田村保乃
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ゆめ「別れよ」
あの一言は、ちゃんと自分で選んだ言葉だった。
理由は言わなかった。
言えなかった、のほうが正しいかもしれない。
それからの日々は、思ったより普通に進んでいった。
仕事もあるし、メンバーもいるし、止まってる暇なんてない。
でも——
てん「ほの、今日めっちゃ可愛くない?」
誰かのその一言に、無意識に反応してしまう。
視線の先には、笑ってるほの。
ほの「え〜ほんま?うれしい〜」
変わらない、柔らかい笑顔。
胸が、ぎゅっと締め付けられる。
ゆめ(…好きだな)
別れたのに。
自分で終わらせたのに。
全然、終わってなかった。
収録の合間。
廊下ですれ違う。
ゆめ「……」
ほの「……」
一瞬、目が合って——すぐ逸らされた。
それだけなのに、心臓がうるさい。
前は、名前を呼べば振り向いてくれたのに。
今は、それすらできない。
ゆめ(自分で、そうしたのにな)
頭では分かってる。
でも、気持ちは追いつかない。
その日の帰り。
誰もいないスタジオの外で、ぼーっと立っていると
ほの「…まだ帰らんの?」
聞き慣れた声。
振り向くと、ほのがいた。
ゆめ「…あ、うん」
ぎこちない返事。
沈黙が落ちる。
でも、今日は——
ほのは、そのまま帰らなかった。
ほの「ゆめさ」
名前を呼ばれる。
それだけで、心が揺れる。
ほの「なんで、何も言ってくれへんかったん?」
やっぱり、その質問。
ずっと避けてきたもの。
ゆめ「……」
答えられない。
答えたら、きっと全部崩れる。
ほの「今でも、わからんままなんよ」
少しだけ、声が震えていた。
ほの「嫌いになったなら、それでよかったのに」
胸に刺さる。
ゆめ「…嫌いじゃない」
気づいたら、口に出ていた。
はっとする。
言うつもりなんてなかったのに。
ほのの目が、ゆっくり見開く。
ほの「…じゃあ、なんで」
ゆめ「っ…それは」
言葉が詰まる。
でも、もう誤魔化せない。
ゆめ「…好きだから」
空気が止まる。
ゆめ「好きだから、離れた」
意味がわからない、って顔をされる。
当たり前だと思う。
ゆめ「一緒にいたら、甘えちゃうし」
ゆめ「支えたいのに、頼る側になるのが怖くて」
ゆめ「ほのの邪魔になる気がして」
ぐちゃぐちゃの言葉。
でも、それが全部本音だった。
ゆめ「だから、自分から離れた」
しばらくして——
ほの「……ほんま、ばかやな」
ぽつりと、ほのが言う。
怒ってるわけじゃない。
でも、少しだけ呆れてる。
ほの「そんな理由で、振られたほのの気持ちは?」
何も言えない。
ほの「好きなまま終わるほうが、しんどいに決まってるやん」
一歩、近づいてくる。
ほの「一緒にしんどいほう、選んでほしかった」
その言葉が、深く刺さる。
ゆめ「……ごめん」
それしか出てこない。
ほの「謝られても、困る」
でも、声は優しかった。
ほの「だってほのも——」
少しだけ、間を置いて。
ほの「まだ好きやもん」
心臓が止まりそうになる。
ほの「簡単に嫌いになれるわけないやん」
涙は出てないのに、泣いてるみたいな顔。
ほの「どうしてくれるん?」
答えられるわけがない。
でも、逃げるのも違う気がした。
ゆめ「……それでも、自分は」
言葉を探す。
ゆめ「今のままじゃ、隣に立てない」
まっすぐ見る。
ゆめ「ちゃんと、胸張って隣にいられるようになりたい」
ほのは少し驚いた顔をして、それから小さく笑った。
ほの「なにそれ」
少しだけ、柔らかい空気になる。
ほの「じゃあさ」
指を軽く差し出してくる。
ほの「その時まで、ほののこと好きでおってよ」
ゆめ「……え」
ほの「中途半端に忘れようとせんといて」
まっすぐな目。
ほの「ほのも、簡単に諦めへんから」
心が、大きく揺れる。
ゆめ「…ずるい」
思わず漏れた言葉。
ほの「お互い様やろ」
ふっと笑うほの。
その笑顔は、前と同じで——でも少しだけ強くなっていた。
帰り道。
一緒に歩くわけでもなく、でも完全に別々でもない距離。
少しだけ近くなった気がした。
ゆめ(やっぱり、好きだな)
手放したはずなのに。
