いい」
即答。
みお「家で、するから」
一瞬、意味が分からなくて。
ゆめ「……なにを?」
みおは、少しだけ笑って。
みお「かまうの」
そのまま、ぎゅっと手を握る。
みお「いっぱい」
心臓が、少しだけ跳ねる。
ゆめ「……遅い」
みお「ごめん」
でも、離さない。
みお「ちゃんと、優先する」
真っ直ぐな声。
みお「ゆめのこと」
その一言で、さっきまでの寂しさが、少しずつ溶けていく。
ゆめ「……じゃあ、帰る」
小さく頷く。
みお「うん」
並んで歩く帰り道。
今度は、ちゃんと隣にいるって感じがした。
――家に戻ると、テレビはそのまま、ゲーム画面が止まっていた。
みお「……これ、あとででいいや」
電源を落とす。
そして。
みお「こっち」
ソファに座ってぽん、と隣を叩く。
ゆめ「……なに」
みお「約束でしょ」
少しだけ照れながら。
みお「かまうって」
その言葉に、少しだけ笑ってしまう。
ゆめ「……じゃあ、ちゃんとかまってよ」
みお「うん」
すぐに、肩を引き寄せられる。
みお「これでいい?」
近すぎる距離。
ゆめ「……まあ、合格」
強がりながらも、そのまま寄りかかる。
みお「よかった」
小さく笑う声。
みお「もう、どっか行かないで」
ぽつりと呟く。
ゆめ「……みお次第」
少しだけ意地悪に言うと、
みお「じゃあ、絶対行かせない」
そう言って、ぎゅっと抱きしめてきた。
ゲームの音が消えた部屋で代わりに聞こえるのは、ふたりの静かな呼吸だけだった。
リビングには、ゲームの音だけが響いている。
みお「……あ、やば」
コントローラーを握ったまま、画面に集中するみお。
その隣で。
ゆめ「……ねえ」
返事はない。
ゆめ「みおってば」
みお「んー、ちょっと待って」
目も合わせないまま。
ゆめ「……それ、何回目?」
少しだけ拗ねた声。
みお「あと10分」
それも、何回目だろう。
ゆめ「さっきも言ってた」
みお「ほんとにあと10分」
でも――
その“10分”は、終わらない。
カチ、カチ、とボタンを押す音。
楽しそうな声。
ゆめ(……わたし、いらないのかな)
胸が、じわっと苦しくなる。
ゆめ「……もういい」
小さく呟いて、立ち上がる。
みお「え、どこ行くの」
ゆめ「コンビニ」
短く返す。
みお「すぐ戻る?」
ゆめ「……さあ」
それでも、みおは気づかない。
画面に戻るだけ。
ゆめ(ほんとに、気づかないんだ)
玄関で靴を履きながら、少しだけ迷う。
でも――
ゆめ(……いいや)
そのまま、ドアを開けた。
――夜の空気は、少し冷たかった。
スマホを取り出して、適当に時間を潰す。
通知は、来ない。
ゆめ(……追いかけてくるとか、ないんだ)
分かってたけど、やっぱり少し寂しい。
そのまま、近くの公園のベンチに座る。
ゆめ(……このまま帰らなかったら、どうするんだろ)
そんなことを考えていたとき。
――電話が鳴る。
画面には、“みお”。
ゆめ「……もしもし」
少しだけ間を置いて出る。
みお『……どこ』
いつもより、少し低い声。
ゆめ「コンビニって言ったじゃん」
みお『……いない』
短い言葉。
みお『家、いないじゃん』
その声が、少しだけ焦っているのが分かる。
ゆめ「……帰らないかも」
みお『は?』
明らかに、動揺した声。
みお『なんで』
その一言に、溜まってたものがこぼれる。
ゆめ「だって、みおずっとゲームしてるし」
ゆめ「かまってって言っても、あと10分ばっかだし」
ゆめ「……わたし、いなくてもいいじゃん」
電話の向こうで、何かが落ちる音がする。
みお『……ごめん』
すぐに、そう言った。
みお『今どこ』
ゆめ「……公園」
みお『待ってて』
それだけ言って、電話が切れる。
――数分後。
走ってくる足音。
みお「……はぁ、はぁ……」
息を切らしながら、目の前に立つ。
みお「……見つけた」
その顔は、いつもより少し必死で。
ゆめ「……なにその顔」
みお「……焦った」
素直な一言。
みお「いないから、ほんとに」
少しだけ、視線を落とす。
みお「……ごめん」
そのまま、隣に座る。
みお「ゲーム、すぐやめればよかった」
ぽつりと呟く。
ゆめ「……ほんとだよ」
少しだけ、意地を張る。
ゆめ「何回も言ったのに」
みお「うん」
ちゃんと聞いてる。
みお「……もうしない」
その言葉が、ちゃんと届く。
少しだけ、間。
みお「……帰ろ」
そっと、手を差し出す。
ゆめ「……いいの?ゲーム」
みお「いい」
即答。
みお「家で、するから」
一瞬、意味が分からなくて。
ゆめ「……なにを?」
みおは、少しだけ笑って。
みお「かまうの」
そのまま、ぎゅっと手を握る。
みお「いっぱい」
心臓が、少しだけ跳ねる。
ゆめ「……遅い」
みお「ごめん」
でも、離さない。
みお「ちゃんと、優先する」
真っ直ぐな声。
みお「ゆめのこと」
その一言で、さっきまでの寂しさが、少しずつ溶けていく。
ゆめ「……じゃあ、帰る」
小さく頷く。
みお「うん」
並んで歩く帰り道。
今度は、ちゃんと隣にいるって感じがした。
――家に戻ると、テレビはそのまま、ゲーム画面が止まっていた。
みお「……これ、あとででいいや」
電源を落とす。
そして。
みお「こっち」
ソファに座ってぽん、と隣を叩く。
ゆめ「……なに」
みお「約束でしょ」
少しだけ照れながら。
みお「かまうって」
その言葉に、少しだけ笑ってしまう。
ゆめ「……じゃあ、ちゃんとかまってよ」
みお「うん」
すぐに、肩を引き寄せられる。
みお「これでいい?」
近すぎる距離。
ゆめ「……まあ、合格」
強がりながらも、そのまま寄りかかる。
みお「よかった」
小さく笑う声。
みお「もう、どっか行かないで」
ぽつりと呟く。
ゆめ「……みお次第」
少しだけ意地悪に言うと、
みお「じゃあ、絶対行かせない」
そう言って、ぎゅっと抱きしめてきた。
ゲームの音が消えた部屋で代わりに聞こえるのは、ふたりの静かな呼吸だけだった。