的野美青
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ゆめ「ねえ、ちょっと話していい?」
その一言で、なんとなくわかってしまった。
ゆめの声が、いつもより妙に落ち着いていたから。
放課後の帰り道。
並んで歩くのが当たり前だった距離が、今日は少し遠い。
みお「なに?」
美青は、できるだけ普通の声を出した。
空はやけに青くて、眩しい。
ゆめ「実はさ……」
ゆめは立ち止まって、頭を掻く。
その癖も、声の間も、美青は全部知っていた。
ゆめ「彼女ができたんだ」
一瞬、音が消えた。
みお「……そっか」
それだけ言うのに、喉が痛い。
笑おうとしたけど、うまくいかなかった。
ゆめ「急にごめん。でも、美青にはちゃんと伝えなきゃって思って」
みお「うん。正しいと思う」
正しい。
でも、優しい言葉ほど、胸に刺さる。
みお「その子、いい人?」
自分でも驚くくらい、冷静な声だった。
ゆめ「うん。すごく」
ゆめは迷いなく答える。
その迷いのなさが、答えだった。
みお「じゃあ、大丈夫だね」
美青はそう言って、少し前を歩き出す。
背中を向けた瞬間、表情が崩れた。
——言えなかった。
ずっと好きだったことも、今日こそ言おうと思ってたことも。
ゆめ「美青」
呼び止められて、足が止まる。
ゆめ「今までありがとう」
振り向かずに、手を軽く振った。
みお「こちらこそ」
振り返ったら、全部零れてしまいそうだったから。
また歩き出す。
二人で何度も通ったこの道を、一人で。
後ろから聞こえる足音が、少しずつ遠ざかる。
——彼女ができたんだ。
その一言で、世界はちゃんと前に進んでいく。
置いていかれたのは、私だけ。
でも美青は、立ち止まらない。
涙をこらえて、前を向く。
好きだった人の幸せを、ちゃんと願えるくらいには、大人になりたかったから。
夕暮れの中、独り言みたいに小さく呟く。
「……幸せになってね」
その声は、もう誰にも届かなかった。
その一言で、なんとなくわかってしまった。
ゆめの声が、いつもより妙に落ち着いていたから。
放課後の帰り道。
並んで歩くのが当たり前だった距離が、今日は少し遠い。
みお「なに?」
美青は、できるだけ普通の声を出した。
空はやけに青くて、眩しい。
ゆめ「実はさ……」
ゆめは立ち止まって、頭を掻く。
その癖も、声の間も、美青は全部知っていた。
ゆめ「彼女ができたんだ」
一瞬、音が消えた。
みお「……そっか」
それだけ言うのに、喉が痛い。
笑おうとしたけど、うまくいかなかった。
ゆめ「急にごめん。でも、美青にはちゃんと伝えなきゃって思って」
みお「うん。正しいと思う」
正しい。
でも、優しい言葉ほど、胸に刺さる。
みお「その子、いい人?」
自分でも驚くくらい、冷静な声だった。
ゆめ「うん。すごく」
ゆめは迷いなく答える。
その迷いのなさが、答えだった。
みお「じゃあ、大丈夫だね」
美青はそう言って、少し前を歩き出す。
背中を向けた瞬間、表情が崩れた。
——言えなかった。
ずっと好きだったことも、今日こそ言おうと思ってたことも。
ゆめ「美青」
呼び止められて、足が止まる。
ゆめ「今までありがとう」
振り向かずに、手を軽く振った。
みお「こちらこそ」
振り返ったら、全部零れてしまいそうだったから。
また歩き出す。
二人で何度も通ったこの道を、一人で。
後ろから聞こえる足音が、少しずつ遠ざかる。
——彼女ができたんだ。
その一言で、世界はちゃんと前に進んでいく。
置いていかれたのは、私だけ。
でも美青は、立ち止まらない。
涙をこらえて、前を向く。
好きだった人の幸せを、ちゃんと願えるくらいには、大人になりたかったから。
夕暮れの中、独り言みたいに小さく呟く。
「……幸せになってね」
その声は、もう誰にも届かなかった。