村山美羽
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翌朝。
村山美羽はいつもより少し早く教室に来て、窓際の席に座っていた。
机に頬を寄せて、外を見ているふりをしながら、頭の中は昨日のことばかりだ。
みう(名前のないまま、はもう嫌)
そう思った自分に、少し驚く。
ゆめ「みう、おはよー!」
聞き慣れた声。
振り向く前から、胸が反応してしまうのが悔しい。
みう「……おはよう」
ゆめ「今日さ、放課後ちょっと付き合ってほしいんだけど」
みう「何」
ゆめ「えーっとね、特に理由はない!」
即答。
村山は眉をひそめる。
みう「理由ないなら断る」
ゆめ「えっ、ちょ、あるある! ちゃんとある!」
慌てるゆめを見て、村山は小さく息を吐いた。
みう「……放課後ね」
それだけで、ゆめはぱっと表情を明るくする。
ゆめ「やった!」
みう(ほんと、調子狂う)
放課後。
校舎裏の人通りが少ない場所。
夕方の風が少し冷たくて、チャイムの余韻だけが残っている。
みう「で、用件は?」
村山が腕を組んで聞くと、ゆめは少しだけ視線を泳がせた。
ゆめ「最近さ……みう、なんか変じゃない?」
みう「……は?」
ゆめ「前より静かっていうか、距離あるっていうか」
村山の心臓が、一拍遅れて鳴った。
みう「それ、私の問題」
ゆめ「でもさ」
ゆめは一歩近づく。
ゆめ「私、みうに嫌われるようなことした?」
みう「してない」
即答だった。
それに気づいて、村山は視線を逸らす。
みう「……してないから、余計に困ってる」
ゆめ「え?」
ゆめの声が素っ頓狂になる。
村山は少しだけ拳を握りしめた。
クールでいようと決めてきた自分が、今にも崩れそうだった。
みう「……ゆめって、本当に鈍感」
ゆめ「え、急に悪口?」
みう「悪口」
そう言い切る声は、少し震えていた。
みう「私がどんな気持ちで、隣にいると思ってるの」
ゆめは言葉を失っている。
初めて見るその表情に、村山は覚悟を決めた。
みう「毎日話しかけられて、距離近くて、無自覚に優しくて」
一歩、近づく。
みう「それ全部、平気でやるから」
ゆめ「……」
みう「私は、平気じゃない」
風の音だけが、二人の間を通り抜ける。
ゆめ「もしかして……」
ゆめが、恐る恐る口を開く。
ゆめ「みう、それって……」
村山は逃げなかった。
みう「好き」
短く、はっきり。
みう「ゆめのこと、好き」
数秒、世界が止まったみたいだった。
ゆめ「……え?」
ゆめは完全に固まっている。
みう「だから言ったでしょ。鈍感」
村山は自嘲気味に笑う。
みう「今まで全部、無意識だったんだ……」
ゆめ「うん。私、てっきり……仲良い友達だと思って……」
みう「それが普通」
村山はそう言ってから、少しだけ声を落とす。
みう「でも、私はそれ以上になりたかった」
ゆめは俯いて、しばらく考えていた。
やがて顔を上げる。
ゆめ「……みうが離れそうで、最近怖かった」
みう「え?」
ゆめ「理由わかんなかったけど、嫌だった」
真っ直ぐな目。
みう「それって……好きってこと?」
村山の心臓が、強く跳ねる。
ゆめ「……たぶん」
ゆめは、少し照れたように笑った。
ゆめ「じゃあさ」
一歩、近づいて。
ゆめ「付き合ってみない?」
みう「……“みない”って何」
ゆめ「だって、初めてだから」
村山は一瞬黙ってから、小さく頷いた。
みう「うん」
ゆめ「ほんと?」
みう「今さら断らない」
ゆめは嬉しそうに息を吐く。
ゆめ「じゃあ、今日から恋人?」
みう「……そうなる」
沈む夕日が、二人をオレンジ色に染める。
ゆめ「ねえ、みう」
みう「なに」
ゆめ「これからは、ちゃんと気づくから」
村山は少しだけ微笑った。
みう「遅すぎ」
ゆめ「でも、気づけてよかった」
並んで帰る道。
影は、今までより少し近い。