いや、手放したからこそ——
もう一度、ちゃんと掴みたいと思った。
あの一言は、ちゃんと自分で選んだ言葉だった。
理由は言わなかった。
言えなかった、のほうが正しいかもしれない。
それからの日々は、思ったより普通に進んでいった。
仕事もあるし、メンバーもいるし、止まってる暇なんてない。
でも——
てん「ほの、今日めっちゃ可愛くない?」
誰かのその一言に、無意識に反応してしまう。
視線の先には、笑ってるほの。
ほの「え〜ほんま?うれしい〜」
変わらない、柔らかい笑顔。
胸が、ぎゅっと締め付けられる。
ゆめ(…好きだな)
別れたのに。
自分で終わらせたのに。
全然、終わってなかった。
収録の合間。
廊下ですれ違う。
ゆめ「……」
ほの「……」
一瞬、目が合って——すぐ逸らされた。
それだけなのに、心臓がうるさい。
前は、名前を呼べば振り向いてくれたのに。
今は、それすらできない。
ゆめ(自分で、そうしたのにな)
頭では分かってる。
でも、気持ちは追いつかない。
その日の帰り。
誰もいないスタジオの外で、ぼーっと立っていると
ほの「…まだ帰らんの?」
聞き慣れた声。
振り向くと、ほのがいた。
ゆめ「…あ、うん」
ぎこちない返事。
沈黙が落ちる。
でも、今日は——
ほのは、そのまま帰らなかった。
ほの「ゆめさ」
名前を呼ばれる。
それだけで、心が揺れる。
ほの「なんで、何も言ってくれへんかったん?」
やっぱり、その質問。
ずっと避けてきたもの。
ゆめ「……」
答えられない。
答えたら、きっと全部崩れる。
ほの「今でも、わからんままなんよ」
少しだけ、声が震えていた。
ほの「嫌いになったなら、それでよかったのに」
胸に刺さる。
ゆめ「…嫌いじゃない」
気づいたら、口に出ていた。
はっとする。
言うつもりなんてなかったのに。
ほのの目が、ゆっくり見開く。
ほの「…じゃあ、なんで」
ゆめ「っ…それは」
言葉が詰まる。
でも、もう誤魔化せない。
ゆめ「…好きだから」
空気が止まる。
ゆめ「好きだから、離れた」
意味がわからない、って顔をされる。
当たり前だと思う。
ゆめ「一緒にいたら、甘えちゃうし」
ゆめ「支えたいのに、頼る側になるのが怖くて」
ゆめ「ほのの邪魔になる気がして」
ぐちゃぐちゃの言葉。
でも、それが全部本音だった。
ゆめ「だから、自分から離れた」
しばらくして——
ほの「……ほんま、ばかやな」
ぽつりと、ほのが言う。
怒ってるわけじゃない。
でも、少しだけ呆れてる。
ほの「そんな理由で、振られたほのの気持ちは?」
何も言えない。
ほの「好きなまま終わるほうが、しんどいに決まってるやん」
一歩、近づいてくる。
ほの「一緒にしんどいほう、選んでほしかった」
その言葉が、深く刺さる。
ゆめ「……ごめん」
それしか出てこない。
ほの「謝られても、困る」
でも、声は優しかった。
ほの「だってほのも——」
少しだけ、間を置いて。
ほの「まだ好きやもん」
心臓が止まりそうになる。
ほの「簡単に嫌いになれるわけないやん」
涙は出てないのに、泣いてるみたいな顔。
ほの「どうしてくれるん?」
答えられるわけがない。
でも、逃げるのも違う気がした。
ゆめ「……それでも、自分は」
言葉を探す。
ゆめ「今のままじゃ、隣に立てない」
まっすぐ見る。
ゆめ「ちゃんと、胸張って隣にいられるようになりたい」
ほのは少し驚いた顔をして、それから小さく笑った。
ほの「なにそれ」
少しだけ、柔らかい空気になる。
ほの「じゃあさ」
指を軽く差し出してくる。
ほの「その時まで、ほののこと好きでおってよ」
ゆめ「……え」
ほの「中途半端に忘れようとせんといて」
まっすぐな目。
ほの「ほのも、簡単に諦めへんから」
心が、大きく揺れる。
ゆめ「…ずるい」
思わず漏れた言葉。
ほの「お互い様やろ」
ふっと笑うほの。
その笑顔は、前と同じで——でも少しだけ強くなっていた。
帰り道。
一緒に歩くわけでもなく、でも完全に別々でもない距離。
少しだけ近くなった気がした。
ゆめ(やっぱり、好きだな)
手放したはずなのに。
いや、手放したからこそ——
もう一度、ちゃんと掴みたいと思った。