ポートマフィア編
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その日はぽかぽかとした暖かい日で、外出しないのが勿体ないような休日だった。
ゆっくりと家で過ごそうと思っていたのだが、外に出たくなった私は簡単な服に着替え、散歩をしに行った。
陽気で眠気を誘う休日の昼下がり、さぁどこへ行こうかと公園で体を休ませながら頭を悩ませれば、それを予想していたかのようにひょっこりと私の前に現れたのはやはり太宰で。
一緒にお茶でもどうかと誘う太宰の手を取ろうとした時、ポツン……と上から水滴が落ちてきた。
その一つの水滴に誘われたようにぽつりぽつりと降り出し、最終的には結構な雨になる。さっきまであんなにもいい天気だったのに。
少々不貞腐れながらどこか雨宿りできる場所はないか……と視線を巡らせれば、頭にパサリと何かが被せられる。
黒くて大きいそれは、よく見覚えのあるもので、
「……これ」
「これしかないから、我慢して。」
それは太宰がさっきまで肩から羽織っていた外套で、これがないと太宰が余計に濡れるんじゃ……と言おうとしたがそれよりも先に太宰に手を握られる。
「この近くに私のセーフハウスがあるから。嫌かもしれないけど我慢して。」
そう言って転ばない程度に手を引かれた。
***
着いた先は先程の公園から近く、しかし目立たずひっそりとある家。
……室内に銃やらナイフやらマフィアらしいものが置いてあったのはこの際スルーしておこう。
とりあえず全身びしょ濡れなのでタオルでも貸して貰えないかな、と太宰へ顔をあげれば物凄い勢いで目を逸らされた。というより、顔を背けられた。……なんだかこの反応は久しぶりだな。
「太宰?」
「見てない、見てないから。」
「?何のことかよく分かんないけどそれよりもタオル貸して。」
全身びしょ濡れなので部屋が濡れる、と顔を逸らす太宰の服の裾を引っ張りながら聞けば、太宰は顔を手で覆い、一つ大きなため息を吐いた。
「この部屋を右に曲がって真っ直ぐ行った所に脱衣所があるから、これに着替えてきて。」
タオルも貸すから。と一緒に渡されたのは私よりもずっと大きい太宰の服。
ありがたい。濡れたせいで服が体に張り付いて困ってたんだよね。
お礼を言って服を受け取り部屋を出る。
「あ、太宰。着替えもタオルもあるならお風呂借りていい?」
「、っ君、警戒心って知ってる……?」
「?警戒する心のことでしょ?」
それくらい知ってるよ。と胸を張って言えばまたため息を吐かれた。何故に?だが太宰は諦めたようにいいよ。と言ったのでお言葉に甘えることとしよう。
ゆっくりと家で過ごそうと思っていたのだが、外に出たくなった私は簡単な服に着替え、散歩をしに行った。
陽気で眠気を誘う休日の昼下がり、さぁどこへ行こうかと公園で体を休ませながら頭を悩ませれば、それを予想していたかのようにひょっこりと私の前に現れたのはやはり太宰で。
一緒にお茶でもどうかと誘う太宰の手を取ろうとした時、ポツン……と上から水滴が落ちてきた。
その一つの水滴に誘われたようにぽつりぽつりと降り出し、最終的には結構な雨になる。さっきまであんなにもいい天気だったのに。
少々不貞腐れながらどこか雨宿りできる場所はないか……と視線を巡らせれば、頭にパサリと何かが被せられる。
黒くて大きいそれは、よく見覚えのあるもので、
「……これ」
「これしかないから、我慢して。」
それは太宰がさっきまで肩から羽織っていた外套で、これがないと太宰が余計に濡れるんじゃ……と言おうとしたがそれよりも先に太宰に手を握られる。
「この近くに私のセーフハウスがあるから。嫌かもしれないけど我慢して。」
そう言って転ばない程度に手を引かれた。
***
着いた先は先程の公園から近く、しかし目立たずひっそりとある家。
……室内に銃やらナイフやらマフィアらしいものが置いてあったのはこの際スルーしておこう。
とりあえず全身びしょ濡れなのでタオルでも貸して貰えないかな、と太宰へ顔をあげれば物凄い勢いで目を逸らされた。というより、顔を背けられた。……なんだかこの反応は久しぶりだな。
「太宰?」
「見てない、見てないから。」
「?何のことかよく分かんないけどそれよりもタオル貸して。」
全身びしょ濡れなので部屋が濡れる、と顔を逸らす太宰の服の裾を引っ張りながら聞けば、太宰は顔を手で覆い、一つ大きなため息を吐いた。
「この部屋を右に曲がって真っ直ぐ行った所に脱衣所があるから、これに着替えてきて。」
タオルも貸すから。と一緒に渡されたのは私よりもずっと大きい太宰の服。
ありがたい。濡れたせいで服が体に張り付いて困ってたんだよね。
お礼を言って服を受け取り部屋を出る。
「あ、太宰。着替えもタオルもあるならお風呂借りていい?」
「、っ君、警戒心って知ってる……?」
「?警戒する心のことでしょ?」
それくらい知ってるよ。と胸を張って言えばまたため息を吐かれた。何故に?だが太宰は諦めたようにいいよ。と言ったのでお言葉に甘えることとしよう。