田村保乃
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春。
ほのは大学生になった。
ゆめは高校三年生。
去年まで、同じ制服で並んで歩いていたのに。
今は、ほのだけが違う景色を見ている。
放課後。
校門の前で、ゆめはスマホを握りしめていた。
遠くから歩いてくる私服のほの。
その姿を見た瞬間、胸がざわつく。
ほの「ゆめ〜!」
ゆめ「……ほの」
制服姿のゆめと、私服のほの。
それだけで、距離を感じる。
ゆめ「大学どう?」
ほの「楽しいよ〜まだ慣れないけど」
ゆめ「そっか」
ゆめは笑う。でも少しだけ固い。
歩き出す二人。
去年と同じ帰り道なのに、空気が違う。
ほの「ゆめ、受験大丈夫そう?」
ゆめ「うん、まあ」
ゆめは、ぽつり。
ゆめ「大学ってさ、やっぱり高校と全然違う?」
ほの「うん、自由。あと人多い」
ゆめ「可愛い子とか、いる?」
ほのは一瞬きょとんとする。
ほの「いるよ?」
ゆめの指先が、ぎゅっと鞄を握る。
ゆめ「……そうなんだ」
ほのはやっと気づく。
ほの「ゆめ」
ゆめ「なに」
ほの「嫉妬してる?」
ゆめ「してない」
即答。でも目は逸らす。
ほのは少し笑って、でも優しく言う。
ほの「わたし、ゆめが思ってるよりモテないよ」
ゆめ「それは嘘」
ほの「なんで」
ゆめ「だって、わたしがこんなに好きなんだから」
その真っ直ぐさに、ほのは言葉を失う。
夜。
ゆめは机に向かっている。
参考書は開いているのに、集中できない。
スマホを見てしまう。
大学の新歓の写真。
ほのの笑顔。
知らない人たちに囲まれている。
胸が苦しくなる。
気づけば電話をかけていた。
ゆめ「もしもし」
ほの『ゆめ?どうしたの』
ゆめ「……起きてた?」
ほの『起きてるよ』
ゆめ「ほの」
ほの『うん』
ゆめ「わたしさ」
ほの『うん』
ゆめ「まだ制服着てて、まだ受験で、まだ同じ場所にいるのに」
声が震える。
ゆめ「ほのだけ、先に大人になっていくみたいで」
向こうで、息をのむ気配。
ほの『ゆめ』
ゆめ「置いてかれたくない」
その言葉は、ほとんど泣き声だった。
ほのは少し間を置いてから、静かに言う。
ほの『ねえ、ゆめ』
ゆめ「なに」
ほの『わたしが大学生になったのは事実だけど』
ゆめ「うん」
ほの『好きな人は、変わってない』
ゆめの呼吸が止まる。
ほの『ゆめが受験で必死なのも知ってるし、今はそっちが大事なのも分かってる』
ゆめ「……うん」
ほの『でもね』
少し照れた声。
ほの『わたしの“好き”は、高校三年生のゆめなんだよ』
ゆめの目から涙が落ちる。
ゆめ「ずるい」
ほの『なんで』
ゆめ「そんなこと言われたら、もっと好きになる」
ほのは小さく笑う。
ほの『もっと好きになってよ』
ゆめ「受験終わったらさ」
ほの『うん』
ゆめ「ちゃんと隣に並べる?」
ほの『並ぶんじゃなくて』
少し間。
ほの『隣にいるよ。今も』
静かな夜。
電話越しに、同じ気持ちが重なる。
まだ制服のゆめと、少し大人になったほの。
でも恋は、ちゃんと同じ温度だった。
ほのは大学生になった。
ゆめは高校三年生。
去年まで、同じ制服で並んで歩いていたのに。
今は、ほのだけが違う景色を見ている。
放課後。
校門の前で、ゆめはスマホを握りしめていた。
遠くから歩いてくる私服のほの。
その姿を見た瞬間、胸がざわつく。
ほの「ゆめ〜!」
ゆめ「……ほの」
制服姿のゆめと、私服のほの。
それだけで、距離を感じる。
ゆめ「大学どう?」
ほの「楽しいよ〜まだ慣れないけど」
ゆめ「そっか」
ゆめは笑う。でも少しだけ固い。
歩き出す二人。
去年と同じ帰り道なのに、空気が違う。
ほの「ゆめ、受験大丈夫そう?」
ゆめ「うん、まあ」
ゆめは、ぽつり。
ゆめ「大学ってさ、やっぱり高校と全然違う?」
ほの「うん、自由。あと人多い」
ゆめ「可愛い子とか、いる?」
ほのは一瞬きょとんとする。
ほの「いるよ?」
ゆめの指先が、ぎゅっと鞄を握る。
ゆめ「……そうなんだ」
ほのはやっと気づく。
ほの「ゆめ」
ゆめ「なに」
ほの「嫉妬してる?」
ゆめ「してない」
即答。でも目は逸らす。
ほのは少し笑って、でも優しく言う。
ほの「わたし、ゆめが思ってるよりモテないよ」
ゆめ「それは嘘」
ほの「なんで」
ゆめ「だって、わたしがこんなに好きなんだから」
その真っ直ぐさに、ほのは言葉を失う。
夜。
ゆめは机に向かっている。
参考書は開いているのに、集中できない。
スマホを見てしまう。
大学の新歓の写真。
ほのの笑顔。
知らない人たちに囲まれている。
胸が苦しくなる。
気づけば電話をかけていた。
ゆめ「もしもし」
ほの『ゆめ?どうしたの』
ゆめ「……起きてた?」
ほの『起きてるよ』
ゆめ「ほの」
ほの『うん』
ゆめ「わたしさ」
ほの『うん』
ゆめ「まだ制服着てて、まだ受験で、まだ同じ場所にいるのに」
声が震える。
ゆめ「ほのだけ、先に大人になっていくみたいで」
向こうで、息をのむ気配。
ほの『ゆめ』
ゆめ「置いてかれたくない」
その言葉は、ほとんど泣き声だった。
ほのは少し間を置いてから、静かに言う。
ほの『ねえ、ゆめ』
ゆめ「なに」
ほの『わたしが大学生になったのは事実だけど』
ゆめ「うん」
ほの『好きな人は、変わってない』
ゆめの呼吸が止まる。
ほの『ゆめが受験で必死なのも知ってるし、今はそっちが大事なのも分かってる』
ゆめ「……うん」
ほの『でもね』
少し照れた声。
ほの『わたしの“好き”は、高校三年生のゆめなんだよ』
ゆめの目から涙が落ちる。
ゆめ「ずるい」
ほの『なんで』
ゆめ「そんなこと言われたら、もっと好きになる」
ほのは小さく笑う。
ほの『もっと好きになってよ』
ゆめ「受験終わったらさ」
ほの『うん』
ゆめ「ちゃんと隣に並べる?」
ほの『並ぶんじゃなくて』
少し間。
ほの『隣にいるよ。今も』
静かな夜。
電話越しに、同じ気持ちが重なる。
まだ制服のゆめと、少し大人になったほの。
でも恋は、ちゃんと同じ温度だった。