田村保乃
夢小説設定
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夜の帰り道は、少しだけ遠回りをした。
理由をつける必要もないくらい、二人で歩くのは当たり前になっていた。
ほの「今日、ちょっと寒くない?」
ゆめ「そう?私はちょうどいい」
ほの「そっか」
それ以上、言葉は続かない。
沈黙が気まずいわけじゃない。
ただ、慣れすぎてしまった。
この距離、この時間、この関係。
どれにも、名前がついていない。
ゆめ「最近さ」
ほの「うん?」
ゆめ「こうして一緒に帰るの、増えたよね」
ほの「……そうだね」
それが嬉しいなんて、言えない。
ほのは、歩きながら考えていた。
この気持ちを、なんて呼べばいいのか。
友達?
それとも——
ほの「ねえ」
ゆめ「なに?」
ほの「私たちって、何なんだろうね」
言ってしまった後で、少し後悔した。
聞いてほしかったのに、答えが怖い。
ゆめはすぐには答えず、空を見上げた。
ゆめ「難しい質問するね」
ほの「ごめん」
ゆめ「いや」
少し笑って、続ける。
ゆめ「名前がないから、楽なんじゃない?」
その言葉が、胸に静かに刺さる。
ほの「……楽、かな」
ゆめ「少なくとも私は」
ほのは立ち止まった。
ほの「私は、ちょっと苦しい」
ゆめ「え?」
ほの「好きって言葉を使えない距離が」
風が吹いて、街灯の影が揺れる。
ゆめ「それって……」
ほの「言わなくていい」
すぐに、被せるように言った。
ほの「今言ったら、この時間、なくなりそうだから」
ゆめは何も言えず、ただ立ち尽くす。
ほの「ねえ」
ゆめ「……うん」
ほの「この気持ちに名前をつけるなら」
少しだけ、笑う。
ほの「片思い、なんだと思う」
ゆめ「……」
ほの「相手が誰かは、言わない」
それが、最後の優しさだった。
再び歩き出す二人。
距離は変わらない。
でも、心の位置は少しだけ離れた。
名前は片思い。
それは、伝えなかった恋の、一番正直な呼び方だった。
理由をつける必要もないくらい、二人で歩くのは当たり前になっていた。
ほの「今日、ちょっと寒くない?」
ゆめ「そう?私はちょうどいい」
ほの「そっか」
それ以上、言葉は続かない。
沈黙が気まずいわけじゃない。
ただ、慣れすぎてしまった。
この距離、この時間、この関係。
どれにも、名前がついていない。
ゆめ「最近さ」
ほの「うん?」
ゆめ「こうして一緒に帰るの、増えたよね」
ほの「……そうだね」
それが嬉しいなんて、言えない。
ほのは、歩きながら考えていた。
この気持ちを、なんて呼べばいいのか。
友達?
それとも——
ほの「ねえ」
ゆめ「なに?」
ほの「私たちって、何なんだろうね」
言ってしまった後で、少し後悔した。
聞いてほしかったのに、答えが怖い。
ゆめはすぐには答えず、空を見上げた。
ゆめ「難しい質問するね」
ほの「ごめん」
ゆめ「いや」
少し笑って、続ける。
ゆめ「名前がないから、楽なんじゃない?」
その言葉が、胸に静かに刺さる。
ほの「……楽、かな」
ゆめ「少なくとも私は」
ほのは立ち止まった。
ほの「私は、ちょっと苦しい」
ゆめ「え?」
ほの「好きって言葉を使えない距離が」
風が吹いて、街灯の影が揺れる。
ゆめ「それって……」
ほの「言わなくていい」
すぐに、被せるように言った。
ほの「今言ったら、この時間、なくなりそうだから」
ゆめは何も言えず、ただ立ち尽くす。
ほの「ねえ」
ゆめ「……うん」
ほの「この気持ちに名前をつけるなら」
少しだけ、笑う。
ほの「片思い、なんだと思う」
ゆめ「……」
ほの「相手が誰かは、言わない」
それが、最後の優しさだった。
再び歩き出す二人。
距離は変わらない。
でも、心の位置は少しだけ離れた。
名前は片思い。
それは、伝えなかった恋の、一番正直な呼び方だった。