田村保乃×大園玲
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
深夜、誰もいないレッスンスタジオ。
ほのは一人、スマホから流れるじっとりとした重低音のビートを聴きながら、鏡に向かって髪を振り乱して踊っていた。
剥き出しの欲望を歌うそのメロディが、胸の奥のドロドロとした部分を抉る。
ほの「……はぁ、はぁ……っ」
曲が終わり、床にへたり込んだ時、静かにドアが開いた。
入ってきたのは、レッスン着姿の玲。
その手には、冷たいお水のペットボトルが握られている。
れい「やっぱりここにいた。ほのちゃん、お疲れ様。はい、お水」
ほの「あ、れいちゃん……。ありがとう。まだ残ってたん?」
れい「うん。ほのちゃんが帰らないから、待ってた」
玲は保乃の隣に自然に腰掛け、汗で濡れたほのの髪をそっと耳にかけた。
その指先が、驚くほど冷たくて心地いい。
れい「さっきからずっと、その曲だね。……ほのちゃんにしては、ずいぶん激しくて歪んだ曲」
ほの「……うん。なんか、この曲聴いてると、胸がザワザワすんねん。自分が自分じゃなくなるみたいで」
玲はふっと、影のある笑みを浮かべた。
いつもファンに見せる聡明な笑顔とは違う、ほのだけが知っている、どこか妖艶な表情。
れい「自分じゃなくなる、じゃなくて、本当の自分が出てきちゃうんじゃない? 理性なんてものは、後付けの言い訳……その曲に出てくるみたいにさ」
ほの「れいちゃん……?」
玲が距離を詰める。
スタジオのスピーカーから、もう一度リピートされたイントロのベース音が流れ始めた。
重い地響きのような音が、二人の鼓動を同期させていく。
れい「ねぇ、ほのちゃん。いつもグループのために、みんなのためにって、綺麗に笑ってるでしょ? でも……私の前でも、その綺麗な田村保乃でいるつもり?」
ほの「な、何言ってるん……」
れい「嘘つき。さっき踊ってる時、私を欲しそうな目で見てた癖に」
ほのの心臓が、ドクンと跳ねた。
見透かされている。自分が玲に対して抱いている、独占欲、執着、メンバーという枠を壊してしまいたいという本能を。
玲の手が、ほのの首筋をなぞりそのまま顎をクイと持ち上げた。
覗き込んでくる玲の瞳は、まるで獲物を狙う野獣のように怪しく、そして抗えないほどに美しかった。
れい「誰かが決めた運命で、私たちは同じグループになった。でも、ただのメンバーで終わらせるか、それ以上になるかは……周りじゃなくて、私たちが決めるんだよ」
ほの「っ……れいちゃん、もう、ずるいわ……」
ほのの中で、張り詰めていた理性の糸がぷつりと切れた。
いつもなら「あかんよ」と拒むはずの手が、気付けば玲のレッスン着の襟元を強く掴んでいた。
ほの「ほのをこんな風にしたん、れいちゃんやからな。……綺麗に愛してなんて言わん。ぐちゃぐちゃに壊してよ」
れい「ふふ……。最初から、そのつもりだよ」
重なる唇は、優しさなんて微塵もないほど激しく、互いの体温を貪り合うようだった。
骨の髄まで愛してほしいと、言葉にせずともお互いの身体が叫んでいる。
二人は存在を確かめ合うように、深く求め合っていった
どれだけの時間が経っただろう。
曲が何周目かの終わりを迎えた頃、二人は床に寝転び、荒い息を整えていた。
スタジオの天井を見つめるほのの手を、玲の指が絡め取る。
ほの「……明日から、また普通のメンバーの顔、できるかなぁ」
れい「できるよ。ほのちゃんはプロだもん。でも、楽屋で目が合うたびに、今のことを思い出す。そうやって、一生私に縛られてて」
玲はほのの指先に、そっと消えない誓いを入れるようにキスをした。
アイドルの仮面を被った、美しい檻の中。
けれど、その鍵はとうの昔に壊れている。