クールでいられなくなった代わりに、村山美羽は、ちゃんと“恋人”になった。
鈍感なこの子と一緒に。
村山美羽はいつもより少し早く教室に来て、窓際の席に座っていた。
机に頬を寄せて、外を見ているふりをしながら、頭の中は昨日のことばかりだ。
みう(名前のないまま、はもう嫌)
そう思った自分に、少し驚く。
ゆめ「みう、おはよー!」
聞き慣れた声。
振り向く前から、胸が反応してしまうのが悔しい。
みう「……おはよう」
ゆめ「今日さ、放課後ちょっと付き合ってほしいんだけど」
みう「何」
ゆめ「えーっとね、特に理由はない!」
即答。
村山は眉をひそめる。
みう「理由ないなら断る」
ゆめ「えっ、ちょ、あるある! ちゃんとある!」
慌てるゆめを見て、村山は小さく息を吐いた。
みう「……放課後ね」
それだけで、ゆめはぱっと表情を明るくする。
ゆめ「やった!」
みう(ほんと、調子狂う)
放課後。
校舎裏の人通りが少ない場所。
夕方の風が少し冷たくて、チャイムの余韻だけが残っている。
みう「で、用件は?」
村山が腕を組んで聞くと、ゆめは少しだけ視線を泳がせた。
ゆめ「最近さ……みう、なんか変じゃない?」
みう「……は?」
ゆめ「前より静かっていうか、距離あるっていうか」
村山の心臓が、一拍遅れて鳴った。
みう「それ、私の問題」
ゆめ「でもさ」
ゆめは一歩近づく。
ゆめ「私、みうに嫌われるようなことした?」
みう「してない」
即答だった。
それに気づいて、村山は視線を逸らす。
みう「……してないから、余計に困ってる」
ゆめ「え?」
ゆめの声が素っ頓狂になる。
村山は少しだけ拳を握りしめた。
クールでいようと決めてきた自分が、今にも崩れそうだった。
みう「……ゆめって、本当に鈍感」
ゆめ「え、急に悪口?」
みう「悪口」
そう言い切る声は、少し震えていた。
みう「私がどんな気持ちで、隣にいると思ってるの」
ゆめは言葉を失っている。
初めて見るその表情に、村山は覚悟を決めた。
みう「毎日話しかけられて、距離近くて、無自覚に優しくて」
一歩、近づく。
みう「それ全部、平気でやるから」
ゆめ「……」
みう「私は、平気じゃない」
風の音だけが、二人の間を通り抜ける。
ゆめ「もしかして……」
ゆめが、恐る恐る口を開く。
ゆめ「みう、それって……」
村山は逃げなかった。
みう「好き」
短く、はっきり。
みう「ゆめのこと、好き」
数秒、世界が止まったみたいだった。
ゆめ「……え?」
ゆめは完全に固まっている。
みう「だから言ったでしょ。鈍感」
村山は自嘲気味に笑う。
みう「今まで全部、無意識だったんだ……」
ゆめ「うん。私、てっきり……仲良い友達だと思って……」
みう「それが普通」
村山はそう言ってから、少しだけ声を落とす。
みう「でも、私はそれ以上になりたかった」
ゆめは俯いて、しばらく考えていた。
やがて顔を上げる。
ゆめ「……みうが離れそうで、最近怖かった」
みう「え?」
ゆめ「理由わかんなかったけど、嫌だった」
真っ直ぐな目。
みう「それって……好きってこと?」
村山の心臓が、強く跳ねる。
ゆめ「……たぶん」
ゆめは、少し照れたように笑った。
ゆめ「じゃあさ」
一歩、近づいて。
ゆめ「付き合ってみない?」
みう「……“みない”って何」
ゆめ「だって、初めてだから」
村山は一瞬黙ってから、小さく頷いた。
みう「うん」
ゆめ「ほんと?」
みう「今さら断らない」
ゆめは嬉しそうに息を吐く。
ゆめ「じゃあ、今日から恋人?」
みう「……そうなる」
沈む夕日が、二人をオレンジ色に染める。
ゆめ「ねえ、みう」
みう「なに」
ゆめ「これからは、ちゃんと気づくから」
村山は少しだけ微笑った。
みう「遅すぎ」
ゆめ「でも、気づけてよかった」
並んで帰る道。
影は、今までより少し近い。
クールでいられなくなった代わりに、村山美羽は、ちゃんと“恋人”になった。
鈍感なこの子と一緒に。