夜風に消えていく重低音の余韻を聴きながら、ほのは玲の温もりに抱かれ、二度と抜け出せない愛の深淵へと、心地よく沈んでいくのだった。
ほのは一人、スマホから流れるじっとりとした重低音のビートを聴きながら、鏡に向かって髪を振り乱して踊っていた。
剥き出しの欲望を歌うそのメロディが、胸の奥のドロドロとした部分を抉る。
ほの「……はぁ、はぁ……っ」
曲が終わり、床にへたり込んだ時、静かにドアが開いた。
入ってきたのは、レッスン着姿の玲。
その手には、冷たいお水のペットボトルが握られている。
れい「やっぱりここにいた。ほのちゃん、お疲れ様。はい、お水」
ほの「あ、れいちゃん……。ありがとう。まだ残ってたん?」
れい「うん。ほのちゃんが帰らないから、待ってた」
玲は保乃の隣に自然に腰掛け、汗で濡れたほのの髪をそっと耳にかけた。
その指先が、驚くほど冷たくて心地いい。
れい「さっきからずっと、その曲だね。……ほのちゃんにしては、ずいぶん激しくて歪んだ曲」
ほの「……うん。なんか、この曲聴いてると、胸がザワザワすんねん。自分が自分じゃなくなるみたいで」
玲はふっと、影のある笑みを浮かべた。
いつもファンに見せる聡明な笑顔とは違う、ほのだけが知っている、どこか妖艶な表情。
れい「自分じゃなくなる、じゃなくて、本当の自分が出てきちゃうんじゃない? 理性なんてものは、後付けの言い訳……その曲に出てくるみたいにさ」
ほの「れいちゃん……?」
玲が距離を詰める。
スタジオのスピーカーから、もう一度リピートされたイントロのベース音が流れ始めた。
重い地響きのような音が、二人の鼓動を同期させていく。
れい「ねぇ、ほのちゃん。いつもグループのために、みんなのためにって、綺麗に笑ってるでしょ? でも……私の前でも、その綺麗な田村保乃でいるつもり?」
ほの「な、何言ってるん……」
れい「嘘つき。さっき踊ってる時、私を欲しそうな目で見てた癖に」
ほのの心臓が、ドクンと跳ねた。
見透かされている。自分が玲に対して抱いている、独占欲、執着、メンバーという枠を壊してしまいたいという本能を。
玲の手が、ほのの首筋をなぞりそのまま顎をクイと持ち上げた。
覗き込んでくる玲の瞳は、まるで獲物を狙う野獣のように怪しく、そして抗えないほどに美しかった。
れい「誰かが決めた運命で、私たちは同じグループになった。でも、ただのメンバーで終わらせるか、それ以上になるかは……周りじゃなくて、私たちが決めるんだよ」
ほの「っ……れいちゃん、もう、ずるいわ……」
ほのの中で、張り詰めていた理性の糸がぷつりと切れた。
いつもなら「あかんよ」と拒むはずの手が、気付けば玲のレッスン着の襟元を強く掴んでいた。
ほの「ほのをこんな風にしたん、れいちゃんやからな。……綺麗に愛してなんて言わん。ぐちゃぐちゃに壊してよ」
れい「ふふ……。最初から、そのつもりだよ」
重なる唇は、優しさなんて微塵もないほど激しく、互いの体温を貪り合うようだった。
骨の髄まで愛してほしいと、言葉にせずともお互いの身体が叫んでいる。
二人は存在を確かめ合うように、深く求め合っていった
どれだけの時間が経っただろう。
曲が何周目かの終わりを迎えた頃、二人は床に寝転び、荒い息を整えていた。
スタジオの天井を見つめるほのの手を、玲の指が絡め取る。
ほの「……明日から、また普通のメンバーの顔、できるかなぁ」
れい「できるよ。ほのちゃんはプロだもん。でも、楽屋で目が合うたびに、今のことを思い出す。そうやって、一生私に縛られてて」
玲はほのの指先に、そっと消えない誓いを入れるようにキスをした。
アイドルの仮面を被った、美しい檻の中。
けれど、その鍵はとうの昔に壊れている。
夜風に消えていく重低音の余韻を聴きながら、ほのは玲の温もりに抱かれ、二度と抜け出せない愛の深淵へと、心地よく沈んでいくのだった。